新小岩の治安は?一人暮らしでの住みやすさや住み心地なども紹介
住みやすい街として人気上昇中の新小岩。「住みやすい」と言われる理由は何でしょうか。一人暮らしでも住みやすいのでしょうか。とくに女性の一人暮らしには治安の良し悪しは気になるところ。治安も含め、新小岩の住みやすさを検証してみましょう。
目次
新小岩が住みたい街ランキングで上位に!
某サイトが毎年行っている「住みたい街ランキング」で上位に入り、注目を集めている新小岩。人気急上昇の秘密は何でしょうか。
新宿、渋谷、池袋などと違い、地方に住む人にとってはあまりなじみのない地名なので、「新小岩ってどこ?本当に東京?」と思う人もいるかもしれませんが、新小岩はれっきとした東京23区、映画『男はつらいよ』や漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で有名な葛飾区にあります。
今まで住みたい街としてあまり注目されていなかった新小岩が、住みやすい街と評判になっている理由を探ってみましょう。果たして本当に住みやすい街なのでしょうか。女性が一人暮らしをしても大丈夫なのか、治安についても調べます。
新小岩の街の特徴
新小岩とは、JR総武線「新小岩駅」周辺一帯を指します。江戸川区の一部も含みますので、地名に新小岩とついていない地域もあります。ざっくりと「新小岩駅」を最寄り駅とするエリアが新小岩です。
葛飾区の中でも南の端、千葉県もすぐそこの新小岩。それほどメジャーな地域ではありませんが、なぜ住みやすい街と言われるのでしょう。まずは、新小岩がどんな街なのか、新小岩の特徴について、見てみましょう。
お店が多く生活に困らない
生活するうえで、日用品の買い物が便利にできるかは大きなポイントです。新小岩駅周辺には24時間営業の大手スーパーや、地元密着の激安スーパー、複数のコンビニエンスストアがあり、買い物には困りません。
昔ながらの商店街もあり、ドラッグストアも多数あります。商店街はアーケードになっているので、雨の日でも安心です。ハイブランドやおしゃれなお店はありませんが、生活必需品は新小岩駅周辺で何でも揃います。
ファストフードや牛丼屋など、チェーンの飲食店も充実しています。個人のお店は、古くて汚れていても、庶民的な値段で味もいいと評判のところが多いです。一人暮らしには嬉しいお惣菜屋さんもあるので、料理をしない人でも安心です。
そして、新小岩には、今話題のテレビドラマ『きのう何食べた?』に登場する、主人公シロさん愛用の激安スーパー「中村屋」のモデルになった、「NAKAMURAYA」があります。実際のロケもここで行われました。
新小岩のスーパー「NAKAMURAYA」のロゴデザインは、そっくりそのまま『きのう何食べた』オリジナルグッズのイラストに採用されているので、ファン必見です。
『きのう何食べた』ファンなら「NAKAMURAYA」のためだけにでも、新小岩に引っ越したくなるかもしれません。
子育て世代が多い
駅前はスーパーや娯楽施設、商店街や飲食店で賑わう新小岩ですが、少し歩くと住宅街が広がります。世帯の年齢層が比較的低く、子育て中の若い夫婦が多いのが特徴です。
都内にしては子どもの数が多いので、日中でも人通りがあり、街に活気があります。子ども同士の交流も盛んで、これから子どもを持ちたいカップルや、小さな子どもがいる家庭にはとても住みやすいです。
ただ、子どもの数が多いのに比べて保育所の数は不足しており、保育園激戦になっています。
東京へのアクセスが抜群
新小岩地区の最寄り駅はJR総武線の「新小岩駅」です。地下鉄の乗り入れはありませんが、快速と各駅が停車し、「東京駅」まで乗り換えなしで13分、新宿へも30分少々で行けます。
都内へのアクセスは抜群に良いので、通勤や通学にも便利です。ただし、東京に近い分、「新小岩駅」に到着する電車はすでに相当混んでおり、朝の通勤通学ラッシュ時には、かなりの混雑を覚悟する必要があります。
新小岩の治安はどうなの?
