ワイオミング事件の真実は?謎すぎる電波ジャックを解明
皆さんは「ワイオミング事件」をご存知でしょうか?ワイオミング事件とは、アメリカのワイオミング州で発生した「ニュース番組中に急に映像が乱れ、突然奇妙な映像が始まった事件」の事です。未だに解明されていないこの不思議な事件には一体どのような意味があったのでしょうか?
目次
電波ジャックのワイオミング事件とは?
電波ジャックのワイオミング事件…この事件の謎について知っている人はそれほど多く無いかもしれません。まず調べて行くと、事件の起こった時期がハッキリとしません。
事件の映像と言われるものを見ると、カラー映像でニュースが流れていた所へ白黒の映像が入り込んでくる事から、カラー放送が始まった1970年代以降に起きた事件だろうという事は想定ができるのですが、具体的な日付等も不明で謎が深まる事件なのです。
しかし当時、この謎の電波ジャック映像をリアルタイムで見た人の中には嘔吐や頭痛などの体調不良をきたしたり、病院へ駆け込んだ人もいたそうです。もちろん、テレビ局への苦情も殺到したとの事です。
それだか多くの人に影響を及ぼした謎の電波ジャック事件、ワイオミング事件についてここでは真相を追求して行きたいと思います。
ワイオミング事件の概要
ワイオミング事件事体の真実がどんな事件だったのかと言うと、一言で言ってしまえば、それは電波ジャック事件でした。
アメリカのワイオミング州、ニオブララ郡の小さなテレビ局で事件は起こりました。カラー映像で地方局のニュースを放送中に、突如として不気味過ぎる映像が入り込んで来たのです。
その後この電波ジャックと思われる映像が6分間程流れるのですが、これがあまりにも不気味だったのです。放送内容は不安を煽るような重厚な音楽と共に、不気味なメッセージが流れるものでした。
動画が番組中に流れ始めると、「333-333-333 We Present A SPECIAL PRESENTATION」この文字が、画面に並びます。意味「は333-333-333 素敵な特別放送をお送りします。」なのですが、冒頭に付けられたこの333-333-333事体がすでに不気味さを醸し出します。
その後も男性の顔が写しだされたり、意味深なメッセージが流れたりと、とにかく人の深層心理に訴え掛けるような不気味な映像と音楽が6分程続きます。そしてまたローカル局のニュースに映像が切り替わる。これがワイオミング事件の概要です。
ワイオミング事件の発生日時は?
ワイオミング事件の発生日時について冒頭でも触れましたが、この事件をより不気味にしているのはその事件の詳細なディティールが不明であるという事も一つの理由と言えます。
人は真実が分からないものに恐怖を覚えます。ワイオミング事件もいくら調べても発生した日付は分からないのです。
しかし、では何故この不気味な事件が世の中に知られるようになったのでしょうか?実はyoutubeに動画がアップされたのです。
冒頭でも触れましたが、このアップされた不気味な動画が、偶然何処かに保存されていたものをアップしたとするのであれば、米国でカラー放送が始まった1970年代以降に起きた事件と言えるでしょう。
しかし、この不気味な映像がアップされた日付を見ると、2007年の9月10に「jonrev」という人物によってアップされています。
この不気味映像はその後第二弾として、2007年の11月28日に「kawaiser」という人物によって第二弾がアップされているようです。
不気味な動画が流された電波ジャック事件【閲覧注意】
夜、家に帰り団らんしている家庭のテレビにいきなりこのような不気味な映像が割り込んで来て流れて来たとしたら…。人々を凍りつかせ、その心に大きな疑問を投げかける事は確かでしょう。
何故このような映像が流れたのか途中に出てくる男性達の顔は何の意味があるのか?冒頭の333-333-333とは何の番号なのか?真実は全くとして分かりません。
とにかく不気味さが心に残ります。子供だったら、一体何が起きたのか不安になり両親に抱きつきに行くのでは無いでしょうか?このような映像を一人で見たのならば、誰にこの不気味さを伝えれば良いのか分からなくてパニックを起こしてしまうかもしれません。
そして真実が何も分からないままに、映像は元のニュース番組へと戻ってしまいます。日常の中に紛れ込んだこの不可思議かつ不気味な事件について、人々は自分の感情の持って行き場をなくす事は間違いありません。一体この事件何の為に誰が起こした事件なのでしょうか?
