美人薄命の意味とは？佳人薄命との違いや美人薄命だった芸能人を紹介

日本には昔から存在している四文字熟語「美人薄命」という言葉があります。

他の多くの四文字熟語と同じく中国に由来を持つ言葉で、その言葉のままに美人は長生きしないという意味があります。

日本人や海外の有名人の中にも美貌を持ちながら、病気や自殺、事故などで惜しまれながらこの世から去っていった女性たちがいらっしゃいます。

しかし、美人の方々は「美人薄命」の言葉通り、本当に短い命なのでしょうか？

もし本当なら、なぜ美人は薄命なのでしょうか？

そもそも「美人薄命」とはどういう意味の言葉で、この言葉の由来はどこからきているのでしょうか？

日ごろからよく使うような言葉ではないので、この言葉の詳しい意味や歴史、由来などをきちんと答えられる方は少ないと思います。

ここでは美人薄命という言葉の意味や由来について説明します。

美人薄命という言葉の意味ですが、多くの漢字と同じく中国に由来を持つ言葉で、その文字からも何となくその意味を想像することはできるでしょうが、「美人薄命」とは実際はどういう意味なのでしょうか？

「美人薄命」という言葉は以下の3つの意味を持っています。
 

現代では「若くして亡くなった美しい女性」に、「美人薄命」という言葉がしばしば使われます。

「美人薄命」の由来ですが、もともと「佳人薄命」という言葉が由来と言われていて、中国の北宋時代に活躍した詩人である蘇軾（そしょく）の詩『薄命佳人詩』の中に「佳人薄命」と記された一節があります。

最初は「佳人薄命」と言われていたようですが、それが日本に伝わってから佳人薄命の「佳人」という言葉が「美人」に置き換わっていき、これが「美人薄命」の言葉の由来と言われています。

この佳人薄命の「佳人」とは今の「美人」と同じように美女を指す言葉として使われていましたが、それだけでなく知性など内面の品格が備わった女性としての意味も持っていました。

蘇軾の『薄命佳人詩』は、「美人に生まれても、もてはやされる期間は長くないので、その後は門を閉じて花の落ちるのを待つのみ」という残酷で現実的な内容でした。

「佳人薄命」という言葉が使われたのは、この『薄命佳人詩』の中に出てきたのが一番最初だと言われていて、その後多くの詩文に「美人薄命」と同じ意味で「佳人薄命」が使われていました。

「佳人薄命」は「美人薄命」の言葉の由来ですが、「佳人」と「美人」の意味はほぼ同じであるものの、ことわざとしてみた「佳人薄命」は「美人薄命」とはイメージは少し違っているようです。

「佳人薄命」は「美人に生まれても人は年をとっていくので、いずれ美人と言われなくなる」といったような現実的なイメージを感じさせます。

「美人薄命」は「美人に生まれると病気や妬み嫉みを受けるなどの宿命を背負う」といったどこかドラマチックで壮大なイメージを感じさせます。

そんな「佳人薄命」に由来を持つ「美人薄命」ですが、そもそもなぜ美人は薄命と言われるようになったのでしょうか？

「美人薄命」の3つの意味のうち、①の「美人は不幸になりがちで、寿命が短い」ことや、②の「美人は生まれつき病弱であったり、病気になりやすい」ということは根拠に乏しく迷信と言えるでしょう。

また美人に限らず、昔の人は現代人よりも短命で、医学も現在より発展していなかったため、若くして亡くなるというケースは現代よりも多数発生していたでしょう。

「美人薄命」の3つの意味のうち、③の「美人は数奇な運命に翻弄される宿命」かどうかは断言することはできませんが、芸能界に生きる美しい女性を例にしてみると、平凡な女性より良くも悪くも「ドラマティック」な人生であると言えそうです。

ここでは美人薄命という言葉どおり、若くして亡くなった日本人の美人女性芸能人や有名人についてまとめています。

彼女たちはその短い生涯をどのように生き、なぜこの世から去っていったのか？

生前の活躍からなぜ亡くなったかについてまでの活動の記録もまとめていますので、彼女たちのまさに美人薄命な生き様をご覧ください。

1985年にデビューした本田美奈子さんは、アイドルとして活躍した後、ミュージカル女優の才能が開花し、女優へと転身しました。

1992年に「ミス・サイゴン」のキム役でデビューし、「レ・ミゼラブル」など数々の有名作品に出演しました。

世界での活躍も期待された本田さんですが、2005年に急性骨髄性白血病を発症し、発症からわずか2年後の2007年に38歳という若さで亡くなりました。

健康的な美貌の持ち主である夏目雅子さんも、惜しくも病気によってこの世を去りましたが、今なお伝説的な女優として語り継がれる偉大な人物です。

1976年にドラマのオーディションで約500人の応募者の中から盲目のヒロイン役に選ばれ、本名の小達雅子の役名で女優デビューしました。

1985年の舞台公演中に体調不良を訴え緊急入院し、と急性骨髄性白血病診断され、その後約7ヶ月に渡る闘病生活を送りながらも順調に回復し、退院間近との報道もされました。

