四大天使とは?四大天使の名前や役割などを一覧で解説

天使のなかでも高い位だとされている「四大天使」。四大天使はそれぞれが、絵画や物語に多く登場するため、詳しくは知らなくとも、名前を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。今回はそんな四大天使について、名前や役割、司る方位や色などをご紹介していきます。

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目次

  1. 1四大天使の名前を知っていますか?
  2. 2四大天使を一覧で紹介
  3. 3イスラム教での四大天使とは?
  4. 4四大天使のパワーが受け取れる方位と色
  5. 5映画「天使と悪魔」
  6. 6種類別の天使の役割
  7. 7四大天使をきっかけにしてみては?

四大天使の名前を知っていますか?

皆さんは「天使」についてどれだけ知っていますか?天使とは、鳥のような白い翼を持つ、神の使いのことです。宗教に無頓着な日本人でも、アニメやゲーム、イラストなどから、ほとんどの人が天使という名前やその姿を知っているのではないでしょうか。

今回は、そんな天使のなかでも高い位だとされている「四大天使」についてまとめてみました。四大天使はそれぞれが、絵画や物語に多く登場するため、詳しくは知らなくとも、名前を耳にしたことがある人も多いはずです。

そんな、四大天使とは一体どのような天使たちなのでしょうか。四大天使の名前や、役割、司る方位や色などを調べてみました。

そもそも「四大天使」とは?

四大天使とは、その名前の通り「4人の天使」を指します。天使の中でも高い位にあるとされる「大天使」たちのなかで、さらに中心となる天使です。そのため、他の天使と比べ、四大天使それぞれが強力な力を持っています。

そのため、四大天使は信じる者にとって、偉大な存在であるといえます。また、四大天使の名前や定義は、同じ天使を概念として持つ宗教(ユダヤ教・キリスト教・イスラム教)の中でも微妙に異なります。今回はその点についてもご紹介していきます。

四大天使を一覧で紹介

大天使の中心となる「四大天使」はいったいどのような天使たちなのでしょうか。四大天使はいわゆる「エリート」とされており、それぞれが役職を担っています。こちらでは四大天使について、それぞれの名前や役割などについてご紹介します。

1.大天使ミカエル

四大天使の1人「ミカエル」は、「神に似たる者」を意味する名前で、すべての天使を率います。また、「勇気」「正義」などを司り、時には悪と戦い、人々の信仰を高めます。

ミカエルは、四大天使のなかでも「天使長」と呼ばれ、リーダー的存在であるといえます。また、悪と戦い、人々を邪悪な精神による支配から守るため、最も偉大な天使であるとされています。そのため、ミカエルの象徴は「剣」と「天秤」となっています。

2.大天使ガブリエル

四大天使の1人「ガブリエル」は、「神の人」「神の力」を意味する名前で、神の教えを人々に伝えます。いわば、「神からのメッセンジャー」です。人々がその教えを理解し、その教えをもとに生活することを手助けします。

神からの御告げをガブリエルが伝えることで、人間は直感が働き、危険を回避したりすることができます。また、聖母マリアへ受胎告知をした大天使であることから、「コミュニケーション」や「妊娠・出産・子育て」における問題を手助けすることもあるようです。

ガブリエルは、聖母マリアへの受胎告知のほか、最後の審判でラッパを吹いて死者を蘇らせるシーンが有名で、絵画でもその姿が多く描かれています。また、本来天使に性別はありませんが、ガブリエルは女性の姿で描かれることが多いのも特徴といえます。

3.大天使ラファエル

四大天使の1人「ラファエル」は、「神は癒す」を意味する名前で、癒しの天使です。人間や動物など、生き物の健康を守ります。そのため、ラファエルは生き物を治癒させることが可能とされており、身体的・精神的な治癒力を持つとされています。

また、看護師や医者など、「治癒を施す側の人々の力を高める」ことが可能です。さらには、負傷することがないよう、旅における安全や、ストレスからくる身体的・精神的な異常が起きないよう見守っているともいわれています。

四大天使の中でも、ミカエルやガブリエルと比較すると、ラファエルがモチーフとなっている絵画や教会は少ないですが、癒しを司ることから認知度は高く、特にヒーリング・スピリチュアルに信仰深い人には人気のようです。

4.大天使ウリエル

大天使「ウリエル」は、「神の光」「神の炎」を意味する名前で、四大天使のなかで唯一、宗教によって四大天使とされるか否かが異なる大天使です。ユダヤ教・キリスト教(カトリックを除く)ではウリエルですが、イスラム教では「アズラエル」となります。

ウリエルは、知恵を専門とし、人々が自分たちや神について学ぶ手助けをします。また、その名のとおり、その光・炎によって人々の生活や心を美しく清らかにするとのことができるとされています。

また、「裁き」「予言」も司り、気象や自然現象も操ることができます。そのため、絵画などでは預言書らしき本を持つ姿や、太陽を腕に抱えている姿が、多く描かれています。聖書によっては「懺悔の天使」として神を冒涜する者や罪人を苦しめる役割も担います。

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イスラム教での四大天使とは?

