ストーカー気質の男女の性格や特徴とは？

あなたを含め、あなたの周りに、ストーカーに悩まされた経験がある人はいませんか？アイドルやタレントにストーカー行為を働いた人が逮捕されたという報道はよく耳にしますし、ストーカーによる悲惨な事件も後を絶ちません。

ストーカーによる被害がこれほど多いのはなぜでしょうか？それは、ストーカーが、特異な存在ではないからです。普段はとても素敵な人が、ある日突然ストーカーになることもありますし、見ず知らずの人から目をつけられ、ストーキングされることも少なくありません。

ストーカーになる素質を持った人は想像以上に多いので、誰もがストーカーに狙われる可能性があるといえます。では、どんな気質を持った人が、ストーカーになりやすいのでしょうか？

ストーカーになりやすい人の、性格や特徴を見てみましょう。あなたの周りにも、ストーカー予備軍が潜んでいるかもしれません。

ストーカー（stalker）とは、英語で「異性などに付きまとう人」という意味です。動詞のstalkには、「動物や人間が、獲物を捕まえたり、殺したりするためにこっそりと近づく、そっと後をつける」という意味があります。

今でこそストーカーは、犯罪者として広く認知されていますが、以前は、ストーカーは、傷害や器物破損、不法侵入など、具体的な被害が出ない限り、規制の対象になっていませんでした。

ストーカーを法的に取り締まることができるようになったのは、1999年に起きた『桶川ストーカー殺人事件」をきっかけに、2000年11月24日に「ストーカー行為等の規制等に関する法律」通称「ストーカー規制法」が施行されて以降です。

「ストーカー規制法」では、「つきまとい等」と「ストーカー行為」を規制の対象にしています。

「ストーカー規制法」では、恋愛感情に基づいて、本人、もしくは家族に対し、「つきまとったり、待ち伏せしたり、職場や住居に押しかけたり周囲をうろついたり、見張ったりする」「監視していると告げる」「面会や交際を強要する」「暴言を浴びせる」

「無言電話をかけたり、大量のFAXやメールを送りつけたりする」「動物の死体や汚物などを送りつける」「名誉を棄損する文書をばらまく」「性的なデータをネットにアップする」などの8つの行為を、「つきまとい等」と規定し、規制の対象にしています。

「ストーカー規制法」における「ストーカー行為」とは、「つきまとい等」行為を、同じ相手に対して繰り返し行うことをいいます。よって、一回だけのつきまといや待ち伏せは、ストーカー行為とはみなされません。

「こんな人だとは思わなかった」と、ストーカー被害にあった多くの女性が証言しています。ストーカーがみんな、見るからに常軌を逸しているなら、わかりやすくていいのですが、一見そうとはわからない人が、突如としてストーカーに変身してしまうから厄介です。

とはいうものの、パッと見ではわかりづらいですが、ストーカー予備軍の、ストーカー気質を持った男性には特徴があります。ストーカー被害にあってからでは手遅れです。身の回りの男性をよく観察してみてください。ストーカー気質をうかがわせる男性はいませんか？

本当にプライドが高い男性は、振られた相手にいつまでも執着し、つきまとったりしないものですが、無駄にプライドが高い男性は、「俺が振られるなんてあってはならない」と思っているます。

ですから、女性にすげなくされると、「（お前ごときの女が）俺を振るなんて許さない」と、怒りからストーカー化してしまう可能性があります。このタイプの男性は、普段から高圧的な態度が特徴で、ときに暴言を吐いたり暴力を振るったりします。

ほかの男友達と親しくすることはおろか、女友達と出かけることさえ嫌がる男性は、ストーカー気質が高いといえます。いつどこで何をしているのか、あなたの行動を逐一把握していないと気がすみません。

あなたの交友関係を根掘り葉掘り聞いてきたり、付き合う相手を制限したりするようなら要注意です。あなたを完全に支配し、コントロールしようとしています。

このタイプの男性がストーカー化すると、しつこくつきまとったり、ひっきりなしに電話をかけたりメールを送ってきたりします。

マメな性格で、電話やメールを欠かさない男性は人気がありますが、それも程度問題です。ストーカー気質がある男性は、マメを通り越して偏執的なほど頻繁に連絡してくるという特徴があります。

