ウクライナ21とは?犯人や関連人物・判決・その後【殺人動画】

ネットで検索してはいけない言葉に「ウクライナ21」がある。これは実際に起こった青少年による残虐な殺人が収められた閲覧注意動画のことである。ここでは「ウクライナ21」事件の顛末と犯人の生い立ち、下された判決、そしてこの事件が世の中へ与えた影響などを取り上げる。

ウクライナ21とは?犯人や関連人物・判決・その後【殺人動画】のイメージ

目次

  1. 1検索してはいけない言葉「ウクライナ21」
  2. 2ウクライナ21殺人事件の犯人達の生い立ち
  3. 3ウクライナ21殺人事件の概要
  4. 4ウクライナ21殺人事件の判決
  5. 5ウクライナ21はスナッフフィルムなのか
  6. 6ウクライナ21殺人事件の影響
  7. 7ウクライナ21のような事件は今でも起こっている?
  8. 8ウクライナ21殺人事件はどうして起こってしまったか?

検索してはいけない言葉「ウクライナ21」

あなたは「ウクライナ21」というワードを聞いたことがあるだろうか? 聞いたことがあるとしても、そのワードを検索するときは注意が必要だ。なぜなら、観たことを後悔するような残虐な動画を見つけることになるからだ。また、これから取り上げる話も非常に凄惨で残虐なため、苦手な方は注意が必要である。

ウクライナ21とは?

「ウクライナ21」とは、少年たちがある男性を残虐に殺害する場面を収めた殺人動画の名称である。見る人によっては強い不快感を感じることになるため注意が必要なのである。この閲覧注意動画はインターネットで世界中に広まり、影響も及ぼした。スナッフフィルムであるという噂もある。
 
この「ウクライナ21」は英語圏では、「3guys 1hummer」(3人の男と一つのハンマー)として知られている。具体的には、「3guys1hummer」の殺人動画が日本に流れてきて、「ウクライナ21」と名付けられたのである。
 
それなので、本当の検索注意ワードは「3guys 1 hummer」である。残虐なのでおすすめはしないが、本当にこの閲覧注意動画を見たいならば、「3guys 1 hummer」と検索したらよいだろう。
 
世の中には数多くの閲覧注意動画・検索注意ワードが存在するが、その中でもこれは有名である。

ウクライナとはその事件が起こった国のことであり、21とは殺害された人数を表している。犯人はわずか19歳の3人の少年たちであった。
 
少年たちは、ウクライナのドニプロペトロウシクにおいて21人もの人々を次々と殺し回った。被害者は酔った女性や子供や老人など、身体的・社会的弱者ばかりだった。そして少年たちは、ある被害者を残虐に殺害する場面をビデオに収めた。

3人の少年たちの名前は、シュプルンヤク(Suprunyuck)、サエンコ(Sayenko)、ハンザ(Hanzha)である。シュプルンヤクが主に殺人を実行し、サエンコがそれをビデオに収めた。ハンザは、血液恐怖症であったこともあり、殺人を犯すことはなかったが、強盗事件や金品強奪に関わった。

ウクライナ21殺人事件の犯人達の生い立ち

彼ら3人は、裕福な家庭で育った。シュプルンヤク、サエンコの父親は有名な弁護士であり、ハンザの父親は地元の検察官だった。特に、主犯格の少年であるシュプルンヤクは親から溺愛されていた。
 
サエンコとハンザは幼いころから付き合いがあった。後に、シュプルンヤクが二人の住むドニプロペトロウシクに引っ越してきて、3人は親しくなった。そして、サエンコとハンザは今まで学業の成績が優秀だったが、シュプルンヤクと付き合い始めて、悪影響を受けたのか急激に二人の成績は落ちた。

ある教師は、シュプルンヤクを、「内気で引っ込み事案な性格だったが、いつも喧嘩を引き起こすのは彼であった」と評していた。問題児だったのである。
 
ただ、シュプルンヤクとサエンコは高所恐怖症であって、またいじめっ子の影に怯えていた。また、ハンザは血液・火傷恐怖症だった。そこでシュプルンヤクが二人に提案する。それは野良犬や野良猫を虐待して、恐怖症を克服するというものだった。
 
