コスモス(秋桜)の花言葉は？色別(白,ピンク,赤,黒,紫,オレンジ,黄)の意味

コスモスは日本語の読みでは「秋桜」と表現されます。その名前の通り、日本の秋を代表する花の一つとして挙げられる事の多い花です。

コスモスという名前はギリシア語の「kosmos」から来ているそうです。「kosmos」は調和や秩序という意味があり、整ったものは見た目も良いという事から、美しさを意味する言葉にもなったといいます。

また、宇宙という意味もあり、コスモスという花は見た目は小さく楚々とした花という印象を持つ人も多いですが、名前には壮大で素敵な意味を持つ花なのです。

コスモスという花は元々はメキシコが原産国だと言われています。

メキシコというと、アメリカの南の方に位置していて、サボテンの生える荒野、また陽気なメキシカンなど、少しコスモスの花とはかけ離れたイメージだという印象もありますが、メキシコでは日本同様、秋の花の一つとして多くの人に愛されている花のひとつです。

元々コスモスはピンク色の花でしたが、アメリカなどで品種改良が進み、今では赤や白、またチョコレートコスモスと呼ばれる黒っぽい色のコスモスも存在します。

コスモスの特徴として挙げられるのは、やはりその丈夫さだと言われています。様々な花がある中で、例えば病気に弱かったり、温度管理を細かく設定しないといけない植物などは、手がかかる為、まり栽培や観賞用として育てるのに適してはいません。

しかしコスモスはそのような事は無く上部で、ガーデニング初心者にも育てやすい為、入門用として栽培する人や、学校などの花壇、また街路樹の花としてもよく取り入れられています。その為、とても身近で私たちにとって身近な花だと言えます。

花を誰かに贈る時や、育てる為に苗や種などを購入する際、やはり多くの人は見た目を一番に重視します。しかし、その花のバックグラウンドまで知ると、より楽しめたり見方が変わって面白みがあります。花言葉はそのような花を楽しむ「かくし味」として、知っていると楽しい知識のひとつです。

見た目が可憐で美しいのに、悲しい花言葉や、少し怖い花言葉などもあり、花言葉の本やインターネットなどでも様々な花の花言葉を調べる事が出来ます。

コスモスは特に日本人にとってなじみの深い花だと言えます。

メキシコ原産のコスモスが、ほぼ地球の反対方向に位置する日本にやってきたのは明治時代の初期だと言われています。コスモスは和名を「秋桜」といい、俳句などでも秋の季語として扱われるほど、今や人気で親しみのある花になっています。

日本ではコスモスの花言葉がいくつかあり、その言葉がやはりコスモスという花への、日本人が持つイメージを表しているように感じます。

コスモスはバラや百合の花のように、豪華絢爛でぱっと目を引くような美しさがあるわけではありませんが、ふとした時に目に入るような、楚々とした美しさがあります。その寄り添うような様が、花言葉である「乙女の真心」の由来になったのかもしれません。

控えめで決して主役級の花ではありませんが、美しく咲く姿が印象的なコスモス。色も薄いピンクが基本で、白なども良く目にする事があります。

花束やフラワーアレンジメントなどで、秋になるとよくコスモスを取り入れたりされる事が多いのですが、赤や黄色といった秋カラーの中で、コスモスのパステルが周りを引き立て、正に花言葉である「謙虚」さを体現しているかのようです。

コスモスの花の名前の由来となったギリシア語の「kosmos」に調和という意味があった事から、この花言葉が生まれのかもしれませんが、音楽などでも調和またはハーモニーは音楽の美しさを表す指標の一つとされています。

ふんわりと風にゆれ、周りの景色に溶け込む事の出来る美しさを持つコスモスは、まさに調和を表す花だと言えます。

花言葉の中には、日本と海外とで全く異なる場合もあります。しかし、元々海外から渡ってきた花である為か、コスモスの持つ花言葉は日本と海外とでほとんど同じか少しニュアンスが違うくらいです。

やはり花を見た人にもたらされるその花の印象というのが反映されるのでしょうか、調和や謙虚、また美しさにフォーカスした花言葉が多いようです。

日本でも「調和＝harmony」はコスモスの花言葉の一つとして数えられます。その他、少しニュアンスは異なりますが、「平和＝peace」も海外ではコスモスの花言葉として知られています。

「ｍodesty=謙虚」もまたコスモスを表す花言葉の一つだとされています。

謙虚という言葉は、ｍodestyの他にも、humilityという言い方があるのですが、こちらだと、「謙遜」とか、「へりくだる」というニュアンスがあるのに対し、ｍodestyだと「つつましやか」や「上品さ」または「素朴さ」など、やはり少し柔らかなイメージをもたらす言葉なのが印象的です。

「愛や人生がもたらす喜び」という正にハッピーな花言葉ですが、この言葉はコスモスという花が、何気ない日常の中で、決して目立ちはしませんがしっかりと確実に輝く美しさを持っている事に似ているように感じます。

