いけずの意味や語源とは?京都弁なの?使い方を例文で紹介
いけずという方言の意味をご存知ですか?京都発祥の方言で特に女性が言うと可愛らしい印象を受けます。アニメのちびまる子ちゃんでもよく使われるいけず。では、いけずとはどのような意味や語源があるのでしょうか。使い方や例文も交えてご紹介していきます。
「いけず」の意味や使い方を知りたい!
関西方面でよく使われる「いけず」という言葉。特に女性が多く使う言葉で、可愛らしい方言でもあります。男性の中には「いけず」と言われたい人もいるのではないでしょうか。では「いけず」の意味や使い方についてご紹介していきます。
「いけず」の意味とは?
「いけず」とは「意地悪な人」や「悪人」という意味があります。ちょっとした意地悪をされた時や、不親切な人に対して使う言葉です。基本的には関西方面で使われる言葉で意地悪な人に対し、「あの人っていけずな人やね」などの使い方をします。
言葉の意味は「意地悪な人」や「悪人」でも、100%相手を嫌ったニュアンスではなく、憎たらしさの中に愛情がこもっている言葉でもあります。女性が男性に対して「あなたっていけずね」と言うと、笑みをこぼしながら「あなたって意地悪な人」と言っている様子を表します。
関西方面でも主に使われるのは京都や大阪になります。その中でも京都は舞妓さんが「いけずやわぁ~」と言っている印象も強いでしょう。しかし、京都の舞妓さんが「いけず」と言った場合、愛情はなく本当に「意地悪な人」と思っている可能性があります。
「いけず」の語源
「いけず」の語源は「池之端の芋茎(ずいき)」から来ていると言われています。芋茎とは夏にかけて収穫される野菜で、里芋の葉茎を表します。「池之端の芋茎」がなぜ「いけず」の語源になったかというと、「池之端の芋茎」の意地悪い育ち方が由来です。
「池之端の芋茎」は池の栄養や水分を独り占めする性質を持っており、他の植物の栄養分も吸うことから「芋茎」が「いけず」になりました。
他にも「いけず」の語源はあります。「いけず」は漢字で書くと「行けず」になります。つまり「ここは通さないよ」と意地悪をしている様から「いけず」という言葉が誕生したとも言われています。
「いけず」の使い方
「いけず」という方言を可愛いと思う人も多いのではないでしょうか。女性がふとした時に「もう、いけずぅ」と言うと、キュンとする男性もいるでしょう。では「いけず」の適切な使い方はどのような感じなのでしょうか。例文を交えてご紹介していきます。
「いけず」を使った例文
「いけず」にはその時の状況や場面で使い方が変わってきます。言葉の意味自体は「意地悪な人」や「悪人」を指すので、間違った使い方には気を付けましょう。では「いけず」を使った例文をご紹介していきます。
例文①いけずな人
「この人、ほんまいけずな人やな」この場合は「この人本当に嫌い」というニュアンスになります。表情や言い方でも変わりますが、基本京都人が「この人、ほんまいけずな人やな」と言っていたら、本気で嫌いと思っている可能性があります。
例文②もう、いけずぅ~
「もう、いけずぅ~」は彼女が彼氏に対して愛情をこめて発することが多いようです。ちょっとドキドキするようなサプライズを演出されて「もう、本当意地悪な人ね」と感じた場合は、この言い方をするでしょう。
例文③いけずされる
「いけずされる」はそのまま「意地悪される」という意味になります。「いけず」はその人の声のトーンや状況によって意味合いが変化しやすい言葉です。例えば、可愛がられながら意地悪される状況と、本当に嫌がらせをされる状況では、両方「いけずされる」は当てはまりますが、ニュアンスはまったく違くなります。
「いけず」の類語
・薄情 |
・いじわる |
・つれない |
「いけず」には上記の類語が該当します。類語を理解することで、「いけず」の意味の理解も深くなってくるでしょう。では「いけず」の類語を3つご紹介していきます。
薄情
「いけず」の類語、薄情とは「冷たい性格、あしらいで人情や相手への愛情が薄いこと」とあります。相手を本気で嫌っているわけではなく、あくまで冷たい人というニュアンスで使われる場合が多いです。人情に欠けている人や、冷たい人を見て「あの人いけずやね」と言います。
いじわる
「いけず」の類語には「いじわる」が挙げられます。「いじわる」とは「意地が悪い人」や「故意に相手を困らせるさま」のことを指します。ここでの「いじわる」は、女性が男性に対する愛情を込めた表現と取っていいでしょう。男女の仲で相手に甘える時などにも使うことがありますので、そういった意味で捉えて問題ありません。
つれない
「いけず」の類語には「つれない」が挙げられます。「つれない」とはは相手の接し方が冷たい場合などに使われる言葉です。つれない人は意地悪というよりは、あまり何も考えてなく、無意識に冷たくなっている人に多いです。その為、本人は「いけず」な行動をしているわけではないのですが、周囲にそう捉えられる場合があります。
「いけず」は京都の方言なの?
