上田育弘弁理士の現在!PPAP商標登録問題は?ベストライセンス社のその後
商標登録問題で話題になった上田育弘弁理士の現在について解説します。2016年に大ブレイクしたピコ太郎のPPAPですが、赤の他人がPPAPを商標登録していたことが明らかにされました。勝手に商標登録し金儲けをしていた上田育弘弁理士のその後について迫ります。
目次
PPAP商標登録問題で話題になった上田育弘のその後は?
数年前に商標登録問題で話題になった、ベストライセンス社「上田育弘弁理士」の現在について解説します。
2016年にリリースされ、大ブレイクしたフレーズ「ペッパイナッポーアッポーペーン」を知らない人はいないでしょう。ピコ太郎の動画PPAPは、意味不明なのに耳に残る不思議なフレーズが人気を呼び、老いも若きも口ずさむヒットとなりました。
ところが全く無関係の人がPPAPを商標登録していたことが明らかにされました。他人の作ったものを勝手に商標登録し金儲けをしていた上田育弘弁理士ですが、その後は一体何をやっているのでしょうか。当時の問題整理と現在について迫ります。
上田育弘とは?
はじめに上田育弘の基本情報から説明していきましょう。なお、PPAP商標登録問題に関しては、法律違反ではないため、彼には何のお咎めもありませんでした。
制度上の穴をかいくぐる形で、お金儲けができるということは、それ相応の知識がないとできません。上田育弘も弁理士資格も持っており法律に関してはかなり詳しかったようです。
また、当時から大バッシングを受けているにも関わらず、今もなお会社を経営しているところや主張を曲げていないところからも、彼が独特の価値観を持っていることが伺われます。
上田育弘のプロフィール
本名 | 上田育弘(いくひろ) |
生年月日 | 1963年生まれ |
現在の年齢(2019年現在) | 56歳 |
出身地 | 大阪府 |
血液型 | 不明 |
活動内容 | 会社経営(ライセンス取得業務) |
所属グループ | なし |
所属事務所 | ベストライセンス社社長 |
主な作品 | なし |
上田育弘は大阪府出身で現在56歳です。ベストライセンス社という特許申請などを請け負う会社を経営しています。弁理士の仕事がどれほど儲かるのか分かりませんが、代理業務だけでは経営が成り立たないのでしょうか。
商標登録問題で一躍話題となるまでは他人の作ったものを、赤の他人の彼が出願し本人に売りつける手法で利益を得ていました。
PPAPの商標登録問題の経緯に関しては後ほど詳しく説明をしますが、それを作り上げた本人や会社とは全く関係のない第三者が商標登録をできてしまう事実に、驚いた人も多かったのではないでしょうか。上田育弘の手法は大バッシングを受けることとなります。
上田育弘の経歴
次は上田育弘の経歴を詳しく見てまいりましょう。当時はかなり話題になり、バッシングを受けていましたが、なぜあのような商売をしようと思ったのでしょうか。
上田育弘は犯罪を犯した訳ではありません。また、結論からいうとPPAP商標登録問題は、エイベックス側が勝ちました。
つまり、上田育弘の方の申請は却下されていますが、他人の作ったものを勝手に商標登録し金儲けをしようと思うに至るには特殊な価値観があると言わざる終えません。
大阪大学工学部を卒業
上田育弘は、大阪府出身で、大阪大学工学部金属材料学科を卒業します。大阪大学は学部にもよりますが、国立の大学で偏差値も高く就職にも有利になると言われています。ここに入ることができたのは、それなりに優秀な学生だったのでしょう。
大手自動車メーカーに入社するも退社
上田育弘は大学そ卒業後、大手自動車メーカーに入社します。どこの自動車メーカーだったのかは、はっきりとはしていません。
大手自動車メーカーといえばトヨタや日産、マツダなどがありますが、仮に大卒でトヨタに採用されたとしたら将来は有望だったに違いありません。
しかし、上田育弘は自動車メーカーを6年で退社してしまいます。自分の思っていたような就職先ではなかったのか、他に志すものが見つかったのか理由は不明です。
東京大学大学院法学政治学研究科修士課程を修了
上田育弘は会社を退職したあとは、東京大学大学院に入ります。そして同大学院の法学政治学研究科修士課程を修了します。
1994年から弁理士として活動
上田育弘は、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程を修了したあとは、弁理士資格をとり、弁理士として働き始めます。そしておそらくその頃に商標登録に関しての知識を身につけたのものと思われます。
弁理士ってなに?弁護士と何が違うの?
