ホテル活魚事件とは？油井グランドホテルの心霊現象も徹底解説

新鮮な海の幸が楽しめる千葉県で、活魚を提供していたとあるホテルは廃墟化し、女子高生が犠牲となった痛ましい殺人事件の舞台になりました。そのホテルは看板に掲げていた「活魚」という言葉から、ホテル活魚と呼ばれていたのです。

そのため、女子高生の殺人事件は「ホテル活魚事件」と呼ばれ、千葉県中で話題になりました。その殺人事件以降、ホテル活魚は千葉県随一の心霊スポットとなりつつあります。

今回は、謎が多いホテル活魚事件に迫りつつ、ホテル活魚についても詳しく説明していきましょう。

千葉県東金市油井でラグジュアリーなホテルとして開業した「油井グランドホテル」は、開業して間もなく経営難に陥り、廃業して残されたホテルは廃墟化しました。その廃墟化したホテルは「ホテル活魚」と呼ばれ、心霊スポットとなっていったのです。

そんなホテル活魚には、地元の不良グループが集まるようになり、2004年には女子高生が絞殺されるという殺人事件が起きています。この事件以降、ホテル活魚には不可思議な怪奇現象が多発するようになり、ますます心霊スポットとして有名になったのです。

この事件発生直後はホテル活魚事件として全国的に話題になったものの、現在では風化し覚えている人は少ないでしょう。以下では、このホテル活魚事件の概要を詳しく解説していきたいと思います。

ホテル活魚事件の被害者になったのは、当時高校生であった高中香織さんでした。休日に友人と夜遅くまで遊び、友人と共に帰路についていた時に、地元の不良グループに絡まれ拉致されてしまったのです。

高中さんとその友人の金銭を奪おうとした不良グループは、高中さん達に素顔を見られたため、口封じのために2人を拉致します。友人だけは何とか逃げ延びることができましたが、高中さんだけは逃げることができませんでした。

不良グループは総勢5名で、中には高中さんと同じクラスの男子生徒もいたそうです。不良達は高中さんとその友人が所持していた金銭を奪い、当時はあまり目立たない廃墟であったホテル活魚に高中さんたちを拉致します。

2人は不良達から暴行を受けましたが、友達が何とか逃げだし警察にすぐに連絡したことで、犯人達を全員逮捕することができたのです。しかし、警察が到着した時には高中さんは帰らぬ人になってしまっていました。

不良グループは高中さんとその友人に暴行を加え続けたそうです。友人が逃げ出した後も、高中さんに暴行を加え続け、性的な暴行も加えるようになります。

高中さんと仲間の1人がクラスメイトであることに気付くと、犯人グループは事件を隠蔽するために、高中さんの首を電気コードで絞めて殺害したのです。

犯人グループの5人の内3人は10代であったことと、暴行を加えた上に殺害するという残忍さから、この事件は教育界にも大きな衝撃を与えました。また、ホテル活魚もこの殺人事件によって、千葉の心霊スポットとして広く認知されるようになったのです。

ホテル活魚事件に注目が集まった大きな理由には、犯人グループが大きな業務用冷蔵庫に高中さんの遺体を隠したことも挙げられます。

5人の不良から暴行を受け続け、絞殺された高中さんの痛ましい遺体は、業務用の冷蔵庫の中から、体育座りのような体勢で発見されたのです。5人の卑劣な犯人達は、事件の聴取にもふざけた態度を見せ、反省の色を見せませんでした。

しかし、主犯格であった成人の2人は、裁判で無期懲役刑を言い渡されると動揺を見せていたそうです。また、未成年であった3人の犯人にも、懲役13～18年の刑罰が言い渡されました。

ホテル活魚は、元々千葉県内でもキレイと評判だったホテルでした。しかし、経営で行き詰まり、活魚を提供する料亭やモーテルなど様々な姿に変わります。それでも経営状況が立て直らず、ついにホテルをそのままにして廃業してしまうのです。

残った大きなホテルの建物は廃墟化し、ホテル活魚という名前の心霊スポットになってしまいました。以下では、ホテル活魚の場所を紹介していきましょう。

残忍な殺人事件が起きた後、有名心霊スポットとなったホテル活魚は、千葉県の東金市油井に今も存在しています。

最寄り駅は東金駅ですが、東金駅からは遠く少々道が入り組んだ位置にあるので、駅からはタクシーやバスを使う方がよいでしょう。

東金駅から出ている「千葉フラワーバス」で丘山小学校のバス停まで移動すれば、大通りである東金街道を東に向かって8分ほど歩くと、雑草の中にあるホテル活魚に到着します。