「いけず」は京都の方言ですが、大阪や兵庫でも使われる言葉でもあります。京都の人は言葉のニュアンスは少し特殊で、「ぶぶ漬けでもどうどす?」は「そろそろお引取りを」という意味なったりと、表現がストレートではありません。
その為、京都人に「いけずな人やね」と言われても喜ばないように気を付けましょう。「あなた憎らしいけど愛くるしい人ね」と解釈しがちですが、「あまり好きではない」というニュアンスの可能性もあります。
いけずな人の特徴
いけずな人にはどのような特徴があるのでしょうか。いけずな人は意地悪とも言いますが、必ずしも嫌われている方のことではありません。人を困らせる意地悪。ではなぜ意地悪でも人から嫌われないのでしょうか。いけずな人の特徴をご紹介していきます。
人の揚げ足ばかりとる
いけずな人は、人の揚げ足ばかり取っている特徴が挙げられます。相手の発言に対して、いちいち言葉の意味を正してきたり、「その言葉間違っていない?」と指摘してくる人のことです。揚げ足を取ることは悪いことではありませんが、相手に「意地悪な人だな」と思われやすいでしょう。
人の揚げ足ばかり取る人は、自分が優位に立ちたいという願望を持っており、そういった行動になります。しかし、「揚げ足ばかり取るなよ」と伝えるとギスギスしますので、「いけずな人だね」と柔らかいニュアンスで伝えるのもアリでしょう。
何事にも非協力的
いけずな人は、何事にも非協力的な特徴があります。「周囲と同じことをしたくない」のような天邪鬼な考えが根底にあるのでしょう。自分を特別な人間と思いたい人に多くみられる傾向でもあります。
本当に意地悪な人
いけずな人の中には本当に意地悪な人も存在します。相手の気持ちを考えずに、傷つけるような発言をしてしまう人は、困らせたいという感情から行動に移してしまう人です。その場合は「いけずな人」よりも「性格悪いね」と言われることもあるでしょう。
異性からモテる
いけずな人ほど異性からモテる特徴が見られます。「いけず」が「意地悪な人」と言っても、相手に嫌われるほどの意地悪をするわけではありません。コミュニケーションの一環として意地悪する人も多いでしょう。その為、「いけずな人」という言葉には憎らしさの中に愛情が含まれています。
相手に嫌われない程度の意地悪は、距離を縮めるテクニックでもありますので、いけずな人は異性からモテると言えるわけです。よそよそしい異性よりも、少し意地悪をしてくる異性の方が魅力的に見えるのもそのためです。
サプライズ好き
いけずな人はサプライズ好きな特徴があります。基本的に相手を驚かそうと考えているため、それが良い方向に行けばサプライズになるわけです。特に女性はサプライズが好きな人も多いでしょう。
相手を驚かそうという考えは賛否両論はありますが、誕生日などのサプライズならば誰もが嬉しいことでしょう。しかし、いけずな人は言ってはいけないことをサプライズとも考え、相手に伝えてしまうため、その人の性格で大きく変わります。
洞察力がある
いけずな人は洞察力があるという特徴が挙げられます。人の揚げ足を取ったり、嫌わない程度の意地悪は相手をよく見ていないと出来ません。相手の情報を深く読み取り、「ここまでなら大丈夫だな」と無意識に思っているのでしょう。その為、いけずな人は洞察力が高いと言えるわけです。
女性は可愛らしく「いけず」を使ってみよう
いかがだったでしょうか。「いけず」は女性が使うと可愛らしい印象を持ち、特定の男性を意識させる効果もあります。その為、ちょっと意地悪してきた男性に対して「いけずな人ね」と言うと、あなたに興味を持つかもしれません。意中の男性に可愛いと思われたかったら、「いけず」を上手に活用してみましょう。