自暴自棄になる心理や特徴とは?自暴自棄になったときの対処法
自暴自棄になることは誰にだってあります。でも、自暴自棄になることはどういうことか、意味をご存知でしょうか。なんとなく分かるけど…という人も多いかと思います。今回は、自暴自棄の意味・自暴自棄になる人の心理や特徴、原因、そして対処法と診断などをまとめていきます。
目次
自暴自棄とは?
そもそも「自暴自棄」とはどのような意味なのでしょうか。
よく、「自暴自棄になった」なんてことを言っている人がいますが、具体的にどういうことか意味か掘り下げていきたいと思います。
自暴自棄の意味
自暴自棄の意味は「自分の身を粗相に扱い、やけくそになること」です。
つまり、なにか辛いことや失望する出来事がきっかけになって「自分なんてどうでもいいや!」と思い、派手な行動を起こして、遊び狂ったり飲み狂ったりでやけくそ状態になってしまうことです。
ストレス解消ではなく、どんどん自分の身を傷つけていってやけくそな気持ちになっているので、自暴自棄になるとやがて心身ともに病んでいくでしょう。
自暴自棄の類語
「自暴自棄」という言葉と似た意味をもつ「類語」もあります。
類語とは、すべてが間違っていてなにも上手くいかない気持ちを表す「やけくそ」や「やけっぱち」「失望」などや、手に負えない無謀感を表す「捨て鉢」「自暴」「絶望」などです。
どれも意味は似ていますが、その時の使い方によってニュアンスが少し変わってくるでしょう。
自暴自棄の使い方の例文
自暴自棄の意味は分かったけれど、自暴自棄になったときの正しい例文の使い方をあまり知らないかもという人は意外と多いのではないでしょうか。
ここでは、自暴自棄の使い方例文を3つ紹介します。
自暴自棄の使い方の例文①
「仕事がなにもかも上手くいかず、自暴自棄になったからヤケ酒してしまった。」
長い社会人生活を送っていれば、何度かこのような境遇になった人も多いことでしょう。
失敗続きでやけくそになってお酒を飲んだ結果、悪酔いしたり2日酔いになったり…。自暴自棄になったときは、普段よりも悪酔いしやすいので、悪循環を招きやすいのです。
自暴自棄の使い方の例文②
「恋人に浮気をされて、自暴自棄になった。」
恋愛面から自暴自棄になる人は意外と多いようです。特に、恋人の「浮気」などが発覚して恋愛が上手くいかなくなった場合、「自分は大事にされていないんだ」という失望感をもち、自暴自棄になりやすいです。
恋愛で自暴自棄になる人は、心のどこかに「自分なんてどうでもいい」という気持ちがあることがほとんどなので、できれば異性の視野を広げてみましょう。
自暴自棄の使い方の例文③
「自暴自棄になっても良い方向にはいかないよ。なにかあったら相談して。」
これは、自暴自棄になりそうな人に対して、心配している気持ちを伝える例文です。
上手くいかずに自暴自棄になることは、ある意味、楽かも知れませんが決して良いことではありません。
自暴自棄になる人の心理
すべてが上手くいかないとき、自暴自棄になる人・ならない人がいます。
同じ境遇なのに、自暴自棄になる人とならない人がいるのはなぜでしょうか。
ここでは、自暴自棄になる人の主な心理を5つ紹介していきたいと思います。
もう逃げ出したいという気持ち
自暴自棄になるということは、ある意味「現実逃避」とも言えます。
すべてのことに対して思うようにいかないし、どうしたら良いのか分からない。もう疲れてしまったから、現状から逃げ出したい。そんな気持ちになっているのではないでしょうか?