買い物は便利で子どども多く、都内へのアクセスもいいとなれば、人気が出ないはずがありません。そこで気になるのが治安の良し悪し。とくに女性で一人暮らしをする人にとっては、利便性より治安の良さが優先でしょう。
新小岩の治安は、女性が安心して一人暮らしができるほどいいのでしょうか。
昼間の住宅街は人通りが多い
新小岩は、駅から少し離れると住宅街が広がりますが、子育て世代が多いこともあって、昼間でも人通りが絶えることはありません。商店街も活気があり、昼間も大勢の買い物客で賑わっています。
一人暮らしの社会人や老人だけの世帯が多いと、日中は閑散としていることが多く、空き巣の被害も頻発しがちですが、新小岩地区は、昼間も人目があるので安心です。
見知らぬ人が多数出入りする大きな工事現場などもないので、昼間の治安は比較的心配ありません。
アジア系の外国人が多い
新小岩駅に降り立って、まず気が付くのが外国人の多さです。新小岩地区の人口は約2万人ですが、そのうちの2800人~3000人ほどが外国人で、およそ7人に1人は外国人と言う計算になります。エリアによっては2人に1人が外国人と言う場合もあります。
新小岩は、中国人や韓国人、フィリピン人といった、アジアや東南アジア系の外国人が多く、駅や商店街では、日常的に中国語やハングルが飛び交っています。
風俗のキャッチが多い
新小岩は、気取りのない気さくな街ですが、駅周辺には風俗店も多く、夜になるとホストクラブやキャバクラなどの客引きが後を絶ちません。
声はかけられますが、無理矢理引っ張り込むような強引なことはしないので、慣れてしまえば何と言うこともありませんが、子どもや女性が一人歩きするするのは少し不安かもしれません。
夜は酔っ払いが多い
新小岩は、安くておいしい居酒屋も多いため、酔っ払いは多いです。夜だけでなく、昼間からいい感じで酔っ払っている人を見かけることも少なくありません。
酔っ払いによる警察沙汰が後を絶たない、と言うほどではありませんが、ほろ酔い気分の酔っ払いに声をかけられたりすることもあるので、女性の一人暮らしは気をつけたほうがよさそうです。
酔っ払いが多いことと関係するかどうかはわかりませんが、新小岩は自転車の盗難件数がとても多いです。2日に1台は自転車の盗難届が出される計算ですので、鍵をかけずに自転車を放置しておくと、まず間違いなく盗まれると言っていいでしょう。
新小岩駅は自殺が多い
新小岩駅にとって不名誉な事実ですが、新小岩駅は「自殺の名所」として有名です。そのため列車の遅延が多く、代替輸送のバスは驚異的な混雑になります。
新小岩駅は自殺防止のため、精神安定に効果があるブルーのライトを採用していますが、真っ青なライトが差す駅構内も、なかなか不気味でシュールです。
自殺多発駅であるためか、新小岩駅は心霊スポットとしても知られており、終電後の駅のホームのベンチに、足のない男性が座っている姿が目撃されています。
治安が良くて一人暮らしにおすすめのエリア
飲み屋や風俗店が多いこと、自殺が多いことを考えると、新小岩は治安がいいと言い切るには無理があります。女性の一人暮らしに最適かと問われると、ちょっとためらう部分もあります。街灯がなく、夜は真っ暗になってしまう場所もあります。
それでも生活するにはに苦労がなく、交通の便もよくて物価も安い新小岩は、住みやすい街に違いはありません。治安が良くないのは駅周辺や一部の地域に限られるので、女性の一人暮らしにも安心の治安の良いエリアはあります。
新小岩で比較的治安が良く、女性が一人暮らしをしても安心な、おすすめエリアは次の通りです。
西新小岩2丁目
新小岩駅北口から600mほどのところにある西新小岩2丁目は、居住地区としては少し特殊で、小中学校と保育所、公園、ポンプ施設のほかは、UR都市機構の賃貸マンション「西新小岩リバーハイツ」2棟と、都営住宅「西新小岩二丁目アパート」1棟しか建っていません。
UR都市機構の賃貸マンションは、原則として礼金・手数料・更新料・保証人不要なので、外国人の入居者も多く、新小岩2丁目の人口約1000人に対する外国人の割合は50%を超えます。
総世帯数も少なく、地域のほとんどを教育施設が占めるので、昼間はにぎやかですが夜間は静かで住みやすい住環境です。ただ、物件自体が限られるので、好みに合った部屋が見つかるかどうかは微妙なところです。
西新小岩3丁目
西新小岩3丁目は、古くからある住宅地で、戸建て住宅や賃貸住宅もたくさんあります。西新小岩2丁目より駅からは離れますが、そのぶん静で落ち着いた住環境です。保育所も2か所あり、公園もあるので子育て世代には最高のエリアです。