ワイオミング事件の謎を解明!
このワイオミング事件を見て行くと幾つかの謎が浮き上がって来ます。
まず最初に不気味な謎とされるのはこの事件について真実を報じた報道や、この事件について分析した文章等の記録が一切残っていない事です。これは非常に大きな謎でもあり、この事件の真相を突いている事実かもしれません。
まずは、冒頭の不気味な数字333-333-333についてもそうです。なぜこの333-333-333という数字が付けられていたのでしょうか?これは何番目かに流されるべき映像だったからなのでしょうか?そして映像の中に実際に出てくる不思議な胎児に似たような人間の頭部。
途中途中に差し込まれる不気味なメッセージ。これらは一体何を目的として作られた映像なのでしょうか?ここではこれらの事に更に突っ込んでこの不気味な6分間の映像の謎を見ていきたいと思います。
動画の中に使われる謎の数字やメッセージを分析
ワイオミング事件を追いかけて行くと、この映像の裏にある真実と怪奇な物語と関係者とそしてその関係者の死という真実に辿り着きます。この映像の一部は元々youcanwatshnowというIDの人物の兄にあたるダリエル・ケーブルの持ち物だったとの事です。
ダニエルはこの映像をカナダのイエローナイフに滞在中に入手していました。しかし、本人が死亡している為詳細は分かっておらず、分かっているのはビデオはいくつかのパートに分かれていて、その中の幾つかをつなぎ合わせたものが、このビデオとなったという事のみです。
今度は、それをGmillerなる人物が入手しました。そして電波ジャックした上で放送したのがこの不気味な事件の真相だと言われています。このGmillerはビデオの存在を知ってからしばらく後精神錯乱をきたしたとされています。
(※この文章から一旦逸れるが、筆者が画像検索サイトで「333-333-333」で検索した画像がこの↑の画像となる。)
Gmillerは支離滅裂なブログ記事を投稿し、そしてそれを削除したとの事です。そしてその後、gmillerのブログにて、ネットフォーラム(Happy Cube)の殺人犯の集まるスレッドへの誘導記事が投稿されたとされています。
この最初につけられた333-333-333という数字は一体何を意味するのでしょうか?世の中にはエンジェルナンバーと呼ばれる数字があります。古くから数字は神秘的なものとつながりがあると考えられており、独自の波動と周波数を持っているとされていました。
エンジェルナンバーはそうした考えの一つです。心理学者のDoreen Virtue氏が意味をまとめています。簡単に言えば私たちの周囲には常に天使がおり、その天使が数字を通じて私たちにメッセージを送っているという考え方です。
このエンジェルナンバーの中で3という数字には「アンデットマスターが近くにいます。」という意味があります。アンデットマスターとは以前生存した聖職者やヒーラー達の事のようです。
また、3はキリスト教で言うところの三位一体を表します。それは魂、精神、肉体という3つの要素の事でもあります。その他にも3は成長の原理を象徴する統合された今がある事を表す数字とされています。
動画に使用されている音楽を分析してみると?
さて、ではワイオミング事件で使われていた、バックに流れる重厚な見るものを圧倒するような音楽に関してですが、これについて分析した人がいました。
この音源を分析した人によると映像を圧迫するように流れているこの曲は「サイレント・ヒル」という映画から、持ってこられた音源である事が分かりました。
サイレントヒルは2006年に作られたカナダとフランスの合作ホラー映画です。コナミから発売されたサイレントヒルというゲームを原作に製作された映画で北米総収入は4700万ドル(海外は5000万ドル)にも及んだヒット作でも有りありました。
ワイオミング事件に対する日本人の反応は?
