神奈川県川崎市の治安が悪い理由!川崎区は犯罪が多い?
インターネットで治安が悪い街と検索すれば出てきてしまうのが、神奈川県の川崎市です。しかし人口も多くて栄えている川崎市は、本当に治安が悪いのでしょうか?だとすればそれはどうしてなのか、犯罪発生率などの実際の数字も含めて見ていきましょう。
目次
神奈川県川崎市の治安がやばい!
引越しや旅行などを考えるとき、その場所は出来るだけ治安が良い街がいい、と思うのはいたって自然のことです。ですからインターネットや不動産屋などに「ここの治安はどうですか?」とたずねるでしょう。
火のないところに煙はたたない、という言葉があるとおり、悪い噂が立つには何かしらの理由があります。ではインターネットなどでよく治安が悪いといわれている街には、一体どんな根拠があるのでしょうか。
今回は神奈川県の川崎市に限定し、川崎市が治安が悪いといわれる理由、その原因をさぐってみたいと思います。
神奈川県川崎市ってどんなところ?
まずは神奈川県の川崎市についてみていきましょう。
川崎市は神奈川県の横浜市の次に人口が多い都市で、東京都と横浜市の間に位置し、7つの行政区で約150万人が暮らしています。この人口は何と沖縄県全体の人口よりも多く、全国に20箇所ある政令指定都市のひとつです。
川崎市は市内にプロサッカーチームがあり、F・不二雄ミュージアムなど観光施設や遊び場も点在する魅力的な都市です。しかし、一方では治安が悪いとよく言われています。ではどうしてそういわれるようになったのでしょうか。
神奈川県川崎市の治安が悪い理由
人口も多くよい立地である川崎市は、なぜ治安が悪いといわれるのでしょうか。また本当に川崎市の治安は悪いのか、過去の事実やデータからみていきましょう。
犯罪発生率が高い
治安が良いか悪いか、という話をする時、見た目が煩雑だったりガラが悪そうな人が多いなど、皮膚で感じる感覚で話すことや、犯罪発生率などの実際の数字をもとにして話すことがあります。川崎市はその数字があまり良くないという事実があるのです。
川崎には犯罪が多いというイメージがあり、それが「治安が悪い街」という根拠になっているのですが、残念ながら実際に川崎の川崎区は神奈川県有数の犯罪率の高さであり、その数字が表すのは全国平均の2倍以上の犯罪率です。
しかしこれはあくまでも川崎区に限定され、川崎市全体で見ると平塚市や藤沢市などの神奈川県内の他の市よりも低くなります。
人口密度が高い
川崎市は政令指定都市ですが、その中で面積は最も小さい都市です。にも関わらず、人口は都道府県庁所在地意外の都市の中では最大となっていますので、押しも押されぬ大都市になります。
都会ということは当然人口密度が高くなり、それだけ見知らぬ人同士が大勢行きかう場所になります。つまりたくさん人がいるので、それだけ様々な犯罪が起こりやすくなっていると考える人が多いのです。
工場が多いので空気が悪い
川崎は工業地帯があり、実際に川崎公害という大規模な公害を発生させたこともあります。戦前から戦後にかけては公害都市と呼ばれていたこともあり、工業地帯があることで治安が悪いというイメージを持つ人もいるようです。
風俗店が多い
川崎駅周辺には多くの風俗店が点在しており、風俗店があるということから治安の悪さに繋がっているようです。
特にソープ店の数は関東では吉原の次に多いといわれるほどですので、やはりイメージの低下に一役買っているといえるでしょう。
競馬場がある
川崎競輪と川崎競馬の2つのギャンブル施設があるために、やはり街のイメージとしてはよくない、という声もあります。
風俗店とギャンブルは治安や清潔感、安心感としてのイメージは下げる原因となります。
川崎市の治安が悪い地域ワースト5
川崎市で治安が悪い、と言われている地域を見ていきましょう。人口や犯罪率などの数
字がわかる場所はそれもあわせて紹介します。
第5位.川崎区
川崎区は人口約116000人で犯罪率は1.91パーセント、横浜市についで大きな街です。町全体は都会に近くて発展しており便利ではありますが、治安に関しては良いとは言えません。
戦前から軍需工場として国内の貧困者や朝鮮半島からの労働者を集めた飯場があったため、今はコリアンタウンになっており、血気盛んな若者が多く集まるところですので子育て世代には心配が増える可能性があります。
なお、ここでの女性の一人暮らしはおすすめしません。
第4位.堀之内区
堀之内といえば関東のあいりん地区とも言われたり、大阪は西成区の北部とも言われたりするような、危険地帯といわれています。
ホームレスや昼間から路上で飲酒をする人がいたり、風俗店も盛んであることから治安が悪く、怖いというイメージをもたれています。
第3位.川崎駅周辺
川崎の治安の悪さの根拠はほとんどがここら辺なのではないか、と言われるのが川崎駅周辺です。実際に犯罪率も高めのエリアで、一角には風俗店街があり、飲み屋などの繁華街も多い場所です。
住むのに適した場所ではない、と、地元の人も言う場所でもあります。
第2位.川崎競馬場周辺
川崎競馬場周辺の治安の悪さの原因は、競馬場周辺にたむろするホームレスの数が多いことでしょう。
