百合(ゆり)の花言葉は?種類や色別(白,ピンク,赤,オレンジ,黄)の意味
純潔のシンボルともいわれる百合(ゆり)。海外ではリリーとも呼ばれます。百合の花には白の他にも赤や黄色、ピンクやオレンジといった色もあり、それぞれの種類で花言葉も違います。この記事では、花言葉は勿論、百合の種類や花言葉の持つ意味、由来を紹介していきます!
目次
百合(ゆり)とはどんな花?
夏に咲かせる花に百合があります。百合は白くて大きな花が見ていてとても美しいですよね。海外ではリリーと呼ばれていて、神話や逸話に深く関わる歴史のある花です。
白のイメージが強いとおもいますが、赤やピンク、オレンジや黄色といった様々な色を咲かせる花でもあります。種別もたくさんあり、鮮やかな花とも言えるでしょう。
さて、以下では百合の由来や意味、歴史などを紹介していきましょう。百合について詳しく知ると、違う方向から観賞することが出来るので、また違った楽しみ方が出来ますね。
百合の名前の由来
百合(ユリ)の名前は、風に吹かれてゆらゆらと大きな花が揺れる様子が由来となっています。「揺すり」「揺り」から「ユリ」という形に変化していったそうです。
他に花が傾く様子から「緩み」や鱗茎が重なっているところから「寄り」の諸説もあるそうです。ちなみに漢字の百合ですが、これは先ほど紹介した、鱗茎が重なっていることが由来となっています。
百合の歴史
次は百合の歴史について見ていきましょう。百合の歴史や神話、逸話はいくつかあります。話に登場する百合は、どれも純潔の花として扱われていることが多いのです。
キリスト教の聖母マリア様に関係していることは多くの人がご存知ではないでしょうか?聖母マリア様に捧げられたとされる白い百合(マドンナリリー)は、現在でも贈り物としてプレゼントされる人もいらっしゃいますね。
その他にも旧約聖書に登場したり、ヘラの乳の逸話にも百合は登場しています。百合は昔から純潔のシンボルとして愛されてきたのです。
百合の特徴
百合の開花時期は、4月から8月です。これは主な開花時期となり、品種や栽培方法によって、変わってきます。旬の季節は夏となります。
見た目は、細い茎に大きな花が特徴的です。大ぶりな花はそれだけで華やかで見た目も鮮やかですよね。堂々と咲き誇る様子から荘厳なイメージも見て取れます。
観賞用にされる人が多いと思われますが、百合にはなんと食べられる種類があるのです。観賞用は夏に見ることが多いのですが、食用は秋から冬が旬となります。正月料理によく使用されています。
百合が出てくることわざ
由来のところで先述した通り、百合は揺れる様子からその名前が由来となっています。その特徴からことわざにもなっているのです。
「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」ということわざは多くの人が聞いたことがあるでしょう。このことわざは昔の人が理想の女性を花に例えたものです。百合の部分は女性の歩く姿を表現しています。
百合の花言葉
後半で色別や種類別に詳しく紹介していきますが、百合の花全体としても花言葉があります。
そして、日本や海外でも花言葉が違ってきます。次からは日本の百合の花言葉、海外の百合の花言葉を紹介していきます。
百合の日本での花言葉
以下では日本での百合の花言葉を紹介していきます。
メジャーな花言葉からあまり知られていない花言葉があります。日本ならではの表現も楽しめることでしょう。
「純潔」
この花言葉は、百合の花言葉ではメジャーなのではないでしょうか。
純潔とは、心と身体に汚れがなく、清らかなことを言います。
まさに百合といった花言葉であることがわかります。白い百合が多いので色からもイメージがつきやすいです。
「無垢」
無垢とは、煩悩から離れて穢れがないことを言います。純潔と似たような意味です。
「純粋無垢」や「白無垢」などが日常的によく使われます。白無垢といえば結婚式ですが、白い百合は、結婚式でもよく使われる花なのです。美しい女性、花嫁にぴったりな花とも言えますね。
「威厳」
「威厳」とは、堂々としていておごそかなことを意味します。
今までの「純潔」や「無垢」といった言葉からは、雰囲気が違うことがわかります。この花言葉は、百合が咲く姿が由来となっているのでしょう。百合の大きな花が堂々と咲いている姿はまさに威厳がありますね。
百合の海外での花言葉
以下では海外での百合の花言葉を紹介していきます。
主に西洋で使われている花言葉です。神話や逸話で有名な百合ですが、西洋ではどのように表現されているのでしょうか。
「purity(純粋)」
純粋とは、まじりけのないこと、邪念が全くないことです。
このpurityには純度という意味もあり、純潔の意味でも使用されます。この花言葉は日本とはあまり変わりありません。
海外でも純潔のシンボルと表現されていることがわかります。
「refined beauty(洗練された美)」
beatutyは美しさを表す英語です。日本でも馴染みのある英語です。
refinedはあまり馴染みのない言葉なので、聞いたことのない方もいらっしゃるのではないでしょうか。refinedは「洗練された、上品な、垢抜けした」という意味があります。
この2つの単語から、百合は上品な花として、海外でも愛されている花だということがわかります。海外ならではの美しい花言葉です。
百合の花言葉と意味【色別】
百合といえば白のイメージが強いですが、赤やピンク、黄色やオレンジとたくさんの色の種類があります。色とりどりの花は見ていて賑やかでとても楽しいですよね。
そんな百合の花は色別に花言葉の意味があるのはご存知でしょうか?
