塩シャンプーの効果とは？塩で頭を洗う洗髪のやり方を解説

私たちは普段、市販のシャンプーで毎日髪の毛を洗いますが、シャンプーには界面活性剤という強力な洗浄成分が含まれています。界面活性剤は皮脂や汚れを落とすために、シャンプーには欠かせない成分です。

しかし界面活性剤には洗浄力が強すぎる、というデメリットがあります。毎日強い洗浄力の界面活性剤で頭を洗っていると、頭皮に必要な皮脂まで奪われてしまいます。

頭皮に必要な皮脂が日々奪われ続けると、頭皮は皮脂を補おうと沢山の皮脂を分泌します。これが、毛穴に詰まり抜け毛やフケの原因になるのです。そこで、シャンプーをつかわず代わりに塩を使って洗髪をすると、それが抑えられると言われているのです。

そもそも、塩シャンプーとは何なのでしょうか。その名の通り、塩でシャンプーする、塩で髪を洗うということなのですが、“塩は泡立たないのにどうやってシャンプーするの？”と思われるかもしれません。

塩シャンプーには二通りのやり方があり、「塩水を作って頭皮を洗浄し、脂や汚れを落とす方法」と、「持っているシャンプーに塩を混ぜて使う方法」があります。

この記事ではその両方の方法で塩シャンプーのやり方をご紹介していきたいと思います。

シャンプーの界面活性剤が髪の毛にあまり良くないことは先ほどご説明しましたが、ではなぜ、代わりに塩を使ってシャンプーをすると、髪や頭皮に良いのでしょうか。

こちらでは、塩シャンプーには一体どういった効果があるのか、どうして塩で洗うのが良いのか、ご説明していきたいと思います。

界面活性剤の入った、強力な洗浄力のあるシャンプーは、汚れだけでなく頭皮に必要な皮脂まで奪ってしまいます。毎日必要な皮脂が奪われることで、頭皮は足りない油分を補う為に必要以上に皮脂を分泌し続けます。

塩シャンプーに変え、余分な皮脂を落とさず髪を洗うことで皮脂のバランスが正常に戻る効果が期待されます。

また、フケや臭いは頭皮に雑菌が繁殖することによっておこりますが、塩は古くから保存食に使われる等強い殺菌作用がありますので、フケや臭いを抑える効果も期待されます。

普段シャンプーをする時、シャンプーを泡立てて洗浄すれば洗髪した気になってしまいますが、お湯でしっかりと頭皮を洗い流すことが頭皮のケアには必要です。

塩シャンプーのやり方はこの後でご紹介しますが、塩シャンプーはしっかり頭皮をお湯でマッサージする様に洗い流すことが重要になってきます。この過程で頭皮の血行をしっかりと促進します。

さらに、過剰に皮脂が出なくなることにより毛根の毛穴に皮脂が詰まりにくくなるので、毛根を活性化させ、育毛にも効果があると言われています。

今までの説明で“是非、塩シャンプーをやってみたい！”と思った人も多いのではないでしょうか。意外と簡単なので、是非やってみてください。

それでは実際に、どの様に塩シャンプーをやるのかやり方を順番にこれからご説明していきたいと思います。

長い髪が美しさの象徴とされていた平安時代にはもちろん現代のシャンプー等というものはなく、毎日お風呂にも入っていませんでした。では長い髪をどうやって綺麗に保っていたかというと、毎日のブラッシングです。

強力な洗浄効果のあるシャンプーを使わないのですから、まずはブラッシングを丁寧にすることで髪についた埃や脂等の汚れをかきだし、お湯で洗う前からなるべく髪の毛を清潔な状態にしましょう。

また、シャンプーや石鹸を使わない分、洗髪時に髪の毛がもつれやすくなってしまう可能性があるのでそれをふせぐためにもしっかりとブラッシングしてください。

塩シャンプー前に皮脂や汚れを落として洗う準備はまだまだ必要です。ブラッシングで髪の毛の埃や脂を取り除いた後は、ぬるま湯でしっかりと頭皮をマッサージしながら汚れを洗い流していきましょう。

ぬるま湯の基準は、だいたい37度から38度を目安にしてください。40度近くの熱めのお湯にしてしまうと、頭皮や髪の毛についたタンパク質汚れが固まって落ちにくくなってしまうので注意しましょう。

普段のシャンプーをする際にもぬるま湯でしっかり洗髪しておくことは大切な工程なので念入りに行ってください。

いよいよ「塩シャンプー」の醍醐味である塩を使った洗髪です。エステ等で塩をすり込むマッサージ方法があるので、塩をそのまま頭皮にすり込むイメージを持っている人もいるかもしれませんが、違います。

