イタリアの治安は悪い?安全?旅行や観光の危険度や注意点も紹介
イタリアはヨーロッパでも人気の観光地ですが、地域によっては治安が悪いです。治安が悪い地域ではスリやひったくりなどの危険が多く、注意が必要です。イタリア観光を犯罪に遭うことなく安全に楽しむためにはどうすればいいでしょうか。イタリア観光の注意点について紹介します。
目次
イタリアの治安は?安心して観光できる?
海外旅行の行き先にはさまざまありますが、ヨーロッパ方面で人気がある国といえばイタリアです。世界遺産も数多く、地域によっては街そのものが世界文化遺産として守られているところもあります。
しかし、海外旅行へ行くにあたって心配になってくるにが治安の問題です。日本は治安が比較的いい国のため心配することはほとんどありませんが、国によっては治安が悪く観光を安全に楽しむために気をつけないといけない国もあります。
では、ヨーロッパ方面への海外旅行で行く人が多いイタリアは安心して観光できる治安なのでしょうか。イタリアの治安について観光情報と共に解説していきます。
イタリアとはどんな国?
イタリアは地中海に面する国で、ヨーロッパの国々に料理や文化の面でさまざまな影響を及ぼしてきた国です。古代ローマ時代には政治の中心となり、中世には文化の中心地としてさまざまな芸術家が生れています。
現在イタリア国内にはそれらの時代に作られた建物や遺跡が残っています。また、ローマ市内にはカトリック総本山であるバチカン市国があり、イタリア国内にも多数の教会があります。
イタリアの治安は良い?悪い?
イタリアの治安は世界中で見た場合は比較的良い方に分類されますが、他のヨーロッパの国々と比べるとイタリアは治安が悪いです。殺人や強盗といった重犯罪の発生件数は少ないですが、スリやひったくりといった軽犯罪が多く発生しています。
特にさまざまな人が集まるローマやミラノといった大都市は田舎と比べスリなどの被害にあう確率が高く、スリ以外にも観光客を狙った置き引きやひったくり、ミサンガやお土産などの押し売りなども横行しています。
イタリアの治安が悪い都市ランキングTOP5
治安の悪いイタリアですが、特に危険なエリアが多く注意が必要な都市が多いのはどこでしょうか。それぞれの都市の危険度共に、イタリアの治安の悪い都市をランキング形式で紹介していきます。
5位.フィレンツェ
イタリアの治安の悪い都市第5位は、別名花の都とも呼ばれる街フィレンツェです。ルネサンス期を代表する芸術家の作品が展示されている美術館が非常に多く、文化の街として知られています。
街全体が歴史地区として世界遺産に登録されており、ルネサンス期の建築物が数多く残っています。そんなフィレンツェですが、ローマと比べて都市の規模は小さくスリやひったくりといった被害は比較的少ないです。
しかし、観光客をターゲットにしたぼったくりや詐欺が横行しており、フィレンツェ観光を楽しむ場合は詐欺やぼったくり被害に遭わないように対策を行う必要があります。
【危険度】★★
4位.トリノ
2006年に冬季オリンピックが開催されたとして人気のある都市のトリノですが、地区によっては治安が悪いため注意が必要な都市です。トリノにあるポルタ・スーザとポルタ・ノーバの二つのターミナル駅周辺の中心部は安全ですが、中心部の北側に流れるドーラ側の向こう側は移民が多く治安が悪いです。
また、多くの人でにぎわう青空市場は観光客をターゲットとしたスリやひったくりといった軽犯罪に注意が必要です。しかし、トリノは他の治安の悪い都市と比べても比較的安全な都市です。
【危険度】★★
3位.ボローニャ
ボローニャもイタリアの中では治安の悪い注意の必要な都市です。ボローニャは生ハムやチーズ、ワインなどおいしい食材や料理が多くある地域で、ミラノやフィレンツェから1時間程度でアクセスしやすい場所にあります。
昼間の時間帯はそこまで危険ではありませんが、ボローニャ大学地区にあるヴェルディ広場周辺は夜間泥酔者や浮浪者が多くいるため注意が必要です。
【危険度】★★★
2位.ミラノ