逆に、どんなに辛いことがあっても逃げない!という熱い気持ちをもった人であれば、自暴自棄になることはないでしょう。
半分諦めの気持ち
自暴自棄になったということは、今までの努力の積み重ねを一旦やめたということでもあるでしょう。
今までたくさん頑張ってきたけれど、もうこれ以上頑張れないという気持ちになったとき、自分はダメだったんだという失望感から自暴自棄になります。
キッパリと諦めた場合はそれでいいのですが、半分諦められないという未練が残っている場合、その後自暴自棄になりやすいでしょう。
本当は助けてほしいという気持ち
自暴自棄になることは、その人のSOSサインである場合もあります。
本当はとても悩んでいるけれど、周りには相談できない・自分の意見を話すのが苦手な心理をもつ人に多いようです。
この場合、口では言えないけど、本当は助けてほしい・手を差し伸べてほしいという気持ちがあるのかも知れません…。
どうしたらいいか分からない気持ち
今まで挫折を味わってこなかったり、失敗をしたことがなかった人は、上手くいかないときにどう対処すればいいか分からないという心理から、自暴自棄になることがあります。
なにかしなければいけないとは分かっているけど、どう動けばいいのか分からない迷いの気持ちが、自暴自棄になるエネルギー源となってしまっているのでしょう。
もうどうでもいいという気持ち
なにか辛いことがあったとき、上手く対処できず、もうどうでもいいやという投げやりな心理になってしまう人もいるでしょう。
もうどうでもいいという気持ちになった場合は、今まで我慢していたことをしなくなるので、自暴自棄になります。
今まで追いかけていた夢を諦めた瞬間、自暴自棄になった人の話もよく聞きますよね。
自暴自棄になる人の特徴7選
自暴自棄になった人の主な心理はありますが、自暴自棄になりやすい人の特徴はあるのでしょうか。
ここでは、自暴自棄になりやすい人の特徴を7つ紹介していきますので、自分やパートナーに当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。
我慢できない性格
誰だって生きていれば上手くいかないことはあって、その度に対処しているはずです。
我慢強い人は、逃げてはいけないと思って自暴自棄になることはありませんが、我慢できなかったり打たれ弱い性格の人は、自暴自棄になりやすい特徴の持ち主でしょう。
また、少し嫌なことがあればすぐ周りに愚痴ったり、普段から被害者意識の高い性格の人が多いのも特徴です。
ストレスを溜め込みやすい性格
自暴自棄になったということは、少なくても精神的ストレスを抱えているということです。
日頃からストレスを感じやすい人は、ストレスが蓄積されやすいので自暴自棄にもなりやすいでしょう。
神経質な性格で細かいことにこだわりがあったり、何事も自分のルールでなければ気が済まない性格の人が多いのが特徴です。
自分の意見を言うのが苦手な性格
自分の意見を言うのが苦手で内気な性格の人は、色々なことを1人で溜め込んでしまい、限界になると自暴自棄になりやすいでしょう。
心の中で考えていることを上手く伝えられない自分に対しての怒りが、自暴自棄になる悪いエネルギー源となってしまいます。
内気で口数が少なかったり、基本的に周りに合わせてばかりなのが特徴です。
精神的に弱い性格
精神的に弱いか強いかは、今までの環境や生まれ持った性格もあるかも知れませんが、一般的に精神的に弱い人は自暴自棄になりやすいでしょう。
精神的に弱い人は、知らず知らずのうちに物事をネガティブな方向に考えてしまうのが特徴なので、結果的に自分の中では解決できなくなって、自分なんて…という心理になりやすいのです。
自暴自棄になったら、そのうち「どうにかなる精神」をもつことも大事かも知れません。
本能的に行動する性格
頭で考える前にとりあえず行動するタイプの人は、自暴自棄になったらこの先どうなるかなどを、深く考えずに本能的に行動します。
ただ単純に嫌なことがあったから、逃げたい気分だから、楽しいことがしたいから…などの理由の可能性が高いでしょう。
もしかすると本人は、自暴自棄になったという自覚もないかも知れません。時間が経つと何事もなかったかのようにケロッとしているのも特徴です。
寂しがりな性格
寂しがりな性格の人は、「自分が周りに求められているか」を普段からとても気にしています。
そのアンテナを普段から張っていることで、自暴自棄にもなりやすくなるのです。自分が必要とされているかを基準に物事を考えてしまうと、何事も上手くいかなくなるでしょう。
寂しがりな人は、すべてに対して主観的な考えをもっていて、寂しい出来事があればとことん自暴自棄になるのが特徴です。
周りを気にしない自由な性格
自暴自棄になることは、場合によってはプラスになることもあるでしょう。
ストレスが溜まりに溜まって我慢の限界のとき、もうだめだ!と思ってとことん自暴自棄になることで、また頑張る気力が湧くかも知れません。もちろん、自暴自棄にならずにその気力が湧けば1番いいですが、なかなかそのような心理にはなれないでしょう。
自暴自棄になって、落ちるとこまで落ちればもう回復の兆しは見えてきます。周りの目を気にせず、自由に感情を出せる人はこのような特徴をもっています。
自暴自棄になる原因
結果的に自暴自棄になったことは、必ず何かしらの原因があるはずですよね。
ここでは、自暴自棄になる主な原因を5つ紹介していきたいと思います。
恋愛が上手くいかない
恋愛が上手くいかず、辛くなると自暴自棄になります。この原因は比較的女性に多いのが特徴でもあり、恋愛体質の女性であればほぼ原因はこれではないでしょうか。