塩水を作ってその塩水を頭皮全体にマッサージする様にもみこむのが正しい塩シャンプーのやり方です。塩水の作り方は、あらかじめ用意しておく方法と、その場で洗面器に作る方法がありますが、温かいお湯のほうが皮脂が落ちやすいのでその場で作るのがおすすめです。

洗面器に入ったお湯に小さじ1杯程度の塩を入れます。塩はなるべく天然のものを使いましょう。岩塩や海水から作った塩等、お好みの体によさそうな塩をチョイスしてください。

塩を洗面器のお湯によく溶かして頭皮につけます。洗面器のままだと頭に散布しにくいので、小さなコップやペットボトルにうつしておきましょう。

ゴシゴシと強くこすって洗うのではなく、もみこむように頭皮をマッサージしていってください。

塩は刺激物なので、頭皮に塩分が残ったまま髪の毛を乾かしてしまうと頭皮がかゆくなったり、痛くなったりしてしまう可能性があります。

なので、塩シャンプー前に髪の毛や頭皮をしっかり洗い流した様に、塩シャンプー後も塩分がなくなるまでしっかりと髪と頭皮を洗うことが大事です。

人間の頭皮は弱酸性ですが、天然塩で作った塩水は弱アルカリ性なので、弱酸性に戻してあげる意味でもお湯にお酢やクエン酸を少量混ぜて弱酸性のお湯をつくり、髪や頭皮をすすぐのもおすすめです。

塩には、古い角質を取り除いたり、油分を吸着させて洗い流す効果があります。なので、普段つかっているシャンプーに少量塩を混ぜて普段通りに頭を洗う、というやり方で洗髪する人もいます。

いつも使う量のシャンプーをを手のひらにとり、ひとつまみの塩を混ぜます。そして普段よりもすこしやさしめに洗髪すれば、いつもよりも綺麗に汚れが落ちるかもしれません。

シャンプーは少し洗浄力の弱いオーガニックのものを使って、塩は洗浄力アップを期待する補助剤として使うと髪や頭皮にやさしい洗髪ができるのではないでしょうか。

塩シャンプーに興味を持った人は頭皮の調子や、髪の毛の痛みが気になって“はじめてみようかな？”と思う人が多いのではないでしょうか。

髪の毛を濡れたままでドライヤーを使わずにいると、頭皮や髪の毛が湿っている状態が長く続き、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなってフケや臭いの原因になってしまいます。

しかし高温のドライヤーは髪の毛を痛める原因の一つになってしまいますので、低めの温度で素早く地肌から乾かしていきましょう。

塩シャンプーのやり方がわかったところで、さぁ、はじめてみよう！と思う方もいると思いますが、塩シャンプーをやるにあたって、いくつか注意しないといけない点があります。

一般的なシャンプーと違うやり方で頭皮や髪を健康にしようとしているのですから、いろいろな注意点に気を使って正しく効果がでる様に塩シャンプーをはじめてみましょう。

ここでは、塩シャンプーで気を付けなければいけないことを4点ご紹介していきます。

市販のリンスやコンディショナーを使うと、髪の毛がツルツルサラサラになったような感覚がします。しかし、これは実際に髪の毛がツルツルに変化した訳ではないのです。

市販のリンスやコンディショナーにはシリコン剤が使われている場合が多く、このシリコン剤が髪の毛をコーティングすることで髪の毛がツルツルになった様に感じます。

シリコン等のコーティング剤は洗い流しても髪の毛に残っている様に、頭皮の毛穴に詰まってしまうとなかなか落ちず、毛穴をふさいでしまします。とても塩水では落としきれず、毛穴づまりの原因になっていまいます。

傷口に塩を塗る、という悪い事が重なることを意味する言葉がある様に、肌荒れや肌に傷がある人は塩シャンプーはやめておいたほうが良いかもしれません。肌が弱い人はかゆみがあったり、乾燥していたりして見えない細かい傷が頭皮にある可能性もあります。

塩は傷口につくと刺激になって痛いだけでなく、浸透圧で皮膚や細胞の水分を奪って治りを遅くしてしまう可能性もあります。皮膚が弱い人や、塩シャンプーをする際頭や手に塩水がしみると感じた人はやめておきましょう。

シャンプーに塩を混ぜて使う使い方をする時、毎回塩を混ぜるのが面倒だから、もうシャンプーのボトルに塩を投入して混ぜておいたら良いのではないか？と思う人がいるかもしれませんが、それは絶対にやめてください。