しかし、8月下旬から抗がん剤の副作用等が原因とみられる肺炎を併発して高熱が続き、9月8日に熱が一時的に引いたものの、翌日から再び高熱を発して意識不明の重体になり、9月11日の午前10時16分に27歳の若さで亡くなりました。

大病と診断されても、周りに病名を隠し、頑なに舞台の出演続行を望んだ夏目さんの生き様はまさに正真正銘の女優と言えるものでした。

ニュースキャスターとして活躍していた元タレントの小林麻央さんもまさに美人薄命の代名詞と言える存在でした。

学生時代からバラエティ番組に出演し、後にタレントやキャスターとして活躍の場を広げていきます。

2010年には歌舞伎俳優の市川海老蔵さんと結婚し、2人のお子さんを出産し、幸せの絶頂にいた小林さんですが、2014年に乳癌の宣告を受けます。

病名を公表した後は死去の3日前まで闘病ブログを更新し続け、多くの方に勇気を与え、そして2017年に34歳の若さで亡くなりました。

20代前半までは、その美貌とスタイルを生かしてモデルやレースクイーンとして活動していました。

しかし、歌手になるという強い希望を持ち続け、1991年2月に音楽グループ「ZARD」のボーカルとして歌手デビューを果たし、90年代を代表する女性歌手して多くのヒット曲を生み出しました。

今でも熱狂的なファンの多い彼女ですが、もともと多くの持病があり、39歳で子宮頚がんを患って全摘出を行いましたが、治療も虚しく入院先の病院のスロープから転落し脳挫傷のため亡くなりました。

小学生時代からアナウンサーを目指し、女性アナウンサーの輩出が多い上智大学を卒業後、2006年に毎日放送へ入社しました。

その後、2007年にクリエイティブ・メディア・エージェンシー（現在のキャスト・プラス）に移籍してニュースキャスターとして活動し、2010年3にセント・フォースへ移籍してフリーアナウンサーとして活動しました。

2014年にレストランにて急性胃腸炎で倒れ病院に緊急入院し、検査の結果、悪性腫瘍が見つかって胃癌を患っていることを公表して休養に入りました。

復帰を目指して闘病していましたが、2015年9月19日に胃がんのため32歳の若さで亡くなりました。

10人兄弟の末っ子として誕生し、その波瀾万丈な人生と強烈な貧乏エピソードを武器に活躍していた愛らしいタレントです。

その後2011年5月11日、東京都内マンションの自室でドアにスカーフとベルトで首を吊った状態で発見され、5月12日に病院で死亡が確認されました。

上原さんの葬儀は、本人の地元の種子島で同年の5月15日に行われました。

なぜ自殺したのかについてですが、2010年に母親が心筋梗塞のため65歳で他界し、そのことにショックを受け、以後精神的に不安定な様子が見られたそうで、そのことが原因ではないかと言われています。

現在もトップアイドルとして活躍している松田聖子さんと同年代であり、人気を2分していたとも言われています。

正統派のアイドル歌手として活動し、「ユッコ」の愛称で多くの人々から愛され、「ポスト松田聖子」としても期待されていたほど人気絶頂だった彼女ですが、1986年にわずか18歳という若さで飛び降り自殺しました。

なぜ自殺したかについては男女関係の悩みではないかと言われていますが、この事実は多くの人々に衝撃を与え、何人かのファンが後追い自殺するなど大きな影響を与えました。

小説家として知られる樋口一葉は1872年に東京に生まれ、1891年にお金を稼ぐ目的で若干20歳で文壇デビューします。

類まれなる頭脳を持っていたにも関わらず家はとても貧しく、そのような状況から脱するために小説で一山当ててやろうと思ったそうです。

1895年から翌年にかけ「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」といった日本文学史上に残る傑作を発表します。

そんな彼女は苦しい生活の中、なかなか思ったように作品を仕上げることができず、やがて失意のうちに当時「不治の病」と言われた肺結核にかかり、1896年にわずか24歳でこの世を去ることになりました。

ここまで美人薄命と言える日本の女性についてまとめましたが、ここでは若くして亡くなった海外の美人薄命な女性有名人についてまとめています。

彼女たちもその短い生涯でしたが同時に波瀾万丈とも言える人生であり、なぜ突然この世から去っていったのか？

こちらも生前の活躍からなぜ亡くなったかについてまでの活動の記録もまとめていますので、彼女たちのまさに美人薄命かつ波瀾万丈な生き様もご覧ください。

ダイアナ妃ことダイアナ・フランセスは、1961年にイギリスの名門貴族スペンサー伯爵家の令嬢としてこの世に生を受けました。

1981年に当時の皇太子チャールズと結婚し、結婚式での美しい花嫁姿は全世界に中継され、ダイアナは現代のプリンセスになりました。

その美貌で多くの人々から支持されていた彼女でしたが、自由奔放な生き方が王室から問題視されていたという話もあります。

チャールズとの間に2児を授かりますが、別居を経て1996年に離婚し、翌1997年に交際相手のエジプト人富豪と車で移動中、交通事故のため36歳の若さで命を落とします。

