お香の効果効能とは?お香を焚く意味も紹介!

香りにはさまざまな効能効果があることはよく知られています。アロマテラピーが有名ですが、お香にも同じような効果があります。長い歴史を持つお香。お香を焚く本当の意味を知っていますか?日本の伝統文化とも言えるお香の世界をのぞいてみましょう。

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目次

  1. 1お香にはどんな効果があるの?
  2. 2お香の歴史
  3. 3そもそも「お香」とは?
  4. 4お香を焚く意味とは?
  5. 5お香を焚くことによる効果効能
  6. 6お香を焚くと良いのはこんなとき
  7. 7運気が良くなるお香を焚く場所
  8. 8お香の香りの種類と効果
  9. 9お香の種類
  10. 10お香を楽しもう

お香にはどんな効果があるの?

懐かしい香りにほっと心が和んだり、好きな香りに荒れた気持ちがすっと鎮まったり、香りによって癒された経験を持つ人は多いのではないでしょうか。香りには、心や体にいろいろな影響を及ぼす力があります。

アロマテラピーは、この香りの持つ力を利用して、心身の健康を維持したり、怪我や病気の回復を促したり、病気を予防したり、リラックスしたりする療法です。

お香はアロマと同じように、香りを楽しむ道具です。ですから、お香にも、心や体に有効な効能効果がたくさんあります。お香は特別なものと思っている人も多いかもしれませんが、実は昔から、日本人の暮らしに深く根付いています。

お香と仏教は切っても切れない関係です。仏壇に供えるお線香も、お香の一つです。お香は、宗教的な意味合い以外に、「香道」という文化芸術の一面も持っています。「香道」は、「華道」や「茶道」と同じく、日本人の精神世界を表現する、伝統芸能の一つです。

「香道」では、心身を浄化する、眠気を払う、感性を研ぎ澄ます、心を和ませるといった、お香の効能効果を認めており、「香りを聞く」ことで、その効能効果を得ることができると考えています。

「香道」というと何やら堅苦しいものと思うかもしれませんが、香りを楽しみながら、お香の持つ効能効果を得ると思えば、さほど難しいものではありません。お香を焚いて、香りの効能効果を期待してみませんか?

お香の歴史

香りに何かしらの効能効果があることは、世界中で古くから知られており、古代エジプトでは、調合した香が、重要な輸出品の一つでした。お香は紀元前3000年頃には、すでに人々にとってなじみ深いものになっていたのです。

お香は主に上流階級の嗜好品、または宗教的な儀式の道具でしたが、防虫や防腐効果を期待して、生活の中で用いることもありました。

日本では、古くは飛鳥時代から、香りを暮らしに取り入れていました。もっともこの時代は、まだ「お香」ではなく、植物そのものの香りを利用していたにすぎません。

「お香を焚く」という行為が始まったのは、5世紀半ばに大陸から仏教が伝わってからです。『日本書紀』には、「淡路島に打ち上げられた巨大な流木を燃やしたところ、素晴らしい香りがあたり一面に漂ったので、朝廷に献上した」という記述が残されています。

平安時代になると、お香は、和歌と同じように、貴族階級でのたしなみ、教養の一部になっていきました。『源氏物語』や『平家物語』にも、お香を焚くシーンが登場します。お香の香りで、誰かがわかるほど、おしゃれに欠かせないアイテムになっていったのです。

室町時代にはお香の調合はますます複雑になり、それに伴い「お香を聞く」という「香道」の基礎が出来上がりました。優美な芸術として、「香道」が花開くのは、江戸時代になってからです。

そもそも「お香」とは?

「お香」とは、香木や植物などの天然素材を主原料に、主に加熱することで、素材そのものの芳しい香りを立ててるものです。

本来は、邪気を払い、心身を浄化する目的で、仏教儀式に用いられますが、香水のようにおしゃれに用いたり、アロマのように効能効果を期待したりと幅広い用途で使用されます。

「お香」には、香木、香木の粉末、つなぎになる「椨粉(タブコ)」を加えて整形したものなど、いくつもの種類があります。

「お香」と「アロマ」の違いは?