四大天使は、イスラム教においても登場します。聖典「コーラン」では、「天啓の天使ジブリール(ガブリエル)」「戦士の天使ミーカーイール(ミカエル)」が登場し、特にガブリエルは、預言者ムハンマド(マホメッド)にコーランを伝えたとされます。

残りの「イスラーフィール(ラファエル)」と「アズラーイール(アズラエル)」は、ムハンマドの言行録「ハディース」に登場します。また、アズラエルはコーランにも「死の天使」という名前で登場しています。

大天使アズラエルの役割

イスラム教における四大天使で唯一、ユダヤ教・キリスト教と異なるのが大天使「アズラエル」です。アズラエルは、ユダヤ教・キリスト教では「ウリエル」となります。アズラエルはウリエルと違い、「神が助ける者」を意味する名前で、「死」を司ります。

アズラエルは、死を迎えた人間の魂を死後の世界で助けます。また、その死を嘆いている残された人々を癒す存在でもあります。

四大天使のパワーが受け取れる方位と色

四大天使は、それぞれの役割を当てはめることでで、「方角(北・南・西・東)」「元素(風・火・水・土※風は空気、土は大地とされることもある)」「色」などにに分類されることがあります。

こちらでは、四大天使それぞれが司る方角と色をご紹介します。

大天使ミカエルが司る方位と色

大天使ミカエルは「南」の方角、そして「青色」を司ります。青色は「力」「保護」「信仰」「勇気」「強さ」などを象徴します。

そのため、ミカエルのパワーを受け取りたい場合には、南に向かって瞑想したり、南向きの窓を空けるとよいでしょう。さらにはカーテンなどに、青色のものを取り入れてみてもよいかもしれません。

大天使ガブリエルが司る方位と色

大天使ガブリエルは「西」の方角、そして「白色」を司ります。白色は「純粋さ」「調和」「神聖さ」を象徴しています。そのため、ガブリエルのパワーを受け取りたい場合には、西に向かって瞑想するとよいでしょう。

また、ガブリエルは水も司るため、花を生けた花瓶など、水に関係するものを西に置くのも効果的です。その際はぜひ白い花瓶や花をチョイスしましょう。

大天使ラファエルが司る方位と色

大天使ラファエルは「東」の方角、そして「緑色」を司ります。緑色は「癒し」と「繁栄」を象徴しています。そのため、ラファエルのパワーを受け取りたい場合には、東に向かって瞑想するとよいでしょう。

また、ラファエルは風も司るため、東側に窓やドアがあれば、空けて新鮮な空気を取り込むようにしましょう。また、ラファエルは癒しや安全を担っていますから、リラックスしたい時や、旅行に出かける際には、緑色の小物や服などを取り入れてみましょう。

大天使ウリエルが司る方位と色

大天使ウリエルは「北」の方角、そして「赤色」を司ります。赤色は「懸命な奉仕」を象徴しています。そのため、ウリエルのパワーを受け取りたい場合には、北に向かって瞑想するとよいでしょう。

また、ウリエルは学問にも関係が深いとされています。そのため、試験や勉強には、赤色の筆記用具を使用したり、赤い服を着て試験に挑んでみてはいかがでしょうか。

映画「天使と悪魔」

トム・ハンクス主演の映画「天使と悪魔」は2009年に公開されました。ダン・ブラウンの小説が原作となっているこの映画は、映画「ダヴィンチ・コード」の続編となっています。

作中では、4人の教皇最高顧問「枢機卿(すうききょう)」が殺害されてしまいますが、その殺害方法とは科学の四大元素(空気・火・水・土)、そして方角(北・南・西・東)になぞらえたものでした。

作中では四大天使についてはそこまで触れてはいませんが、キリスト教に関連する事件に四大元素・方角を用いたのは、四大天使がそれぞれの元素・方角も担っていることも、大きく影響しているのではないでしょうか。

種類別の天使の役割

天使には、階級が存在するとされています。その階級の存在が明示かされたのは、ディオニシウス・アレオパギタの著作「天上位階論」にて提示された図式が元だとされています。

天使の階級は大きくわけて「上級天使」「中級天使」「下級天使」の3つに分類されるとしています。こちらではそれぞれの階級について、そしてそのなかでもさらに細かい分類を用いて、名前や役割をご紹介していきます。

上級天使

上級天使は「熾天使(セラフィム)」「智天使(ケルビム)」「座天使(スローンズ)」を指します。また、「み使い」とも呼ばれています。多数の眼と多数の翼を持つとされていることが特徴で、一般的な天使のイメージとは、異なる表現で描かれることも多いです。