マリリン・モンローはハリウッドでも活躍し、日本でも高い知名度を誇っていた女優で、1926年に生まれました。

アメリカエンターテイメント史上、最も成功したセックスシンボルの一人とも評され、デビュー前はヌードモデルを経験するなど、下積みから這い上がった努力家でもあります。

人気女優となり、スポーツ選手と劇作家と2度の結婚をしましたが、私生活で薬物やうつに悩まされ、1962年に睡眠薬の過剰投与のため、36歳の若さで自宅で亡くなります。

世界で最も売れている歌手の1人であり、著名なソウルシンガーを親戚に持つ彼女は、11歳の時にジュニア・ゴスペル・クワイアに入り、ニュージャージー教会で歌い始めました。

ニューヨーク市地域のナイトクラブで、母親とパフォーマンスをしていたところをアリスタ・レコードの社長にスカウトされ、1985年に発表したデビューアルバム『そよ風の贈り物』は空前の大ヒットとなりました。

1992年に初主演映画が公開され、映画のサウンドトラックは1994年のグラミー賞最優秀アルバム賞を受賞するなど高い評価を受け、「オールウェイズ・ラブユー」は彼女自身の最大のヒット曲となりました。

そんな彼女も2012年にカリフォルニア州ビバリーヒルズにあるホテルの浴槽の中で亡くなりました。

なぜ死亡したかについてですが、遺体からコカインが検出されており、死因はコカインとそれによる心臓発作だと言われています。

敵対するローマの英雄カエサルに自らの「身体」を捧げ、エジプトを守った女王としても知られ、美女の代名詞のように扱われているクレオパトラ7世。

カエサルが暗殺されてからは同じくローマでは英雄扱いされていたアントニウスを誘惑し見事に篭絡します

最期まで祖国のために奮闘し、壮大な運命に立ち向かったクレオパトラ7世ですが、囚われの身となった紀元前30年に39歳で自害しました。

世界三大美人の一人として名高い楊貴妃も、「美人薄命」の代表的な人物であり、また琵琶を初めとした音楽や舞踊に関して、多大な才能を有していた才女だったことでも知られています。

もともと皇帝の息子の嫁として宮中に入ったのですが、なんと父である皇帝が息子の嫁を略奪し自分のものにしてしまいます。

すっかり楊貴妃に骨抜きにされてしまった皇帝は次から次へと悪政を行い、やがて内乱が勃発し、周りからも楊貴妃を処分するようにと言われた皇帝は仕方なくそれを実行に移し、756年に37歳でその生涯を閉じます。

ここまで美人薄命と言われる日本人や海外の芸能人・有名人についてまとめてきましたが、美人とはそもそもなぜ「美人」と言われるのでしょうか？

美人とは何かという定義はもちろん人それぞれでしょうが、一般的にどんな特徴がある女性が「美人」と思われるのでしょうか？

ここでは一般的に「美人」とはどんな女性を指すのか、美人な女性はなぜ美しいのか、どんな特徴があるかについてまとめました。

美人は顔立ちが整っていてシャープな印象を与え、スタイルは良いのが鉄則です。

目鼻立ちがくっきりしていて、切れ長の目を持つ人も美人と言われる特徴で、メイクを落とすと案外あっさりしている顔立ちの人も多いですね。

また誰もが憧れるようなスタイルの持ち主は、常に姿勢がよくてキリッとしている印象があり、美人認定されることが多いように感じます。

美人だと思われる女性のファッションは、とにかく自分の体に合っているものや体のラインをキレイに見せる服を知っていて、それを選ぶ傾向にあります。

また美人な女性は共通して髪がキレイで、ストレートでもウェーブでも髪の先まで気を使っているのが分かるようなヘアスタイルです。

ファッションと同じように、自分がどんな髪型をしていると可愛く見えるのかということを理解しています。

美人は芯が通っているので、感情のブレもあまりなく感情的になることも少なく前向きでハキハキと話し、男女共に共感の持てる話し方をします。

また仕草や行動にもムダがなく、何でもスマートにこなしてしまう印象を周囲に与え、たとえ失敗してもオロオロせずにすぐにフォローし挽回していきます。

こうしてまとめてみると、40歳手前で亡くなっている人が多く、美人薄命だと言われると本当なのかなという気もしてきますね。

もちろん美人な女性で長生きしている方もたくさんいらっしゃいますが、実際に短い人生で終わっている美人な方がたくさんいらっしゃることも一つの事実です。

ただ言えるのは、美人薄命と呼ばれた有名人たちはその短い人生を全力で生き、多くの人々に勇気や夢を与え、そして惜しまれながら亡くなりました。

その多くは病気や自殺、事故など不慮の事態で亡くなり、きっとやり残したこともあるはずで彼女たちも望んだ結果ではないはずです。

今を生きる私たちは、彼女たちが自身の人生を全力で生き、そして儚く散っていったその生き様と努力を学び、自分の人生を全うできるよう日々健康的な生活を心がけて生きていかなければなりません。