エルサルバドルの治安は悪い?旅行や観光の危険度や注意点も紹介

コーヒーやマヤ文明の遺跡などでも有名なエルサルバドルですが、治安の悪さでも有名な国です。今回は中米に位置するエルサルバドルの治安が悪い原因や、その情報、注意点などを紹介していきます。渡航予定がある方は是非チェックしてください。

エルサルバドルの治安は悪い?旅行や観光の危険度や注意点も紹介のイメージ

目次

  1. 1エルサルバドルの治安は超危険レベル!
  2. 2エルサルバドルってどういう国なの?
  3. 3エルサルバドルの治安は?
  4. 4エルサルバドルで治安が悪い危険エリア
  5. 5エルサルバドル旅行する際の注意点
  6. 6エルサルバドル以外で治安の悪い中南米の国々
  7. 7エルサルバドルのおすすめ観光スポット
  8. 8エルサルバドルの危険度合いがわかる話
  9. 9エルサルバドルへの観光旅行は注意が必要

エルサルバドルの治安は超危険レベル!

エルサルバドルと聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?中米の国であることや、コーヒーが有名であることの他に、残念ながら治安が悪いことでも有名です。

では、エルサルバドルの治安はどのくらい悪いのでしょうか。日本人が観光旅行で簡単に行けるような場所なのでしょうか。

今回は、南米はエルサルバドルの治安状況やその理由、注意点などについて紹介していきます。エルサルバドルに興味がある方や、渡航予定がある方はチェックしてください。

エルサルバドルってどういう国なの?

まず最初にエルサルバドルとはどういう国なのか、を紹介していきます。エルサルバドルは中米の中部に位置する小さな国で、中米の中では最小面積に最高の人口密度があります。

ラテンアメリカの共和制国家で、北西にグアテマラ、北と東にホンジュラスがあり、国境を有しています。正式名称はスペイン語で「レプブリカ・デ・エル・サルバドルです。

首都はサンサルバドルで、1980年に軍部と極右政府の暴力に耐えかねた民衆が左翼ゲリラと団結して内戦が勃発、12年間に渡り戦争が続きます。

戦後も経済は一向に回復せず、民衆はいつでも不満を抱えているといわれ、それがエルサルバドルの治安が悪い原因になっていると考えられています。

実際に、内戦以前から存在している「死の部隊」により、元ゲリラ兵士や非行少年、ホームレスなどの社会的に好ましくないと思われる存在が、暗殺されるという事件が起きています。

中米で唯一カリブ海に面していない国で、活火山が多いためたびたび噴火や地震が起きているため、「火の国」とも呼ばれています。

エルサルバドル人の特徴

長らく戦争に苦しめられてきたエルサルバドル人ですが、基本的にはラテン系の人々で、恋愛至上主義な面があります。恋愛には非常に積極的で、男性も女性も相手を気に入ったらどんどん口説きます。

また、我慢強く働き者も多いという特徴があります。内戦や街をしきっているギャング団のせいで身を守る知恵に長けていて、慎重に物事を判断する癖がついている人が多いでしょう。

そして、混血が普通の国ですが多くがキリスト教徒のため、信仰に非常にあつい人が多いです。中には「日本はキリストを信じないから津波がくるんだ」などという人もいるほどです。

エルサルバドルの治安は?

では、エルサルバドルの治安についてみていきましょう。なぜ中米の国、エルサルバドルでは治安が悪いのでしょうか?観光旅行もツアー以外ではいくな、と言われるのは何故でしょうか。

順番に紹介していきますので、確認してください。

殺人率が高い

エルサルバドルでは何と言っても殺人率が非常に高い、という危険があります。ただ単に治安が悪いといっても、スリや置き引きが多いということではなく、殺人が多いのです。

スリや置き引き、ひったくりをする際にも当然のように殺人を起こします。また、街中に凶悪犯がうろうろしている状態ですので、庶民はかなり行動を制限されています。

ただ治安が悪いのではなく、命の危険が普通にある国だ、と思ってください。ちなみに日本の外務省が発表している危険度レベルは2で、必要ない限り渡航はしないこと、です。

治安が悪い理由は?

エルサルバドルの治安が悪い理由は、内戦が続いて庶民が貧困化していること、そして2つのギャングの存在があります。「マラ・サルバトルチャ(M-13)」と「バリオ18」です。

この2つのギャングが悪名高いのは、殺人率が高いからです。そもそもギャングに入る為には殺人が必要ですし、スリや強盗の時にも必ず殺すようにと徹底された掟があります。

エルサルバドルの国が法律で銃やマシンガンの携帯を許可していますので、ギャングたちはどんどん増長し、警察も関与できなくなっている危険な状態です。

テロの可能性はある?

