冷暗所の定義や温度とは?冷蔵庫との違いも紹介!

冷暗所とは何かご存知ですか?食材には冷蔵庫で保存した方がいいものや、常温保存に適しているものがあります。その中でも冷暗所で保存した方が良い食材は多く、知らないで冷蔵庫に保存している人も多いでしょう。では冷暗所とは、どのような定義で何度くらいを指すのでしょうか。

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目次

  1. 1冷暗所ってどういう場所のこと?
  2. 2冷暗所の定義とは?
  3. 3冷暗所の歴史
  4. 4冷暗所の温度
  5. 5冷暗所のメリット
  6. 6家の中の冷暗所となる場所
  7. 7冷暗所と冷蔵庫の違いとは?
  8. 8冷暗所での保存が適したもの
  9. 9検便を冷暗所で保管する理由
  10. 10冷暗所の作り方
  11. 11冷暗所を上手に活用しよう

冷暗所ってどういう場所のこと?

食材を保存する際に「光が当たらず湿気や温度変化が少ない冷暗所で保存してください」という注意書きを目にします。しかし、「冷暗所って冷蔵庫?」「暗い場所ならどこでもいいの?」などの疑問もあるでしょう。

冷暗所に保存してくださいと言われてもどこを指しているのか分からない場合がありますよね。では、冷暗所とはどういった定義があるのでしょうか。

冷暗所の定義とは?

冷暗所は一体どのような場所を指しているのでしょうか。冷暗所の定義は、基本的に温度が低く直射日光の当たらずに風通しの良い場所を指します。暗くて風通しが良ければ大丈夫と考える人も多いですが、湿度が高くジメジメした場所はNGですので注意しましょう。

食品衛生法での常温は15度~20度くらいになり、薬事法では15度~25度になります。日本工業規格(JIS規格)では5度~35度を表し、冷暗所の定義がしっかりと定まっていないのは、家の場所や方角、作りによって冷暗所の場所が変わるからです。

一日中真っ暗で風通しがあり日光の当たらない場所は少ないかもしれません。しかし、理想はそういった場所になります。

冷暗所の歴史

昔は何もしなくても食材の鮮度を保ってくれる冷蔵庫はありませんでした。その為、人々は工夫を凝らして、食材を劣化や腐食から守るように冷暗所が誕生したとも言われています。また、春から秋に収穫した食料が、翌年の春まで持つように冷暗所に貯蔵していたとも言われています。

先人の知恵の冷暗所の定義は、人が触れて冷たく感じる場所になります。昔は温度を測る機器もなかったので、感覚で保存していたわけです。その為、その昔からの知恵が今でも活用されています。

冷暗所の温度

冷暗所の温度は常温より低い場所のことを表します。一般的に常温は15~25度前後ですので、15度以下が冷暗所として適した場所と言えるでしょう。温度計がない場合は、手を入れてヒンヤリと感じるくらいの温度になります。

また、連暗所の温度は決まっていないため、風通しがよくヒンヤリと感じる場所であれば問題ないとも言われています。15度から20度以内の場所でも暗く風通しが良ければ冷暗所として活用できるでしょう。

冷暗所のメリット

常温や室温で保存しておける食材は、常温においても劣化しないものです。しかし、食材の多くは常温や室温で保存しておくと劣化するものが多いと言われています。その為、温度変化があまりない冷暗所は食材の鮮度を保つメリットがあります。

家の中の冷暗所となる場所

冷暗所と聞いて家の中のどこを思い浮かべますか?実は家の中は意外に冷暗所として活用できる場所は多くあります。暗くて風通しが良く、温度変化が少ないところはあまりありません。しかし、すべての条件を満たさなくても冷暗所に適した場所ならば基本的に問題はないです。では、家の中の冷暗所となる場所をご紹介していきます。

1.床下収納

もっとも一般的に冷暗所として知られているのが床下収納になります。直射日光は当たらなく外気温に左右されないため、温度変化が低いと言われています。最近は床下収納がついていない家が多いので、ある場合は重宝しましょう。

床下収納は一定の温度に保たれやすいというメリットがありますが、風通しの面で不安があります。その為、夏だけは湿度が上がる可能性があるので保管するには注意が必要です。

2.冷蔵庫

どこの家にもある冷暗所として活用できる場所が冷蔵庫です。冷蔵庫は冷暗所には適さないのでは?という声も多く聞きます。しかし、床下収納が少なくなってきている近年では、冷蔵庫は冷暗所の定義に適したところでもあります。

