家鳴りの原因とは?家鳴りがひどい時の対策方法も紹介!

誰でも一度は静かな建物の中で、弾けるような不思議な音を聞いたことがあるでしょう。家鳴りと呼ばれるその音が家で頻繁に発生して、安眠を邪魔されてしまうこともあると思います。そこで、今回は家鳴りの原因やひどい家鳴りの対策方法などについて、取り上げていきましょう。

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目次

  1. 1家鳴りがうるさい!どうしたらいいの?
  2. 2家鳴りとは?
  3. 3家鳴りの原因は?
  4. 4家鳴りの意外な原因とは
  5. 5新築の家の家鳴りはまず様子を見よう
  6. 6コンクリートも家鳴りする?
  7. 7家鳴りは地震の前兆って本当?
  8. 8家鳴りがひどい時の対策法
  9. 9家鳴りとラップ音の違いとは?
  10. 10ひどい家鳴りにはしっかり対策しよう

家鳴りがうるさい!どうしたらいいの?

自分以外に誰もいない家の中で、軋むような不気味な音がすると、心霊現象かと思って怖くなってしまう人もいるでしょう。実は、家の中で軋む音がする現象は「家鳴り」と呼ばれており、古くからよくあることなのです。

心霊現象でないと分かって安心しても、家鳴りがひどいと、音が気になって落ち着けなくなってしまいます。そこで、今回は家鳴りの原因や対策法について、詳しく紹介していきましょう。ひどい家鳴りで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

家鳴りとは?

家鳴りとは、建築材の膨張と収縮や建築材同士の馴染み合い、家全体の歪みなどによって起こる音を指します。家の中で不気味な音がするので、気付いた直後は不可解な現象だと感じやすいでしょう。しかし、家鳴りは建物に起こりやすい物理現象なのです。

湿度によって膨張と収縮をしやすい木材を使用した建物は、特に家鳴りが起きやすいとされています。しかし、金属も温度や湿度によって微妙に体積が変化するので、木材が使われていない建物でも、家鳴りは起きる可能性があるのです。

昔は「家鳴り」という妖怪の仕業だと信じていた

特に湿度の変化によって収縮、膨張しやすい木材を、建材として古くから使ってきた日本では、多くの家庭で家鳴りが起きていました。家鳴りの原因がはっきり分かっていなかった頃は、「家鳴り」という妖怪の仕業だと多くの人に信じされていたのです。

妖怪「家鳴り」の正体は、その家に過去に住んでいた人の霊や小鬼などとも信じられていました。有名な歴史書である「吾妻鏡」や「続日本紀」、「日本書紀」にも、家鳴りという妖怪に関する記述が確認されています。

日本の妖怪たちを描いた「図画百鬼夜行」には、妖怪家鳴りの姿が描かれているのです。やはり、過去の日本人達も、ひどい家鳴りには不気味さを感じていたことが伺えます。

家鳴りの原因は?

家鳴りの主な原因は、建材として使われている木材の膨張や収縮と考えられています。しかし、その他にも様々な原因が考えられるのです。

以下では、家鳴りの原因について、古い家やマンション、新築の家などに分けて紹介していきましょう。

古い家の場合

木材が建築材として多用されている確率が高い古い家には、家鳴りが起きやすいイメージを持っている人が多いと思います。祖父母の古い家で家鳴りを初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか?

以下では、古い家の家鳴りの原因を2つ取り上げていきたいと思います。

木材の収縮

古い家の家鳴りの原因には、木材の収縮が挙げられます。木は建材として使用された後も、空気中の湿度によって水分を出し入れする活動をするのです。

乾燥している場合は内部の水分を放出し、湿度を調整しようとします。水分がなくなると木材の体積は小さくなるので、木材同士の間に隙間が空いて家鳴りが起きるのです。

ちなみに、木材の湿度を調整する天然の機能は、乾燥機兼加湿器として重宝されてきました。そのため、古くから日本人は木材を建材として使用してきたのです。

使われている鉄板や釘の収縮

古い家の家鳴りの原因には、鉄板や釘の収縮も考えられます。鉄は主に温度の変化によって、収縮したり膨張したりするのです。そのため、鉄板や釘が使われている古い家でも、鉄板や鉄釘の収縮によって建材同士が上手くかみ合わなくなり、家鳴りが発生します。

古い家では建材の鉄板や釘が錆び、錆びた部分に隙間が空いて音が鳴ってしまうこともあるでしょう。

新築の場合

実は家鳴りは、新築の家でも起きやすいことを皆さんはご存知でしょうか?新築なのにひどい家鳴りがすると、家の基本構造に問題があるのかと不安になってしまいがちです。以下では、気になる新築の家鳴りの原因についても、詳しく説明していきましょう。

