鯉や錦鯉の寿命の平均は?ギネス記録の年齢や最大の大きさ・サイズは?

縁起物として大切にされる鯉。観賞用に改良された錦鯉ともども、日本人には馴染み深い魚です。寿命が長いことでも知られていますが、鯉はどのくらい生きられるのでしょう。鯉の平均寿命や大きさ、ギネス級の記録まで、鯉についての疑問を大追跡。錦鯉についてもご紹介します。

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目次

  1. 1鯉の寿命は意外と長かった!
  2. 2鯉ってどんな魚なの?
  3. 3鯉や錦鯉の平均寿命はどれくらい?
  4. 4鯉や錦鯉の年齢を調べる方法
  5. 5鯉や錦鯉の大きさはどれくらい?
  6. 6鯉の体の特徴
  7. 7鯉を飼育する際の注意点
  8. 8鯉の寿命は長い

鯉の寿命は意外と長かった!

魚類の中には、生きた化石と呼ばれるシーラカンスにように、寿命がとても長い種がいます。巨大なジンベエザメは、野性でも100年、飼育下でなら150年は生きると言われています。

現在わかっている中で、地球上でもっとも寿命が長いとされている脊椎動物はサメです。ニシオンデンザメと言う名の、深海に棲むとてもおとなしいこのサメは、8個体の平均寿命が272年で、中には400歳を超える個体もいるというのですから驚きです。

人間の身近にいる鯉も、これほどではありませんがかなりの長寿です。熱帯魚や金魚を飼ったことがある人ならわかるでしょうが、10年生きる個体はなかなかいません。そんな中で、鯉はどのくらい長く生きられるのでしょうか。

鯉ってどんな魚なの?

鯉は身近な魚ですが、意外と知らないことも多いです。鯉とは、どんな魚なのでしょうか。

鯉には、黄河の急流を登って龍と化し昇天したという、「登竜門」の語源にもなった伝説があり、出世することを「登竜門をくぐる」と言います。

日本では古くから宮中料理や、慶賀祝祭の儀式にも利用されてきたおめでたい魚です。淡水に棲み、小魚や水藻、タニシなどの貝類、プランクトン、昆虫、水中に落ちてきた木の実まで食べる雑食です。いずれも鯉の生命力の強さをうかがわせる話だと思いませんか。

鯉の歴史

自然の池や湖のほか、公園や民家の池や街中の川や用水路でも見かけることがある鯉。見かけは鮒に似ていますが、鯉は頭も目も小さく、口元に一対のひげがあります。

原産国は中央アジアですが、環境への適応能力に優れているため、世界中に分布しています。日本では約1600万年前の地層から鯉の化石が発見されており、古代より自然分布していたものと思われます。

もっとも古い鯉に関する記録は、BC300年頃のアリストテレスの生物リストですので、そのころにはすでにヨーロッパに広がっていたと考えられています。

鯉の種類

鯉は、ヨーロッパ種とアジア種に分類されますが、それぞれ交雑が可能で、ざっくりまとめて鯉でいいでしょう。そのほかの鯉の種類は、近年別種としての研究が進んでいるノゴイと観賞用に改良された錦鯉です。

錦鯉の発祥は、19世紀初頭の新潟県の旧山古志村で、食用の鯉の突然変異によりるものです。わずかに赤い模様がある変種の鯉は、「変わりもの」として珍重され、その後改良を重ねることで現在のような鮮やかな錦鯉が誕生しました。

錦鯉は模様や姿によって何種類にも分類され、種ごとに寿命や大きさにも違いがあり、金銭的価値も異なります。錦鯉の中には、錦鯉とインドネシア産のヒレナガゴイをかけ合わせたヒレナガニシキゴイや、鏡のように美しいうろこを持つ、ドイツ産の鏡鯉も含まれます。