川向うに首都高速中央環状線が走っていますが、騒音はひどくはありません。中小企業も複数あり、新小岩地区では落ち着きがあるおすすめのエリアです。雨の日などは駅まで歩くのが少し面倒かもしれませんが、自転車があれば問題ありません。
西新小岩4丁目
西新小岩2丁目の北に位置する西新小岩4丁目は、新小岩地区でもっとも進めの治安の良いエリアです。公園、飲食店、病院、小学校、幼稚園など、住みやすい街に必要な施設がエリア内に揃っています。
駅からも近いので、新小岩駅周辺で住居を探すなら、一押しのエリアです。子育て世代にとくに人気がありますが、落ち着いた住宅地ですので治安も良く、女性の一人暮らしにもおすすめのエリアです。
新小岩の家賃相場
街の住みやすさは、買い物の利便性や治安にも左右されますが、家賃がどれくらいかかるのかも大事なポイントです。
アパートやマンションなど、一人暮らし向きやファミリー向き、それぞれ新小岩での家賃の相場を見てみましょう。
一人暮らしの場合
一人暮らしなら、ワンルームから1K、1DKのアパートやマンションを選ぶ場合が多いですが、新小岩では、マンションで6万円台、アパートならもっと安く、5万円台が相場です。
東京23区内、しかも駅から徒歩10分以内でこの家賃の相場は破格です。新小岩が住みやすい街と言われ、外国人が多いのも、家賃と物価の安さが23区内では群を抜いているからです。
ファミリー世帯の場合
ファミリー世帯となると、さすがにワンルームや1Kというわけにはいきませんが、ファミリー向けの賃貸物件も充実しているので、心配はありません。
家賃相場も、1LDKで9万円~11万円、2LDKでも12万円台とこれまた破格の安さです。家賃が安いからといって、ボロボロのアパートや、いわくつきの物件というわけでもありません。
家賃が安いにもかかわらず、できれいで広い物件が多いので、子育て世代が多いのもうなずけます。
新小岩の治安や住みやすさに対する口コミ
日用品の買い物はとても便利で、東京へのアクセスも抜群の新小岩。でも、データからではわからない、住みやすさ、住みにくさがあるということもあります。そこで、実際に新小岩に住んでいる、もしくは住んでいた人の口コミを見てみましょう。
20代女性(一人暮らし)
若い女性の一人暮らしの人は、やはり治安の悪さを気にする人が多いようです。「暗い夜道で追いかけられた」「酔っ払いに絡まれた」という、怖い経験をした人もいます。
一方で、「荒川河川敷や新小岩公園があり、自然もあって住みやすい」「外国人が多く、酔っ払いも多いけれど、そういうガチャガチャした雰囲気も下町っぽくて良い」「東京まですぐなのに、家賃が安いので住みやすい」と言う人もいます。
20代男性(ファミリー)
若いファミリー世帯の男性からは、「まだ子どもが小さいので、近所に同じような子育て中の家族が多いのは心強いです」「子どもの数が多いのは地域としてはいいのですが、保育所の数が足らないので、子どもの預け先に苦労しました」と言う声あがっています。
子どもがいない共働き世帯は、「遅くなっても買い物ができる」「安くて美味しいお店が多いので、外食も困らない」と、食事や買い物の利便性を評価することが多いです。
30代男性(ファミリー)
新小岩は、地域の小学校や中学校の評判も良く、子育てに関する心配はありません。
電車通勤はラッシュが激しくげんなりする人もいるようですが、30代の家庭がある男性からは、「子ども向けのレジャー施設などはないので、遊びに行くときは遠出をする必要がありますが、日常の生活に不便することはありません」
「夜は酔っ払いや客引きが多いので、必ずしも治安がいいとは言えませんが、昼間は何の心配もありません」と言う口コミが多く見られます。
新小岩は住みよい街?
新小岩は、住みやすい街と人気が高まっていますが、実は住みたくない街ランキングの上位常連の街でもあります。そのわけは、やはり風俗店や酔っ払いが多く、街全体がうらぶれて見えることと、自転車窃盗などの軽犯罪が絶えないことです。
外国人の数が多いことを不安に感じる人もいるようです。また、一番ネックになっているのが、新小岩駅の混雑ぶりと電車の遅延の多さです。
勤め先が新小岩にあったり、ラッシュ時に電車を利用しする必要がなかったりする場合は、新小岩は便利で住みやすい街ですが、毎朝激混みの電車に揺られるのは耐えられないと引っ越してしまう人も多いようです。
これだけ評価が分かれる街も珍しいですが、何に重きを置くかで、住みやすさ、住みにくさの判断は違ってきます。下町っぽい猥雑さを好ましいと思う人もいれば、品のなさや治安の悪さを心配する人もいます。
重大事件が頻発する柄の悪い街ではありませんが、酔っ払いが多く、夜間も暗い道が多いことを考えると、女性の一人暮らしに、最適の街とは言いかねるかもしれません。