一日に何度も連絡してきたり、もし、あなたが電話に出なかったりメールの返信が遅れたり、LINEに既読をつけなかったりすると、うんざりするほど連続で着信があります。

このタイプの男性は、自分に自信がなく、不安感を抱えていることが多いです。あなたの気持ちが離れてしまっているのではないか、浮気をしているのではないかと、疑心暗鬼になり、常に監視していないと落ち着きません。ストーカーになる可能性はかなり高いといえます。

事実を捻じ曲げ、何でも自分中心に、都合よく解釈する男性も、ストーカー気質を持っています。

意中の女性に冷たくされても、「恥ずかしがっているだけ」「俺の気を惹こうとしてわざと冷たい態度をとっている」などと、自分に都合のいいよう思いこむのが特徴です。

このタイプの男性は、何をいっても暖簾に腕押し、糠に釘です。女性がむきになればなるほど、「やっぱり俺のことが好きなんだ」と妄想を膨らませます。常識的な言葉が通用しない分、ストーカー化すると一番厄介なタイプかもしれません。

人付き合いが苦手で、友達が少ない男性は、恋愛関係になると、恋人との関係が人間関係のすべてになりがちです。相手に対する依存度からいえば、幼児と母親の関係に似ています。

頼る相手が母親しかいない幼児は、ちょっとでも母親と離れると不安と寂しさでパニックになりますが、友達が少ない男性の恋人に対する心理も、幼児と同じです。

孤独が好きで、あえて交友関係を広げない男性なら、ストーカー化する心配はそうありませんが、寂しがり屋で、精神的に幼い男性は、ストーカー気質があると考えていいでしょう。

何でもかんでも人のせいにする男性も要注意です。このタイプの男性は、嘘をつくことも多く、言葉巧みに責任転嫁します。自分が悪くても、絶対に謝らないという特徴があります。

あなたの恋人は、約束の時間を間違えたとき、素直に「間違えてた」と認めますか？「お前が教えた時間が間違ってた」とか、「お前のほうが間違っている」といって、頑として自分のミスを認めないなら、気をつけたほうがいいでしょう。

何でも人のせいにする男性は、もしストーカーになってしまったら、「俺がストーカーになったのはお前のせいだ」「悪いのはお前だ」という思考で行動し、一切の罪悪感を抱きません。

ストーカーになるのは男性ばかりとは限りません。女性によるストーカー犯罪も頻繁に起こるように、女性にもストーカー気質を持った人はたくさんいます。自分は大丈夫と思っていても、もしかしたらストーカー気質があるかもしれません。

ストーカーになりやすい女性の性格や特徴を見てみましょう。

独占欲が強い女性は、恋人に近づく女性全員に、敵愾心を抱きます。「私以外の女性と話をしないで」「女性の連絡先は削除して」と言うような女性は要注意です。

ストーカー化した暁には、あなたの行動を監視し、ほかの女性と楽しそうに会話をしようものなら夜叉のように怒り狂うか、梅雨の雨のようにうじうじと泣いてあなたを責めます。

女性の軽い悋気は可愛らしいと思われることもありますが、行き過ぎた嫉妬心は相手をうんざりさせます。そこに気がつかない女性は、ストーカー気質十分です。

思い込みが激しく妄想癖がある女性はストーカーになりやすいです。疑り深いという特徴もあり、浮気をしているのではないか、二股をかけられているのではないか、嘘をついて遊びに行っているのではないかと、常に相手の心を疑っています。

浮気など全くしていないのに、「浮気をしているに違いない」と思い込み、見当違いな嫉妬心を燃え上がらせたりします。

職場の女性と仕事上の会話をしているだけで怒ったり、取り乱したりするような女性はストーカー気質は十分です。ストーカーにならないにしても、情緒的に不安定なので、自傷行為や狂言自殺など、面倒を引き起こしかねません。

気持ちの切り替えが下手で、一つのことに執着する特徴がある女性は、恋人に対しても思い込んだら命懸けです。たとえ別れても「私のことを好きだといってくれたもの」と、いつまでも古い記憶にすがり、恋の終わりを認めることができません。