夜中はいなくなりますが、明るくなると出てきて寝転んでいたりするため、どうしてもイメージが悪くなってしまうようです。
第1位.幸区
幸区は人口約78000人、犯罪率は1.36パーセント、公園が多くて若者が多い街です。イメージは悪いといわれますが、ファミリー世帯や年配の方の住民も多く、保育園なども多いので子育てには適した街という口コミがあります。
川崎市の治安が良い地域ベスト5
治安が悪いというイメージが強い場所もあれば、当然治安が良くて住みやすいというイメージがある場所もあります。今度はイメージの良い場所を見ていきましょう。
第5位.中原区
中原区は人口約128000人で犯罪率は1.17パーセント、川崎市の中心部に位置しており、激安スーパーなどが多くて買い物がしやすく、保育園や小学校なども多い地域です。
大型ショッピング施設が多いので人通りが少ないということはなく、常に人の目があるために安心できるという意見があります。
第4位.多摩区
多摩区は人口約109000人、犯罪率は0.98パーセント、テーマパークが多い地区です。よみうりランドや藤子・F・不二雄ミュージアムがありますので休みには全国から人がやってきます。
昔から住んでいる住人が比較的多く、畑仕事をしているところもあって自然も残っている場所です。また命じ大学や専修大学があるので学生も多く、住みやすい街と評判があります。
第3位.高津区
高津区は人口約110000人で犯罪率は0.96パーセント、駅前が賑やかで生活の不便さは全くない街です。
ファミリー世帯も多く住んでいる街ですが、細い路地が多い上に街灯数が少ないので日が暮れてからは一人での外出はおすすめしません。
ちなみに高津区では、ギャンブル列車と呼ばれている南武線が走っていることで多少イメージが悪くなっているかもしれません。
第2位.宮前区
宮前区は人口約98000人で犯罪率は0.89パーセント、田園都市線沿いの町で駅周辺には風俗店やパチンコ店が皆無なので、町全体が静かな住宅地という印象です。
夜の一人歩きも気にならないという意見もありますが、夜は街灯が少ないために怖く感じることもありますので、夜中はタクシーの利用が増えるようです。
第1位.麻生区
麻生区は人口約76000人で犯罪率は0.76パーセント、新百合ヶ丘駅や鷺沼駅を中心とする住宅街のエリアで、緑豊かな場所です。川崎にある様々な悪いイメージはなく、落ち着いた環境です。
ファミリー世帯も多く綺麗な家も立ち並び、駅ビルが充実していて休日には子供達だけで遊びに来ている光景も目にします。
都心にも行きやすく、住むにはいい場所と言われています。
川崎市で住みやすい街は?
治安が悪いと言われている理由とその考えられる原因をみてきました。しかしそんな川崎市でも、人口が多いことを考えれば住みやすい場所もあるはずです。
次は川崎市で住みやすいと評判の街をみていきましょう。
ファミリーにおすすめなのは「川崎区」
川崎区は繁華街のイメージがあり、治安が悪い地区でも名前が挙がる場所です。しかしながら、ここ10年で駅付近が整備され、川崎区の中でも「川崎新町」、「港町」「鈴木町」などはファミリー世帯におすすめです。
その理由は何と言っても便利なことでしょう。川崎駅前は大型ショッピング施設などが整って便利ですし、続々と大型マンションが建設されています。つまり、この先も周辺が便利になる可能性が高く、資産価値も上がると考えられるからです。
ちなみに川崎市は待機児童がゼロですから、保育園に子供を入れて共働きをしようと考えている家族にはありがたい場所です。川崎市の児童医療制度では小学校6年生になるまで医療費が基本的に無料ですので、治療費や薬代を気にする必要がありません。
利便性と住環境を両立したエリア「幸区」
駅前には「ラゾーナ川崎プラザ」をはじめとする区を象徴する施設が並びますが、少し奥にすすむとそこには住宅地が広がっています。
治安面では幸区全体で防犯に力を入れているために比較的安定しているといわれていて、緑なども多い点から子育てを考えている方におすすめな住宅地です。
閑静な住宅街と都心へのアクセスのよさを求めるなら「宮前区」
多摩田園都市として計画的に都市開発されたベッドタウンが「宮前区」です。地形は起伏にとんでいるために坂が多いのが特徴ですが、区内を横断する東急田園都市線の各駅周辺には繁華街などはありませんし、人が住みやすい環境作りが徹底されています。
区全体が閑静で落ち着いた雰囲気を持っていて、更に渋谷駅へのアクセスがよく主要駅である鷺沼駅から17分ほどで渋谷に出ることが出来るというのも大きな魅力です。
自然環境の良さや安全性の高さは折り紙つきな「麻生区」
麻生区の主要駅である新百合丘駅周辺は大規模な商業地区や高級住宅地として発展している一方、柿生駅付近は歴史があって昔ながらの商店街として姿を残しています。
川崎区の7つある行政区の中でも最も好きな区として住民から愛着をもたれる街であり、自然環境や安全性の高さは折り紙つきです。
親子で楽しめる娯楽施設もありますし、区内の学校やどこも高評価で落ち着きがあります。
川崎は本当に住みにくい街なのか?