木材同士が馴染んでいない

新築の家の家鳴りの原因には、木材同時が馴染み切れていないことが挙げられます。新築の時点では、まだ木材は設計書通りの場所に収まる途中なのです。木材同士が馴染む過程できしみやすいので、その音が家鳴りとして聞こえます。

この原因による家鳴りは、時間がしばらく経って木材同士が馴染み切れば、自然と収まるでしょう。そのため、新築の家で家鳴りが多少あっても、過剰に気にする必要はありません。

部屋の温度変化

部屋の激しい湿度変化も、新築の家での家鳴りの原因になり得るものです。季節によって温度も湿度も大きく変わる日本では、部屋を閉め切って快適な温度や湿度にすることが多いでしょう。

新築の家に使われている木材はまだ新しいため、伸び縮みが特に激しく、部屋の湿度の急な変化に影響を受けやすいのです。湿度が低い特には水分を出して収縮し、湿度が高い時には水分を吸って膨張する木材は、部屋の湿度にも反応し家鳴りを発生させます。

部屋の湿度はなるべく一定に保つことで、部屋の湿度変化による家鳴りは防ぐことができるでしょう。

マンションやアパートの場合

同じ家鳴りでも、住居の種類によって原因は異なります。以下では、マンションやアパートの家鳴りの原因も、解説していきましょう。住んでいるマンションやアパートの、ひどい家鳴りに困っている人は、ぜひ以下の原因を疑ってみてください。

マンション自体の揺れ

一軒家よりも重量があり高さもあるマンションでは、風や小さな地震の揺れなどで全体的に揺れることもあります。その揺れによって建材がきしみ、家鳴りになってしまうことが多いのです。

ほとんどのマンションは、風や小さな地震などによる全体的な揺れにも耐えられる基本構造にしているので、倒壊は心配いらないでしょう。

しかし、ひどい家鳴りが長く続く場合は、きちんとマンションの管理会社に伝えることをおすすめします。

アパートの窓のサッシ

アパートでは、特に窓のサッシから家鳴りが出やすいでしょう。アパートの窓のサッシには、熱によって伸縮する金属がよく使われます。その金属が外気温や室温などによって膨張したり縮んだりして、家鳴りを発生させてしまうのです。

サッシ部分の金属の伸縮によって、サッシと土台部分の建材の境目に亀裂が入ってしまうこともあります。気になる場合は、大家さんやアパートの管理会社に連絡して補修してもらいましょう。

家鳴りの意外な原因とは

家鳴りの根本的な原因には、建材の収縮や膨張だけでなく、意外なものも含まれます。そこで、以下では家鳴りの意外な原因も2つ紹介していきましょう。家鳴りの根本原因が掴めず悩んでいる人は、ぜひ以下の原因を探ってみてください。

重量のある家具の配置の偏り

重量のある家具の配置の偏りが、家鳴りの根本原因になることもあります。特に、ピアノや食器棚などの重量のある家具を、ほぼ同じ場所においてしまうと、その場所を支える家の建材に高い圧力がかかってしまうのです。

その結果、その部分から家全体の構造が歪み、建材同士の不具合から家鳴りが発生してしまいます。築年数が長い古い家では、特にこの原因による家鳴りが出やすいでしょう。そのため、古い家では特に重量のある家具を、バランスよく配置する必要があります。

通風孔や排水溝による音の反響

通風孔や排水溝による音の反響が、家鳴りの原因になってしまうこともあるのです。通風孔や排水溝が偶然、周囲の音を反響させる位置に設置されてしまうことで、様々な音が部屋の中に響いてしまいます。

この原因による家鳴りでは、様々な方向から様々な種類の音が聞こえます。そのため、普通の家鳴りではないのではと、不安になってしまう人が多いでしょう。

このような原因の家鳴りはマンションで特に多いとされているので、マンション住まいの人は特に注意してください。家鳴りがひどい場合はマンションの管理会社に連絡して、通風孔や排水溝の位置を変えてもらうことをおすすめします。

新築の家の家鳴りはまず様子を見よう

新築の家で家鳴りが出ている場合は、しばらく様子を見てみることをおすすめします。新築の家の家鳴りの原因の多くは、木材が馴染んでいないことなのです。

新築の家の木材は、5年ほど経つと自然に馴染み、家鳴りしなくなります。そのため、ひどい家鳴りでない場合は、長い目で様子を見てみましょう。

新築に家での家鳴りがかなりひどく、我慢できない場合は、家の基礎構造に問題がある可能性があります。そのため、早めに家の施工会社に連絡するようにしてください。

コンクリートも家鳴りする?