市販のシャンプーは、雑菌がわいたり、腐ったりしない様に厳密に水分濃度やPhのバランスが調整されて作られています。塩を投入することでその絶妙に保たれていたバランスが崩れてしまい、シャンプーが変質したり腐ってしまうかもしれません。

必ず、シャンプーに塩を混ぜる場合はその時その時、手のひらの上で混ぜるようにしてください。

ナチュラル嗜好の人たちに頭皮や髪の毛に良い！と絶賛される塩シャンプーですが、肌に触れるものはどうしても人によって向き・不向きがあります。原因は塩そのものであったり、または使った天然塩に付いているミネラル成分であったり様々ですが、稀に赤みや湿疹が出る人もいます。

赤みや湿疹は皮膚が出した体のSOSです。何らかの原因で、塩シャンプーがあなたの体に合わなかったということなので、すぐにやめて通常通りのシャンプーに戻しましょう。

注意事項を気を付けて守れば、良いことばかりな気がする塩シャンプーですが、デメリットもいくつかあるのも事実です。

こちらでは、塩シャンプーで起こるデメリットをご紹介します。塩シャンプーを今すぐはじめてみよう！と思う人はこれから紹介するデメリットもふまえて始めるかどうか検討してみてください。

長い間、界面活性剤を使ったシャンプーで洗われていた頭皮は、一回や数回の塩シャンプーで見違えるような効果を感じることができません。ずっと強力な洗浄力に慣らされ、沢山皮脂を出す習慣がついてしまった頭皮を塩シャンプーで改善するには2～3週間続けてみないといけない、と言われています。

その2~3週間の間、皮脂が従来通り沢山出る上に塩シャンプーは洗浄力がどうしても市販のシャンプーよりもずっと弱いのでその間に挫折してしまう人も少なくないそうです。効果が表れるまで我慢が必要です。

髪の毛や頭皮はは先ほども説明したように、弱酸性ですが、天然塩を溶け込ませた塩水は弱アルカリ性である場合が多いです。弱酸性のものが弱アルカリ性に触れるとどうしても“痛み”につながります。

塩シャンプーをやってみて、髪の毛が痛んだ感覚がある人はもう少し塩水を薄めて使ってみましょう。

市販のヘアワックス等のスタイリング剤はシャンプーで落とす事を前提に作られているため、お湯と塩水では落とす事ができません。流しきれなかったスタイリング剤は髪の毛の痛みの原因にってしまいます。

どうしても普段スタイリング剤を使うけれど塩シャンプーをしたい！という人はスタイリング剤をオイルやリンス等で落としてから、塩シャンプーをしてみましょう。

サーファー等、常に海水に触れる機会のある人の髪の毛は茶色いイメージがあります。つまり塩水には髪の毛を脱色させる効果があるのではないかと思う人もいるかもしれませんが、これは違います。

髪の毛の脱色は、開いたキューティクルから色素が抜け落ちることで起こります。なので弱アルカリ性の海水に、サーファーの様に長時間髪の毛が触れるなら脱色が起こるかもしれませんが、髪の毛を洗う為に塩水を短時間使うくらいならば、脱色はほぼ起きないでしょう。

それでは、塩シャンプーを実際試してみた人は一体どんな感想を持っているのでしょうか。目立った口コミを2つピックアップして何故そうなのかを説明していきたいと思います。

界面活性剤入りのシャンプーで髪を洗うことで皮脂の分泌が必要以上に多くなり、毛穴に皮脂が詰まりやすくなっていると、髪の毛が抜けやすくなったり、新たに生えてくえう髪の毛が皮脂に邪魔され細くなったりします。

塩シャンプーで次第に過剰な皮脂の分泌がおさまってくると、毛穴に詰まった皮脂が改善され、抜け毛が減ったり、太くコシのある髪の毛が生えてきて髪の毛にボリュームが出てきた様に感じるのです。

塩シャンプーに興味を持った人は髪の毛や頭皮に何かトラブルや悩みを抱えて色々なシャンプーを試したり、お金をかけてケアをしている人が多いです。

いろんな高いシャンプーやヘアケアを試すとお金がかかりますが、塩シャンプーは塩を使うだけでお金がかからないのに、効果が見えてくるのでコストパフォーマンスの良さに感動する人もいるようです。

塩で髪の毛を洗う、と聞くとかえって髪の毛が荒れてしまいそうなイメージがありますが、塩シャンプーはちゃんと注意事項を守ってやれば頭皮や髪のコンディションが良くなりお金もかからない素晴らしい方法です。

自分の肌に合って効果を感じることができたらずっと続けていきたい塩シャンプー、一度試してみてください。