それではワイオミング事件に対する日本人の反応はどうだったのでしょうか?ワイオミング事件は日本のオカルト系メディアが取り上げた事により一気に日本国内でも加速度的に広まりました。
2012年の2月4日頃にはGoogleのトレンドで1位に入っていたようです。日本人もこの映像を見てショックを受けると共に真実を知りたいと思った事が伺えます。この映像に入ってくる言葉の意味等に恐怖した人が多かったようです。
流れてくる言葉を翻訳すると以下のようになります。
特別なプレゼンテーションをお送りします。/あなたはそんな綺麗なものを見るでしょう。/はて?どうして?/お前は患っている/我々はお前を留まらせる/お前の心に何が隠れている?/
我々は既にそれを見た/お前は全てをなくせる/価値のあるものなんて無い/お前はもう永遠に隠れられない/我々はドアの前に立っている/おまえは逃げ道を失う/ウソの中に真実がある/全て良いものだ
確かに心的不安を煽るような短文が続いていると言えるでしょう。この事件を初めて知った日本人達が恐怖したのも無理はありません。あのような意味不明の映像にこの言葉…。
誰でも見ていた番組に突然このような言葉が入り込んで来れば凍りついてしまうのはいたしかたのない事です。
マックス・ヘッドルーム事件とは?
それではここで、あるもう一つの電波ジャック事件「マックス・ヘッドルーム事件」についてお伝えしようと思います。マックス・ヘッドルーム事件とはどんな事件なのか?ここではその真実について見て行きましょう。
マックス・ヘッドルーム事件の概要
マックスヘッドルーム事件とは、誰が何のためにやったのか未だに謎とされている事件です。真相は深く闇の中に葬られ全く解明されていません。この事件はアメリカイリノイ州シカゴで1987年11月22日に発生した電波ジャック事件の事をさします。発生から30年近くたつ今でも未解決事件となっています。
事件のあらましはこうです。シカゴ9Ch(WGN-TV)のゴールデンタイムの生放送番組中に地元シカゴ・ベアーズがデトロイト・ライオンズに30対10で圧勝したというニュースを放送中に画面が真っ黒になりました。15秒ほどするとマックス・ヘッドルームを真似したマスクにサングラスを着けた男が表れます。
この表れた男はイギリス「チャンネル4」が製作したCGキャラクターであるマックス・ヘッドルームというキャラクターのマスクを被っていました。それからこの事件はマックス・ヘッドルーム事件と呼ばれるようになりました。
この不気味なキャラクターを真似た男は周囲を歩いたり、飛び跳ねたりするのですが、背景の金属版のようなものはマックス・ヘッドルームのテレビと映画シリーズで使われた背景を真似したもので音声はガヤガヤとした音、振動するような音だけでした。
電波ジャックは送信機の切り替えによって解決しましたが、放送されていたスポーツニュースの解説者もこの事件には呆然とし、事件の前に話していた内容を繰り返す事も出来ない様子だったそうです。
しかし、この放送事故からちょうど2時間後の午後11時15分に今度はイリノイ州にある放送局「WTTW」で人気のSFドラマ「ドクター・フー」放送中に再び画面が切り替わりました。
そして再びマックス・ヘッドルームのキャラクターのマスクを被った男が画面に表れたのです。しかし、今度は男は何かを喋っていました。しかしほとんどが意味不明の言葉でした。
そして男はアメリカでは有名な人気アニメ「クラッチ・カーゴ」のテーマを口ずさんで激しく首を振りだしました。そして「兄弟は別のをはめているだがねぇ…」とつぶやくと汚い軍手を取り出したのです。
ここで画面が切り替わりました。マックス・ヘッドルーム男が左にそして右側には謎の女性の姿がありました。そこで男はマックス・ヘッドルームのラバーのマスクを外します。しかし顔はハッキリとは見えない状態でした。
そして男は、お尻を女性に向かって突き出しました。すると女性は男の尻をハエ叩きでパチン、パチンと叩きはじめたのです。その後画面は再びドラマに戻りました。後のFBIの公式見解によると「放送に関する高度な専門的知識を有した技術者が犯人である」との事でした。そして事件の真相は闇の中へと消えて行きました。
