方言「だんだん」の意味はありがとう?地域ごとの使い方

みなさんは「だんだん」という方言を聞いた事がありますか?だんだんとは主に島根県で使われている方言ですが、実は他の地域でも使われており、その意味というのが地域ごとに違ってきます。ここでは地域ごとに「だんだん」という方言について詳しくご紹介します。

方言「だんだん」の意味はありがとう?地域ごとの使い方のイメージ

目次

  1. 1ドラマで耳にした方言「だんだん」を使う地域は?
  2. 2方言「だんだん」の意味と由来
  3. 3方言「だんだん」を使う島根県での意味と使い方
  4. 4実際に島根では「だんだん」という方言は広く使われている?
  5. 5方言「だんだん」を使う鳥取県での意味と使い方
  6. 6方言「だんだん」を使う愛媛県での意味と使い方
  7. 7方言「だんだん」を使う山形県での意味と使い方
  8. 8方言「だんだん」を使う新潟県での意味と使い方
  9. 9方言「だんだん」を使う福島県での意味と使い方
  10. 10方言「だんだん」を使うその他の地域
  11. 11「だんだん=ありがとう」他の地域の「ありがとう」の方言とは
  12. 12様々な地域の「ありがとう」の方言を知ろう

ドラマで耳にした方言「だんだん」を使う地域は?

みなさんは「だんだん」という方言を聞いた事がありますが?だんだんという言葉は、2008年に放送されたNHK連続テレビ小説「だんだん」でタイトル名にもなり一躍有名になった方言です。

ドラマは島根と京都を舞台にしたストーリーになっており、そこから分かるように「だんだん」という方言は島根で広く使われている方言です。

しかし実はこの「だんだん」という方言は、島根以外の地域でも使われており、地域ごとにその意味が異なってきます。それぞれの地域で「だんだん」とはどういう意味で使われているのか、使用例と共にご紹介いたします。

方言「だんだん」の意味と由来

「だんだん」という方言に馴染みにない方は、「だんだん」と聞くと「少しずつ」であったり「徐々に」といった標準語の意味に捉える人が多いと思います。

では、方言として使われる「だんだん」とはどういう意味があるのでしょうか?そして、なぜそのような意味として使われてきたのか、「だんだん」という言葉の意味と由来についてご紹介いたします。

意味と由来を知るときっとあなたも使ってみたくなるはずです。

方言「だんだん」の意味

「だんだん」という方言は、地域によって若干違いはありますが、主に「ありがとう」という感謝の意味で使われます。

「だんだん」というこの4文字の言葉だけで、「色々とありがとうございます」といった意味になります。

方言「だんだん」の由来

「だんだん」という言葉はどうして「ありがとう」という意味として使われるようになったのでしょうか?

実はだんだんという方言は元々「だんだん(重ね重ね)ありがとうございます」という言葉の、「ありがとうございます」が省略されて、「だんだん」という言葉だけで「ありがとう」という意味を持つようになったと言われています。

元々は京都の遊郭で使われていた言葉であった「だんだん」が、次第に地方へと広がって行ったとされています。

方言「だんだん」を使う島根県での意味と使い方

NHKドラマの舞台にもなった島根では「だんだん」という方言は、どういう意味で使われているのでしょうか。

実際の会話の例文とともに、島根での「だんだん」という方言の使い方について見ていきましょう。

島根での方言「だんだん」の意味

だんだん ありがとう

島根では「ありがとう」という意味で使われています。島根の中でも「だんだん」を使うのは出雲弁です。

島根での方言「だんだん」の使い方《例文紹介》

こぎゃん良いものいたいただいて、だんだん こんなに良いものいいただいて、ありがとう
ちょっこしたばこさしてくれて、だんだんね ちょっと休憩させてくれて、ありがとうね

実際に島根では「だんだん」という方言は広く使われている?

島根県では「だんだん」という方言は実際にはどれくらい広く使われているのでしょうか?

実は「だんだん」という方言は、島根県民であってもあまり若い人は使いません。どちらかというと年配の方が使う方言だと言えます。

しかし、島根の方言として「だんだん」=「ありがとう」という事は、多くの人が知っており、方言として使わないけれど意味は分かるという人がほとんどのようです。

方言「だんだん」を使う鳥取県での意味と使い方

島根県のお隣に位置する鳥取県でも、実は「だんだん」という方言が使われています。鳥取県全体でというよりは、主に島根県にほど近い地域で使われているようです。

では、鳥取県における「だんだん」という方言の意味と使い方について見ていきましょう。

鳥取での方言「だんだん」の意味

だんだん ありがとう

鳥取でも島根と同じ様に「ありがとう」の意味で使われています。鳥取の中でも、島根に近い米子市で使われており、米子弁と言われています。

鳥取での方言「だんだん」の使い方《例文紹介》

こげながいな蟹を持ってきてごしなって、だんだん こんな大きな蟹を持ってきてくれて、ありがとう

方言「だんだん」を使う愛媛県での意味と使い方

四国地方に位置する愛媛県ですが、島根県に近いということもあってか、愛媛でもだんだんという方言は使われています。

では、愛媛県における「だんだん」という方言の意味と使い方について見ていきましょう。

愛媛での方言「だんだん」の意味

だんだん ありがとう

愛媛では島根や鳥取と似た方言が多く、愛媛の方言は伊予弁と言われています。

愛媛での方言「だんだん」の使い方《例文紹介》

こなぁにうまいミカンくれてだんだん こんなに美味しいミカンをくれてありがとう

方言「だんだん」を使う山形県での意味と使い方

だんだんという言葉は中国・四国地方だけでなく、東北地方である山形県でも使われている方言です。では山形県の方言「だんだん」は今までご紹介した地域と違うのでしょうか?

