ステレオタイプの意味とは?使い方から具体例まで詳しく解説!

ステレオタイプの意味とは?どんな使い方や考え方なのかをご紹介します。例文などを使って具体例も見ていきましょう。日本人が持っている固定観念や、ステレオタイプの意味とは反対語となる対義語などについてもご紹介します。ぜひチェックしてみてください。

ステレオタイプの意味とは?使い方から具体例まで詳しく解説!のイメージ

目次

  1. 1「ステレオタイプ」という言葉をちゃんと知りたい!
  2. 2ステレオタイプの意味とは?
  3. 3ステレオタイプの対義語と偏見との違い
  4. 4ステレオタイプの使い方を具体例で解説
  5. 5ステレオタイプな人ってどんな人?
  6. 6ステレオタイプのメリット・デメリット
  7. 7ステレオタイプをなくすには?
  8. 8日本人によくあるステレオタイプの具体例
  9. 9ステレオタイプを上手く活用する

「ステレオタイプ」という言葉をちゃんと知りたい!

ステレオタイプという言葉は良く聞くけれど、ちゃんとした意味や使い方はいまいち分かっていないという人も少なくありません。

ステレオタイプの意味をしっかり理解するためには、対義語(反対語)や使い方、さらには例文を用いた具体例などを見ることが有効です。

またステレオタイプな人はどんな人なのか、という部分も併せて見ていくことで理解度も深まりますので、ここから詳しく見ていきましょう。

ステレオタイプの意味とは?

ステレオタイプの意味とは、端的に言うと「固定観念」という意味になります。ある集団や地域などに『当然』として存在している考え方で、先入観だったり、思い込みなどのことを指します。

ステレオタイプ的な考え方とはつまり、型にはまった考え方ということなので、例外があったとしても「○○は△△である」という、ある意味『決めつけ』の考え方とも言えます。

ステレオタイプな人というのはそういう固定観念の枠を破れない、または破らない人で、型にはまった考え方をする人ということになります。

ステレオタイプの対義語と偏見との違い

ステレオタイプに似た意味を持つ言葉で『偏見』というものがあります。偏見とはステレオタイプとどう違うのか、どんな意味を持つのかというところを見てみましょう。

また、ステレオタイプに対する対義語(反対語)にはどんな言葉があたるのかというところも確認してください。これらもステレオタイプを理解する上で重要なものになっています。

ステレオタイプの対義語(反対語)とは何なのか、そして、ステレオタイプと偏見の違いとは何なのか、それぞれ解説していきます。

ステレオタイプの対義語(反対語)

ステレオタイプの対義語(反対語)として挙げられるのは、「reverse stereotype」というものがあり、リバースステレオタイプなので、つまりは逆のステレオタイプということになります。

たとえば『早い』の対義語(反対語)で『遅い』のようなものではなく、「早くはない」とか「早いの逆」のような言い回しなので、あまりしっくりくる言葉ではありません。

他の言い方でも、「counter stereotype」という対義語(反対語)が挙げられますが、これもカウンターステレオタイプということで、ステレオタイプの対向というような、やはり対義語(反対語)として、しっくりくるものではないです。

ステレオタイプの対義語(反対語)とはこのように、ステレオタイプに対して「ステレオタイプではない」ような言葉が当てられるだけで、逆の意味となる対義語(反対語)があるわけではありません。

日本語のステレオタイプの対義語(反対語)

英語でのステレオタイプの対義語(反対語)はしっくりくるものがないということですが、日本語となるとどうでしょうか。

これもやはり「型にはまらない思考」や「型にはまらない物の見方」など「○○ではない」という言葉になってしまうため、対義語(反対語)らしい対義語(反対語)にはならないということになってしまいます。

ただ1つ、固定観念に対して融通無碍(ゆうずうむげ)という言葉で、考え方や行動にとらわれることがなく自由であること、という言葉があり、これを対義語(反対語)と捉える考え方もできます。

ステレオタイプと偏見の違い

ステレオタイプに似た使い方の言葉として偏見というものがありますが、この偏見とステレオタイプの違いとはどうなっているでしょうか。

偏見はその漢字からも分かるとおり「偏ったものの見方」ということになるので、ステレオタイプに近しい言葉ではありますが、偏見はどちらかというと否定的な考え方が多く、ステレオタイプは否定的な考え方も肯定的な考え方もあると言えます。

ただ例えば、「高学歴は金持ちだ」というステレオタイプ的な考え方があった場合に、高学歴でも就職難であまりお金持ちになれなかった人からすれば「そんなの偏見だ」と捉える考え方もあり得ます。