これがマックス・ヘッドルーム事件のあらましになります。それではこの事件で使われた、マックス・ヘッドルームとはどんなキャラクターなのでしょうか?1984年にイギリスで誕生した「マックス・ヘッドルーム」という番組の架空のキャラクターの事をマックス・ヘッドルームと呼びます。
この物語の中ではテレビが巨大な力を持つようになり、電源を消せないテレビが各家庭に備えつけられています。不法に視聴率を釣り上げるCMや副作用による事故を追っていたレポーターが改造されマックス・ヘッドルームというキャラクターにさせられてしまうという物語でした。
ワイオミング事件の動画と比較
ワイオミング事件の動画と、マックス・ヘッドルーム事件の動画を比較してみると、両方の電波ジャック事件では大きな隔たりがある事が分かります。
ワイオミング事件では、動画がテレビ映像に入り込む時に、画面にゆっくりとノイズが入り込んで来るのですが、マックス・ヘッドルーム事件の動画では一瞬にして動画がテレビ番組に切り替わります。
また、マックス・ヘッドルーム電波ジャック事件では、電波ジャック中に裏で放送が進行しており、動画が消え画面が電波ジャック後の元の映像に戻った時に、番組も電波ジャックされていた分だけ進んだ画面が写し出されました。
しかし、ワイオミング事件の方は、本当に6分間電波ジャックが行われていたのかどうかわからないような番組進行となっています。こうして2つの電波ジャック事件を比較してみるとそれぞれの動画の特長から、この2つの事件の様子にはおおきな差異が感じられます。
真実はフィクションの中にある
この奇っ怪な電波ジャック事件であるワイオミング事件の動画の最後では「真実はフィクションの中にある」と語られています。この、真実はフィクションの中にあるという謎の言葉は一体何を表しているのでしょうか?この事件の真相は一体どこにあるのでしょうか?
実はワイオミング事件の本当の事の起こり、真相は、Something Awful Forumsというサイトでした。ここに集っていた有志によりマックス・ヘッドルーム事件にインスパイアされ、第一弾のビデオ動画が製作されGoogle Videoに投稿されたのです。
現在この動画はGoogle Videoからは削除されていますが、他サイトで話題となった貯め、コメント欄を介して第二弾、第三弾が発見されます。
勿論この発見はクリエーターグループによるやらせでありました。第一弾の好評を受けたクリエータグループは第二弾、第三弾と製作が進むにつれて、動画にストーリーを付加していきました。
ビデオのせいで精神崩壊を起こしたとされるGMillerなる人物や、連続殺人鬼が集まるスレッド等もこのグループによって創作されたものというのが真相でした。
ただ、ビデオを所有していたと言われているドナルド・ウィルソンの死亡は本物で、実在の人物でありましたが、彼とビデオは全くの無関係でした。
ただ、彼のホームタウンと、葬式記事の掲載されたサイトが「ワイオミング州ニオブララ郡」だったので、グループは「ワイオミングで起こった事件という事にしようとなり、ワイオミング事件という名前が付けられたのが真相です。
結局のところワイオミング事件とは…
2018年になった今でも、ワイオミング事件についての沢山の記事は検索すれば沢山書かれています。中には【閲覧注意】等の文言がついているものもあります。
しかし真相は、ワイオミング事件の創始者達は、「マックス・ヘッドルーム事件の映像に触発され、自分達もやってみようと思った」と言っておりこれが唯一無二の真相と言えるのでは無いでしょうか?
しかし多くの人が今もなおこのワイオミング事件に触発され、都市伝説としてその信憑性と不気味なビデオを見て恐怖を覚えているという事は、このワイオミング事件の真相とは、ネットを使った最も成功した悪ふざけの一つだったと言えるのでは無いでしょうか?