大きく派手ではないけれどふと気がつけば幸せだな、と感じる事や、身近にいる大切な人との些細な幸せに気づく瞬間のささやかな美しさがコスモスと似ているせいかもしれません。

花言葉のおもしろい点は、その花の色によってまたいくつか異なった花言葉を意味する場合がある事です。

コスモスも例外ではなく、よく目にするピンク色の他に、赤や白、黄色やオレンジ、また珍しい色ではチョコレートコスモスと呼ばれる黒みがかかったコスモスや紫系のコスモスなどにも花言葉があります。

白いコスモスの花言葉、それは「純潔」「優美」「美麗」です。

清らかでけがれない「純潔」や、たおやかな「優美」さ、どの色にも染まらない凛とした「美麗」さは、白いコスモスの持つ印象を最大限表していると言えます。

「乙女の純潔」という花言葉を持つピンクのコスモスは、コスモスとして一般的な色だと言えます。純潔は白いコスモスにも共通しているワードではありますが、特徴的なのは「乙女の」という言葉が入っている点です。

ピンクのコスモスは、可憐で、柔らかな印象を与えます。女性としての成熟さと子供の無邪気さの間にあるような、純粋な印象がピンクのコスモスからは感じられます。

赤いコスモスは「愛情」または「調和」という意味があるようです。

「調和」はコスモスの花言葉としてどの色にも共通しており、特に赤いコスモスを象徴するわけではありませんが、「愛情」という花言葉は、赤いコスモスにぴったりだと感じます。様々な色の種類があるコスモスですが、中でも赤い品種は、ぱっと目を引く華やかさがあります。

特に秋になると、フラワーブーケやフラワーアレンジメントのアクセントとしてコスモスの赤が取り入れられる事が多く、新しい品種の中ではじわじわと人気が出始めています。花言葉自体も素敵な意味を持つので、それも赤いコスモスが選ばれている理由のひとつなのかもしれません。

紫のコスモスの花言葉は赤いコスモスと同じ「愛情」だと言われています。

紫のコスモスは濃いめのピンクに少し青みがかかった色みで、ぱっと見ると比較的赤いコスモスのような力強く華やかな感じのイメひージを受けるのも理由のひとつなのかもしれません。

オレンジのコスモスは品種改良によって生まれた品種です。しかし花言葉は「野生美」「自然な美しさ」という相反したイメージがあり、このような視点で見る事が出来るのも花言葉の面白い点だと言えます。

また、オレンジのコスモスの花言葉は他にも「幼い恋心」という意味もあります。確かに、白や赤、また紫といったコスモスとはまた少し雰囲気が幼く見えるようにも感じます。

黄色のコスモスはオレンジのコスモスと同様に、「野生美」「自然な美しさ」「幼い恋心」という意味の花言葉を持ちます。黄色やオレンジのコスモスは、一般的なピンク色や赤白のコスモスよりも少し早く開花します。

夏ごろから花を楽しむ事が出来るので、ガーデニングなどでは良く取り入れられる品種のコスモスです。黄色やオレンジは華やかで明るい色見なのでその見た目からも栽培用として人気が高いです。

「恋の終わり」「恋の思い出」「移り変わらぬ気持ち」というのがチョコレートコスモスの花言葉です。

チョコレートコスモスという名のとおり、少しビターなイメージの花言葉ですが、見た目はシックで大人っぽく、品種改良によって出来た色見ではありますが、見た目の良さから最近人気が高まり始め、フラワーアレンジメントなどでも頻繁に使われるようになりました。

黒みがかかった赤や紫色のコスモスで、少しチョコレートのような香りがするのも人気を集めている理由のひとつだと言われています。

黄色やオレンジ色、また宵の空のような濃い紫に黒味がかったチョコレートコスモスなど、最近は様々な色を持つコスモスが人気を集めています。コスモスは色の他に、品種別でも花言葉があり、フラワーアレンジメントやブーケなどでも花言葉にちなんで選ぶ人が増えています。

あかつきは花弁の縁と中心部とで色が異なり、グラデーションのような美しさがあります。これは覆輪と呼ばれ、その繊細な色みがあかつきの最大の特徴だと言えます。

花言葉は「ゆっくりした愛」。花びらひとつにひとつに繊細な違いがあり、吸い込まれそうな魅力を持つあかつきらしい花言葉です。

パイドパイパーというコスモスの名は童話のハーメルンの笛吹き男からきており、花びらが太目のラッバ状になることから、この名前がつけられたといいます。

花言葉は「未来美」。品種改良によって生みだされた品種で、これから先の未来への希望を乗せた名前なのかもしれません。紫がかったような濃い色見の方が花弁の裏側の薄い色に映えて美しい為、フラワーアレンジメントやブーケなどで好まれるようです。

センセーションは、アメリカで品種改良されたコスモスで、栽培用、観賞用と幅広く販売されています。

大輪の花弁が特徴的で、コスモスは品種改良されたものだと、黄色やオレンジ、また珍しいチョコレートコスモスなどの黒みがかったような濃い色などが好まれるのですが、このセンセーションは一般的なピンク色の方が花びらの質感や美しさが生かされる為、人気があるようです。花言葉は「乙女の真心」。