そうなると否定的な使い方なのか、肯定的な使い方なのかという線引が非常に難しいとも言えるので、つまりステレオタイプと偏見の違いも曖昧になってしまうとも言えます。

集団的かそうでないかという考え方

否定的な考え方か、否定も肯定もどちらもある考え方かという違いの他にも、集団的かそうでないかという違いの考え方があります。

ステレオタイプはある集団や組織、地域などで当然のように認識されている共通の考え方や固定観念と言えるのに対して、偏見というのは、個人の経験などによる偏ったものの見方と言えます。

この集団的な考え方か、個人の考え方かという部分の違いも含めて考えることで、ステレオタイプと偏見の違いを表すこともできるでしょう。

ステレオタイプの使い方を具体例で解説

ステレオタイプはどんな使い方ができるのか、具体例を挙げた例文を使って解説していきます。このように具体例を挙げた例文を見ることでよりステレオタイプについての理解が深まるでしょう。

ここでは特によく使われる場面の具体例として、人種、仕事、血液型、地域を挙げて例文を見せつつ解説します。よくある使い方なので「これがステレオタイプね」と理解しやすいものになっています。

ステレオタイプの使い方《人種編》

人種についてのステレオタイプの使い方として、日本人を使った具体例を挙げると「外国人は、日本人は働き者で真面目で休まない、というステレオタイプな考え方をしがちだ」という例文が作れます。

他にも、具体例を挙げると「アメリカ人は太り気味でポジティブ思考というステレオタイプがある」という例文が作れます。これは日本人もアメリカの食べ物が大きく「アメリカンサイズ」などと言ったりする傾向があるので、具体例として挙がるでしょう。

人種に対するステレオタイプは他にもたくさん具体例がありますし、例文として挙がっているものもありますが、これらのように、ある人種が他の人種に対して持っている固定観念のようなものになります。

ステレオタイプの使い方《仕事編》

仕事に対するステレオタイプも具体例を挙げてみましょう。例文としては、「大学教授は本に囲まれた部屋にいるか、実験ばかりしているというステレオタイプがある」というものが作れます。

他にも具体例として例文を挙げると、「政治家は、高級料亭で会食し、その際にまんじゅうの下に現金の入った賄賂を受け取っているというステレオタイプがある」というものが作れます。

どちらもステレオタイプであり、事実とは限りませんが、例文のような使い方ができます。仕事についても他にも具体例はたくさん挙がりますが、地域や集団によっても仕事へのステレオタイプは変わってきます。

ステレオタイプの使い方《血液型編》

外国ではあまり注目されませんが、日本人は血液型に対するステレオタイプをいくつも持っています。具体例を挙げると「B型は自己中心的だ」とか「A型は几帳面だ」という例文になります。

具体例としては他にも「O型はおおざっぱ」「AB型は二面性がある」など、日本人が考える血液型によるステレオタイプの具体例は多いので、例文を挙げると「きりがない」というほどになります。

具体例とはいえ、血液型のステレオタイプには科学的根拠も何もなく、例文に挙げたものも当然根拠はありませんので、まさに事実ではない固定観念にとらわれたステレオタイプ的な考え方と言えます。

ステレオタイプの使い方《地域編》

地域によるステレオタイプの例文もいくつか挙げてみましょう。1つは「都会は人々が冷たくて、近所の関わりも薄く、みな忙しそうにしている」という例文を挙げられます。

逆に田舎で考えると「田舎は人々が温かくて、近所付き合いも濃く、ゆったりのんびり暮らしている」というものが挙げられます。

これらも完全にステレオタイプであり、単なる固定観念にすぎません。都会にも温かい人はいますし、田舎でも常に忙しそうにしている人もいます。こういったものがステレオタイプです。

ステレオタイプな人ってどんな人?

ステレオタイプな人とはどんな人でしょうか。例文に挙げたような例えば「本に囲まれて暮らしている大学教授」であれば、まさにステレオタイプな人と言えます。

ただここでは、そういった具体的で個人的な「ステレオタイプな人」ではなく、「こういう人がステレオタイプな人になりがちだ」というものをご紹介していきます。

自分や周りの人がそれらに当てはまる場合は「ステレオタイプな人」の可能性もありますので、チェックしてみてください。

個性的ではない人

ステレオタイプな人は固定観念や共通認識から外れない人ということになるので、個性があまりない人が多いです。

日本人であれば、「真面目で働き者で休まない」人であれば、まさによく言われる日本人のステレオタイプに当てはまる人で、個性的ではなく、ステレオタイプな人となります。

「個性を出すと目立つし出る杭は打たれる」と考えがちなタイプで、そういった個性を出さないようにする人は、ステレオタイプな人になりがちです。

自分の意見をあまり持たない人

あまり自分の意見を持たない人もステレオタイプな人が多いです。人の意見に流される、組織の意見に従うということは、つまりステレオタイプの『集団の意見や考え方』に染まっている人ということになります。

