桃娘とは?中国では実在した?中国語ではタオニャン【都市伝説】

皆さんは桃娘という中国の伝説的存在をご存知でしょうか?秦の時代にいたとされる不老不死の桃娘には、残虐で悲しい側面もあり、そのギャップから現代人の興味を惹いています。そこで、今回は中国の都市伝説桃娘について、詳しく説明していきましょう。

桃娘とは?中国では実在した?中国語ではタオニャン【都市伝説】のイメージ

目次

  1. 1桃しか食べない桃娘は本当に実在したのか?
  2. 2桃娘とは?
  3. 3中国での桃娘に関する実態
  4. 4日本にもある桃の神秘的な力の伝説
  5. 5桃娘は本当に実在していたの?
  6. 6桃娘は実在しなかったと言われる理由
  7. 7桃娘を題材にした作品
  8. 8桃娘とよく似た都市伝説を紹介
  9. 9岡山県にいる桃娘とは
  10. 10グロテスクだけれど神秘的で多くの人の興味を惹く桃娘伝説

桃しか食べない桃娘は本当に実在したのか?

皆さんは中国で秦の時代から人々の間で語り継がれているという、桃娘の伝説をご存知でしょうか?幼少期から神秘的な力があるとされてきた桃のみを食べ続けることを強制される少女たちの伝説は、現在でも創作物の題材にされることもあります。

そこで、今回は桃娘の伝説について、詳しく説明していきましょう。桃娘が実在したのかどうか、桃娘をテーマにした創作物なども紹介するので、桃娘に興味がある人はぜひ注目してみてください。

桃娘とは?

桃娘(タオニャン)とは、万里の長城を作り上げたことで有名な秦の時代から、中国に伝わっている伝説的存在です。中国では、古くから桃には不老長寿や退魔といった神秘の力があると信じられていました。

その桃のみを食べ続けた少女達には、不老長寿や退魔などの強力な力が宿ると信じられ、その少女達は桃娘と呼ばれたのです。

その少女達は神秘的な存在として人々から崇められましたが、桃のみの食事で健康を害され、ほとんどの桃娘は若い内に亡くなってしまいます。また、桃娘の血肉には不老長寿の効果があると信じられていたため、殺害されてしまうこともあったのです。

その神秘性と救いのない結末から、桃娘の伝説は現在まで中国で語り継がれています。桃娘をモチーフにした作品も多く登場しており、中国以外にも桃娘伝説は広まっているのです。

中国での桃娘に関する実態

中国に伝わる桃娘伝説の実態が気になる人は多いでしょう。そこで、以下では中国の桃娘伝説の実態とはどのようなものか、詳しく取り上げていきたいと思います。

桃娘とはどのような存在だったのか興味がある人は、ぜひ以下の内容をしっかり確認してみてください。

桃は不老長寿の果物

中国では、古くから桃とは強力な退魔と浄化の力がある果物とされています。かつては、不老長寿の効果もあると信じられていたため、秦の時代には桃のみを食べて育つ桃娘は、不老長寿になると信じられたのです。

現在でも中国では桃は霊的な力がある果物として親しまれており、お供え物として選ばれることが多いとされています。

桃娘の体液は不老長寿の薬

桃だけを食べて、桃の神秘的な力を体内に取り入れた桃娘は、不老長寿の存在として信仰されました。そのため、桃娘の体液を摂取すれば、不老長寿になれるという噂も、まことしやかに流れてしまっていたのです。

そのため、桃娘は不老長寿になりたい人や、不老長寿の薬を売って儲けたい人などから命を狙われることもありました。殺害されるだけでなく、その遺体を切り刻まれ、薬にされるという惨く悲しい最期を迎えてしまう桃娘もいたとされています。

また、桃のみを食べる桃娘は、排泄物も清く桃の香りがしたそうです。そのため、桃娘の排泄物も不老長寿の薬として、売買されることもあったとされています。

桃娘との性行為には不老長寿効果

桃娘との性行為にも、不老長寿の効果があると考える人もいたそうです。そのため、桃娘たちは売春婦のように扱われてしまうこともあったとされています。

しかし、桃だけという糖質だけに偏った食事で、桃娘達の多くは健康に問題を抱えていたそうです。体力もなかったため、成人男性との性行為中に亡くなってしまう桃娘もいたとされています。

最終的に桃娘の肉を食べる

不老長寿の神秘的な存在として扱われた桃娘の血肉にも、不老長寿の効果があると信じられました。そのため、桃娘の中には、不老長寿を願う人々に殺害され、食べられてしまう娘も多くいたとされています。

