アンスリウムの花言葉は?種類や色別(白,ピンク,赤,緑)の意味や由来
アンスリウムの花言葉は恋心や愛情を表します。色や種類が豊富なアンスリウムには、色別の花言葉があり、観賞用や贈り物として人気です。空気洗浄効果もあるためインテリアにもおすすめです。そんな人気のアンスリウムの花言葉や種類、名前の由来についてご紹介します。
目次
アンスリウム(アンスリューム)とはどんな花?
見たことはあるけれど、なかなか名前が知られていない花なのではないでしょうか。南国の風合いの観葉植物なため、中にはハワイをイメージする人もいるでしょう。
アンスリウムの種類には、お店に出回っている品種が多いものや、希少品種のためなかなか見かけないものもあります。専門のコレクターもいるほど種類が豊富で、育てるのが比較的簡単なとても魅力的な植物です。
原産地は熱帯アメリカです。では、いつ頃日本にきたのでしょうか?
アンスリウムの名前の由来や歴史などついて、詳しくみてましょう。
アンスリウムの名前の由来
Anthurium(アンスリウム)はギリシア語の花という意味の「anthosaura(アンサス)と、尻尾という意味の「oura(オウラ)」が語源となっています。
中央の小さな花が寄せ集まってできている肉穂花序(にくすいかじょ)といわれる棒のような突起した部分が、しっぽように見えることに由来します。
日本名は大紅団扇(オオベニウチワ)や紅団扇(ベニウチワ)といわれます。葉が変化した仏炎苞(ぶつえんほう)といわれる赤いハート形が、うちわのようにみえることから由来しています。
海外では、「Tailflower(尾のような花)」といわれたり、フラミンゴの立っている姿のようにみえるため「Flamingo flower(フラミンゴ フラワー)」やワックスをかけたような艶やかな光沢から「oilcloth flower(オイルクロス フラワー)」といわれたりします。
アンスリウムの歴史
南国の風合いをもつアンスリウムはハワイをイメージする花の一つですが、熱帯アメリカが原産地です。1889年にハワイに持ち込まれました。
ハワイではアンスリウムで野生化しているものはなく、白やピンク、赤など色の種類が豊富ですが全部掛け合わせなどをして人が作った品種です。
アンスリウムは「Heart of Hawaii(ハート オブ ハワイ)」といわれ、ハワイの人々に昔から親しまれてきた人気の植物で、バレンタインデーにブーケにして贈ることはよくある風景です。
一方、日本にアンスリウムが入ってきたのは、明治時代の中期(1889年~1904年)ごろのことです。一般的には、赤色が最も広く知られていて、品種はコロンビア産のオオベニウチワ(大紅団扇)のことをいいます。
アンスリウムの特徴
アンスリウムはアンスリュームといわれることもあり、熱帯アメリカから西インド諸島に600種類以上が生息しています。サトイモ科アンスリウム属の観葉植物です。日本では通年出回っていますが、開花時期は5~10月ごろで旬な時期は夏になります。
ワックスを塗ったような艶やかで光沢があるハート形の仏炎苞(ぶつえんほう)が特徴のアンスリウムですが、このハート形の部分は花ではなく苞(ほう)といわれる葉になります。仏炎苞(ぶつえんほう)とはサトイモ科特有の葉の一種で、アンスリウムの他にはミズバショウやカラー、スパティフィラムにもみられます。
花は中心部にある棒状で突起していて、しっぽのようにみえる肉穂花序(にくすいかじょ)になり、4枚の花びらがある小さな花が密集してできています。
アンスリウムは、色や種類も豊富です。大きく分けて2種類のタイプがあり、1つは仏炎苞(ぶつえんほう)を鑑賞するタイプで、もう1つは葉や果実そのものを鑑賞するタイプがあります。花持ちも良く世話が比較的簡単にできることから、観賞用としてだけではなく贈り物としても人気がある植物です。
フラワーショップやホームセンター、通販などで手軽に購入でき、6~8月が最盛期となります。
アンスリウムの花言葉
さて、そんな人気のあるアンスリウムの花言葉はどのような意味をもっているのでしょうか。
花言葉は日本と海外とでは少しイメージが違います。日本では恋心や愛情を表す素敵な花言葉があり、海外では色が鮮やかで苞(ほう)が開いているため、明るく前向きな花言葉があります。