日本人の組織の中にいる「YESマン」がステレオタイプな人になりがちでもあり、YESマン自体がまさにステレオタイプな人とも言えます。

自分独自の意見を持つことで、組織からはみ出ることを恐れる傾向にある人が、このケースでのステレオタイプな人になりやすいタイプです。

流行などに流されやすい人

流行というのは、「これがみんなに人気」とか「これをみんな持っている」とか「みんなやってる」というものなので、その「みんな」に流され従うという人はステレオタイプな人になりがちです。

「これが流行っているならこれをすればいい」という固定観念にとらわれているということで、「流行を取り入れた人のステレオタイプみたいな人だね」ということになります。

もちろんその取り入れた流行が通用しない地域や集団に行けば「変わった人」になりますので、ステレオタイプな人としては、またその移動した先の流行を取り入れてステレオタイプな人になることでしょう。

あまり向上心のない人

ステレオタイプとはある意味で『平均』『平凡』ということにもなるので、そういう部分からはみ出ないようにしようと考えるとおのずと向上心があまりない状態になります。

日本人は特に「社長は優秀な人しかなれない」「スポーツ選手は一握りのエリート」というステレオタイプ影響され、将来的に会社に所属することが多くなり、その中ではみ出ないようにしようとします。

もちろん日本人だけの話ではありませんが、向上心を削るようなステレオタイプが蔓延しているのも日本人の特徴とも言えるので、その中にステレオタイプな人が現れるのは自然なこととも言えます。

ステレオタイプのメリット・デメリット

ステレオタイプのメリットやデメリットとはどんなものがあるでしょうか。ステレオタイプというとデメリットが多いように思えますが、もちろんメリットも存在しています。

ステレオタイプのメリットとはこういうもの、デメリットとはこういうもの、というそれ自体もステレオタイプとも言えますが、いくつか見ていきましょう。

ステレオタイプのメリット

ステレオタイプのメリットとしてまず挙げられるのが、思考スピードを早くすることができるということです。すべてのものを1から100まで判断していたら思考が追いつかない場面もあります。

そういった場面で固定観念を利用することで、「これはこうである」と思考すれば、他のことに思考を回すことができるようになるのです。たとえば車を運転している場面で傘をさして自転車に乗っている人を見かけたとしましょう。

その時に固定観念を利用すれば「傘をさして自転車に乗っている人はふらつくものだ」と考えればすぐに対応できますが、「傘は黒、自転車は赤、運転しているのは男性…」などと思考していたら対応が遅れます。

また、思考スピードを早くすることにも繋がりますし、それが差別や偏見などに繋がる場合もありますが、自分の身を守るために他人を素早く見極めることができるのもメリットの1つです。

「黒い高級車から出てきたスーツを来た強面の男性は暴力団だ」という固定観念を利用すれば、そういった人には近づかないようにしたり、揉め事を起こさないようにしたりもできます。

ステレオタイプや固定観念というのは、そういった場面で役立つ場合もあり、必ずしもデメリットばかりのものとは限らないのです。

ステレオタイプのデメリット

メリットの部分でも少し触れましたが、固定観念を持って人を判断してしまうと、それが差別や偏見に繋がるという可能性があります。

さきほど例に出た黒い高級車から出てきたスーツを来た強面の男性は暴力団だ」という固定観念があると、もしその人がいる場面で財布がなくなったりすれば、真っ先に疑われることになります。

またそういったステレオタイプや固定観念で素早く物事を判断して、ものの『本質』を見抜こうとしないことで、チャンスを逃すという可能性もあります。

先にスポーツ選手の例も挙げましたが、「スポーツ選手になれるのは一部の限られた才能ある人間だけ」というステレオタイプで考えていたら、実は自分に才能があり努力を出来る人間だったとしてもスポーツ選手にはなれません。

固定観念やステレオタイプで判断することには、このようにメリットもデメリットも両方存在しているということをしっかりと理解しておきましょう。

ステレオタイプをなくすには?