エルサルバドルで対立しているギャング集団を、国ではテロと認識すると発表しています。そのため、政府関係者を狙った爆弾事件や殺人事件なども多発している状態です。

他の国がエルサルバドルを狙ってテロ事件を起こすことは考えられないかもしれませんが、テロ集団がエルサルバドル国内にいる状態ですので、いつ巻き込まれて不思議ではありません。

もし渡航する際にはその点を頭にいれて、普通の海外への観光旅行とは比でない注意が必要となります。

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エルサルバドルで治安が悪い危険エリア

エルサルバドルが治安の悪い国であることは理解してもらえたと思いますが、どんな国でも国全体がかなり悪いということはありません。

観光客が溢れる場所もあれば、地元の人でもいかない危険な場所もあります。

次はエルサルバドルの中で特に治安が悪い場所、地元の人でも警戒する危険な場所を紹介していきます。

サンサルバドル県の旧市街地

サンサルバドルはエルサルバドルの首都ですが、一部の地域が危険度レベルが2となっています。つまり、ここを訪れるのには注意が必要なのではなく、大変危険であるということです。

特にサンサルバドルの旧市街地、セントロ地区の危険レベルは2です。観光旅行中の人間を狙った凶悪犯罪が頻発している場所です。

これは夜だけでなく昼間でも犯罪が起こっている、ということですし、タクシーなども安全ではありません。タクシーの運転手がギャングの団員ということも普通にあります。路線バスは基本的に狙われますし、宿泊施設も警備員がいないところは避けなくてはなりません。それくらい危険である、と思っておいてください。

エルサルバドル旅行する際の注意点

そんな治安が悪いエルサルバドルであっても、大のコーヒーファンは美味しいコーヒーを求めて渡航しようとするものです。

ですから、エルサルバドルに観光旅行をするつもりがある方にむけて、旅行をする際の注意点を紹介していきます。

渡航予定がある方は是非チェックしてください。

信頼できるガイドを付ける

街中を案内するよ、と言って近づいてくる人の中に、ギャング構成員であることがあります。案内されてもぼったくられるか、路地に引き込まれて殺害される恐れがあります。

エルサルバドルにいくのであれば日本から手配できる、信用のおけるガイドをあらかじめ手配しておきましょう。地元のガイドで信頼できる人であれば、上手に危険を避けてくれます。

ホテル選びを慎重にする

エルサルバドルに泊まるときには、銃を携帯した警備員が守っているホテル、もしくはホテルの敷地内に入るためには門を通らなければならないような警備の万全の所にしましょう。

サンサルバドルの旧市街には安宿がたくさんあるため、治安はそっちのけでそこに宿をとってしまい、不在時にすべてを盗まれたり恐喝にあう観光客も多くいます。

安全をお金で買うと考え、エルサルバドルでは警備の整ったホテルに宿泊するようにしてください。

夜間の外出は控える

海外旅行にでればナイトライフを楽しみたい、と考えるのは普通でしょう。しかし治安が徹底的に悪いエルサルバドルでは、命を捨てにいくようなものだと理解しましょう。

特に夜に一人で外出などすれば、町を警備している人から注意を受けたり、悪い時には殺人事件に巻き込まれます。

ここは海外で、しかも治安が悪い場所、と考えて、夜の外出は極力しないようにしてください。不必要なくらいの注意が大切な場所です。

ツアーに申し込む

エルサルバドルは観光スポットや美しい自然もたくさんある国です。しかし他の海外の国と違って、とにかく治安が悪いという点があります。

観光地にいくのであればホテルからのツアーに参加したり、日本からのツアー旅行でいくようにしてください。警備員がついてきてくれることもありますし、安全に移動できます。

衛生面や伝染病予防に気を配る

エルサルバドルでは日本ほどの衛生状態は期待できません。基本的に飲み水は水道から出ませんのでミネラルウォーターを購入する必要がありますし、食事も生のものは食べてはいけません。

裕福層が住んでいる場所であればある程度の安心はありますが、それでも衛生面や伝染病には気を付ける必要があります。

エルサルバドル以外で治安の悪い中南米の国々

実は、世界の人口の8パーセントにすぎない中南米で、世界中で起きている殺人事件の3分の1が起きている、という事実があります。

中南米はギャングの抗争や麻薬や武器の販売、汚職警察など様々な原因があり、治安は非常に悪くなっています。

では、エルサルバドル以外で治安の悪い中南米の国はどこでしょうか。順番に紹介していきましょう。

ベネズエラ

ベネズエラも治安が悪い国、危険な国として有名です。現地では食べ物も不十分で非常に貧しい暮らしを強いられていますので、度々暴動も起こりますし、観光客はお金目当てに襲われます。