そして実際に彼らは、動物虐待を行った。家の近くの雑木林で動物を捕まえ、木に逆さ吊りにして内臓を引きずり出し、記念写真も撮った。

アメリカのFBIの統計によると、動物を虐待して殺害した人はその後、普通の人よりも非常に高い確率で、殺人を起こすようになるという。特にシリアルキラーに多い特徴である。実際、日本で少年Aが引き起こした酒鬼薔薇聖斗事件でも、少年Aは殺人を犯す前に犬や猫を殺害している。
 
そしてこの少年たち3人も例外ではなかった。彼らの行為はエスカレートし始めた。
 
3人が17歳になったとき、シュプルンヤクが地元の少年に暴行を働き、自転車を奪い、それをサエンコに売りつけた。二人はこのことで逮捕されたが、未成年なので刑務所に入らずに済んだ。

高校卒業後、ハンザは職を転々としていて、サエンコは研究員と警備員を掛け持ちして生活していた。問題はシュプルンヤクで、彼は表向きは無職だったが、無免許でタクシーを運行し金を稼いでいた。
 
やがて、シュプルンヤクはサエンコとハンザの助けを借りて、タクシーの客に強盗を働くようになった。
 
こういった犯罪を常習する過程を得て、彼らはついに殺人へと乗り出し始めた。

ウクライナ21殺人事件の概要

最初の事件は、2007年6月26日午前5時に起きた。被害者は33歳の女性であり、友人の家から帰宅途中の際に襲われた。名前はエカチェリーナ・イルチェンコ。
 
発見者は母親で、彼女は出かけたはずの娘が返ってこないのを不審に思って住宅街を探し、娘の無残な姿を発見した。犯人に鈍器による執拗な打撃を受けて、頭部の破壊は酷かった。
 
それからすぐに、現場近くの公園のベンチで一人の男性の死体も発見された。名前はロマン・タタレヴィチ。大胆なことに、現場は地方検察局の向かいだった。男性は33歳で同様に頭部の損傷は原型をとどめないほどだった。

少し間を空けて、7月1日には、二人の遺体がウクライナの路上や通りで発見された。一人はユージン・グリシェンコ、もう一人はニコラス・サーチェクだった。
 
警察はこのとき、高価なイヤリングが盗まれていないにもかかわらず、携帯電話が盗まれていることに注目した。
 
このことから、警察は、犯人は金銭目的で犯行を行っているのではなく、精神的な満足・快楽が目的なのではないかと検討をつけた。

そして7月6日には、新たに3人の犠牲者が出た。一人は、退役軍人のイゴール・ネクヴォロダで、ナイトクラブから帰る途中で殺され、翌日、ボフダン・フメリニツキー通りのアパート近くで遺体となって発見された。
 
二人目は夜間警備員のエレナ・シュラムで、通りの角で発見された。三人目は、障害を持つ夫と3人の子供を持つ母親のヴァレンティナ・ハンザだった。
 
この時点になっても犯人は捕まらず、マスコミは謎の殺人鬼を「ドニプロペトロウシクの狂人」と呼んだ。地元住民はこの謎の連続殺人鬼に怯えた。

白昼の殺人

そして、これまでの殺人は深夜に行われたが、7月7日には白昼に行われることとなった。
 
この日は、二人の少年が自転車に乗って、釣りに行こうとしていた。彼らの名前はアンドレイ・シダックとヴァディム・リャオフ。彼らは、青い乗用車の近くを通り過ぎようとしたとき、何者かに鈍器で襲われた。

シダックは、昏倒して意識を失ったが、リャホフは何とか態勢を立て直して自転車で逃げだした。すぐさま犯人グループは車でリャホフを追ったが、リャホフの方が土地勘があったため、何とか逃げ延びることが出来た。
 
それからリャホフは犯人グループが去ったことを確認して元の場所に戻ってきた。シダックは血だまりの中に横たわっていたが、まだ息をしていた。彼はシダックを抱えて、通りがかった車に助けを求めた。
 