鯉の値段

鯉の値段と言えばそれはもう「泳ぐ宝石」「泳ぐ芸術品」と言われる錦鯉のこと。養殖所やペットショップ、専門店、オークションなどで手に入ります。

安い物は稚魚1kg1000円や、15cmほどの大きさで500円という値段で売られていますが、模様がきれいだったり姿形が美しかったりと、観賞用としての価値が高い個体はそれだけ値段も高くなります。

絵画や美術品と同じ、芸術品としての扱いなので、値段の幅は大きく、万単位は当たりまえ、高いものでは数百万円の値段がつくこともざらです。錦鯉の過去最高価格は、台湾の女性コレクターがオークションで落札した2億300万円です。

それまでも数千万円で取引される錦鯉がないわけではなく、4000万円、6000万円と言う記録も残っていますが、さすがに2億円越えの超高値には世界中が度肝を抜かれました。

鯉や錦鯉の平均寿命はどれくらい?

2億とまではいかないまでも、万単位の投資をした錦鯉、そうでなくともペットには長生きしてもらいたいのが人情です。魚類の中では長寿の部類に入る鯉の寿命はどのくらいなのでしょうか。

もちろん、飼育環境や個体によって寿命に差があるのは人間と同じですが、鯉や錦鯉の平均的な寿命を見てみましょう。

鯉の平均寿命

鯉の平均寿命は20年から50年といわれています。ずいぶんと開きがありますが、環境や個体によってかなり差があるので仕方がありません。

人工的に飼育するより野生の池などに生息する鯉のほうが寿命は長いと言われており、長いものでは70年ほど生きることもあります。

ペットとして飼う場合も、水槽より池で飼うほうが長生きする傾向にあるようです。しかし、水槽でもきちんと環境を整えれば70歳くらいまで寿命を延ばすこともあります。

錦鯉の平均寿命

品種改良によって生まれた錦鯉は、ペットとして飼われていた物が、何がしかの理由で放流されて野生化したものを除いて、基本的に野生では生息していません。ですので、錦鯉の平均寿命は飼育下で、ということになります。

錦鯉の平均寿命は、約30年と言われていますが、丹精込めて飼育される場合も多いので、50年、70年と寿命を延ばす個体も少なくありません。

長寿のギネス記録

鯉の寿命が長いことはよくわかりましたが、ギネスには、驚くべき鯉の長寿記録が残っています。その年齢は226歳。平均寿命を何倍も超えて長生きしたとは驚異的です。

「花子」と名付けられたこの鯉は、岐阜県加茂郡白川村の越原家で江戸時代から飼われていたとのことで、1983年のギネスブックに登録され、その記録はまだ破られていません。

この年齢の信憑性を疑問視する声もありますが、それでも1967年の時点で150歳以上の鯉が6匹も確認されていたのですから、長寿であることに間違いはありません。

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鯉や錦鯉の年齢を調べる方法

養殖所で繁殖し、記録をつけているならまだしも、鯉や錦鯉の誕生日が正確にわからないということは、よくあることです。ましてや野生の鯉となると、いつ生まれたかなど知る由もありません。

では、どうやって鯉の年齢を調べるのかと言うと、「年齢形質」と呼ばれる部位によって年齢を知ることができます。鯉の場合、「年齢形質」は、鱗や耳石、脊椎骨です。

「年齢形質」には、樹木の年輪のような輪があらわれるので、それを数えることで年齢を知ることができるのです。耳石や脊椎骨の輪紋は鯉が生きている間は調べることができないので、年齢を知るというよりは寿命を知るといったほうが良いかもしれません。

ただし、鱗は剥がれてしまうと新たな鱗が再生するので、そのような鱗からは正確な年齢を知ることができません。ですから、より正確に鯉の年齢を知ろうとするなら、1つの個体の異なる部位から複数の鱗を採取し、年齢を調べる必要があります。

とくに、胸鰭の裏側の鱗は剥がれにくいので、この部分の鱗を含む数枚の鱗を調べると、比較的正確に鯉の年齢を知ることができます。

鯉や錦鯉の大きさはどれくらい?