川崎市の治安が悪いといわれる原因や根拠、そして実際に街に住んでいる人たちからの口コミなどで住むのにお勧めできる場所などを見てきました。
実際に川崎市が住みにくい街であるかは、疑問の残るところです。昔に公害問題や凄惨な事件が起こったことによるイメージの悪さがありますが、どの区も街を上げて治安の良さの回復に努めていますし、実際に都心へのアクセスは抜群で商業的にも便利な街です。
また、川崎市は全国で困っているとの声の高い待機児童問題も全くなし、保育園を希望すればすぐに入ることが出来る都市です。これは共働きの多い現代の若い家庭にはありがたいことでしょう。
繁華街がありギャンブルや風俗といった面も確かにありますが、住宅街は離れている上に住宅街の周辺には公園も多いなど、子育てをするには適している街といえるでしょう。
川崎市のディープなおすすめ観光スポット3選
住む場所に関しては少しでも治安の良さを求めることは必然ですが、週末の遊びや旅行で訪れる時に大きな関心があるのはやはり観光施設でしょう。
横浜は行くけど川崎では止まったことがない、という方も、是非一度遊びにいってみてください。
「ウェアハウス川崎店」で楽しもう
JR各線、京急線「川崎」駅東口を下車して5分のところにあるのが「ウェアハウス川崎店」です。こちらの香港は九龍に実際にあった「九龍城」の演出がされている不思議な空間が話題のアミューズメント施設です。
九龍城とは香港にあった巨大なスラム街であり、その中の商店街や住居が再現されています。細部まで凝りに凝った内装は圧巻の一言です。九龍城の演出がされているのは1階と2階、3階の吹き抜けまでで、4回はダーツやビリヤード、5階はネットカフェです。
川崎にきたら一度は訪れて欲しいディープなスポットとして有名です。
穴場的撮影スポットは「瀋秀園」
大師公園は有名な「川崎大師」の隣にある市民憩いの場ですが、その一角にたたずむのが色鮮やかな「瀋秀園(しんしゅうえん)」です。
こちらは中国の瀋陽市の素晴らしい景色をイメージして作られた庭園で、撮影スポットとしても人気があります。旅行の途中に心も体もほっと一息つける場所ですので、のんびり過ごしたいときに訪れましょう。
漫画寺!?「常楽寺」
お寺と漫画という、結びつかない2つを結んでいるのが「常楽寺」です。「武蔵小杉」駅から歩いて15分ほどのこの寺は、本堂の中の壁という壁、ふすまというふすまのあらゆるところに作風の異なる絵が飾られています。
「のらくろ」の作者からの直筆書なども飾られていて、漫画の貴重な資料で溢れかえっているお寺なのです。
なお、作品を見たいときには予約が必要なので忘れずに予約するようにしましょう。
住めば都!?魅力溢れる川崎市
昔の公害や繁華街があるためについた治安の悪さはなかなか払拭することは難しいですが、現在の川崎市は治安の悪さというイメージよりも、生活に必要な便利さがあり、子育てにも良い環境であるとわかりました。
大都市になりますと人口も多いため、犯罪率は高くなりがちです。しかし川崎市の中でも治安の心配がない場所がありますし、空港や都心が近く活気があるという面もあります。
ぜひ危険な場所や時間帯は避けるようにして、街の溢れる魅力を確かめてみてください。