百合の花にはたくさんの色がありますので、その色にそれぞれ花言葉があります。以下から色別に百合の花の花言葉を見てみましょう。
白い百合の花言葉
白い百合の花言葉は「純潔」「純粋」「威厳」です。
キリスト教や聖母マリアの影響もあり、百合といえば白色で「純潔」のイメージが強いでしょう。白い百合には「死」のイメージもありますが、「純潔」というポジティブなイメージを持たれる印象が強いようです。
ちなみに英語ではホワイトリリーとなり、花言葉は「virginity(純潔)」「purity(純粋)」「majesty(威厳)」という意味になります。マドンナリリーとも呼ばれるので、より純潔のシンボルというイメージが強まることでしょう。
赤・ピンクの百合の花言葉
赤やピンクの百合の花言葉は「虚栄心」です。この花言葉は、キリストの磔刑が決まったことが関係しています。多くの花が項垂れている中で、百合だけは上を向いていました。その時にキリストに見つめられていると思いあがった百合が、赤くなり項垂れたということが由来となっているそうです。
英語では赤い百合はレッドリリー、ピンクの百合はピンクリリーとなり、花言葉は「warmth(優しさ、暖かさ)」が赤、「desire(願望)」「wealth and prosperity(富と繁栄)」がピンクとなります。
赤はなんとなく想像がつきますが、ピンクは意外な花言葉ですね。しかし、前向きな花言葉といえるでしょう。
オレンジ百合の花言葉
オレンジの百合の花言葉は「華麗」「愉快」「軽率」です。「華麗」「愉快」は色の見た目の鮮やかさからつけられました。「軽率」はヨーロッパ地域の色のイメージからつけられたと考えられています。愉快に見える人でも違う人から見ると軽率に見えてしまうのでしょうか。
英語ではオレンジリリーとなり、花言葉は「hatred(憎悪)」となります。
オレンジの百合の花言葉は、日本語だといい花言葉となっていますが、英語だと少し怖い花言葉となっています。
黄色い百合の花言葉
黄色い百合の花言葉は「陽気」「偽り」です。黄のイメージから明るさや陽気さがうかがえますので、そこからつけられたのでしょう。逆にその陽気さが無理をして元気に見える様にしている、とも捉えられるので裏表のある百合ともいえます。
英語ではイエローリリーとなり、花言葉は「gaiety(陽気)」「falsehood(偽り)」「I’m walking on air(天にも昇る心地)」となります。
黄色い百合の花言葉は、他の色と違い、少し珍しい花言葉となっていますね。黄色はオレンジと似ている色ですので、なんとなく花言葉も似たようなものとなっています。
百合の花言葉と意味【種類別】
百合には色の他に種類もあります。よく見てみると、百合の花も少しずつ形や模様が違うのがわかりますでしょうか?それに合わせて花言葉の意味も違ってくるのです。
次からは種類と合わせて花言葉を見ていきましょう。普段見ないような百合の花を知ることが出来るかもしれません。百合を鑑賞する際やプレゼントする際には、種類も意識して見てみましょう。
ヤマユリの花言葉
ヤマユリの花言葉は「荘厳」です。
荘厳とは、威厳があり気高く、得を示す美しい飾り、という意味です。百合の中でも、とても大きく豪華な花を咲かせることから「ユリの王様」とも呼ばれています。
花びらに散らばる模様や香りが強いことが存在感の主張となり、王様と呼ばれるにはふさわしい百合ですね。
カサブランカの花言葉
カサブランカの花言葉は「威厳」「高貴」「純潔」です。
カサブランカは百合の中でもよく知られているオランダ産の百合です。モロッコの都市名から名づけられ、世界的人気となった百合でもあります。別名「百合の女王」とも呼ばれており、汚れがなく美しい様はまさに女王ともいえるでしょう。
テッポウユリの花言葉
テッポウユリの花言葉は「純潔」「甘美」「威厳」です。