さて、ここでみなさんが疑問に思うであろう「弁理士」について説明をします。弁護士資格なら資格取得が難関で、法的な争いをするときに援護をしてくれる人ということが大体わかると思いますが、弁理士って一体何をする人なのでしょうか。
弁理士は知的財産権に関する業務を行う
弁理士は、知的財産権に関する業務を行う国家資格を有する者です。特許庁への出願手続の代理や、権利の取消や無効にするための請求手続などの代理業務を行います。
近年は知的財産権に関する交渉が増えて活躍する機会が増えています。この資格を取得するための難易度はかなり高く、平成30年度の出願者は「3587人」だったのにも関わらず、合格者は「260人」に止まっています。合格率は7.2%という事になります。
ちなみに弁護士資格の合格率は20%を超えるので、一見弁理士の方が難関に思えますが弁理士は受験のための資格は必要ないのに対して(誰でも受験可能)弁護士は国家試験を受けるための受験資格が厳しくそこに達するまでのハードルがかなり高くなっています。
PPAP商標登録問題とは?
では、当時大変話題になったPPAP商標登録問題について、解説していきましょう。上田育弘は商標登録なども関連する特許に関する仕事全般を請け負う「弁理士」の資格を持っていました。
本来なら様々なアイデアなど知的財産を守るための業務代行をする仕事のはずなのですが、上田育弘は弁理士の資格や知識を逆手に取り、他人のアイデアを勝手に出願し権利を得ることで財産を得ようとしていたのです。
ピコ太郎の「PPAP」の商標登録が出願されていた
ピコ太郎の正体は本名:古坂 和仁、小坂大魔王です。彼はエイベックスに所属し2016年8月にPPAPをリリースしました。
この動画は、世界的大ヒットとなりましたが、エイベックスが商標登録をしようとしたところ、何者かによってすでに登録されていたことが発覚します。2017年1月のことでした。現在はピコ太郎自体も下火になりましたが当時は大変話題になりました。
知的財産権はそれを生み出した本人や、本人が所属する企業が持つと思われていました、しかし、上田育弘は、「商標登録は赤の他人でも可能、いち早く登録した物が勝ち」との強気発言で登録を取り下げる事はしませんでした。
そもそも商標登録とは?
そもそも商標登録とは何なのでしょうか。商標とは「その商品と認識されるためのマーク」の事を言います。商標登録制度とは、商標を使った商売を他人にさせないようにするため、所有権を守るための制度です。
商標登録は商品のパッケージなどに使って「特定の商品」だと消費者に認識されます。その商標が付いていることで、「〇〇の物なら安心」というような信頼につながるのです。商標は特許庁に申請をすることで登録が行われ、登録にはお金が必要です。
商標登録の有効期間は10年で、延長も可能です。商標権を取る事のメリットは、その名前を使って収益を上げる事ができること。また商標権を他人に売る事もできます。上田育弘は商標権を取りピコ太郎本人にそれを売る手法で金銭を得ようとしたのです。
上田育弘は威力業務妨害で逮捕された?