それでは、日本と海外のアンスリウムの花言葉をそれぞれ見ていきましょう。
アンスリウムの日本での花言葉
アンスリウムそのものの花言葉は、「煩悩」「恋にもだえる心」などがあります。どれも強烈な恋心や愛情を表す言葉です。
では、「煩悩(ぼんのう)」「恋にもだえる心」の2つの言葉には、どのような強烈な恋心や愛情が隠されているのでしょか。
煩悩(ぼんのう)
仏教の言葉で、人間の諸悪の根源と位置づけられています。まといつき、かき乱す迷いの心を意味しています。
恋にもだえる心
恋のことで心の中で悩み苦しんでいる様子を意味しています。好きな人のことを考えるだけで胸が苦しくなり、思いが募れば募るほどもだえる様子を表しています。
アンスリウムの海外での花言葉
一方で海外の花言葉はどういったものでしょう。恋に苦しむイメージが強い日本の花言葉とは違い、明るいイメージがあります。
海外の花言葉は、英語では「温かいもてなし」「思いやり」という意味の「hospitality(ホスピタリティー)」や幸せという意味の「Happiness(ハピネス)」などがあります。
アンスリウムの大きく広がったハート形の葉が人に明るく前向きなイメージを持たせるため、フラワーアレンジメントとしてお祝いごとやパーティーなどの華やかな場所で用いられることが多くあります
hospitality(ホスピタリティー/温かいおもてなし)
海外の花言葉の「hospitality(ホスピタリティー)」は、温かいおもてなしという意味ですが、日本の接客業などで使われている「ホスピタリティー」とは少し意味が違います。
海外では、家に訪ねてきた人に「おもてなし」するというイメージになります。
アンスリウムの花言葉と意味【色別】
アンスリウムには、白やピンク、赤や緑など様々な色があります。色ごとに素敵な花言葉があるので、詳しく見ていきましょう。
白いアンスリウムの花言葉
花言葉は「熱心」です。上品な印象がありウエディングでは選り好んで使われています。引っ越し祝いや新築祝いなどにもおすすめです。
ピンクのアンスリウムの花言葉
花言葉は「飾らない美しさ」です。アンスリウムのピンク色は、可愛らしく控えめなイメージです。女性への贈り物におすすめです。
赤いアンスリウムの花言葉
花言葉は「情熱」です。赤色はアンスリウムの中で、一番広く知られている色です。赤色は情熱の色というイメージをそのまま表した花言葉です。
緑のアンスリウムの花言葉
花言葉は「無垢な心」です。アンスリウムの花は、仏炎苞(ぶつえんほう)という葉が変化したもののため、緑色があります。
珍しい品種で、フラワーショップなどでも、滅多に見かけることがありません。
アンスリウムの種類
品種改良もされており、アンスリウムは色も豊富ですが品種も豊富です。そんなアンスリウムの品種の中から、4つをご紹介します。
オオベニウチワ(アンスリウム・アンドレアヌム)
産地はコロンビアです。仏炎苞(ぶつえんほう)を鑑賞するタイプの代表の品種となり、一般的にアンスリウムと言われるとこの品種を思い浮かべます。
鮮やかな赤い苞(ほう)をもっています。
アンスリウム・ニーナ
ヒメアンスリウムと普通種を掛け合わせてできた品種です。ヒメアンスリウムより花と葉が約2倍あります。
濃い赤色で光沢が強く、花持ちが良いです。
ヒメアンスリウム
原産地はコロンビアです。オオベニウチワ(アンスリウム・アンドレアヌム)をひとまわり小さくした感じの品種です。
スペースをあまりとらなくても飾れます。
シロシマウチワ(アンスリウム・クリスタリヌム)
原産地はコロンビアです。濃い緑色でビロード状のハート形の葉で、ホワイトシルバー色の葉脈が浮いたように見えます。
成長は遅く、短く太い茎で高さは低めです。
アンスリウムの花言葉の由来
アンスリウムには、恋焦がれるような思いの恋心を表した花言葉がありますが、その由来はどこから来たのでしょうか?
花言葉の由来を詳しく見ていきましょう。
花言葉「煩悩」「恋にもだえる心」の由来
花言葉の「煩悩」「恋にもだえる心」は、アンスリウムそのものの花言葉ですが、特に広く知られている赤色のアンスリウムからきています。
艶やかで鮮やかな色のハート形のアンスリウムが、誰かに恋焦がれる胸のうちを表していることに由来しています。
アンスリウムを楽しもう!