ステレオタイプに縛られたり、ステレオタイプな人になってしまったりというのをデメリットと感じる人もいますし、そういったものの考え方をやめたいと思う方も少なくありません。

しかし、ステレオタイプで判断することは生きる上で必要な場面もあるもので、なかなか簡単にはそれ減らすことはできませんし、完全に排除することはできません。

ただ、必要な場面で使う以外のところはステレオタイプに縛られないようにすることはできますので、そのために役立つ方法をご紹介します。

趣味や特技を持つ

スポーツでもゲームでもどんなものでも良いのですが、趣味や特技を持つことはステレオタイプに縛られないようにすることに役立ちます。

特に『多趣味』というくらいに趣味を持つことができれば、それだけ色々な見識に触れることになり、知識も広がるので、ステレオタイプ的なものの考え方が変わるきっかけにもなります。

「何かを始めてみる」ということでも、今までになかった考えに触れることになるので、そういったところからステレオタイプに縛られる思考から解放されることができるでしょう。

付き合いの幅を広げる

付き合いの幅を広げて色々な人に会うことは、それだけ色々な考え方に触れることになるのでステレオタイプをなくすことに繋がります。

「こういう考え方もあるのか!」という意見を人から聞くことで、考え方の幅がどんどん広くなりますから、1つの凝り固まった固定観念から離れることになるからです。

たくさんの人と出会って、その人たちから色々な話を聞くことはステレオタイプから解放されるだけではなく、メリットが多いので、試してみる価値はあるでしょう。

知らない分野の勉強をする

こちらも色々な人と出会って話を聞くことに似ていますが、知らない分野の勉強をすることは、今まで触れたことがなかった知識に触れることになるのでステレオタイプから離れることに繋がります。

勉強する前はステレオタイプ的に考えていたものが「実はこうだった」ということを知る機会もあるでしょう。それは「ステレオタイプはあくまでもステレオタイプ」だと知ることにも繋がるのです。

その経験を重ねることで、勉強していない分野でも、「これもステレオタイプだから真実は違うかもしれない」という思考ができるようになり、ステレオタイプに縛られることのない思考ができるようになるのです。

ステレオタイプに縛られていると自覚する

「この考え方はステレオタイプだな」とか「この意見はステレオタイプ的なものだ」ということを自覚できていれば、そこから抜け出すことも可能になります。

意識していれば、ステレオタイプ的に思考しては良くないと考える場面であれば、それを修正すれば良いのですから、ステレオタイプに縛られないことに繋がります。

気づかないうちに、無意識にステレオタイプ的な思考をしていることが、ステレオタイプに縛られることになるので、そこを自覚することから始めましょう。

日本人によくあるステレオタイプの具体例

日本人によくあるステレオタイプの具体例をいくつかご紹介します。「よく聞くな」とか「ついそう考えちゃうな」というものがいくつあるかで、自分がステレオタイプ的な思考をしているかも判断できます。

「金持ちは嫌なやつ」「高学歴は高収入」「デブはだらしない」「B型は自己中」「目つきが悪い人は性格も悪い」「美人は性格がキツい」「イケメンは遊び人」「関西人はおもしろい」「東京の人は冷たい」「寿司職人は江戸っ子」「オタクはファッションセンスがない」「日本人は外国人より真面目」

他にもたくさんステレオタイプはありますが、日本人がよく考えてしまうものはこのように色んなステレオタイプがあります。

ステレオタイプを上手く活用する

ステレオタイプのメリット・デメリットもお伝えしたように、ステレオタイプというのは悪いことだけではなく、それが必要な場面もあるのです。必要な場面があるからこそ、そういうものの考え方ができるように人間の脳が作られているとも言えます。

しかしながら、当然デメリットになり得る場面もありますし、「ステレオタイプな人間」などという言葉があるように、ステレオタイプな思考はどちらかと言えば悪い場面のほうが出会いやすいというのも事実です。

だからこそ、ステレオタイプに縛られすぎることがないように、無意識にそのように思考してしまうことのないように、しっかりとステレオタイプ的な思考を意識して把握することが大切なのです。

そして、ステレオタイプにはメリットもデメリットもあるということを理解しつつ、メリットの部分を上手く活用できるように、日々過ごすことが大切です。

社会人常識に関連する記事はこちら!

Thumb「そうなんですね」は不適切な日本語?相槌が口癖の人の心理や特徴
会話の中でよく耳にする「そうなんですね」は、日本語として適切な相槌なのでしょうか?職場で先輩...
Thumb貶すの意味や読み方とは?貶してくる人の心理や特徴・上手な付き合い方
あなたの周りに人を貶すような人はいるでしょうか。人を貶すというのは、人のことを傷つけるという...
Thumb口答えの意味とは?心理や性格・特徴|上司に上手く言い返す方法!
口答えとは、目上の人に言い返すことを意味します。この意味から、口答えはあまり好ましくない行為...

関連するまとめ

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