結論としては、上田育弘の申請は却下され、エイベックスが商標登録をする事となり、ピコ太郎の権利は守られました。
では、上田育弘はこの問題で威力業務妨害で逮捕されたのでしょうか?上田は逮捕はされていません。法的に問題がない事を調べた上での登録でありこれで逮捕されることはなかったのです。そして現在も同じ業態で会社経営をしています。
上田育弘が商標登録出願していた主なフレーズ
驚くことに、上田育弘はピコ太郎の商標登録だけでなく、他の多くの商標登録の出願をおこなっていました。いち早く商標登録をおこなって、それを本人に売りつける商売をしていたのです。
例えば、2016年の半年間で8900件以上の商標出願をおこなっており、そのなかには「インスタグラム」「マイナンバー検定」「ユルキャラ」「LINE」など馴染みのある流行語が多数含まれています。
上田育弘の商売の方法は確立されていて、いち早く出願してからあとで、それを作った本人に「権利を譲りたい」と取引を要求する事です・
STAP細胞はあります
はじめに紹介するのは「STAP細胞はあります」です。この言葉は、2014年に初めてSTAP細胞の論文を有名なNature誌に発表した「リケジョ」の星、小保方晴子(おぼかたはるこ)が発した言葉です。
STAP細胞は、もしそれが本当にあれば再生医療に関わる重要な発見となりましたが、その後論文の不正などが発覚し憧れのリケジョの星から一転し疑惑の人となってしまいました。
「STAP細胞はあります!」という言葉は、その釈明記者会見の際に彼女が放った言葉で、「200回以上の作製にも成功しました!」と続いて断言していたことが当時大変話題になりました。
あまちゃん
「あまちゃん」はNHKの連続テレビ小説で2013年度の上半期に放送されていたドラマです。東北、岩手の架空の街で、祖母のあとをついで「海女」になった女子が、ひょんなことからスカウトされアイドルとなって人気者になるストーリーです。
朝ドラは、昔から視聴率が高い番組でそこに起用される俳優は、認知度が一気に高まることが約束されます。「あまちゃん」も海女と甘えん坊をかけた言葉として当時は大変話題になりました。これも上田育弘は商標登録をしていたのです。
民進党
民進党とは、2016年に民主党に維新の党が合流する形でできた政党です。現在、民進党は存在せず「国民民主党」に党名を変更しています。この民進党という政党名も当時は話題になったのですが、上田育弘はこれを逆手に取って金銭を得ようとしていました。
上田育弘の評判は?
法律の目をかいくぐるような手法で利益を得ていた上田育弘ですが、その評判はどうなのでしょうか?問題が発覚した当時は「他人のふんどしで相撲をとるな」と散々バッシングを受けていました。
社内での上田育弘の人となりに関しては、全く情報が上がってきていません。しかしベストライセンス社の代表取締役となっていますが、従業員を何人抱えているのかなど正確な情報は伝わってきません。
ただ、事業のやり方を見ると「商標登録が早いか遅いか」というところだけに焦点をあて、物作りや発案者に対するリスペクトの気持ちが全く感じられません。人を傷つけるなど明らかな犯罪はしませんが評判は悪い、といってもいいのではないでしょうか。
上田育弘の現在は?
一時期商標登録問題で話題となった上田育弘は、現在何をしているのでしょうか。驚くことにベストライセンス社は存続しており、活動はしているようです。
ただ、社会の目はかなり厳しくなっていることや、特許庁の規則も厳しくなったので、今までと同じように商売はできていないようです。
ベストライセンス株式会社の社長
上田育弘はベストライセンス株式会社の社長です。ホームページもしっかりあるので、今も会社は存続しているようです。
会社の目的は「産業財産権の権利処理システムの確立」。産業財産権とは、特許や知的財産権に間することです。そしてその仕組みを研究するとともに、利益も追求すること、となっています。会社の形態としては特に違法性などは無いようです。
ベストライセンス株式会社の業務内容
ベストライセンス株式会社の業務内容は、前述した通り「「産業財産権の権利処理システムの確立」とそれらに関連する利益の追求で追求することで、個人や企業からのライセンス取得の代行業なども行っているようです。
弁理士協会からは追放
上田育弘はベストライセンス株式会社の社長として今も活動していますが、弁理士協会からは追放されています。やはり本来の目的から外れた意図で利益を追求している姿は、弁理士として受け入れることはできないのは当たり前のことでしょう。
上田育弘の今後はいかに
上田育弘弁理士の現在や、PPAP商標登録問題についての整理、ベストライセンス社のその後を紹介していきました。上田育弘は、他人のふんどしで商売する形で利益をあげようとし大バッシングを受けました。
しかし、今でも自分のしてきたことを恥じる事もなく、PPAP問題に関しての釈明をホームページ上で述べています。しかし釈明の文章を見ても彼の言わんとしている内容が伝わってきません。今後も商標登録で儲ける意図があるようなので注意が必要です。
彼は法律を犯すような事、例えば年寄りから金を巻き上げる事はしていません。しかし、バッシングを受けたのは、物作りに対するリスペクトがなく、利益を求める姿なのではないでしょうか。本人がこれを理解しない限り主張は平行線を辿るでしょう。