イタリアで治安が悪い危険な都市第2位は、イタリアで一番の商業都市ミラノです。昼間の時間帯は比較的安全ですが、夕方から夜にかけて人通りの少ないところではスリやひったくりなどの被害に遭う可能性が高まります。
また、ミラノ中央駅の周辺は治安が悪く、スリやひったくりだけではなく強盗被害に遭うこともあるため注意喚起が行われています。また。偽警官による窃盗事件も頻発しているため、ミラノの街を観光するときは一人で行動しないことをおすすめします。
【危険度】★★★★
1位.リミニ
イタリアの中でも治安が特に悪い危険な都市第1位は、リミニです。近くには世界一小さな共和国サン・マリノ共和国があり、アドリア海に面しておりリゾート地として知られています。リゾート地内は比較的治安に問題はありませんが、市街地内は注意が必要です。
スリやひったくりはもちろんのこと、置き引きや偽警官による窃盗といったさまざまな犯罪に注意しながら移動を行う必要があります。
【危険度】★★★★
イタリアでの旅行者を狙った犯罪
治安が他の国々と比べて悪いイタリアですが、イタリア旅行へ訪れた観光客を狙った犯罪にはどういったものがあるのでしょうか。続いては、イタリアへ訪れた観光客を狙った犯罪について紹介します。
スリ
まず、イタリア旅行へ訪れた観光客を狙った犯罪として一番多いのがスリです。イタリアのスリは単独犯ではなくグループで行っていることが多く、一人が気を引いている内に貴重品を盗むみます。
また、イタリアのスリ犯は非常に巧妙な手口で犯行に及ぶため、盗られたことに気づかないこともあります。そのため、イタリア旅行中はスリ対策をしっかりと行う必要があります。
ひったくり
イタリアへの観光客でスリの次に合いやすい犯罪がひったくりです。ひったくりもスリ同様にグループで行っていることが多く、巧妙な手口でカバンをひったくられることが多いです。
また、ひったくりの多いイタリアではカバンを体の横で持つ人はほとんどおらず、体の前でひったくられなうようにカバンを持ちながら移動している人がほとんどです。
置き引き
イタリアの空港、ホテルのフロントなどでは置き引きに注意が必要です。それらの場所ではスリやひったくり以上に置き引きの被害にあうことが多く、日本と同じような感覚で荷物を置いておくと高い確率で置き引き被害にあいます。
旅行で大きな荷物を持ちながら移動することが多いですが、荷物からできるだけ離れないようにするだけではなくカウンターで作業をするときは体とカウンターの間に荷物を置くことも大切です。
置き引きは人の多い場所を中心に発生する被害ですが、高級ホテルでも置き引きに遭うときも少なからずあります。いかなる時も気を抜かないようにしましょう。
偽警官
スリや置き引き、ひったくりに次いで注意したいのが偽警官です。警官と身分を偽って外国人観光客に近づき、身分の確認という名目でパスポートの提示を求めてきます。しかし、目的はパスポートでの身分の確認ではなく、パスポートそのものを盗むことです。
特に日本のパスポートは世界から信頼されており、観光目的であればビザなしで渡航できる国も多いため狙われやすいです。警察官の格好をしている人が本当に警察官か見分けられる力をつけておくことが大切です。
また、パスポートに限らず財布そのものを盗まれる被害に遭うこともあり、警察官の姿をしているからと言って本物の警察官だと信じるののは避けましょう。
睡眠薬強盗
睡眠薬強盗もイタリア観光で気をつけたい犯罪の一つです。睡眠薬強盗は比較的女性が狙われやすく、夜のバーなどで飲んでいるときに男性が近づいてきて親しくなっていく中で飲み物に睡眠薬を仕込みます。その後睡眠薬が効いてきて寝ている間に金目の物を盗んでいきます。
しかし、女性だけが狙われるわけではなく、男性を狙う場合もあるため男性も注意が必要です。お酒を飲むような場所に出かける場合は親しく話しかけてくる人には注意するようにしましょう。
イタリア旅行での注意点
ヨーロッパの中でもイタリアは人気な観光地の一つですが、他の国々と比べて治安が悪いです。では、イタリア旅行を安全に楽しむにはどのようなことに注意すればいいのでしょうか?
