菜の花の花言葉は?菜の花のイメージや種類・由来を紹介
黄色く一面に咲き渡る菜の花には、とても快活で明るいイメージがあります。ですが、菜の花の花言葉も、明るいイメージ通りなのでしょうか。こちらの記事では、菜の花の花言葉と、名前の由来や、菜の花にも多くの種類があることをご紹介していきます。
目次
菜の花とはどんな花?
菜の花というと、青空の下の野原に一面に咲いている、黄色く明るい花のイメージがあるのではないのでしょうか。また、食用油の原料で使うアブラナや、料理として使われる菜の花を思い浮かべる人もいるかもしれません。
アブラナと菜の花は似たような形をしていますが、同じ花のことを指しているのでしょうか。どのような由来で、菜の花と名付けられたのでしょうか。
それでは、菜の花の名前の由来や歴史、特徴などを、詳しくご紹介していきます。
菜の花の名前の由来
菜の花の「菜」は「食用」といった意味があるため、菜の花という名前の由来には、「食用の花」という意味がつけられています。食用の菜の花のことを「菜花(なばな)」と指し、また、観賞用の菜の花は「花菜(はなな)」と、それぞれ区別をして読み分けています。
菜の花の中には、白や紫の花を咲かせる菜の花もあり、このことを指して「白い菜の花」や「ダイコンの菜の花」と呼ぶこともあります。
菜の花の歴史
菜の花の原産地はヨーロッパ・東アジアで、丈夫で育てやすく、各地に広く栽培された作物となっています。また、その明るい黄色の菜の花畑のイメージから、菜の花を春の風物詩の一つとし、日本の歌や文学作品の題材として多く扱われてきました。
菜の花が由来の言葉は多く、菜の花が咲く時期の3月中旬から4月上旬にかけて、曇りや雨の日が数日間続くことを「菜種梅雨(なたねづゆ)」と呼んでいます。そして、その頃に降る雨のことを「春雨」と呼ぶこともあります。
また、春先に薄らと霞みがかった月が出ることがありますが、その月のことを「菜種月(なたねづき)」とも呼んでいます。
菜の花の特徴
菜の花は、アブラナ科アブラナ属の花の総称となっています。つぼみや花茎、若葉の部分を食することができます。通常はほろ苦い味をしていますが、開花する前のつぼみの状態で収穫すると、苦みが少なく、柔らかいため美味しく食べることができます。
アブラナ科の黄色い花を一般的に菜の花と呼んでいますが、その品種は多く、観賞用、菜種油の原料となるナタネ、食用のナバナなどがあり、それぞれ異なります。耐寒性に優れているため、日当たりの良い環境で育てることで、極寒の冬であっても枯れずに生育します。
開花の時期は2月から5月頃に迎え、2月下旬から4月頃までが見頃となっています。
菜の花の花言葉はイメージ通り
菜の花の花言葉をイメージすると、黄色い菜の花畑の明るいイメージから、花言葉も同じくポジティブで明るいイメージがあります。花言葉も、その明るい菜の花のイメージそのままでつけられていることが多く、どの花言葉も前向きになるような朗らかな気持ちになります。
菜の花の花言葉には、イメージ通りに心を明るくするものが多く、プレゼントとして贈るのにもぴったりな花となっています。明るい花言葉が多いのですが、できるだけ意味を理解して、メッセージカードをつけて贈ると、よりお互いに温かな気持ちになれることでしょう。
それでは、菜の花の花言葉の一部分をご紹介いたします。
花言葉①快活
その黄色く明るいイメージがあることから、活発で明るいという意味の「快活」という花言葉がつけられています。菜の花畑の香りも良く、風によって運ばれた菜の花の香りが、人々の心を明るくするという由来も含まれています。
花言葉②明るさ
鮮やかな黄色は太陽をイメージさせるため、菜の花の花言葉には「明るさ」という意味もつけられています。菜の花が咲く時期の春も、希望を抱いて明るく前進するイメージがあります。贈り物として菜の花をプレゼントすることで、互いに明るい気持ちになって心地の良い関係を築くことができます。
菜の花の花言葉と意味【色別】
菜の花というと、黄色のイメージがより強くありますが、黄色だけではなく、紫色や白色の菜の花も存在しています。また、それぞれ色別に花言葉も用意されており、菜の花の花言葉も大きく異なることがあります。