また、東金駅からホテル活魚までの平均タクシー運賃は約1,000円です。さらに、車を使う場合は、東金道路を進み東金ジャンクションで県道126号線に出ます。小野交差点に向かって進み、交差点を左に曲がったら、突き当りまで進みましょう。

そして、右に曲がりしばらく進むとホテル活魚に着きます。このルートでは車で約30分ほどかかるでしょう。

ホテル活魚と呼ばれている千葉の心霊スポットには、波乱続きの歴史があります。以下では、ホテル活魚の歴史について、時系列に沿って紹介していきましょう。ホテル活魚が廃墟になった経緯が気になる人は、ぜひ注目してみてください。

ホテル活魚は1975年に「油井グランドホテル」として建てられました。オープン当初は千葉の豪華なホテルとして人気を集めましたが、徐々に経営が苦しくなり95年に廃業してしまいます。

華やかなホテルとして地元の人々からも愛されていたそうですが、バブル崩壊がきっかけとなって経営難に陥ったようです。

平成7年にはホテルの建物や設備を活かして、油井グランドホテルは活魚を使った和食を提供する飲食店に姿を変えました。しかし、またしても経営が上手くいかず98年に再び廃業しています。

この飲食店の時代に作られた「活魚」と書かれた目立つ看板は、現在もホテル活魚の目印として残っているのです。

活魚の料理が思ったように流行しなかったことで、飲食店も開業から3年ほどで廃業します。その後はモーテルとして営業するようになりましたが、その経営も結局上手くいかず廃業を繰り返すのです。ついには建物だけが放置されて廃墟化するに至ります。

廃墟化した後は、「ホテル活魚」と呼ばれ地元の不良達の集まる場所になってしまいました。先に紹介した女子高生の殺人事件も発生します。

殺人事件が起きて以降は心霊現象が起きると囁かれるようになり、千葉県内でも特に心霊現象が起きやすいスポットとして有名になっていくのです。

凄惨な女子高生殺人事件があったホテル活魚には、事件以降女子高生の霊がいるという噂が流れています。ホテル活魚に訪れた人の中には、敷地内でフラフラと歩く女子高生の姿を見たという人が多いのです。

また、特に霊感の鋭い人が気分を悪くしやすい2階に、女子高生のような影が動いていたという目撃談もあります。暴行され惨い方法で殺害された女子高生高中香織さんの霊が、まだホテル活魚にいるのかもしれません。

思わず目を背けたくなるような殺人事件が起きた千葉の有名心霊スポット「ホテル活魚」は、廃墟化する前から自殺や殺人などの事件が多発していたそうです。以下では、その事件について具体的に取り上げていきましょう。

ホテル活魚では、油井グランドホテルであった時代に、宿泊していたカップルの男性が、女性を刺し殺すという衝撃的な殺人事件が起こっています。些細な喧嘩からこのような事件に発展してしまったようです。

この事件以降、ホテルでは自殺事件が多発し、宿泊客の数が激減していきます。その結果、ホテルは廃業を余儀なくなったのです。

油井グランドホテルの時代に、2階の客室で宿泊客が焼身自殺を図ったという噂も流れています。現在のホテル活魚の2階の突き当りから2番目にある部屋は、激しく焼け焦げているのです。

ホテル活魚に訪れた多くの霊能者が、この部屋に特に危険という評価をしています。焼身自殺をした宿泊客の霊が、悪霊となって留まっているのかもしれません。

カップル同士の殺人事件が起きた後の油井グランドホテルでは、宿泊客が連続して自殺するという事件も起きたようです。元々ホテル活魚の土地には悪い霊がおり、その霊が宿泊客を死に誘っていたのではという噂も囁かれています。

この自殺事件の後にめっきり宿泊客の数は減り、油井グランドホテルは廃業してしまうのです。

実際に痛ましい殺人事件が起きたことで有名になった千葉の心霊スポット「ホテル活魚」には、今まで多くの人が訪れています。そのため、怖い思いをした体験談もたくさん報告されているのです。