別れた恋人に新しい彼女ができても、復縁の可能性にしがみつき、しつこく連絡をしたりしてストーカー化してしまう可能性があります。

あなたに執着するあまり、過去の恋愛を否定したり、これが最後の恋愛だと言い張る女性はストーカー気質が高いといえるでしょう。

自分に自信がなく、恋愛経験が少ない女性は、恋人ができても素直に幸せを満喫することができず、いつ振られるか、浮気をされるかと不安感を募らせがちです。

ストーカー気質がある内向的な女性は、悪いことばかり想像して、あまつさえそれが現実になるに違いないと勝手に思い込んでしまいます。

このタイプの女性は、あなたに嫌われたくないと思うあまり、普段は内気でおとなしいのに、思い込みが暴走すると、突飛な行動に出るのが特徴的です。いきなり家に押しかけたり、夜通し家の前で待っていたりするので、ちょっと怖いです。

恋愛経験が少ない女性は、この恋を失ったら二度と恋人ができないと思い込みがちなので、あなたを離すまいと必死になります。

また、恋愛におけるマナーやルールについての知識がないので、常識と非常識の境目がわかりません。男性の心理を読み取るスキルもないので、自分の感情のままに突き進んでしまいます。

恋愛経験が少ない人が全員ストーカー気質を持っているとは言えませんが、恋愛に慣れた女性より、恋愛経験の浅い女性のほうが、ストーカーになりやすい傾向にあります。

ストーカーになりやすい女性は、「だって好きなんだもの」と言えば何でも許されると思っているのが特徴です。つきまとうのも、頻繁に連絡を取るのも、束縛するのも、全部愛のため。相手が迷惑がっていようがおかまいなしです。

女性には、執着と愛情の境界がわからない、精神的に未熟な、このタイプのストーカー候補が多いです。束縛することが愛だと思い込んでいる危ない女性です。

ストーカーになりやすいタイプがあるように、ストーカーに狙われやすいタイプの人もいます。

ストーカーされやすい人は、そのことを自覚して自衛する必要がありますが、間違ってはいけないのは、悪いのはあくまでストーカーのほうで、ストーカーされやすい人に非はないということです。

ストーカーに対して絶対にとってはいけないのは、優柔不断な態度です。あいまいな態度や言葉を、ストーカーは自分の好きなように解釈します。

ストーカーには強引なタイプも多いので、押し切られると断れない人は、ストーカーに目をつけられやすいです。

ストーカーは、自己顕示欲が強く、他人を支配し、コントロールしたがるという特徴があります。自己主張をちゃんとできないくらい、おとなしくて気が弱い人も、ストーカーに付け入るスキを与えてしまいます。

思い通りになると思われたら、ストーカーの魔手から逃れるのは困難です。

誰にでも愛想のいい八方美人は、ストーカーを勘違いさせます。ストーカーは自分に都合よく物事を解釈するので、自分にだけ好意を向けていると思い込んでしまいます。

自己犠牲精神に富んだ人は、ストーカー気質の高い人につけ入れられやすいです。相手のことを嫌っていたとしても、「相手を傷つけたくない」「自分が我慢すれば」と、内に秘めてしまうので、自己中心的なストーカーは、嫌われていることに気がつきません。

「自分さえ我慢すれば」というのは、実は自己欺瞞でしかありません。嫌なことは嫌といわないと、ストーカーは勘違いしたまま、どんどん妄想を膨らませ、取り返しのつかないことになりかねません。

ストーカー気質がある人が、必ずストーカーになるわけではありませんが、危険性がある以上付き合いには注意が必要です。ストーカー気質のある人に好意を寄せられてしまったときの対処法をお教えします。

対処法を間違うと、相手のストーカー化を加速させてしまう可能性があるので、気をつけてください。

ストーカー気質の相手に対して、一番よくないのがあやふやな態度です。もし、相手に好意が持てないなら、きっぱりとした態度で断りましょう。

最初の対応を誤ると、ストーカー気質の人は自分の都合のいいようにあなたの気持ちを解釈し、「付き合っている」「恋人だ」と思い込みます。そうなってから誤解を解くのは困難です。

ストーカー気質の人を相手にするときは、誤解や妄想が入り込む余地がないように、明確な言葉できっちりと気持ちを伝えるべきです。

ストーカーとはお付き合いはできませんが、ストーカー気質があるだけなら、場合によってはいい恋愛ができるかもしれません。

ストーカー気質は閉じられた関係で発揮されますから、もし、ストカー気質がある人とお付き合いするなら、友達や信頼できる人を巻き込み、抑止力になってもらいましょう。

ストーカー気質がそれほど高くないなら、周囲の目があるだけで、ストーカー化を止めることができます。

ストーカー規制法があるとはいえ、証拠がないと法的な処置はなかなかとってもらえません。あってほしくないことではありますが、万が一相手がストーカー行為を始めたら、ストーカーの証拠はきちんと残しておきましょう。