恋愛に夢中で他のことが見えていなかったり、恋愛にのめり込みやすい性格の人は、パートナーと上手くいかないと自分なんてどうせ…という心理になりやすいです。
パートナーに振り回されて自暴自棄にならないために、1人を楽しむことを知るのも良いかも知れません。
なにか辛いことがあった
自分の心の中だけで受け止めきれないほど辛いことが起こると、自暴自棄になる原因となります。
辛さを受け止めきれず、そんな状況にやけくそになっているような心理でしょう。
我慢の限界がきた
普段から我慢強い人や気を遣いすぎて疲れている人は、我慢の限界に達すると、精神的ストレスから自暴自棄になることがあります。
日頃良い努力をしているはずが、自暴自棄を招く原因となってしまっているので、あまり無理をし過ぎないように意識してみましょう。
「どうにでもなれ」と思ってしまった
どうにでもなれと思って自暴自棄になった場合、まさにやけくそ状態です。
自分の努力が思ったように実らず、もういいやと諦めてしまい、そこから感じる「虚しさ」や「失望」などが原因でしょう。
長い社会人生活を送った人であれば、この心理になったことがある場合も多いかも知れません。
自分は必要ないと感じてしまった
職場や人間関係などで寂しい出来事が起こり、「自分は必要とされていないんだ」という心理になると、自暴自棄になる原因となります。
職場でも家でも学校でも、どこでも人間は少なからず「自分の必要性」を求めるはずです。
逆に責任感が重くなり過ぎても自暴自棄になる原因となりますが、自分の必要性を感じられないのも良くないので、自分の中でちょうどいいバランスを知ることが大事でしょう。
自暴自棄になった時の対処法
自暴自棄になったとき、どうしたらこの現状から抜け出せるのかと考える瞬間もあるのではないでしょうか。
自暴自棄になった状態をずっと続けるわけにはいきませんよね。
ここでは、少しでも早く、自暴自棄から抜け出すための対処法を5つ紹介していきたいと思います。
心をしっかり休ませる
自暴自棄になったということは、心が疲れている何よりの証拠です。
色々考えたい心理になるのは分かりますが、一旦、自分の心を無にして脳をリラックスさせてください。
心を休めることで、今まで見えてなかったことも見えてくるかも知れません。
自分ときっちり向き合ってみる
自分自身のことをしっかり分かってあげられてますか?「自分と向き合う」ということは、意外とできていない人が多いのです。
自分自身としっかり向きあえている人は、感情を上手くコントロールできるので、壁にぶち当たったときもその原因が分かるので、正しく対処できます。
自暴自棄になったとき、自分と向き合う時間を作ることで、自暴自棄になった原因が見えてくることもあります。
好きなことに没頭する
時間を忘れられるほど熱中できる趣味はありますか?趣味にはストレス解消効果だけでなく、心を癒す効果もあるので、自暴自棄になったときにはとても良いのです。
恋愛ではなく、1人でとことん夢中になれること、楽しいと思うことをすることは、おすすめの対処方法です。
ただし、お酒を飲んで楽しむという対処方法はNG。自暴自棄になっているときは、悪酔い・ヤケ酒となってしまう可能性が高いので、飲み終わった後、余計に心に疲労感を溜める原因になります。
信頼できる人に話す
自暴自棄になったときは、信頼できる人にだけ、自暴自棄になってしまう辛い原因・悩みなどを聞いてもらうのも効果的です。
自分でも話しているうちに考えがまとまって、対処方法が見えてくるかも知れませんし、信頼できる人に客観的に聞いてもらうことで、別の答えをもらえることもあるでしょう。
客観的な意見を聞くことで、もしかしたら「大したことじゃなかった」という心理にもなれることもあります。
とことん寝てみる
心が疲れたときは「寝る」ことが必要不可欠。シンプル過ぎることですが、心身ともにリラックスできるおすすめの対処方法です。
とにかく落ち着く場所で、ゆっくりと休息しましょう。
寝不足で疲れていた場合は、起きたら頭がパッと冴えているかも知れません。
自暴自棄になっている人への正しい接し方
身近に自暴自棄になっている人がいたら、どんな心理かも分からないので、接するときに戸惑ってしまうかと思います。
ここでは、自暴自棄になっている人への3つの正しい接し方を紹介していきます。
なるべく優しくする
自暴自棄になった原因などには触れず、優しい気持ちで接することが絶対条件です。
自暴自棄になることは、自分に失望しているのと同じ意味なので、ナイーブな状態でもあるでしょう。
周りの人が優しく接してあげることで、自暴自棄になっている人は元気な気持ちを取り戻しやすいです。
笑顔で明るく接する
自暴自棄になっている人は、無意識に笑顔が少なくなっていることが特徴です。
周囲の人が笑顔だと、自然と気持ちも明るくなり、自暴自棄な気持ちも対処できるのではないでしょうか。
ただ笑顔でいるだけでは意味がないとは思わず、とにかく笑顔で接してみてください。
話を聞いてあげる
自暴自棄になっている人は、自分に自信をなくしていてナイーブになっているのが特徴です。
話を黙って聞いてあげるということは、その人を肯定しているということにもなるので、もし話をしていたらきちんと聞いてあげましょう。逆に話を無理やりさせるのはNGです。
また、相手が話している途中に、話を遮ってアドバイスをするのは、自信喪失に繋がり自暴自棄を悪化させる可能性があります。良かれと思ってやったことが裏目に出てしまうので、とにかく相手の言うことを肯定して聞いてあげるのが良い接し方でもあり対処法でもあるでしょう。
自暴自棄になっていない?診断してみよう!