以下では、心霊スポット「ホテル活魚」内で起きたという、怖いエピソードを3つ紹介していきましょう。

当時高校生仲間達と心霊スポット巡りを楽しんでいた男性は、千葉の心霊スポットとして名高いホテル活魚に、男友達数人のみで肝試しで訪れたそうです。

ライトを持って恐る恐るホテル活魚内を散策していると、かすかに若い女性のうめくような声が、背後から聞こえてきました。パニックになった男性と友達達は素早くホテル活魚を離れ、帰路についたのです。

家の方向が同じ友達と歩いて家に帰っていると、途中でその友達の親と偶然会った男性は、ホテル活魚に肝試しに行ったことを伝えました。そうすると、その親から「危ないよ。女の子もいるのだから」と注意されたのです。

男友達のみで行動していたため、女友達がいるはずありません。ホテル活魚をさまようとされる女子高生の霊が、ついてきてしまった可能性が高いでしょう。男性は慌てて持っていた塩を背後にふりかけ、全速力で家に帰ったそうです。

ホテル活魚で友達が霊にのっとられるという怖い体験談も報告されています。肝試しでホテル活魚に訪れたグループは、1人で建物内を散策して戻ってくるという遊びを行いました。

途中までは何事もなく仲間が戻ってきていましたが、1人の仲間が建物の散策からなかなか帰ってこなかったそうです。他の仲間達全員で建物内を捜索すると、戻ってこない仲間が客室内で棒立ちになり、ひたすらじゃけんをしている姿を発見します。

他の仲間が正気に戻そうとしても、その仲間は涙を流しながら「分からない」という言葉をつぶやくだけでした。その仲間を抱えて急いでホテル活魚から離れると、その仲間は正気に戻ったそうです。

ホテル活魚の土地は広く、立地も悪い訳ではないため、ホテル活魚の土地を買い取ろうとした男性もいました。その男性は、新事業用に広い土地を探しており、相談していた不動産屋から廃墟化していたホテル活魚の土地を勧められたそうです。

男性はホテル活魚が心霊スポットになっていることや、ホテル活魚でかつて凄惨な殺人事件があったことを知りませんでした。その男性は土地の下見でホテル活魚に訪れると、何となく重い空気を感じ取ったそうです。

気のせいと思いながら建物内を見て回り、最後に2階にあった客室を見ようとします。ドアを開けると部屋の中にうなだれた若い女性が立っており、驚いた男性は急いでホテル活魚から離れました。

その男性はこの時の体験が忘れられず、結局ホテル活魚の土地の購入を諦めたそうです。ホテル活魚が千葉で有名な心霊スポットと知らない人も、このような恐い心霊体験をしていることから、ホテル活魚の様々心霊現象に真実味が出ています。

心霊スポットとして全国のオカルトファンの興味を惹いていたホテル活魚は、2014年の夏に放送された心霊特集番組「世界の怖い夜！真夏に震える恐怖の絶叫SP」で、特集されています。実際にホテル活魚内に侵入し、様々な怪奇現象が起きたこの番組は、ネット上で話題になりました。

以下では、ホテル活魚がテレビで取り上げられた時の様子を詳しく見ていきましょう。

番組はホテル活魚に有名写真家の篠山紀信さんと、プロの霊能者が内部を散策するという内容でした。霊能者はホテル活魚に近づいた時から、2階の窓に複数の霊がいることを指摘しています。

女性を被写体にした写真で有名な篠山紀信さんも、厳しい顔で建物に近づくのです。

建物内の散策の段階に入ると、篠山紀信さんは様々な場所の写真を撮りながら進んでいきます。霊能者はあちらこちらに霊がいることを指摘しつつ、落ち着いた態度でスタッフたちを先導していくのです。

霊能者はとある場所で足を止め、女性の霊の存在を強く感じると主張します。その瞬間、近くの扉が大きな音を立てて自動的に開きます。撮影スタッフや篠山紀信さんはパニックになり、危険と判断した霊能者は全員を建物から脱出させるのです。

建物から脱出した後には、霊能者によるホテル活魚の霊の解説が始まります。霊能者は、ホテル活魚内ではたくさんの地縛霊がさまよっており、特に若い女性の霊はこの場に強く捉われていると語るのです。

また、篠山紀信さんが取った写真を確認すると、光の玉のようなものが至る所に写り込んでいることが判明します。ホテル活魚内にいる霊が影響して、光の玉が写ったと解説するのです。

