ファニーフェイスの意味とは？ファニーフェイスな人の特徴も紹介

そばかすなんて、気にしないわ。――今では懐メロのひとつかもしれません、アニメ『キャンディ―キャンディー』の一節です。いわゆる綺麗に整った正統派の顔立ちをした美人ではなく、際立った特徴を持つ顔立ちをファニーフェイスと呼びます。

インスタグラムやTikTokでは変顔がブーム。笑える、でも憎めない。それどころかとっても魅力的なファニーフェイス。そもそもファニーフェイスとはどういう意味なのか。どのような特徴がファニーフェイスにはあるのか。ここではやさしく紐解いていきます。

今旬のファニーフェイスな男性芸能人、女性芸能人もご紹介。参考にすればあなたもファニーフェイスを狙って、SNSでちょっと目立つ存在になれるかも。楽しくご紹介していたします。

本屋で働く女の子が、ひょんなことからパリでモデルをやることに。パリを舞台にラブストーリーを展開するオードリー・ヘプバーン主演のミュージカル映画、『パリの恋人』（1957年公開）。この映画の原題が『Funny　Face』です。

実はこの映画、ブロードウェイで1927年にヒットした『Funny Face』が原作。とはいえ内容は映画用としてほとんどオリジナルに書きかえられています。”ファニーフェイス”はブロードウェイミュージカルのほうではなく、映画から生まれ使われるようになった言葉です。

それだけ映画の影響、ヘプバーンの当時の影響力というものを感じますね。ファッション業界を扱ったこの映画作品より、シンメトリーの整った顔立ちの美人ではなく、個性的な少しクセのある、でも魅力的な顔立ちの人を”ファニーフェイス”と呼ぶようになりました。

英単語の意味的に解釈するとファニーフェイスは「おかしな顔」、「面白い顔」と訳すことができますが、ファニーフェイスはそういう意味ではなく、魅力的な顔立ちのひとつの表現であることがお分かりいただけるでしょう。

眉毛が太い、唇がぷっくりしている、愛らしいたれ目など。ファニーフェイスな人にはさまざまな特徴があります。でも（言葉は悪いですが）ブサイクとははっきりとした違いがあるのがファニーフェイス。自分の顔のネガティブ要素を逆手にとり、相手を魅了する、ファニーフェイスな人はどんな特徴があるのか続いてご紹介いたしましょう。

人の第一印象は３秒で決まると言われています（「メラビアンの法則」より）。ぱっと見た瞬間に「おっ」と相手に思わせる強いインパクトを表情に持っているのがファニーフェイスな人の特徴。似顔絵はその人の顔の特徴を誇張して描くのがコツですが、誰がみてもこの人はコレが特徴だよね、というポイントがあると言えます。

ぷっくりしたグラマラスな唇、太い眉、とがったあご、わし鼻などなど。大きな特徴のある顔の部位は人目をひくばかりか、その人を表す強力なアイコンにもなります。制服は同じ服をみんなが着ることでイメージを統一する目的もありますが、その集団の中での違いを際立たせる目的もあります。

制服の場合は仕草や行動も目立ちやすくするのですが、ファニーフェイスな人はそんな制服の視覚効果を望まなくてもはっきりとした個性が浮き出ているといえるでしょう。

もしも鼻が大きい人が１０人集まったとしたら、それぞれ見わけがつかなくなるでしょうか？いえいえ、決してそんなことはありませんね。顔の印象は他の部位も含めて全体で決まってきます。小顔で丸顔の人の鼻が大きいのと、大顔で直線的な顔立ちに人の鼻が大きいのとでは全く印象が違います。

ファニーフェイスな人は部位の特徴を持ちつつ、さらに私だけ、という強烈な独創的な雰囲気を持つ人です。それは日本人だけれどもヨーロピアンな雰囲気かもしれませんし、中東系のアジアンチックな雰囲気かもしれません。唯一無二の雰囲気は、個性を表現する大きな武器になっています。

たらこ唇が恥ずかしいから、とマスクをして隠す。コンプレックスとして考えてしまうと自分の嫌いな部位を隠してしまいたくなります。しかしファニーフェイスな人はコンプレックスどころか、それを武器に自分の個性を際立たせます。

隠すどころか強調するメイクを施すのもひとつ。チャームポイントとは自分の魅力を一言で伝えるポイントです。まさにファニーフェイスな人は、チャームポイントを自分でよく理解し際立たせ、唯一無二の雰囲気を作り上げることで魅力を引き出しています。自分をよく知っていると言えましょう。