メールや着信履歴はもちろん、ネットの書き込みなどもスクリーンショットを撮っておきましょう。つきまといや待ち伏せは、動画に残します。

最終手段は、一切の関係を断つことです。転職したり、引っ越したりしてもどこまでも追いかけてくるしつこいストーカーもいますが、とりあえず電話番号を変える、アドレスを変える、通勤通学の経路を変えるなど、できることから始めましょう。

同時に警察へも相談し、対策を考えてもらいましょう。ストーカーは放っておくと重大事件に発展する可能性もはらんでいます。たかがストーカーと甘く見てはいけません。

ストーカーになりたくてなる人はいないでしょう。もし、自分にストーカー気質があるとわかったら、治したいと考える人も多いのではないでしょうか。

どうすれば、ストーカー気質を治すことができるのでしょうか。

ストーカー気質は、好意を持っている相手に意識が集中しすぎることで高まります。恋愛以外に夢中になれることがあれば、変な妄想や思い込みに振り回されることはありません。

また、趣味を通して交友関係が広がれば、人との適切な距離、付き合い方のマナーやルールも身につき、常識と非常識の区別がつくようにもなります。

ストーカーになるのは、今のことしか考えられないからです。明るい未来を信じることができれば、ストーカー気質は抑えられます。ストーカー気質を治したいなら、物事をいい方向に、楽しい方向に考える習慣をつけましょう。

ストーカーは脳の病気です。ストーカー気質が高く、自分でどうにもコントロールができないなら、専門家の力を借りるしかありません。

精神科のカウンセリングを受けたり、治療を受けましょう。「ストーカー加害者を救う会」のようなNPO法人もあります。

ストーカー気質を治す一番効果的な方法は、客観的な視点で自分の行動や心理を分析することです。そのためには第三者の手助けが不可欠です。

あなたやあなたの恋人のストーカー気質をチェックしてみましょう。さらに、ストーカーにはいくつかのパターンがあります。どの項目にチェックが入ったかで、あなたやあなたの恋人がどのタイプのストーカーになりやすいのかがわかります。

ストーカータイプは、別れがきっかけになる「執着型」、相手と親密になりたい「求愛型」、アイドルや一方的に見初めた相手にたいする「一方型」、精神疾患から起こる「無資格型」、恐怖や不安を与えることを目的とした「憎悪型」などです。

1.□孤独が苦手
2.□依存度が高い
3.□情が深い
4.□被害妄想の気がある
5.□一途で粘着質
6.□友達が少ない
7.□自分に都合よく考える
8.□人の気持ちを読むのが苦手
9.□頭に血が上りやすい
10.□思い込みが激しい
11.□理想が高い
12.□自分で自分をコントロールできないことがある
13.□プライドが高い
14.□嫉妬深い
15.□独占欲が強い

まずチェックの数で、ストーカー気質があるかどうか、診断してみましょう。

【0～3】
ストーカー気質は低いです。ストーカーになる可能性は限りなく低いです。

【4～7】
ストーカー気質は中程度です。可能性は低いですが、ストーカーになる危険性も多少あります。

【8～11】
ストーカー気質は高いです。ストーカーになる可能性がかなり高いです。

【12～15】
ストーカー気質満載です。過去にストーカーだったこともあるかもしれません。

次にどの項目にチェックが入ったかで、ストーカーのタイプを見てみましょう。

【1～4】にチェックが多い人は、執着型

【5～9】にチャックが集中した人は求愛型

【10～12】にチェックが入った人は一方型

まんべんなくチェックが入った場合は、憎悪型や無資格型かもしれません。

好きな相手のことは誰だって気になるし、独占したい気持ちもわからないでもありません。声を聴きたいし、姿を見たいとも思います。どこからがストーカーで、どこまでが愛情なのか、線引きはとても難しいです。

でも、少なくとも、相手が嫌がっていることを理解できず、やめてほしいといわれてもやめることができないなら、それはストーカーです。

ストーカーは犯罪です。被害に合わないためにも、加害者にならないためにも、ストーカー気質のある人の性格や特徴を把握しておきましょう。