外務省が発表している危険度レベルは2で、不要不急の渡航は避けるようにという指示です。首都カラカスをはじめとする近郊の街は、かなり危険な状態と考えてください。

2018年の大統領選でマドゥーロ大統領が再選したため、独裁化はますます強まると思われています。暴動が起きる可能性も高いので、渡航はしないようにしましょう。

ホンジュラス

治安の悪い危険な国の1位になっているのがホンジュラスです。世界で最も殺人率が高く、人口10万人に対して90人が殺害されています。1日に起こる殺人事件の数は20件で世界一です。

ホンジュラスの治安の悪さの原因は、マラスと呼ばれるギャングが活発に活動をしているためです。人口のほとんどが貧困者か失業者なので、ギャングに入るしか生き残るすべがありません。

マヤ文明などの観光地がありますが、よほどの理由がなければホンジュラスへはいかないようにしてください。

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エルサルバドルのおすすめ観光スポット

エルサルバドルは治安が悪い国ではありますが、自然が豊かで観光スポットもたくさんあります。

続いては、エルサルバドルへいくなら是非観光してほしい、旅行で訪れたいスポットを3つ紹介していきます。

いずれも素晴らしい場所ですので、エルサルバドルへ行くことがあればチェックしてください。なお、空港でも観光地でも、所持品には注意を払うようにしましょう。

ホヤ・デ・セレン

「ホヤ・デ・セレン」はエルサルバドル唯一の世界遺産です。これは中南米のポンペイともいわれている場所で、西暦590年に起きた火山の噴火によって埋もれた文化を見ることが出来ます。

出土品の中には古代マヤ人たちが使っていた宗教施設、大浴場のあと、食料品のとうもろこしやキャッサバなども発見されています。

中央アメリカ大陸の様々な文明を解明するための貴重な資料となっているので、観光旅行では存分に歴史の重みを楽しんでください。

コアテペケ湖

コアテペケ湖は火山の噴火によって生まれた美しいカルデラ湖で、周辺にホテルやレストランなどが点在している場所です。エルサルバドルの避暑地であり、別荘や私有地も数多くあります。

シュノーケリングや淡水ダイビングなどのアクティビティを楽しめますし、ジェットスキーも出来ます。ドライブコースとしても人気の場所ですので、是非訪れてください。

タスマル遺跡

タスマル遺跡は紀元前900年から1500年頃まで栄えていたと言われる古代都市の1つで、チャルチュアパ遺跡地区にあります。

発掘は1940年から始まり、マヤ文明最古の出土品と言われている「オルメカ様式」の像が出てきました。

神殿や住居跡などもある壮大な遺跡で、エルサルバドルの紙幣のデザインにも使われています。

エルサルバドルの危険度合いがわかる話

エルサルバドルが治安が悪い、というのは分かってもらえたと思いますが、どれだけ治安が悪いのか、国としてはこれ以上の介入はむつかしいのかが分かる話があります。

我々日本人では想像もつかないようなことですが、これがエルサルバドルの現状なのです。

エルサルバドルの刑務所には看守がいない

エルサルバドルにはぺナス・シウダード・バリオスという刑務所がありますが、ここには主に2大ギャングのマラ・サルバトルチャとバリオ18の構成員が収容されています。

2つのギャング構成員たちは別々に収容されており、10畳よりも狭い部屋に30人ほどが収容されているそうです。そして刑務所内で殺人や武器、麻薬の取引を行っています。

刑務所ですが、ここには看守がいません。そのわけは過去に多くの看守が囚人たちに殺されているからです。あまりに危険なために刑務所に看守を置くのをやめたのです。

刑務所はギャング収容所

あまりにも危険なため、看守を置くことをやめて以来、刑務所は犯罪人の厚生施設ではなくて犯罪人から国を守るための隔離施設となりました。

刑務所内では受刑者が主体的に社会を形成しており、外と同じように決まり事やスケジュールを決めています。

受刑者が逃亡しないように、刑務所の外側は看守や軍が駐在し、厳重な警備を行っています。このように、刑務所がすでに刑務所としての機能を損なっているのです。

エルサルバドルへの観光旅行は注意が必要

海外へ旅行にいくさいには基本的にいつもよりも注意が必要です。しかし、エルサルバドルに行く際には注意という言葉では生ぬるいほど、警戒が必要となります。

とにかく治安が悪い国ですので、ツアー以外でエルサルバドルを観光するのであれば、ホテル近くを徒歩で少し歩くくらいにとどめておきましょう。

頭の中に地図を叩き込み、観光が終わればすぐにホテルへ戻りましょう。宿泊施設は警備が厳重なところを選び、ガイドやタクシーも公式のものを依頼するようにしてください。

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