寿命が長い魚は体が大きい傾向にあります。長寿世界一と言われるニシオンデンザメしかり、魚類の中で最大級の大きさを誇るジンベイザメしかりです。

では、彼らに匹敵する長寿記録を持つ鯉は、いったいどれくらいの大きさまで成長するのでしょうか。

鯉や錦鯉の平均的な大きさ

沼や池などにはよく「主」と呼ばれる巨大な鯉が棲んでいます。長寿の鯉ほど巨大なので、きっとずいぶんと長生きしている鯉なのでしょう。それでも、鯉はどこまでも大きくなるというわけではありません。

寿命がどうあれ、だいたい、体長が1m、体重が14kgくらいになると、鯉の成長は止まります。養殖の鯉は、生後1年で約37cm、1kg、3年で45cm、2kgくらいになります。その後は1年で約1cmくらいずつ大きくなるので、20歳くらいの鯉で60cm程度の大きさになります。

日本で発見された最大サイズ

どれほど長生きしてもだいたい1mくらいで成長が止まると言われている鯉ですが、何事にも例外はありませす。

日本では、琵琶湖で体長1.5m、体重45kgもある巨大な鯉が捕らえられたという記録があります。成人女性とほぼ同じサイズの鯉、まさに琵琶湖の主、龍になってもおかしくない迫力です。

このほかにも、1985年頃に愛媛県の肱川で、体長1.25メートルの真鯉が、2017年には福岡県の筑後川で体長1.2mの鯉が捕らえられています。

鯉の体の特徴

鯉には胃がなく、食道から腸が直接つながっています。喰いだめができないため、生きていくためには、四六時中エサを食べ続ける必要があります。人間が近付くと、人なつっこくパクパクと口を開けて寄ってくるのはそのためです。

鯉は、胃のある魚よりも腸が長く、肝臓と膵臓の機能を併せ持つ肝膵臓を持っています。

また、鯉には喉の奥に咽頭歯という3列に並んだ臼状の歯があって、この歯があるので、鯉は、固い殻を持つタニシやザリガニなどもかみ砕いて食べることができます。

鯉を飼育する際の注意点

鯉は環境適応能力が高いので、比較的飼いやすい魚です。でも、飼育環境によって寿命は長くなったり、短くなったりもします。大事な鯉を少しでも快適な空間で飼育できるように、注意点をあげておきます。

できれば池で飼う

鯉は、水槽で飼うより、池で飼うほうが長生きする傾向にあります。スペースの問題や経済的な問題もありますが、大切な鯉を少しでも良い環境で育て、長生きさせてあげるためには、水槽ではなく、池で飼うのがおすすめです。

やむを得ず水槽で飼う場合は、酸欠にならにように、ポンプや水草を入れることも忘れずに。

大きさに合った池や水槽で飼う

鯉は、年齢とともに体が大きくなります。稚魚のときは金魚程度の大きさですが、1年後には30cmほどにも成長します。窮屈な場所で飼うと、成長が止まったり、体が歪んだりするので、気をつけましょう。

鯉は長生きです。20年、30年生きると60cmを超す大きさにまで成長します。将来のことも見越して、責任をもって飼育しましょう。

小魚と一緒に飼わない

鯉は雑食なので、小さい魚などは食べられてしまいます。積極的に捕食することはありませんが、水を吸い込んだり、エサを食べたりするときに一緒に飲み込んでしいます。

甲殻類や貝類も食べてしまうので、10cm以下の小魚や貝類とは一緒に飼わないようにしましょう。

鯉の寿命は長い

家庭で飼育できる魚としては断トツに寿命が長い鯉。飼育環境を整えることで平均寿命を超えて長生きすることもままあります。

長寿ギネス記録保持の「花子」には届かなくても、人間と同じくらい長生きする可能性があるのは嬉しいです。ただ、その寿命の長さが仇になることもあります。飼いきれなくなったからと言って無責任に放流するようなことがないようにしましょう。

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