冷蔵庫は基本的に1度~5度くらいと温度は少し低めです。風通りは少ないですが、開けていない時は真っ暗なので冷暗所として活用できるでしょう。また、冷蔵庫の中でも野菜室は5度~7度に設定されていますので、冷暗所で最適の温度になっています。

3.キッチンの収納棚

キッチンの収納棚は直射日光が当たらず温度変化もあまりないので、冷暗所向きのスペースと言えます。比較的に低温に保たれている場所なので、保存にも適しているでしょう。また、冷蔵庫とは違い、スペースが広々あるのが魅力の一つです。

しかし、キッチンの収納棚は高温になりやすい作りの家もあります。キッチンという水回りの下にあるため、湿気が溜まりやすいといった点も否めないです。キッチンの収納棚を冷暗所として使う場合は、前もって温度変化と湿度を測ることをおすすめします。

4.ベランダの日陰

冷暗所というと収納のような、何かの中を想像しがちですが、実はベランダの日陰も活用できます。ベランダの日陰は温度変化が少なく、なんといっても風通しが良いと言えるでしょう。家の中の収納スペースを使わないので、大きい荷物などは適しています。

しかし、物件によっては高温多湿のべランダもあるので、絶対とは言い切れませんので注意が必要です。気温の変化と日光の当たり方や、日陰のサイクルなどを知っておくと、ベランダの日陰も冷暗所として活用できるでしょう。

5.玄関や階段のわき

ベランダの日陰同様、収納でなくても冷暗所として活用できる場所はあります。玄関や階段のわきは温度変化が少なく、風通しも悪くありません。また、スぺースによっては邪魔にならないところでもありますのでおすすめです。

集合住宅では階段のわきは共有スペースなので使えませんが、一軒家住みの方などは、階段の空間を上手に活用しましょう。また、冷蔵庫や収納スペースに入らない瓶などは、玄関や階段のわきを利用した方が良いでしょう。

6.天井裏

天井裏があるお家は冷暗所として上手に活用しましょう。天井裏は秋冬だと低い温度で空間を保てるので冷暗所としておすすめです。物置として使用されがちの天井裏にはピッタリの使い方になります。

注意点は夏の場合は一気に室温が上がりますので、季節を間違えると腐ったり劣化する恐れがあります。また、天井裏に保存しておくと忘れやすく、何年もそのままだった、という話も良く聞きますので注意しましょう。

7.ガレージ

ガレージがあるお家も冷暗所として活用できます。屋根やシャッターのついているガレージは温度を一定に保てて温度変化が少ないです。また、室内に比べて人の出入りがないので、食料の保存には向いている場所です。ワインなどのお酒の保存には適した場所になりますので、上手に活用しましょう。

冷暗所と冷蔵庫の違いとは?

冷暗所と冷蔵庫にはさほど大きな違いはありません。温度設定が低く保たれて、直射日光の当たらない冷蔵庫は冷暗所に適した空間と言えます。冷蔵庫の中でも野菜室は冷暗所に一番適しており、明確な違いは温度にあります。

冷蔵庫は1度~5度、野菜室は5度~7度になっており、野菜室の賀冷暗所に適していると言えます。また、冷蔵庫の方が扉の開け閉めの回数が多くなるので、温度変化は少なからずあります。その為、冷暗所と冷蔵庫の明確な違いは温度にあります。

冷暗所での保存が適したもの

冷暗所での保存に適したものは意外に多くあります。冷暗所に保存した方が良いものは、実はあまり知られていなく、劣化しやすい場所に保存している人も多くいるでしょう。では、冷暗所での保存が適したものをご紹介していきます。

1.お米

お米は常温で保存をするイメージがありますが、実は冷暗所で保存することで大きなメリットがあります。お米は常温で保存すると害虫が発生しやすい環境になります。代表的なのはコクゾウムシで、この虫のふ化条件が高温多湿です。

逆に15度以下の温度だとふ化出来ず、ほとんど活動も出来ないためお米は冷暗所で保存した方が良いです。また、お米派湿気があると劣化しやすいので、乾燥して温度が低い冷暗所は保存に適しているというわけです。

2.根菜類

人参やゴボウなどの根菜類も冷暗所での保存に適しています。冷蔵庫に野菜室があればそちらに保存しましょう。もし、ない場合は家の中の冷暗所に保存することをおすすめします。しかし、ゴボウに関しては乾燥に弱い点があるので、ビニール袋での保存が必要です。

3.油

サラダ油やごま油などの食用油は冷暗所の保存に最適になります。油類は直射日光に非常に弱く、太陽光で酸化してしまうというデメリットがあります。その為、冷暗所ならば酸化による劣化を防げることができ、長期間の保存が可能になります。油類の中でもオリーブオイルは日光による酸化が激しいので冷暗所での保存をおすすめします。