それでは、どのような花言葉がつけられているのでしょうか。
黄色い菜の花の花言葉
まず代表的な黄色い菜の花の花言葉ですが、「快活」「明るさ」の他に、「小さな幸せ」「快活な愛」「競争」「元気いっぱい」などの、多くの花言葉が含まれています。
ぐんぐんと競うように、空に向かって咲く菜の花の成長を見て「競争」という花言葉が生まれ、身近なところに咲いて、見た人の心を明るくすることから「小さな幸せ」と花言葉がつけられました。
また、野原いっぱいに咲く菜の花畑は、黄金色の財宝のように輝いているため、その風景を由来として「豊かさ、財宝」といった花言葉もつけられています。菜の花は食材としての栄養価も高かったため、そういった面でも、花言葉の通りの食料の宝とも言えました。
白い菜の花の花言葉
白い菜の花は、黄色の菜の花と同じくアブラナ科の植物で、大根の花として咲いています。こちらの白い菜の花の花言葉は黄色い菜の花の花言葉と異なり、「純白」「適応力」といった花言葉がつけられています。
白い菜の花のイメージから「潔白」という花言葉がつけられました。また、大根はさまざまな料理の食材として使用できる利便性を持っているため、「適応力」という花言葉もつけられています。
紫の菜の花の花言葉
紫色の菜の花は「ムラサキハナナ」と呼び、中国産のアブラナ科の植物となっています。三国志で有名な諸葛孔明が戦場で食料として植えたことから、別名「諸葛菜」とも呼ばれています。また、日中戦争を繰り返さないという思いから、「ピースフラワー」「平和の花」などといった呼び方もされています。
ムラサキハナナの花言葉は、「知恵の泉」「優秀」「聡明」と、黄色の菜の花の花言葉と比べて、静かで落ち着いた言葉が使われています。こちらの花言葉は、食料として植えた諸葛孔明が広めたといわれています。
菜の花の花言葉の由来
花言葉がつけられるには、何かしらの由来が存在しており、その花のイメージであったり、または歴史であったりします。菜の花の花言葉の由来には、どんな由来があるのでしょうか。
花言葉「快活」「明るさ」の由来
黄色く、鮮やかな色をした菜の花のイメージからは、明るいイメージを持つことができます。菜の花の花言葉は、その花が持つ明るいイメージがそのままの形で花言葉とされています。
その色鮮やかな明るい黄色の花が、見ている人の心を明るくするということが由来となっているため、菜の花には多くのポジティブな花言葉が使われているのです。
名前にも多く使われている
菜の花の花言葉には明るいイメージがあるためか、菜の花の「菜」や「花」を使った名前を命名することが多くあります。特に女の子の名前として命名されることが多くあり、春菜、優菜、明菜や、愛花、結花、花梨など、どの名前も明るい響きとイメージを持っています。
菜の花の花言葉である「快活さ」や「豊かさ」から、「元気な子どもに育ちますように」「実りのある人生を歩みますように」などといった、子どもの幸福を願う思いが強く込められています。
菜の花の種類
菜の花はアブラナ科アブラナ属の花の総称であるため、一般的に菜の花といっても、どれか一つのことを指しているわけではありません。菜の花の種類は、観賞用、食用、菜種油と数多くあります。いくつかの種類を一つ一つ、ご紹介していきます。
アブラナ
アブラナは、アブラナ科アブラナ属の二年生植物です。古くから野菜、もしくは油を採るために栽培されてきた作物です。別名として「ナノハナ」「ナタネ」と呼ばれています。
アブラナの原種は、西アジアから北ヨーロッパの大麦畑に生えていた雑草が、農耕文化と共に東アジアへ移動してきたと考えられています。日本では弥生時代以降から利用され、江戸時代では植物油の採油目的として栽培されました。その採油されたものは「菜種油」と呼ばれています。
セイヨウアブラナ
セイヨウアブラナは、アブラナ科アブラナ属の二年生植物です。食用油の原料として、世界で広く栽培されています。特徴が日本在来種のアブラナと似ていますが、それとはまた別種となっています。原産地は北ヨーロッパからシベリアにかけての海岸地帯です。