一人歩きはしない
他の治安が悪い国でも言えることですが、観光を楽しむときなどはできる限り一人で歩かないことが大切です。イタリアではスリが特に多いですが、グループでスリを行っている場合もあります。
一人で歩いているとスリグループから狙われやすく、グループで行動している時よりもスリの被害に合う確立が高まります。また、夜中の一人歩きも大変危険で、夜中に一人で移動しなければならないときはタクシーを使って移動するようにしましょう。
貴重品の防犯対策をしっかりする
一人歩きを避けるだけではなく、貴重品の防犯対策を行うことも重要です。貴重品の防犯対策で一番重要なことは一ヵ所で管理すのではなく、分散させて持ち歩き万が一盗まれたとしても被害を最小限にすることです。
お金を持ち歩くときは財布には必要最低限の額だけ入れ、残りは首からかけるタイプのパスポートケースやセキュリティポーチに入れて服の下に身に着けるのがおすすめです。
親し気な人には注意
観光地で親しげに話しかけてくる人は注意して接するようにしましょう。日本では優しい人が写真を撮ってくれることがありますが、イタリアでは写真を撮りましょうかと親しく近づいてくる人の中には写真を撮っているカメラやスマホを盗もうとしている人もいます。
また、一緒に写真を撮ろうと親しく近づいてきて写真を一緒に撮る間にスリを行う人もおり、知らない人から親しく話しかけられたら必ず疑うようにすることが大切になってきます。
流しのタクシーは利用しない
イタリア国内は白タクが多いため、流しのタクシーを利用するのは危険です。流しのタクシーを捕まえて白タクを利用すると法外な運賃が請求され、ぼったくられることになります。イタリアでタクシーを利用する場合は流しのタクシーは使わず、電話で呼び出すラジオタクシーを利用するようにしましょう。
また、空港から中心部に移動するときにタクシーを使う場合、タクシーの料金があらかじめ決められている場合があります。あらかじめ確認をしておくとトラブルなくタクシーを利用できるため、利用前の確認が重要です。
混雑した場所は避ける
スリや置き引き、ひったくりの被害に合う場合、多くは混雑した場所で起こる場合がほとんどです。特に、さまざまな人が集まる駅や空港などは治安が悪いことが多く、利用時以外はできるだけ近づかないのが無難です。混雑した場所にどうしても行かないといけない場合はしっかりと対策を行い、犯罪被害に遭わないように気を付けましょう。
イタリアのおすすめ観光スポット
治安が悪い危険な地域もあるイタリアですが、数多くの世界遺産や観光スポットがあります。続いては、イタリアでおすすめの観光スポットを紹介していきます。
1.サンタ・マリア・デル・フィオーレ
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂ははフィレンツェにあるカトリック教の教会で、大聖堂の他に洗礼堂と鐘楼の三つの建物から成り立っています。ゴシックからルネッサンスにかけた時期に作られているため、それぞれの特徴を合わせ建物の特徴を持っています。
また、フィレンツェを象徴とする教会になっており、フィレンツェ観光において外せないスポットになっています。
2.サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会はミラノにある教会で、レオナルド・ダ・ヴィンチの名作最後の晩餐がある教会でもあります。誰もが知っているレオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐ですが、教会の壁画としてそのまま保存されています。
しかし、通常壁画はフレスコ画という技法を使って描かれますが、ダヴィンチの最後の晩餐はテンペレ画という画法で描かれています。そのため通常の壁画と比べて劣化が進みやすいため、見学には厳しい規制があるため観光で訪れるときは注意が必要です。
3.ミラノ大聖堂
ミラノ大聖堂は現地の人からはドゥオーモと呼ばれ、600年以上もミラノ人に愛されてきた教会です。正式にはサンタ・マリア・ナシェンテ教会という名前で、尖塔の一番高い場所には金色のマリア像がミラノ街を見守っています。
イタリア旅行で食べたいグルメ
イタリアと言えばやはりさまざまなおいしいイタリア料理は欠かせません。イタリアに行ってこれだけは食べておきたいイタリアグルメを3つ紹介していきます。
パニーノ
イタリア料理で食べておきたいグルメ一つ目は、パニーノです。パニーノとはイタリアで食べられているサンドイッチで、スーパーや様々な場所で販売されています。
パンに生ハムやチーズといったイタリアならではの食材が挟まれており、たくさんの種類のパニーノがあります。特に、フィレンツェの郷土料理ランプレドットを挟んだパニーノは有名で、フィレンツェに訪れた際にはいただきたいグルメです。
ピッツァ
イタリアと言えばピッツァは欠かせません。イタリアでは2種類のピッツァが食べられており、麺棒で薄くのばしてソースや具材をのせて焼き上げたローマピッツァと、手で伸ばしてモチモチとした食感の生地にソースや具材をのせて焼いたナポリピッツァがあります。
特にナポリピッツァ発祥の地であるナポリでは数多くのピッツァ専門店があり、本場の味を食べ比べることができます。また、イタリアのスーパーでは切り売りのピッツァが売られており、さまざまな楽しみ方ができます。
ジェラート
イタリアのお菓子の中で観光客に人気があるのがジェラートです。イタリア各都市にはジェラート専門店であるジェラテリアが多くあり、いつでもどこでも購入できます。
お店によって注文方法が異なる場合がありますが、カップかコーンを選ぶことができ、2種類のフレーバーを一つのカップに入れてくれるお店もあります。
防犯対策をしっかりと行いイタリア観光を楽しもう
ヨーロッパ方面への海外旅行先として人気なイタリアですが、他のヨーロッパの国々と比べたら治安は悪いエリアや危険なエリアが多いです。特にイタリアではスリが横行しており、単独犯にょりもグループでスリを行う場合が多いです。
また、スリ以外にも置き引きやひったくり、ミサンガ詐欺や警官と偽ってパスポートなどの身分証を盗まれる被害にあうこともあります。さまざまな見どころある観光地を安全に楽しむためにも、犯罪に巻き込まれないように注意してイタリア旅行を楽しんでいきましょう。