また、中には桃娘が亡くなってしまうと不老長寿の効果が無くなると信じた人が、桃娘を生きたまま食べてしまうという恐ろしいこともあったそうです。

日本にもある桃の神秘的な力の伝説

古代から中国では、桃は不老長寿の仙人が食べていた果実として、霊的な力の宿った果実と信じられていました。日本にも古代に中国から桃が伝わった頃から、桃には不思議な力があると信じられていたようです。

例えば、平安時代には安倍晴明に代表される陰陽師達が、桃の木を使用して鬼退治を下という記録が残っています。また、平安時代には桃は万能薬として活用されることもあったそうです。

さらに、日本で最も古い史書とされる古事記にも、桃の実を鬼に投げて鬼を撃退したというエピソードがあります。これらのことから、中国と同じように日本でも桃は神聖な果物とされていたことが窺えるのです。

桃娘は本当に実在していたの?

桃にあると信じられていた不老長寿の効果によって、悲惨な結末を迎えたという桃娘とは、本当に実在したのか気になる人もいるでしょう。そこで、以下では桃娘が実在したという説を、いくつか紹介していきたいと思います。

桃娘とは実在していたのか気になる人は、ぜひ以下の説を自分なりに考察してみてください。

秦の時代からいた説

桃娘は伝説通り、秦の時代から実在したという説をまず取り上げていきましょう。中国が秦と呼ばれていた時代には、中国以外の多くの国でも、人権を全く無視した奴隷制度や残虐な刑罰の執行、人身売買などがまかり通っていました。

カニバリズムという悲惨な出来事も、秦が誕生する中世頃までよく発生していたという記録も残っています。そのため、伝説通りに秦の時代に桃娘は実在したのではと考える人もいるのです。

近代になって創作された説

桃娘の伝説は、近現代になって生まれた創作話とする説もあります。その説の主な根拠は、秦の時代には中国国内で桃を一年中収穫することが不可能だったという事実です。

秦の時代には、食べ物を新鮮に保っておく技術も無かったため、特に腐りやすい果物は収穫してすぐに食べる必要がありました。桃娘をたくさん育てるには、大量の桃が一年中必要であるため、桃娘の伝説は作り話なのではと考察する人も少なくありません。

また、桃は秦の時代には薬にされるほど貴重な果物だったため、とても高価でした。そのため、成長途中で病死してしまう可能性が高い桃娘たちを育てることは、経済的に不可能だったのではとも考えられるのです。

桃娘は実在しなかったと言われる理由

桃娘は実在しなかったという説には、様々な根拠があります。以下では、桃娘は実在しなかったという説の根拠について、さらに詳しく取り上げていきましょう。

桃娘が実在しなかったという説の根拠に疑問がある人は、以下の内容に注目してみてください。

1年中桃を手に入れることは難しい

秦の時代には、1年中桃を収穫できませんでした。しかし、その時代には交易が行われていたため、桃が実らない時期は他の地域から桃を輸入したのではと考えることもできます。

しかし、交通手段が限られていた秦の時代には、他の国から果物を腐らせずに輸入することは難しかったのです。また、交易には運搬にかかる費用もかかるため、桃娘たちを育てるだけの桃を輸入することは、経済的にも厳しかったことが予想されます。

さらに、秦の時代は万里の長城を作る必要があるほど、周辺にいた他民族との争いが激化していました。そのため、交易を活用したとしても、桃娘が食べる桃を1年中用意することは難しかったのではと考察できるのです。

文献に桃娘の記録がない

秦の時代に不老長寿の桃娘たちが実在していたのならば、多くの文献に桃娘の存在を示す記録が残っているはずです。しかし、中国に残っている主な史書には、どこにも桃娘の記録は記載されていません。

また、桃娘の体液や血肉が不老長寿の薬として売買されていたのならば、その記録も残るはずですが、その記録らしきものも発見されていないのです。そのため、桃娘伝説は近現代の創作物なのではと考える人もいます。

桃娘を題材にした作品

現代人には衝撃的な桃娘伝説を、テーマにした作品もこれまでにたくさん登場しています。以下では、その桃娘をテーマとした作品を、いくつか紹介していきましょう。

桃娘伝説をテーマにした作品に関心がある人は、ぜひ以下の作品を実際に鑑賞してみてください。

虜美人

秦を滅ぼした項羽という中国の歴史上の人物の愛人であった虞美人は、中国の有名な史書である「史記」や「漢書」に登場する人物です。漢という国を興そうとした劉邦という人物との闘いで、勝ち目がないことを悟った項羽は、愛人の虞美人と共に死を覚悟します。