アンスリウムの個性的な姿は、和風と洋風のどちらでも合うため、生け花やフラワーアレンジメントなどの切り花や、寄せ植えなどの鉢植えに用いられます。
実はアントリウムには空気洗浄効果があり、化学物質のホルムアルデヒドやキシレン、アンモニアを除去してくれるといわれています。トイレなど臭いが気になる場所やお部屋に飾ると空気洗浄効果で臭いが除去されるため、室内の環境を快適にするのに期待できます。
ここではアンスリウムを楽しむために、初心者でも分かる寄せ植えやフラワーアレンジメントのポイントをご紹介します。
アンスリウムのお洒落な寄せ植え
1つの鉢やプランターで複数の植物を植えることを、寄せ植えといいます。
公園やお家、お店の出入り口付近などに、時々置かれているのを見かけたことがあるのではないでしょうか。
寄せ植えのポイントは一緒に植える植物の色や高さ、育ち方などを考えると上手にできます。特に育ち方は重要です。
アンスリウムは水はけの良い土で育ち、風通しが良い明るい日陰が好みなため、同じような環境で育つ植物を選ぶと、長く楽しむことができるでしょう。
あなたの好きな植物で世界に一つだけの寄せ植えを作ってみてはいいかがでしょうか。
アンスリウムの素敵なフラワーアレンジメント
アンスリウムは、茎がすっと伸びて高さがあるため、低くてボリュームのある花との相性が良いです。
また、アンスリウムは夏の花のため、同じ季節に咲くヒマワリやダリヤなどとも相性も良いです。
アンスリウムの飾る場所やお手入れのポイント
素敵な恋心や愛情の花言葉があるアンスリウムは年間通して楽しめる植物です。
管理も比較的簡単で手間があまりかかりませんが、飾る場所や育て方にはちょっとしたポイントがあるので、ご紹介します。
アンスリウムが好む場所
アンスリウムは明るい日陰を好む花です。
明るい場所は好きですが、日が強い場所を好みません。特に夏の直射日光などは葉焼けをして変色することがあるため注意が必要です。
薄暗い日陰でも育ちますが、日光不足になると花が咲かなくなる恐れがあります。アンスリウムの魅力的な花を楽しむには、レースカーテン越しの明るい場所に飾るのがおすすめです。
適温が20~30度ぐらいなため、夏は室内の直射日光が当たらない場所に飾りましょう。
またアンスリウムは熱帯植物のため、寒さに弱い花でもあります。
冬は育生の最低温度でもある10度以上の場所に飾りましょう。10度以下になると衰弱するため、ガラス越しに直射日光当てるのがおすすめです。
アンスリウムのお手入れ方法
花や葉の部分と根の部分で水のやり方が違うアンスリウムのお手入れは、どのようなポイントがあるのでしょうか。水や肥料のやり方、植え替え時期を詳しく見てみましょう。
水のやり方
アンスリウムの花や葉の部分は多湿が好きなため、毎日霧吹きで濡らしてあげましょう。
一方で、根の場合は多湿が嫌いです。そのため土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげてください。目安は鉢の底から水がぽたりぽたりと出るくらいです。ですが、あげた水は鉢底から流し鉢の受け皿に溜めないようにしましょう。常に湿った状態の場合、根腐れをすることがあります。
肥料の与え方
アンスリウムの花つきをよくし元気にするために、肥料をあげましょう。
肥料は何種類かありますが、その中でも初心者が扱いやすい「緩効性肥料」をおすすめします。
緩効性肥料は遅効性肥料といわれることもあり、成分がゆっくり浸透します。そのため、効果が続く期間も1~2ヶ月と長くなります。春から秋まで使って育てる方法がおすすめです。
植え替えの時期
土の水はけが悪くなったと感じたら、アンスリウムが鉢の中で根を張ったため、根詰まりをしている可能性があります。2~3年に一度は5~7月ぐらの暖かい時期に、水はけのよい土を用いて一回り大きな鉢に植え替えをしてあげましょう。
大切な人に喜ばれるアンスリウムの贈り物
お祝いや記念日などに使われるアンスリウムは、白やピンク、赤や緑など色別の素敵な花言葉もあり種類も豊富です。また、アンスリウムの花言葉は、日本と海外では違った言葉の意味や由来がありました。
日本の花言葉は「煩悩」「恋にもだえる心」など強烈な恋心を表します。しかし、海外の花言葉は日本とはまた違ったイメージで、温かいおもてなしを意味する「hospitality(ホスピタリティー)」や幸せという意味の「Happiness(ハピネス)」がつけられていて、人に明るく前向きなイメージを与えます。
引っ越しや新築祝い、記念日や誕生日など、アンスリウムの花言葉にあなたの思いをのせて、大切な人へ贈っても喜んでもらえるでしょう。
また大切な人が家に訪れるときには、「おもてなし」の意味を込めてお部屋にアンスリウムを飾ってみてはいかがでしょうか?空気洗浄効果でお部屋で快適に過ごせるだけでなく、アンスリウムの花のように、あなたのお部屋をお洒落で華やかなイメージにしてくれます。