「お香」も「アロマ」も、香りという意味では違いはありません。原料が、天然植物という点も同じです。しかし、「アロマ」は、植物の花や葉、茎などを主な原料とし、香り成分を抽出したエッセンシャルオイルです。

一方、「お香」は、香り成分を抽出するのではなく、原料に香木を用い、植物の樹木や樹皮、根などを乾燥させ、そのまま、もしくは粉末にして使います。香木に様々な天然香料を加え調合することもありますが、いずれも乾燥させてそのまま使います。

香りの性質としては、「アロマ」が常温で香り、印象的なトップノートから徐々に香りが移っていくのに対し、「お香」は常温ではほとんど香りが立たず、加熱することで、ベースノートのさらに奥にあるボトムノートが強く香ります。

お香を焚く意味とは?

香りを楽しむ習慣は、古くからありましたが、それは、ただ単に、スギやヒノキなど、いい香りのする原木を生活道具に取り入れるというほどのことに過ぎませんでした。「お香を焚く」文化は、飛鳥時代に仏教とともに中国から日本に伝来しました。

仏教作法では、仏前を清め、邪気を払い、空気を浄化する目的で、お香を焚くのです。現在のように、お香の香りを楽しむ目的でお香を焚くようになったのは、平安時代以降のことです。

お香を焚く最も基本的な意味は、浄化です。宗教的な意味での浄化にも用いられますが、現代では、精神的な意味での浄化にも用いられます。また、単純に香りを楽しみたいとか、香りの持つ効能効果を期待したいという理由で、お香を焚くことも多くなっています。

お香を焚くことによる効果効能

お香は、ただ香りを楽しむだけでもいいのですが、せっかくなら、その効能効果を利用しない手はありません。お香を焚くことによって得られる効能効果をご紹介します。

悪い気の流れを浄化

「お香」による浄化効果は、本来の仏教的な「お香」の使い方にも相通じます。仏教では、お香を焚くことで場が浄化されると考えられているので、仏前に、花や供物とともに、線香を手向けます。

「お香」の持つ浄化の力を、運気の流れを変えるために用いることもできます。もともと「お香」には、厄払いの効果もあるとされているので、「最近ろくなことがない」「嫌なことばかり続く」というときは、お香を焚いて気の流れを浄化するのもおすすめです。

気持ちの切り替え

柑橘系の香りは気持ちをしゃきっとさせ、フローラル系の香りは心を浮き立たせます。このように、香りには、人の心を動かす効果があるのですが、それは「お香」でも同じことです。さらに、ゆらゆらと立ち上る細い煙にも、心を落ち着かせる効果があります。

最近の「お香」には、香料を加えて「アロマ」に近い香りを備えたものもありますが、基本は和を基調にした日本的な香りです。日常ではあまり嗅ぐことのない芳香は、気持ちの切り替えにおおいに効果を発揮します。

運気を高める

「お香」には、神経を研ぎ澄まし、感性を鋭くする効果があると言われています。お香を焚くことで、内なるパワーを呼び覚まし、さらに邪気を払いうことで、運気を高める効果が期待できます。

「お香」は宗教と密接な関係があることから、スピリチュアルなシーンで使われることも多く、開運、運気上昇のきっかけになると考えられています。

お香を焚くと良いのはこんなとき

とくにいつお香を焚かなくてはならないという決まりはありません。好きなときに好きなようにお香を焚いて楽しめばいいのですが、こんなときにはぜひ、積極的にお香を焚いて、お香の効能効果を試してほしいという、おすすめのときがあります。

どんなときにお香を焚くと、良い効能効果が得られるのでしょうか。お香を焚くことをおすすめしたいタイミングをご紹介します。

ストレスが溜まっているとき

日本人にはなじみやすく、どこか懐かしい「お香」の和の香りは、疲れを取り、心を癒す効果が高いです。ストレスが溜まって、どうにも息苦しいときは、「お香」の優しい香りがぴったりです。

「お香」は、ストレスフルな現代社会のスピードに抗うように、時間をかけてゆっくりと香り、凝り固まった心をほぐしてくれます。

ストレスが溜まっているなと感じたら、立ち上る煙を眺めながら、緩やかに時を過ごすといいかもしれません。

リフレッシュしたいとき

眠気を払い、感覚を目覚めさせる効果があると言われる「お香」は、リフレッシュ効果もバッチリです。「アロマ」と同じように、「お香」にもさまざまな香りがあり、それぞれ効能効果が違います。