綺麗なのは当たり前の芸能界で、際立った個性を発揮している方々にはファニーフェイスな人が多いと言えます。それは何もお笑い芸人だけではありませんね。ここからは最近ホットなファニーフェイスな芸能人を男性、女性に分けて紹介いたします。

芸能界ではファニーフェイスな人は個性派と呼ばれる人が多いかもしれません。ですが決しておもしろおかしいことをしているだけではなく、ピリッとした雰囲気を持っており、中には格好よく憧れの対象になる方もいます。ここでは話題の男性芸能人を2名ご紹介いたします。

激しい独特のダンスとハイテンポでキャッチーナメロディで人気の三浦大知さん。広いステージを所狭しとキレのある動きで飛び回るからか小柄な印象を受けますが、実は１７５ｃｍの長身でもあります。小柄に見えるのは三浦大知さんのファニーフェイスが小顔に見えるからかもしれません。

縦に短い横に張った顔は、それだけで丸顔に見えます。割とはっきりとした鼻とやや垂れがちな目尻が優しく、柔らかい印象を与えていますね。童顔に見えるところが動きとのギャップを生みファニーフェイスにプラスアルファのアクセントとなっています。

auのCMに出演し、金太郎役でお馴染みの濱田岳さん。身長は160ｃｍ、小柄で決してハッキリとした顔立ちではないのですが並みいるイケメン俳優と混じっても決して存在感が薄れることはありません。小さなぽつんとした目が愛らしく、眉と眉の間が離れているのがさらにその目の小ささを強調しています。

格好いいと呼ばれるような方ではありませんが、そこに存在するだけでほっこりし、何か楽しいことが起きるんじゃないかと期待させてくれます。だからでしょう、映画やドラマを観ていても濱田さんが登場すると安心してみることができます。ひっぱりだこな理由が分かりますね。

シンメトリーな顔立ち、たまご型の輪郭など、美人を決める要素はいろいろとありますね。ただの美人ではなく、ファニーフェイスで美人な女性とはどのような方なのか。今を代表する2名の女性芸能人をご紹介します。

アメリカ人の父と、日本生まれの韓国人を母に持つ、アメリカ生まれのファッションモデル。そんな水原希子さんは、名前通り希（まれ）な顔立ちをされてますね。厚ぼったいまぶたと、たっぷりとした唇が印象的です。

無表情の時の顔立ちはまさにモデル、存在感を感じます。でも笑うときゅっと口角が上がり、別人のようにキュートな目を見せてくれます。このギャップが魅力を引き立て、ファニーフェイスを際立たせていますね。

小さなめとぷっくりした頬、ベビーフェイスは永遠に保つのではないか？と思えるほどデビューから若さ、初々しさの変わらない剛力彩芽さん。ショートヘアーがよく似合い、最近ではぐっと大人っぽい表情も見せてくれます。誰からも愛される小動物のような可愛さが魅力です。

ブランコをこいでいる時や、サンドイッチを食べる時のパンの持ち方など、ちょっとした仕草がとても愛らしい。綺麗な女性が集まった中でもきちんと目立つ剛力さんは、まさにファニーフェイスな人の代表選手と言えますね。

先にご紹介した芸能人の方に共通して言えることは、たくさんの人が集まった中でも際立って目立つことができるということです。これはなにも芸能人に限って有利な特徴ではなく、普通に会社に勤めて働く一般の人たちにとってもとても大事なポイント。決して綺麗ではなくても、格好よくなくても目立つ存在であること。

それは自分の存在意義にもつながる心理学的にも大切な要素。「ファニーフェイス」と呼ばれることは、その人の人格を肯定的に認められたといえますので、これは褒め言葉と受け止めても差し支えないでしょう。

SNSを通じて「個」を世界に発信できる時代。自分の個性をよりハッキリとさせるファニーフェイスはこれからもっと注目されることになるかもしれませんね。もしもネガティブに考えていたものがあれば、それは自分の最大の武器に変えることができる。誰でも人を魅了することができるのです。

希代の銀幕スターであるヘプバーンを、ファニーフェイスと呼ぶのは疑問符が頭に浮かびますが、お笑い芸人のオードリーは、お二方ともファニーフェイスな人であることは間違ないでしょう。