鉄筋や木材が湿度や温度によって収縮し、家鳴りを発生させることはイメージしやすいでしょう。しかし、コンクリートも伸縮して家鳴りを発生させ得ることは、あまりイメージできないと思います。

コンクリートは水と砂利、砂とセメントを混ぜて固めた建材で、頑丈なことから建物の様々な箇所に使われているのです。作られたばかりのコンクリートは固まっているように見えても、実は内部には水分が残っています。

コンクリートが完全に乾燥して固まるまでには、10~20年かかるとされているのです。乾燥するとコンクリートは若干縮まるので、乾燥していく過程で家鳴りを引き起こす可能性があるのです。

ちなみに、まだ乾ききっていないコンクリートには、触ると冷たい感触がするという特徴があります。乾燥すると内部の水分が完全になくなるので、その特徴はなくなるのです。

家鳴りは地震の前兆って本当?

原因不明の家鳴りは地震の前兆という噂もあります。確かに、地震の直前には人間が感知できないレベルの小さな地震が起きているとされているので、その揺れが家鳴りの原因になることも考えられるでしょう。

しかし、地震が発生する仕組みはまだ明確に分かっていないので、原因不明の家鳴りが必ず地震の前兆とは言えません。そのため、家鳴りの原因が分からなくても、地震が来ると焦る必要はないでしょう。

しかし、地震が起きるタイミングは分からないので、防災の備えは定期的に確認しておくことをおすすめします。

家鳴りがひどい時の対策法

家鳴りがひどいと、家の中でリラックスしたり集中したりできなくなってしまいがちです。ひどい家鳴りの対策方法を、切実に知りたいと思っている人もいるでしょう。

そこで、以下ではひどい家鳴りの対策方法も詳しく紹介していきたいと思います。どれも手軽にできる対策法なので、ひどい家鳴りに困っている人は、ぜひすぐに試してみてください。

部屋の温度を上げすぎない

家鳴りの対策方法の1つには、部屋の温度を上げすぎないということが挙げられます。部屋の温度が高すぎると、建材に使われている木材が大きく膨張しやすくなって、木材と木材が触れ合い家鳴りが出やすくなるのです。

また、その後部屋の湿度が一気に下がると、同時に木材も急激に収縮し、その過程で大きな家鳴りが発生しやすくなってしまいます。そのため、加湿器や乾燥機を上手く活用して、部屋の湿度は常に60%ほどに保つようにしましょう。

早めに暖房を切る

早めに暖房を切るということも、ひどい家鳴りの対策になります。家鳴りの原因は、熱によって伸縮する金属であることも多いので、室温が下がって安定すると家鳴りは収まりやすくなるのです。

そのため、暖房を早めに切って、部屋の室温を早めに下げるということも、家鳴り対策になります。

寝る時は耳栓をする

寝る時にもひどい家鳴りが聞こえてくると、安眠できずに健康を害してしまうこともあるでしょう。就寝時の家鳴りがひどい場合には、耳栓をして寝るという対策をおすすめします。

耳栓をしていれば家鳴りがいくら出ていても気にならないので、安眠できるでしょう。家鳴りを気にせず集中したい時も耳栓の対策をすると、集中しやすくなります。

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家鳴りとラップ音の違いとは?

家鳴りとラップ音を混同してしまい、家鳴りを心霊現象だと思い込んでしまっている人もいると思います。しかし、ポルターガイスト現象の1つであるラップ音と、家鳴りは全く異なる現象なのです。

ラップ音とは、1800年代にアメリカで囁かれ始めたポルターガイスト現象で、低級霊の悪戯によって家の中で鳴る音とされていました。しかし、現在ではその原因は住民の思い込みやストレスによる幻聴とされているのです。

一方で、家鳴りは主に家の建材の膨張や収縮によって起こる音とされています。つまり、家鳴りとラップ音には、オカルト的な意味合いがあるかどうかという違いがあるのです。

ちなみに、ラップ音はストレスによって具現化した、自分自身の生霊の仕業という説もあります。ラップ音が気になる人は、まず自分自身のストレスと向き合ってみましょう。

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ひどい家鳴りにはしっかり対策しよう

今回は家鳴りの原因や対策方法などについて、詳しく説明しました。家鳴りは自然な現象ですが、ひどい家鳴りは心身に悪影響を与えます。

そのため、ひどい家鳴りで困っている場合は、今回取り上げた内容を参考にしてしっかり原因を掴み、適切な対策を講じてください。対策を実行しても家鳴りが静まらない場合は、家の施工会社や管理会社などに相談してみることをおすすめします。

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