自暴自棄になっている人とはどういう人?自暴自棄の意味は分かったけど、自分が自暴自棄になっているかよく分からない…という人は、ぜひ診断をしてみましょう。
診断をすることで、自分の悩みの原因や弱点に気づかされることもあります。
診断①自分のことを肯定できている?
自暴自棄の意味とは「自信喪失によってやけくそになること」です。つまり、自分に自信がなくなり、自分自身を肯定できていない状態。
普段はあまりしないかも知れませんが、「自分自身を肯定できているか?」と自分の心に問いかけて診断してみましょう。
自分を肯定するということは、自暴自棄になることを対処する方法でもあり、ナルシストとは意味が違います。自分の発言、言動に揺るがない自信をもちましょう。
診断②自分自身の体を大事にしている?
自暴自棄とは、「自分の身を粗相に扱うこと」という意味もあります。
嫌なこと・辛いことがあったとき、体を壊すまでお酒を飲んだり、恋愛感情もない異性の都合の良いように動いていませんか?
この診断項目が当てはまれば、自暴自棄になっている可能性が高いです。
診断③現状に疲れていない?
自暴自棄になるということは、今の生活環境に疲れているということ。
そうなると心が疲れて、なかなかポジティブな感情ではいられず、現状から抜け出して楽になりたいという心理になってしまいます。
「現状に疲れていませんか?」と自分自身に問いかけて診断してみてください。もし疲れているのであれば、すぐに息抜きをしてリフレッシュ期間を作ってあげましょう。
恋愛で自暴自棄にならないための対処法
特に女性の場合、恋愛が原因で自暴自棄になることがかなり多いのです。
恋愛によって自暴自棄になることは、恋愛に振り回されているということ。ここでは、恋愛で自暴自棄にならないための対処法を紹介していきたいと思います。
恋愛以外の楽しみを作ろう
恋愛で自暴自棄になるということは、恋愛すること自体が生活の一部になっているということでしょう。
好きな異性のことを大切に想うのは良いことですが、生活の中で楽しみが恋愛しかない・恋愛以上に楽しいことがない場合は注意しましょう。
恋愛にのめり込み過ぎて、結果的に楽しめず振り回されて自暴自棄になってしまいます。
恋愛していないときの自分も肯定しよう
「恋愛をしているときの自分が輝いていて好き」・「異性から大切にされている自分がいい」なんて思っていませんか?
そう思って恋愛していると、恋人と上手くいかないときに自分のことを「空っぽの人間」だと思うようになり、結果的に自暴自棄になってしまいます。
恋愛していない自分のことも、1人の人間として肯定してあげましょう。
恋愛体質診断してみよう
恋愛が原因で自暴自棄になることは、いわゆる恋愛体質でもあります。
自分が恋愛体質かどうか診断して、見直してみましょう。
診断①1人の時間が好き?
1人でいることが好きではない人は、寂しさと時間を埋めてくれる恋人の存在を常に求めます。
結果的に1人でいるのが苦手な人は、恋愛体質になりやすいでしょう。
診断②穏やかな生活or刺激的な生活どっちが好き?
実は恋愛をしているとき、脳は興奮状態になっていますので、この興奮状態が幸福だと思い込み、忘れられなくなってしまう人もいます。
穏やかな生活を幸せではなく「退屈」だと感じてしまうために、次々と恋愛をして刺激的な生活を送ります。
刺激的な生活がほしい!という人は、恋愛体質もしくは恋愛体質予備軍かも知れませんので、他に刺激を受けられる楽しいことを探しましょう。
診断③恋人や好きな異性がいない期間が半年以上あることはない?
恋人もしくは好きな異性が、途切れることなくいる場合は恋愛体質になっている可能性が高いです。
こうなると恋愛に振り回されてしまうことが多いでしょう。
自暴自棄になることは対処できる!
自暴自棄になるということは、なにかの原因があるということです。
その原因を自分で突き止めてしまえば、なにか起こったときも自分を上手くコントロールできるので、これから自暴自棄になることはなくなるでしょう。
自分のことをよく分からない人は、ぜひ自暴自棄診断や恋愛体質診断などをしてみてください。自分のことをきちんと知ることが、自暴自棄にならない第一歩です。