熾天使(セラフィム)

天使の中で最も階級が高いのが「熾天使(セラフィム)」です。四大天使のミカエルや、堕天使のルシファーも、元はこの階級でした。天使における「最高指揮官」ともいえ、「天使長」として天使や大天使をまとめます。

また、熾天使(セラフィム)の容姿については、ほとんどが中性的な美青年のような姿で描かれています。本来は翼が6枚あるそうですが、その姿を描かれる際には、2枚である場合が多いです。

智天使(ケルビム)

上から2つ目の階級が「智天使(ケルビム)」です。旧約聖書では、アダムとイブを楽園(エデン)から追放した神は、2人が再び命の木に近づかないよう、エデンの東の外に回転する炎の剣、そして智天使(ケルビム)を置いたとされています。

一部の聖書では4つの顔、4枚の翼を持つとされ、さらにその翼の下には人の手のようなものがあるとされています。しかし、絵画においては、翼を持つ可愛らしい赤ちゃんの姿で描かれることが多いようです。

座天使(スローンズ)

上から3つ目の階級が「座天使(スローンズ)」です。四大天使のラファエルがこの階級です。「玉座」「車輪」などを意味し、神の戦車を運ぶとされています。

その容姿は、燃え盛る車輪の姿で描かれることが多いようです。

中級天使

中級天使は「主天使(ドミニオン)」「力天使(ヴァーチュース)」「能天使(エクスシアイ)」を指します。その名前のとおり、中間層といったイメージで、人間にとってもやや身近な存在といえるでしょう。

基本的な使命は、「対立を調和すること」だとされています。

主天使(ドミニオン)

上から4つ目の階級が「主天使(ドミニオン)」です。「統治」「支配」などを意味し、神の威光を広めるための様々な役割を担います。また、「笏(しゃく)」がシンボルとなっています。

力天使(ヴァーチュース)

上から5つ目の階級が「力天使(ヴァーチュース)」です。四大天使のガブリエルがこの階級です。「高潔」「美徳」などを意味し、奇跡とされる現象を起こし、それをもって英雄に勇気をもたらします。

キリストが天に召される際に付き添ったのも、この力天使(ヴァーチュース)とされています。

能天使(エクスシアイ)

上から6つ目の階級が「能天使(エクスシアイ)」です。四大天使のラファエルをこの階級とする説もあります。この能天使(エクスシアイ)については、キリスト教のなかでも意見が分かれ、プロテスタントではその存在を誤読によるものであると否定しています。

正教会・カトリックなどでは、悪魔たちを滅ぼす役割を担っているとされています。しかし、そのために悪魔たちと接することが多く、堕天しやすい階級ともいわれています。

下級天使

中級天使は「権天使(アルヒャイ)」「大天使(アークエンジェル)」「天使(エンジェル)」を指します。その名前のとおり、人間にとって1番身近に感じることのできる天使たちといえるでしょう。人間に接する機会も多く、実体を持つともいわれています。

権天使(アルヒャイ)

上から7つ目の階級が「権天使(アルヒャイ)」です。この権天使(アルヒャイ)についても、能天使(エクスシアイ)と同じく、キリスト教のなかでも意見が分かれており、プロテスタントではその存在を誤読によるものであると否定しています。

カトリックでは、国やその指導者を守護する役割を持つとされ、また悪霊から守ってくれる存在とされています。

大天使(アークエンジェル)

上から8つ目の階級が「大天使(アークエンジェル)」です。大天使(アークエンジェル)は「神の使い」とされ、その姿は大人・子どもどちらの姿でも描かれ、性別もありません。

階級が低いにも関わらず、大天使という言葉にに聞きなじみがあるのは、漫画やゲームをはじめとする創作物の多くに登場する天使が大天使(アークエンジェル)だからではないでしょうか。

天使(エンジェル)

階級が1番低いのが「天使(エンジェル)」です。天使は主に大天使(アークエンジェル)の命令を実行したり、神のお告げを伝える役割を担っています。

また、人間たちをあらゆることから守るよう命じられているともいわれています。そのため、かなりの数がいるとされています。

四大天使をきっかけにしてみては?

今回は四大天使の「ミカエル」「ガブリエル」「ラファエル」「ウリエル」そして、イスラム教でウリエルに代わる「アズラエル」について紹介しました。それぞれが司るものの違いや、天使における階級制度は、なかなか興味深いものではないでしょうか。

今回ご紹介した内容をきっかけに、キリスト教やイスラム教に興味を持っていただければ幸いです。日本に住んでいると、なかなか宗教というものを深く知る機会はありませんが、ぜひ機会があれば、関連書籍なども読んでみてください。

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