ベルサイユは、紫がかったような濃いピンク色、や白色のものが多く、花びらが大きいタイプの品種です。

ベルサイユといえばフランスの宮殿の名がすぐに思いつく人が多いと思いますが、その名のとおり大ぶりでコスモスの品種の中では華やかで目立つ存在です。花言葉は「深い愛情」。

記念日やちょっとした贈りもので花束やフラワーアレンジメントなどを贈る場合、特にこだわりがなければお店のスタッフのおススメでアレンジをお願いする人は多いです。そんな時に実はよくコスモスは選ばれているのです。


コスモスは秋を代表する花といっても過言ではありません。親しみを感じる美しさでありながら、少し儚いイメージもあります。決して主役になる花ではありませんが、その色のバリエーションの多さから、さし色などとして活躍します。

一般的なピンクなども良いですが、黄色やオレンジといった暖色系や、黒味がかったチョコレートコスモスなどの珍しい品種、上品な紫色のコスモスも人気があり、コスモスだけでの花束などもカジュアルかつ季節感を演出出来るのでおすすめです。

そしてコスモスには色や品種で様々な花言葉があり、贈りものとして利用する際にはあえて花言葉にこだわって贈る事で一段上のプレゼントをする事が出来ます。

結婚祝いに送るお花としてもコスモスはぴったりだと言えます。コスモスの花言葉はお祝い向けのものも多く、特に白いコスモスの「美麗」という花言葉は結婚という特別な瞬間を彩る二人にぴったりな言葉だと言えます。

結婚祝いとしてお花を贈る時に注意したいのが、花言葉と色のバランスです。白はウエディングドレスや白無垢といった花嫁の衣裳の色として多様されています。だからこそ白いコスモス中心の花束やフラワーアレンジメントだと、同系色になってしまい、面白みがありません。

そういった場合は、温かな家庭や明るい未来といった事をイメージできる黄色やオレンジといった色みや、紅白というおめでたい色の配色にちなんで、思い切って赤系統の花を添えるのがおすすめです。
 

花を贈るというシチュエーションは、男性から女性へのプレゼントだというのは今では古い考え方です。

一説には、花束やフラワーアレンジメントを購入するのは男性より女性の方が多いとも聞きます。女性が自分用で購入したり、また女性が友人への贈り物などで利用する人の方が実は男性より多いのかもしれません。

例えば片思い中の女友達に、ピンクのコスモス（花言葉は「乙女の純潔」）を贈るというのもおしゃれな感じでいいと思います。

恋をすれば女性は誰でも乙女に戻ってしまいます。美しいものにかこまれて生活すると心が豊かになると言われており、控えめで、でも可憐なピンクのコスモスのアレンジメントやブーケは見ているだけで幸せな気持ちにしてくれます。

「恋の終わり」「恋の思い出」「移り変わらぬ気持ち」という花言葉を持つチョコレートコスモスはフラワーアレンジメントやブーケなどで最近人気を集める花の一つです。

なんとなく花言葉から失恋や悲しい恋の終わりをイメージするのですが、チョコレートコスモスの黒みの深い色や、最大の特徴であるチョコレートの香りがする、という点から人気が広がり、特に秋や冬にかけてのアレンジメントではよく利用されています。

濃い紫色や黒に近い色というのは、やはりシックさと上品さがあるので大人の女性などにぴったりではあるのですが、チョコレートコスモスの場合は、贈る相手が花言葉に敏感だと、プレゼントした際に気まずい事になる可能性もあるので要注意です。
 

秋の風物詩とも言われるコスモスの花。プレゼントなどで贈るのも喜ばれますが、秋になると一面コスモスの広がるお花畑も人気があります。インスタ映えを狙うなら、口コミや名所を訪れる事が一番だと言えます。

国営昭和記念公園は都内では有名なスポットのひとつです。四季折々の植物が楽しめ、秋には一面のコスモス畑が広がります。休日にはファミリーやカップルなどでにぎわい、関東近郊ではかなり人気のあるコスモスの名所です。

くりはま花の国は神奈川県横須賀市の都市公園です。春はポピーの花が有名で、秋のコスモスシーズンにはで神奈川県だけでなく、関東近郊からも多くの人が訪れます。

100万本のコスモスが咲き乱れる藤原スキー場コスモス園は、広大な敷地に一面に広がるコスモス畑が自慢のスポットです。地元の方も多いですが、日帰りや1泊で観光がてらに訪れる方も少なくありません。

白やピンクといった親しみのあるカラーの他にも赤や黒みが強いチョコレートコスモス、また紫系統や暖色系のオレンジ、黄色と様々なバリエーションがあるコスモス。

決して目立つ花ではありませんが、だからこそ、季節を感じる花、秋をはこぶ花として身近にいて私たちのを楽しませてくれます。アレンジメントや花束で楽しむもよし、一面のコスモス畑で体ごと秋の風情を楽しむもよし、コスモスの美しさは奥が深いものだと言えます。