甘美とは、甘く快くうっとりとすることを言います。白い百合の花言葉に「純潔」「威厳」とありますが、今までにはなかった甘美という言葉が特徴的な百合でもあります。
花の形が細長く先の方が開いている姿が銃の様に見えることから、テッポウユリと名づけられました。イースターの頃に咲く百合でイースターリリーとも呼ばれています。
オニユリの花言葉
オニユリの花言葉は「賢者」「富と誇り」「陽気」「愉快」です。
賢者は、道理に通じた人のことを指します。賢く、富と誇りがあり、それにプラスして明るさが伝わる花言葉ですね。オレンジリリーに通ずる花言葉でもあります。
オレンジ色に斑点の入った花びらがインパクトのある百合です。ちなみに漢字で書くと「鬼百合」となり、名前にもインパクトさが感じられますね。
マドンナリリーの花言葉
マドンナリリーの花言葉は「汚れのない心」です。
マドンナリリーは聖母マリアを象徴する花と言われています。中世ヨーロッパの宗教画に描かれている百合はマドンナリリーなのです。花言葉も聖母マリアをイメージしたものと考えられますね。
怖い黒百合の花言葉と昔話
黒百合(クロユリ)という花をご存知でしょうか。
怖い花言葉では、必ずと言っていいほど出てきます。それほど黒百合は怖いイメージがついてしまっているのですが、それには理由があります。
黒百合には、怖い花言葉と怖い逸話があります。この花言葉と逸話から、黒百合=怖い花というイメージがついているのです。以下では、花言葉と逸話を紹介していきましょう。
黒百合の花言葉
黒百合の花言葉は「愛」「呪い」です。
「愛」の花言葉の由来は、アイヌ民族に伝わる黒百合を使ったおまじないから来ています。黒百合を好きな人の側に置いて、相手がその黒百合を手に取れば結ばれる、という恋愛成就のおまじないなのです。
アイヌ民族の間では、親しみを持つ花であり大切な花だったことがわかりますね。
富山の昔話「黒百合物語」
黒百合の花言葉「呪い」の由来となったお話です。
このお話は戦国時代まで遡ります。戦国武将の佐々成正の妾である小百合が密通をしているという噂が流れました。この噂が武将に知り渡り、小百合を殺してしまった、というお話です。
「立山に黒百合の花が咲いたら、佐々家は滅亡する」という、小百合が殺された時に残した言葉があります。これが呪いの言葉と言われています。
黒百合は百合とは別属の植物
以上のような怖い花言葉や怖い逸話のある黒百合ですが、この黒百合は、実は百合とは別属の花なのです。
百合はユリ科ユリ属となるのですが、黒百合はユリ科バイモ属となり、少しだけ違う別物の花となるのです。なので、百合自体にはあまり怖い花言葉はないのです。百合自体にも少しだけ怖い花言葉はありましたが、黒百合の花言葉と比べると、あまり表立っていない花言葉なのかもしれません。
百合をプレゼントする際の注意
「百合の花をプレゼントしたいな…」と思ったことがある人はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。古くから素敵な花としてプレゼントすることが多い百合ですが、実は注意しないといけないこともあります。
ここでは百合をプレゼントする際に注意しないといけないことを紹介します。百合をプレゼントする際には参考にしてみてくださいね。花言葉が関係している点もありますので、一緒に注意していきましょう。
百合だけの花束は贈らない
純潔のシンボルとされている百合ですが、「献花」として使用されることが多いです。献花とは、告別式などで故人に向けて花を贈ることです。その際に白い百合がよく使用されています。
白い百合だけの花束は葬儀が連想されてしまうので、お祝い事の時に贈るのは不向きとなります。一輪だけで贈ると「使者に捧げる」花となってしまいますので、こちらも注意ですね。
もし白い百合を花束として贈る際には、他の色と組み合わせたり、他の明るい色の花と組み合わせてみてください。赤と白、ピンクと白、オレンジと白、黄色と白…様々な組み合わせで花束を作ってみるといいかもしれません。