だが、ほとんどの車が無視して通り過ぎていった。やっと一つの車が止まって、病院まで運んでくれるようだったが、あえなくシダックは息を引き取った。

最初、警察はリャホフの仕業だと疑っていたが、やがて一連の殺人事件の犯人によるものだと判断し、リャホフの容疑は晴れた。
 
警察はこの少年の証言から犯人の似顔絵を作成し、捜査は一歩前進する。

7月12日にはまた犯行が行われ、犠牲者は48歳の男性だった。名前はセルゲイ・ヤツェンコ。彼はオートバイで出かけたきり行方不明になり、四日後に遺体となって発見された。
 
もちろん犯人は3人の仕業だった。
 
このとき撮影されたものが、件のネットに流出した閲覧注意動画「ウクライナ21」だった。動画には森で、笑いながら男性を鈍器、アイスピックなどで無残に殺害する様子が映されている。少年たちは顔が陥没しほとんど動けなくなった男性に執拗に拷問を加えていた。
 
7月14日にはスクーターに乗っていた女性が殺害された。ナタリーア・ママルチュク。雑木林を通り抜けるときに、二人の犯人に襲われ、そのまま殴り殺された。

このとき地元住民が犯行を目撃し、犯人の後を追ったが逃げられた。また、近くに子供二人がテントの中から犯行を目撃しており、彼ら二人の証言は似顔絵と一致していた。
 
7月12日から14日の間には毎日二人が殺害された。
 
凶器はハンマーやパイプのような鈍器で、犯行は残虐極まりないものだった。あるものはバラバラにされ、あるものは生きている間に目をくり抜かれた。
 
被害者の中には妊婦もおり、その女性は殺害されたあと腹の赤ん坊は取り出され持ち去られていた。女性の中には性的暴行を加えられたものは一人もいなかった。

事件の捜査には2000人以上の捜査員が関わっていたが、犯人はなかなか捕まらなかった。警察は事件の残虐さから詳細は伏せていたが、住民にはその残虐性は噂として広がっていた。

だが、ほとんどは手付かずだったものの、被害者の一部は所持品を盗まれていた。ここから警察は、いくつかの質屋に作成した似顔絵を渡し、この顔の人物が来なかったかと事情聴取を始め、品物の調査をした。
 
ほどなく携帯電話の転売がきっかけとなって3人の加害者少年(シュプルンヤク、サエンコ、ハンザ)たちは逮捕されることとなった。

ウクライナ21殺人事件の判決

3人の少年の裁判が執り行われた。主犯格のシュプルンヤクは第一級殺人21件、武装強盗8件、動物虐待1件で起訴された。サエンコは殺人18件、強盗5件、動物虐待1件で起訴され、ハンザは、殺人未遂1件、武装強盗1件で起訴された。
 
最初3人は罪を認めたが、後にシュプルンヤクは供述を翻して無罪を主張した。
 
容疑者の弁護士たちは裁判所によって任命された。サエンコは自分の弁護士が新米であると知り、代わりに弁護士である自分の父親を指名した。父親はそれを引き受けた。

ハンザの弁護士は、彼が3人の中で唯一殺人を犯していなかったので、罪を認めて情状酌量を求める戦略に出た。
 
シュプルンヤクとサエンコの弁護士は、真犯人が別にいる、警察の違法捜査があった、心神喪失の状態にあったため責任能力がない、などと様々な方法で弁護を行った。
 
また、サエンコの弁護士は彼がシュプルンヤクに恐怖によって支配されていたため、犯行を行ったのだと主張したりもした。

だが、結果として、地方裁判所から、シュプルンヤクとサエンコが終身刑の判決を言い渡され、ハンザは懲役刑の判決を言い渡された。

ウクライナで最高刑は終身刑であるので、シュプルンヤクとサエンコに下された判決は最も重いものとなった。
 
シュプルンヤクとサエンコの弁護士はその判決を不服として、最高裁判所に上訴した。だが、最高裁は地方裁判所の判決を支持し、裁判は終結した。

ドニプロペトロウシク市民は、この判決をどのように考えているのだろうか。
 
当時の世論調査では市民の50.3%が判決を公正だと回答しており、48.6%が判決はより重いはずである、と回答した。

48.6%の市民は、この少年たちに対して、終身刑よりも重い判決、つまり死刑の判決を下されるべきだと考えているようだ。

それくらい、ウクライナ史上でも残虐な事件であったのである。

ウクライナ21はスナッフフィルムなのか

ここで、「ウクライナ21」がスナッフフイルムなのかどうかということを考えてみる。スナッフフィルムの定義とは、娯楽として流通させる目的で、撮影された殺人ビデオのことである。
 