山形県における「だんだん」という方言の意味と使い方について見ていきましょう。

山形での方言「だんだん」の意味

だんだん いろいろ、重ね重ね

山形では「だんだん」は「ありがとう」という意味では使われていません。「いろいろ、重ね重ね」という意味なので、他の言葉とセットで使われます。

山形での方言「だんだん」の使い方《例文紹介》

だんだんご馳走になって いろいろとご馳走になりました

方言「だんだん」を使う新潟県での意味と使い方

島根とは遠く離れている新潟県でも「だんだん」という方言が使われています。では、その意味や使い方は他の地域とどのように違うのでしょうか。

新潟県における「だんだん」という方言の意味と使い方について見ていきましょう。

新潟での方言「だんだん」の意味

だんだん いろいろ、重ね重ね

新潟では山形と同じく、「いろいろ、重ね重ね」という意味で使われています。ご当地のあいさつとして「だんだんどうも」があります。

新潟での方言「だんだん」の使い方《例文紹介》

だんだんどうも いろいろとお世話になっています

方言「だんだん」を使う福島県での意味と使い方

「だんだん」という方言は福島県でも使われているのですが、他の地域と比べて意味が若干異なるようです。

では、福島県における「だんだん」という方言の意味と使い方について見て行きましょう。

福島での方言「だんだん」の意味

だんだん そろそろ、もうすぐ

福島で使われている「だんだん」という方言は、今まで紹介してきた地域とは全く違う意味になります。一見標準語と間違えてしまいそうですが、「そろそろ、もうすぐ」という意味になります。

福島での方言「だんだん」の使い方《例文紹介》

だんだんよがんべ? そろそろ良い頃合いでしょう?

方言「だんだん」を使うその他の地域

「だんだん」という方言を使っている地域というのはまだまだあります。今までいくつかの地域をご紹介しましたが、だんだんを「ありがとう」という意味とそうではない意味として使っている地域に分かれます。

では、だんだんを「ありがとう」という意味で使う地域は他にどこが該当するのでしょうか?また、「ありがとう」以外の意味でだんだんという方言を使っている地域はどこなのでしょうか?

ここでは、だんだんを方言で使うその他の地域についてまとめてみました。

「ありがとう」の意味で使う地域

島根と同じように「だんだん」という方言を「ありがとう」と言う意味で使う地域はまだまだあります。

山口県、高知県、福岡県、長崎県、大分県、宮崎県、熊本県が「だんだん」という方言を「ありがとう」という意味で使っています。

いずれの県も、中国・四国または九州地方に位置しており、この辺りではだんだんという言葉が「ありがとう」という意味で昔から伝わっていた事がよくわかります。

その他の意味で使う地域

「だんだん」という方言を「ありがとう」以外の意味で使う地域もあります。主な意味合いとしては「いろいろ、重ね重ね」という意味で使われる事が多いようです。

だんだんを「いろいろ、重ね重ね」という意味で使っている地域は、先ほどご紹介した山形県、新潟県の他に、富山県、石川県、滋賀県です。

京都を中心に、北や東の方へは「だんだん」という方言は「いろいろ、重ね重ね」という意味で伝わったと考えられます。

「だんだん=ありがとう」他の地域の「ありがとう」の方言とは

中国・四国、九州地方では「ありがとう」を「だんだん」という方言で表すことが分かりました。では、他の地域は「ありがとう」をどのような方言で表すのでしょうか?

自分の住んでいる地域以外の方言についてはなかなか知る機会がありません。ここでは様々な地域の方言での「ありがとう」の言い方について見ていきます。

知っていればどこかで役立つ時がくるかもしれません。

北海道地方 北海道 ありがとう
東北地方 岩手 ありがとうがんす
  宮城 ありがとうがす
関東地方 東京 ありがとう
中部地方 長野 ありがとうござんす
  岐阜 きのどく、うたてー
近畿地方 大阪 おおきに
中国地方 山口 だんだん、たえがとうございます
四国地方 徳島 たまるか
九州・沖縄地方 長崎 だんだん、ありがとうござす
  鹿児島 あいがて
  沖縄 にふぇーでーびる

様々な地域の「ありがとう」の方言を知ろう

今回は「だんだん」という方言にスポットを当ててご紹介いたしました。だんだんとは主に「ありがとう」という意味で使われているとのことですが、言葉の響きとその意味に心まで暖かくなるような素敵な方言です。

また、だんだんだけでなく「ありがとう」という意味の方言は、今回ご紹介した以外にもまだまだ各地域にたくさんあります。同じ都道府県内でも、住んでいる場所が少し違うだけで全然言葉が違うということは、方言ではよくあることです。

様々な方言を調べてみる事でその地域に興味が出たり、お気に入りの方言が見つかるかもしれません。

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