4.小麦粉

小麦粉は湿気に弱いため、冷暗所での保存が適しています。小麦粉は購入後に一度の調理で使い切ることは基本ありません。保存が必要なものになりますので、常温の空間よりは冷暗所よりの場所を選びましょう。特に乾燥して湿気が少ないスペースならば小麦粉は長持ちします。

5.化粧品

化粧品の保存方法で一番大切なのは、温度を一定に保つことになります。夏場などは冷蔵庫に化粧品を保存する人が多く見られますが、実は冷蔵庫は適した保存場所ではありません。開け閉めの多い冷蔵庫は温度にばらつきが生じるため、出来れば冷暗所が良いでしょう。

その為、あまり開け閉めがなく、温度が一定に保たれている冷暗所は化粧品の保存場所として最適と言えるでしょう。

6.片栗粉

片栗粉も小麦粉同様、購入後に一度で全て使うものではありません。また、片栗粉は湿気に弱いので冷暗所での保存が最適と言えるでしょう。特に梅雨のジメジメした時期に、片栗粉を湿気の多い場所に保存しておくとドロドロになりますので注意が必要です。

7.酒

酒は直射日光での劣化が激しく出るものなので、冷暗所での保存がおすすめです。温度の変化にも敏感なため、高い酒ほど冷暗所に置かなければすぐに味の変化が来てしまいます。特に、ワインや日本酒を飲む人は、自宅の中に冷暗所スペースを確保しておきましょう。

8.マヨネーズ

冷蔵庫にマヨネーズを保存している人は多いのではないでしょうか。実はマヨネーズは冷暗所に保存するのが適しています。マヨネーズは低温にも高温にも弱く、どちらかの温度に偏っている箇所に保存することで劣化しやすくなります。

マヨネーズの原料は、油と卵黄、そしてお酢です。どの原料も高温と低温に弱く、10度~20度前後の場所に保存しておくのがベストです。冷蔵庫に野菜室があれば問題ありませんが、ない場合は冷暗所に保存しておきましょう。

検便を冷暗所で保管する理由

実は検便も冷暗所での保存に適しています。その理由として保存場所の温度が高い場合、便の血液が短時間で変性してしまい、ヘモグロビン検査に影響を及ぼすからです。基本的に検便は直射日光を避けて冷蔵庫保管は不要と言われています。

冷暗所の作り方

冷蔵庫に保存スペースがなく、他の場所も冷暗所として活用できないときは、冷暗所を作るのも一つの手です。家にある簡単なものでも冷暗所を作れます。エアコンなどで室温に変化があっても冷暗所を作っておけば問題ありません。では、冷暗所の作り方をご紹介していきます。

①発泡スチロールでの作り方

発泡スチロールで冷暗所を作る方法として、まず蓋付きの発泡スチロール容器を用意しましょう。底に2、3センチの穴を4つ開けましょう。穴をあけるのは風通しを良くするためです。そして保存したい物を入れて保冷剤を入れましょう。

保冷剤を入れておくことで低めの温度を一定時間保てるので、即席冷暗所での出来上がりです。また、保冷剤の溶け具合によってはこまめに変える手間はあります。

②ダンボールでの作り方

ダンボールでの冷暗所の作り方も、箱の底に穴を何か所か空けて通気性を良くしましょう。次に保存するものを新聞紙に包み光から遮断しましょう。そうすることで、光が当たらずに温度変化にも対応できます。

段ボールの冷暗所は主にイモ類や根菜類を保存するのに向いています。新聞紙で食材を包み、長持ちするように冷暗所を作りましょう。

③クーラーボックスでの作り方

クーラーボックスで冷暗所を作る場合は、保冷剤を忘れないようにしましょう。発泡スチロールや段ボールとは違い、クーラーボックスには穴がなく風の通り道がありません。その為、保冷剤を入れずに食材などを保存すると腐る原因にもなります。保冷剤をこまめに変えれば、直射日光も避けて低い温度に保てるため冷暗所としては適しています。

冷暗所を上手に活用しよう

いかがだったでしょうか。冷暗所についてご紹介してきましたが、冷暗所の温度はしっかりとは定まっていません。手を入れた時にヒンヤリと感じる空間ならば、冷暗所に適しているでしょう。また、直射日光を避けて、風通しが良いという部分にも気を付けてください。

冷蔵庫よりも冷暗所の方が適している食材は多くありますので、冷蔵庫の中身をチェックした方がいいかもしれません。無くなるスピードが早ければ問題ありませんが、長期間保存を考えている食材や調味料に関しては、冷暗所の保存がおすすめです。

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