気持ちを切り替えてスッキリしたいときには、自分好みの「お香」を焚いてみてください。

梅雨のジメジメしたとき

梅雨は湿気が多く、ジメジメとして気分もふさぎがちになりますが、そんなときこそ「お香」の出番です。梅雨は運気も下がりやすいので、お香を焚いて気を浄化させ、運気を上昇させましょう。

物理的にも「お香」の煙は湿気を吸うので、お香を焚くと、梅雨でもカラッと快適に過ごせます。

瞑想したいとき

心を落ち着け、スピリチュアルな世界に浸りたいときにも「お香」が大変役に立ちます。邪気を払い、精神を浄化させる「お香」」は、あなたを深い瞑想へと導いてくれるはずです。

運気が良くなるお香を焚く場所

「お香」には、スピリチュアルな世界に通じる神秘的な力が備わっています。ストレス解消のため、リラックスのため、どこでお香を焚こうが自由ですが、より効果的な場所でお香を焚くことによって、素晴らしい運気を呼び込むことができるのです。

お香を焚くにふさわしい場所、積極的にお香を焚いてほしい場所をご紹介します。

玄関

玄関は、運気が流れ込むところで、風水でも最も大切な場所と考えられています。きれいで良い香りがする玄関には良い運気が集まり、汚れて嫌な臭いがする玄関には悪い運気が寄ってきます。

玄関は常に清潔を保ち、さらにお香を焚いて浄化し、良い香りで良い運気を呼び込みましょう。

トイレ・洗面所

水回りは運気が停滞しやすいところです。臭いや湿気が溜まりやすい場所でもあります。不浄を清める効果のある「お香」は、トイレや洗面所でこそ使ってほしいアイテムの一つです。

芳香剤や消臭剤を使用している人も多いでしょうが、「お香」にはさらに、運気を高めるパワーがあります。トイレでお香を焚くと、金運、開運のパワーアップが期待できます。

トイレや洗面所は、家人はもちろん、お客様の目にもとまりやすいところです。玄関と同じくらい、もしくはそれ以上に清潔に美しく保ちましょう。

リビング

ゆったりと時間を過ごすリビングには、落ち着ける香りのお香を焚くとリラックスできます。強い香水や、芳香剤の香りより、優しく香る「お香」のほうが、気持ちが安らぎます。

もし、室内に悪い運気が入り込んでいたとしても、「お香」の浄化作用で邪気を退けることが可能です。

お香の香りの種類と効果

「お香」の香りは、実にさまざまです。香木と天然香料の組み合わせによって、無限ともいえる香りが生まれます。「香道」とは、複雑に調合された香りを楽しみ、その組み合わせを嗅ぎ分ける、なんとも雅な伝統芸能です。

ここでは、とくに珍重される香木の香りと効能効果をご紹介します。

白檀

香木の中でも「白檀(びゃくだん)」は、加熱せずとも木そのものがかすかに香るため、仏像や扇子、数珠や工芸彫刻などにも利用されています。ただし香りがあるのは樹木の芯だけです。

材料となるビャクダン科の植物は、太平洋諸島にも自生していますが、それらは香りがないため「お香」として利用されるのは、インドやインドネシア原産の熱帯性のビャクダンの芯です。

お線香にも使われるため、日本人には非常になじみ深い香りです。穏やかな鎮静効果があり、緊張や興奮を取り除き、精神疲労の回復、不眠の解消に効果があると言われています。

沈香

香木の中で、もっとも一般的な物が「沈水香木(ぢんすいこうぼく・ちんすいこうぼく)」で、「沈香(ぢんこう・ちんこう)」と呼ばれます。

フィリピンを除く東南アジア全域に生息するジンチョウゲ科の高木が、傷を負ったり、バクテリアに侵され、自己再生のため樹脂を内部分泌し、その樹脂が蓄積し沈殿したのち、さらに乾燥して「沈香」になります。

原木は軽いので水に浮きますが、樹脂が蓄積すると重くなり水に沈みます。これが「沈水香木」の名前の由来です。「沈香」になるまでには、さまざまな条件と、長い時間が必要で、その香りの生成の仕組みは、科学的に解明されていません。