草丈は30cmから150cmまであります。日本在来種のアブラナとの見分け方は、葉が厚く茎が粉のような白味を帯びていることと、花が大きく、がくが開かず斜めに立ち上がって花びらに接していることで見分けることができます。
一度の収穫量が多いため、油や肥料の原料として栽培されています。食用として食べることもできますが、日本在来種のアブラナと比べて固く、食べられる部分も限られています。
セイヨウカラシナ
セイヨウカラシナは、アブラナ科アブラナ属の一年生植物です。中央アジアを原産地とし、日本への伝来は弥生時代といわれています。春先の堤防や、河川敷で開花している菜の花の多くは、このセイヨウカラシナとなっています。
野菜として栽培され、葉茎は油炒めやおひたし、漬物などに利用されます。高菜や搾菜(ざーさい)は、セイヨウカラシナの変種とされています。また、種子はからしの原料となり、オリエンタルマスタードとも呼ばれています。
キサキノナタネ
キサキノナタネは、国内で最も栽培されている中晩生のナタネです。耐雪性、耐倒伏性に優れているので、寒冷地や寒地向きの作物となっています。また、一度で収穫できる量も多くあります。日本国内では食油用として栽培されており、北海道や青森県の他、秋田県などで栽培されている国内作付け1位の品種となっています。
通常、日本在来のナタネには、エルシン酸と呼ばれる心臓を衰弱させる成分が含まれていますが、品種改良により、エルシン酸を含まないナタネである、キサキノナタネが栽培できるようになりました。
現在ではナタネ油の原料となるナタネは、すべて北海道の農家で育てられたキサキノナタネを使用しています。
菜の花を楽しもう!名所3選
菜の花畑の景観は美しく、見ているだけでも心を明るく前向きにします。そんな菜の花の見頃は、いつの時期がいいのでしょうか。また、オススメの観光名所をいくつかご紹介していきます。
いすみ鉄道
こちらは、千葉県夷隅郡大多喜町にある、千葉県南部を運行するいずみ鉄道の、上総中野から大原間にある菜の花畑となっています。いずみ鉄道は、南房総の田園風景の中をゆっくりと走るローカル鉄道で、電車に揺られながら窓から菜の花畑を眺めることができます。
見頃は3月中旬から4月中旬となっており、また、3月下旬から4月上旬にかけては、菜の花畑と桜の二つの景観を楽しめるとてもオススメのスポットとなっています。
権現堂公園
権現堂公園は、埼玉県の東部、幸手市の内国府間にある公園となっています。こちらも、黄色い菜の花畑とピンク色の桜の二つの景観を楽しむことができ、春ならではの絶景を二つ同時に味わうことができます。関東の桜の名所としても人気が高く、毎年多くの人が観光に訪れます。
見頃は3月中旬から4月中旬となっており、駐車場はこの時期は8時30分から19時までと、朝から夜まで利用することができます。
権現堂公園にはお花見ができるスペースもあるため、シートを広げて満開の桜と一面に広がる菜の花畑を眺めながら、ピクニックを楽しむことができます。春の景観を楽しむのに、とてもオススメのスポットです。
房総フラワーライン
房総フラワーラインは、千葉県南部の館山市から南房総市に続く全長約46kmの道路となっています。海沿いの道路の脇に菜の花畑が広がっており、ドライブをしながら菜の花畑を楽しむことができます。
見頃は1月から2月下旬と、通常よりも早咲きの菜の花を見ることができます。房総では海の見映えもよく、鮮やかな黄色い菜の花と爽やかな青い海の絶景を、楽しむのにとてもオススメのスポットです。
また、房総フラワーラインの周辺には人気の観光スポットが点在しており、いちご狩りが楽しめる「館山いちごセンター」や、白亜の優雅な姿を持つ「野島崎灯台」など、さまざまな観光を楽しむことができます。
菜の花を見て明るい気持ちでいこう
菜の花はこのように、食用油として食卓に日常的に活躍するだけでなく、観賞用としても非常に人気のものとなっています。開花する時期も桜と同じ頃であるため、春の花である桜と同時に、鮮やかな黄色の菜の花畑を眺めて、春を満喫して楽しむことができます。
菜の花の花言葉も心が明るくなるものが多く、プレゼントとして相手に贈ることにも使えます。ぜひとも、春になったら広大で色鮮やかな菜の花畑を眺めて、ポジティブな心を手に入れて春を楽しんでいきましょう。