このエピソードは史記や漢書に記載されており、「四面楚歌」という四文字熟語もこのエピソードから生まれました。この虞美人の悲しいエピソードは、1951年から「虞美人」というミュージカルになり、宝塚歌劇団も何度も公演し続けてきたのです。

エピソードの中に秦が登場するため、絶世の美女だったとされる虞美人に桃娘が関係しているのではと考えられています。しかし、虞美人は桃との繋がりは薄いため、虞美人は桃娘とはあまり関係が無いのではと思う人もいるのです。

数々の創作漫画

現代の創作漫画の中にも、桃娘をテーマにした作品はたくさん存在しています。

桃娘伝説の極端な神秘性と残虐さが、現代の漫画家達に大きなインスピレーションを与えているのでしょう。グロテスクとも言える桃娘伝説に、どうしても興味が惹かれるということも、人間が避けられない業の1つなのかもしれません。

漫画だけでなくイラストや映画といった分野にも、桃娘をモチーフにしたと考えられる作品が多くあります。

桃娘とよく似た都市伝説を紹介

桃娘伝説にそっくりな都市伝説も、日本にたくさんあるのです。そこで、以下では日本にある桃娘伝説と似通っている都市伝説を、いくつか具体的に紹介していきましょう。

不思議な物語が好きな人は、ぜひ以下の都市伝説をより詳しく調べてみてください。

だるま女

日本では、1980年代に「だるま女」という都市伝説が流行したことを、覚えている人もいるのではないでしょうか?桃娘伝説と同じく、だるま女の都市伝説はグロテスクでインパクトがあったため、短期間で日本全国に広まっていったのです。

だるま女の伝説は、戦前の見世物小屋の演目の1つ「だるま女」から始まったとされています。人身売買や誘拐によって拉致さてしまった女性が、四肢を断たれてダルマのようになった姿を見せ物にするという惨い演目です。

この演目がベースとなって、80年代に流行しただるま女伝説が生まれます。アジア各国を旅行していた女子大生が、とある洋服店で試着室に入った直後に誘拐され、その後だるま女となり見世物にされている所を友人が目撃するという都市伝説です。

だるま女という演目が実在したかどうかは明らかになっていませんが、見世物小屋自体は実際に戦前に存在していました。そのため、この「だるま女」の伝説に真実味が出たのです。

80年代には女性の大学進学率が上がり、女性1人での海外旅行も増えていました。女性の海外での1人旅への注意喚起のために、この都市伝説が生まれたのではと考えられています。

かごめかごめ

ほとんどの日本人は、子供の頃に童謡「かごめかごめ」を歌ったことがあるのではないでしょうか?実は、このほんわかした童謡「かごめかごめ」の歌詞にも、恐ろしい意味が隠れているという都市伝説がたくさんあるのです。

例えば、「かごめかごめ」の歌詞は、裁きを牢屋で待っている囚人の落ち着けない気持ちを意味しているという伝説があります。

また、「かごめかごめ」の歌詞には、奇形児として生まれ座敷牢に監禁された育った人が、家族を惨殺してしまったという意味が隠れているという伝説もあるのです。

さらに、姑と仲が悪いとある女性が妊娠していた時に、神社の石段で姑に突き落とされ、流産してしまったという意味があるという説もあります。どの都市伝説でも、「かごめかごめ」の歌詞の最後にある「後ろの正面だあれ」が怖く感じるでしょう。

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岡山県にいる桃娘とは

皆さんは、美味しい桃の産地として有名な岡山県にも、桃娘が存在していたことをご存知でしょうか?もちろん、中国の桃娘ではなく、桃の旬である夏季に岡山県産の桃の宣伝を行う女性を桃娘と呼んでいたくのです。

52年から毎年夏の間だけ、岡山駅の利用客に岡山県産の桃を勧め、岡山の桃の売り上げに貢献しました。そかし、車内販売や売店などの発展により、96年に一度桃娘は廃止されてしまいます。

桃娘を懐かしむ声を受けて、岡山県は2011年に桃娘を復活させるのです。2014年からは、桃の宣伝を行う男性を桃太郎と呼ぶ桃のキャンペーンも開始しています。岡山産の桃を食べる時には、ぜひ思い出してみてください。

グロテスクだけれど神秘的で多くの人の興味を惹く桃娘伝説

今回は中国の秦の時代から伝わる桃娘伝説について、詳しく解説しました。グロテスクですが神秘的な側面もある桃娘伝説に、興味が惹かれてしまう人は多いでしょう。

実在するという説も、創作であるという説にも根拠がたくさんあるので、それらの説の根拠が正しいかどうか考えてみたくなります。桃娘に関心がある人は、ぜひ中国の秦の時代の歴史を調べて、桃娘が実在したかどうか考えてみてください。

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