精神安定に効果があり、汗のにおいを取る脱臭効果もあると言われています。薬用では、喘息や嘔吐、腹痛、冷えや疲労回復に効果があると言われています。

伽羅

「沈香」の中で、最上級のものが「伽羅(きゃら)」です。神が作った香りと称せられるほど複雑で特別な香りを持つ「伽羅」は、地中に埋まったジンチョウゲ科の原木が、数千年もの間酸素に触れることなく発酵したものです。

「伽羅」は古ければ古いほど良いとされますが、供給は極めて少なく、古来よりその価値は金に値するとされてきました。ベトナム戦争以降はますます入手が困難になり、相場は1g50000円~と、目の玉が飛び出るほど高価です。

「香道」において、「伽羅」の香りは、「甘・辛・酸・苦・鹹(しおからい)」の五味に通じるとされています。その香りには鎮静効果があるとされ、名だたる戦国の武将たちが戦場で愛用していました。

乳香

アラビア半島南部や東アフリカ、インドに自生するカンラン科の樹木の樹脂が「乳香(にゅうこう)」で、厳密には香木ではありません。香り生本を抽出したエッセンシャルオイルは「フランキンセス」と呼ばれ、アロマテラピーにも利用されています。

エッセンシャルオイルと、「お香」としての「乳香」では、香り成分が違うので効能効果も同じではありません。「お香」としての「乳香」は、リラックス効果が高く、瞑想にもおすすめです。

お香の種類

「お香」は、その形状や使い方によって、いくつかの種類に分けられます。それぞれ特徴がありますので、用途に合わせて使い分けます。

スティックタイプ

お線香に代表されるスティックタイプのお香は、火か付く面積が均一なので、均一に香りが立つことが特徴です。長いものは燃焼時間が長いですが、お香を折ることで、燃焼時間は調整できます。

円錐型

とんがり帽子のような形の「お香」は、火をつけてから徐々に燃える面積が広くなるので、時間が経つに従って香りが強くなるのが特徴です。燃焼時間は短く、短時間で香りを得たいときにおすすめです。また、灰がそのままの形で残るので、後片付けも簡単です。

渦巻型

蚊取り線香のような渦巻型のお香は、燃焼時間が長いのが特徴です。人の出入りが激しい場所や、空気の流れの激しいところ、広い部屋での使用がおすすめです。

途中で火を消す場合は、折ったり、クリップで挟んでそれ以上の燃焼を止めます。

香木

香木の香りを楽しむ方法は、2通りあります。繊細な香木の香りを聞く「聞香(もんこう)」と、空間に香りを漂わせる「空薫(そらだき)」です。「空薫」は、香炉の灰に火をつけた炭を埋め、香木を乗せて香りを立たせます。

香木は非常に高価なので、日常的に楽しむことはできませんが、ときには「お香」の深淵に触れてみるのもいいかもしれません。

練香

粉末にした天然香料に梅肉やハチミツを加えて練り、丸めて壷に入れて熟成させたものです。平安時代から使われており、現代では主に茶の湯の席で使用されます。香木と同じように、熱した炭を埋めた灰の上において香りを立たせます。

印香

練った香料を、梅や紅葉などの風雅な型に入れて押し固めたお香です。香りの良さもに加えて見た目の美しさが特徴的なお香です。熱した灰の上において香りを立てます。

匂い袋

丁子(ちょうじ)・甘松(かんしょう)・竜脳(りゅうのう)・白檀(びゃくだん)などの香料を刻んで袋に入れたものが匂い袋です。加熱せずとも香るので、タンスに入れたり、懐に忍ばせたりして、ほのかな香りを楽しみます。

お香を楽しもう

抹香、香典、焼香など、仏教と「お香」は、密接なつながりがあります。無宗教国家とはいえ、日本人の暮らしと、「お香」は、切手も切れない関係にあります。いつの間には、日本人は、「お香」の香りに慣れ親しんでいるのです。

「お香」は敷居が高いと感じている人もいるかもしれませんが、おそらくエッセンシャルより、身近な存在です。香木は高価ですが。気軽に楽しめるお香もたくさん売られています。

豊富な効能効果を持つお香を、もっと楽しんでみませんか?

リラックスをしよう!

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