花粉が落ちないように配慮する
百合の花には大きな花粉がついています。この花粉はしっかりとしているため、衣服などについていると、取ることがなかなかむずかしくなってしまいます。黄色い花粉なので、百合の花びら自体についてしまっても印象がよくありません。
結婚式やお祝いの場では、見栄えの良さから百合の花がよく贈られますが、花粉がつかないようにスタッフの方も注意を払っています。花屋さんも花粉が出てくる部分を事前に取ってくれるそうです。
百合は花粉の他にも香りが強いものが多いので、こちらも注意するといいでしょう。花粉が飛び散ってしまうと、花粉症の人には大変な迷惑となる可能性もありますし、飲食店だと料理の中に入る可能性もあります。
年代により不吉な花のイメージもある
百合は、年配の方にとっては不吉と感じられる花の一種です。
若い方にはあまり馴染みがないのかもしれませんが、病院のお見舞いなどで百合を贈るのはよくないと言われています。下向きに咲く花は「首が落ちる」ということ、百合の花は咲き終わると花が落ちてしまうということから、縁起が悪いと言われているのです。
特に年配の方には、お見舞いの時に関わらず、普段からよくないイメージがついているようです。どうしても百合を贈りたい!という時には、しっかりと気持ちを伝えるのがいいでしょう。
百合を楽しもう!おすすめスポット3選
さて、実際に百合を見てみたくなったという方は多いのではないでしょうか。
以下では、百合が見れるおすすめスポットを紹介していきます。是非とも機会がありましたら、実際に百合を見てみることをおすすめします!
開花時期のピークや開園時期がそれぞれありますので、しっかりと確認していきましょう。調べてみると、撮影された百合の写真もたくさんあります。写真だけでもとても綺麗です。
100種類の百合がある「札幌百合が原公園」
「札幌百合が原公園」は北海道札幌市にある総合公園です。
名前にも使われている通り、百合がシンボルとなっています。ここで栽培されている百合は、なんと100種類以上もあり、たくさんの百合が見れることでしょう。開花期は6月上旬から9月上旬まで、ピークは7月中旬頃だそうです。
百合の他にもライラックやチューリップなど、たくさんの花を見ることが出来ます。たくさんのイベントも開催されているようなので、北海道に観光した際には百合を見てみるのはいかがでしょうか。
日本最大級のゆり園「ハンターマウンテンゆりパーク」
「ハンターマウンテンゆりパーク」は栃木県那須塩原市にあるゆり園です。
ここでは50種類の百合を見ることが出来ます。目の前に広がるたくさんの百合は、写真映えも期待出来ますね。道を歩きながら見ることは勿論、リフトに乗って百合を見ることも出来ます。
デザインゆりといって、上から見るとイラストに見える…というところもあります。テーマに沿って百合で表現しています。遊び心も満点なので見ているだけでも楽しめます。
ハーブを彩る演出役「神戸布引ハーブ園/ロープウェイ」
「神戸布引ハーブ園/ロープウェイ」は兵庫県神戸市にあるハーブ園です。
メインはハーブですが、そのハーブを彩る演出役が百合となっています。それでも種類は50種類あるので、百合を見るには十分の魅力があります。
ロープウェイで高台に行くと、中世ヨーロッパ城を思わせるハーブ園に到着です。日本とは違った雰囲気で味わう百合もまた一興です。
愛される花である百合の魅力
いかがでしたか?今回は、百合の花言葉や意味、名前の由来などについて紹介しました。白は勿論、赤やピンク、黄色やオレンジなどの色、ヤマユリやマドンナリリーなどの種類についても知ることが出来たことでしょう。花言葉や百合に関わりのあるお話から、愛される花であることがわかります。
花言葉を知って、百合のことを知ったうえで百合を見てみてください!