霊能者が言っていた若い女性とは、ホテル活魚事件の被害者となった女子高生である可能性が高いでしょう。番組に興味がある人は、ぜひ実際にこの番組を視聴してみてください。

ホテル活魚が、千葉でも怖いと評判の心霊スポットになるきっかけとなった「ホテル活魚事件」の事件後が、気になる人もいるでしょう。

そこで、以下ではホテル活魚事件で逮捕された殺人犯達のその後や、ホテル活魚の現在の状態などについて、詳しく説明していきたいと思います。

ホテル活魚事件で女子高生だった高中香織さんを殺害した犯人達は、その後逮捕後にはどのような運命を辿ったのでしょうか？犯人グループの主犯格は、すでに成人していた斎藤義仁と神明勝信とされています。

当時20代前半だった2人は、婦女暴行や窃盗などの前科がありました。事件の残虐性も考慮され、2人には重い無期懲役刑が言い渡されたのです。

他のメンバーの未成年3人の中には、斎藤義仁の弟もいました。この3人にも未成年ながら懲役13～18年が課せられています。また、当時18歳だった未成年メンバーは、懲役刑課せられたことに絶望し、拘置所内で自殺しました。

ホテル活魚事件の後も、ホテル活魚はそのまま廃墟として残っています。あまりに心霊現象が多発することから、現在までにテレビで紹介されることもありました。現在でも時折、肝試しに訪れる人が見かけられています。

しかし、油井グランドホテルの廃業時以降、大規模な修繕工事が行われていません。ホテル活魚は現在激しく老朽化しています。地元の人々からは、大きな地震が起きれば、倒壊してしまうのではと危険視されているのです。

そのため、自己責任で立ち入る場合には、事故にも注意を払うようにしましょう。

ホテル活魚にまつわる恐ろしい事件や噂を知ると、ホテル活魚に実際に訪れたくなる人もいるでしょう。しかし、ホテル活魚に訪れる時には、安全のためにいくつか注意しておきたい点があります。以下では、その注意点を具体的に数点挙げていきましょう。

ホテル活魚は現在土地の管理者の物となっており、建物周辺はトタンで覆われています。あまり厳しい管理はされていませんが、許可なくホテル活魚に足を踏み入れてしまうと、不法侵入で警察に連行される可能性もあるのです。

さらに、万が一ホテル活魚内で重大な事故や事件が起きた場合、管理者が責任を問われてしまうこともあります。そのため、ホテル活魚に行く前に、必ず管理者の許可を求めるようにしましょう。

ホテル活魚は築45年ほどの古い建物です。長い間放置されていたために、老朽化は深刻で、腐った床板に穴が開いていたり、基礎の部分からぐらついている場所もあったりします。

特に2階部分の床の老朽化が激しく、2階の床が抜けて落下してしまう危険性も高まっているのです。心霊現象に意識が向かっていると、つい安全確保が疎かになりがちなので、建物内ではしっかり床や壁の状態を確かめつつ移動するようにしてください。

ホテル活魚の周辺には住宅街があります。その住宅街の人々は、度々遊びでホテル活魚を訪れてくる集団の騒音や、ゴミの放置などで頭を痛めているのです。そのため、ホテル活魚を散策する時には、周辺に住んでいる人々への配慮も意識しましょう。

車のエンジンの音や大声などには特に注意し、持ってきたゴミはしっかり持ち帰ってください。また、ホテル活魚や地元の不良グループが集まる場所としても有名です。ホテル活魚事件の前例もあるので、夜間に女性のみで訪れないようにしましょう。

今回は2004年に悲惨な殺人事件が起きたことで、心霊スポットとして広く認知されるようになったホテル活魚について、詳しく解説しました。ホテル活魚では、ホテルであった時代から恐ろしい事件が発生しています。

そのため、怨念を抱える救われない霊が、今もたくさんホテル内をさまよっているのかもしれません。現在も真実味のある心霊現象も多々起きており、多くの霊能者も危険と評価するスポットなので、遊び半分で訪れることは避けましょう。

また、私有地に中にある建物なので、立ち入りには管理者の許可が必要です。また、散策時には事故にも注意するようにしてください。また、近くには民家があるため、近隣の人への配慮も忘れないようにしましょう。