スナッフとは蝋燭を吹き消す擬音語を表し、イギリスではそこから「殺す」という意味を持つスラングとなった。これがスナッフフィルムの語源である。

3人の加害少年たちが自らの恐怖症を克服して、自己肯定感を得るために殺人を犯していたとする見解がある。この見解の通りだとすると、3人の少年たちは精神的な満足を得るために殺人をし、ビデオを撮影したのだから、ビデオはスナッフフィルムではない。
 
だが、もう一つの見解に、殺人動画を撮影したのは、それを流通させて金銭を得るためだというものがある。これが本当だとすると、あの殺人はスナッフフィルムということになる。
 
しかし、依然として3人の加害少年たちがなぜ、あのような事件を起こしたのか、はっきりとしたことは分かっておらず、すべて藪の中である。

スナッフフィルム(殺人フィルム)が登場する映画作品・小説

「ウクライナ21」はその存在がはっきりの世間に知られた閲覧に注意が必要な殺人動画であるが、スナッフフィルムとは限らない。だが、スナッフフィルムの都市伝説は事件が起こる前から存在していた。
 
それは、裏社会において密にスナッフフィルムが流通しているというものである。

そして、このスナッフフィルムというアイテムは、小説・映画においてよく利用されてきた。
 
日本では、貴志祐介の小説「天使の囀り」に、死んだ恋人の部屋にスナッフフィルムがあったという場面がある。
 
アメリカでは、リドリー・スコット監督の映画「悪の法則」がある。メキシカンマフィアのトラブルに巻き込まれた弁護士の主人公が妻を誘拐され、最後にはその妻が出演しているスナッフフィルムが主人公のいる部屋に届く。
 
しかしスナッフフィルムなるものが実際にあるかどうかは分からない。だが、映画「悪の法則」では「見る奴がいるから作られる」とブラットピットは語っている。

ウクライナ21殺人事件の影響

3人の少年たちによって撮影された殺人動画は裁判中に流され、傍聴席にいる人々にショックを与えた。だが、その後、なぜか動画はネットで流出してしまう。おそらく、警察・検察関係者の誰かがリークしたと思われるが真相は不明である。
 
それから、世界中で大騒ぎとなり、「ウクライナ21」事件は我々の耳にも入ってくることとなった。そしてこの動画に影響を受けたものもいた。

ウクライナ21事件の影響を受けた模倣犯

この「ウクライナ21」事件に影響された17歳の少年たちが、同じように残虐な事件を起こした。彼らはある男性を森で殺害し、残虐にもその遺体を笑いながら弄ぶ様子をビデオに撮った。

そしてこのもう一つの閲覧注意動画は、「ウクライナ21」とは違い、明らかにスナッフフィルムである。

もう一つの閲覧注意動画「アカデミーマニアックス」

この閲覧注意動画が「アカデミーマニアックス」と呼ばれるもので、少年たちは、「ウクライナ21」事件に影響され、自分たちも同じような殺人動画を撮影したいと思い、犯行に及んだそうである。

少年たちは動画を撮影して、それを流通させようとしたので、これは明らかにスナッフフィルムであると言える。

また、この事件で少年二人は終身刑の判決を言い渡された。

このような事件が起こり、同じようにこれらの事件に影響されて、アカデミーマニアックスに後続する事件が起こるだろうと考える見方もある。

確かに日本でも、犯人が死刑判決を受けた秋葉原通り魔事件に影響を受けた人物が起こした事件があった。世界でも、似たように有名な殺人事件に影響された模倣犯は数多くある。

当然、「アカデミーマニアックス」も「ウクライナ21」と同様検索注意ワードである。当然動画も閲覧注意である。

なぜ、事件に影響された模倣犯が出てくるのか?

なぜ、このように事件に影響されて、同じような事件を起こすものが一定数存在するのだろうか。それはおそらく人間が他から影響を受けやすい生き物であるからであると言える。

模倣犯たちの場合は、もともと心中に鬱屈したものがあり、そのときに丁度有名な事件に触れ、その鬱屈したものを解消する手段を見つけるのである。

そのため、誰もがただちにそれらの事件に影響されるわけではない。

ウクライナ21のような事件は今でも起こっている?

ビデオで撮影しながら、殺人をするということは今でもどこかで起こっているかもしれない。ブラジルの犯罪追跡番組「カナル・リブレ」の司会者が殺人の容疑で捕まったことがあった。
 
同番組は、警察が駆けつける前に犯罪現場の様子を伝えることで人気だったが、司会者はボディーガードを使って、麻薬密売人などを殺害してその遺体を撮影し犯罪追跡番組として映像を世間に流した。

容疑者は裁判で判決を受ける前に心臓病で亡くなった。

銃社会のアメリカではシリアルキラーによる連続殺人事件がたびたび起こり、コロンバイン高校銃乱射事件では青少年が何人もの高校の生徒を殺した。
 
このように混沌とした世の中では、殺人ビデオを撮影するということは起こっても全くおかしくはない。

ウクライナ21殺人事件はどうして起こってしまったか?

少年たち3人はなぜ、このような残虐な事件を起こしてしまったのだろうか? 彼らは幼少期に親から虐待されたわけでもなく、貧困で苦しんでいたわけでもなく、裕福な家庭で育った。主犯格の少年は親から溺愛されていた。
 
この事件は主犯格の少年のある提案から始まり、この少年の主導で行われた。裁判では少年たちの動機を「病的な自己肯定の発露」だとした。

動機を上げようとしたら以下のことが挙げられるだろう。
 
まず、シュプルンヤクとサエンコは、いじめを受けていた。その経験が彼らをこのような凶行へと駆り立てたというものだ。実際、殺人を犯したのは、この二人だけで、ハンザは未遂で終わっている。
 
次には、家庭で甘やかされて育ったシュプルンヤクが、思いのままに殺人を犯しても大丈夫だろうと考えたというものがある。
 
確かに、3人による犯罪はシュプルンヤク主導で行われた。もし、サエンコとハンザが彼に出会わなかったとしたら二人は犯罪を起こさなかったかもしれない。二人は彼に影響されたのだ。

そして裁判で言われた「病的な自己肯定の発露」がある。殺人を犯すことによって、自分はこの人間よりも優位な存在であるという認識を得たいというわけである。
 
しかしどれも決定打に欠けるものである。
 
いじめを受けても犯罪を犯さない人間は大勢いて、そして甘やかされて育っても犯罪を犯さない人は大勢いるだろう。自己肯定の追求には別の多くの方法が存在しているだろう。
 
そのため、本当のところはなぜ彼らがここまでの残虐行為を行うことになったのか分からないのである。もしかしたら、彼ら自身も分からないかもしれない。

しかし、考えてみると、彼らが起こしたこのような凶行は、決して特定の一つの原因によって起こったわけではないと思われる。
 
様々な多くの原因が絡んで起こっているのである。なので、上で挙げられた動機すべてが彼らにあったのだと考えられる。
 
それに加えて、彼らはちょっとした思いつきから、動物を虐待して殺し、また、タクシーの客に強盗を働いたりした。こういった殺人ほどまでにはいかない犯罪行為を積み重ねていくことによって、快楽を目的とする犯罪行為自体への「慣れ」が彼らの中に生まれた。

人間はある刺激(快楽)になれると、より強い刺激(快楽)を求めるようになる。エスカレートしていくのである。
 
普通の人にとってかなり心理的抵抗感・ハードルのある殺人行為も彼らにとって新しい刺激となったのだ。このようになってしまった彼らはもはや普通の人間にはなりえないだろう。
 
また、彼らは3人で犯行を行っていたため、これらのことに集団による残虐性の加速が加わったとも考えられる。人間は一人のときよりも集団でいた方が、より一体感と安心感、周りとの心理的同調から残虐性が強まるというのはよく言われることである。

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