偏屈の意味とは？偏屈な人の性格や特徴・心理！治す方法を紹介

ひねくれていて意固地になりやすい偏屈な人と、上手く付き合うことは難しいでしょう。身近に偏屈な人がいると、どう付き合ったらよいのかと悩むことも増えると思います。

さらに、偏屈になっていても本人が自覚することは難しいので、無意識に自分が偏屈な言動をして、周囲の人を困らせていないか、気になる人も多いでしょう。

そこで、今回は偏屈な人の特徴や心理、偏屈者診断や偏屈を直す方法などに迫っていきたいと思います。偏屈な人の心理や特徴に興味がある人や、自分が偏屈かもしれないと気になっている人は、ぜひ参考にしてみてくください。

「偏屈」とは、そもそもどのような意味か皆さんはご存知でしょうか?偏屈とは、基本的にネガティブで物事をひねくれた目線で見て、素直でない様子を意味する言葉です。

偏屈の「遍」とは不公平や不均衡という意味の漢字で、偏屈の「屈」とは曲がっていて伸びないという意味の漢字とされています。これらの漢字の意味が合わさり、偏屈とは偏った考え方をしてひねくれた態度をとる様子を意味する言葉になったのです。

偏屈と同じ意味の言葉も紹介していきましょう。偏屈の類語には、「石頭」や「へそ曲がり」、「意固地」や「頑固」、「強情」や「気難しい」などが含まれます。

「気難しい」や「へそ曲がり」とは、偏屈の偏った考え方やひねくれた様子という意味と、ほぼ同じ意味を持つ言葉です。また、「石頭」や「頑固」、「意固地」や「強情」は、偏屈の素直でない様子や頑なな態度などを表している言葉とされています。

偏屈とは意味が真逆の言葉も、確認しておきましょう。偏屈の対義語とは、「柔和」や「素直」、「正直」や「率直」、「温和」や「穏健」などとされています。

素直や正直、率直といった言葉は、偏屈のひねくれた様子とは真逆の様子を意味しているのです。また、「温和」や「穏健」、「柔和」などといった言葉は、偏屈の他人と衝突しやすい頑固な様子とは真逆の様子を指しています。

偏屈な人の性格には、いくつかの特徴があります。偏屈な人と上手く付き合うには、まず偏屈な人の性格をしっかり把握する必要があるでしょう。

以下では、その偏屈な人の性格の特徴を4つ取り上げていきます。偏屈な人との付き合い方を模索している人は、ぜひ参考にしてみてください。

偏屈な人はどんな小さなことにも、まず裏があると疑ってかかります。さらに、誰かに貶められたくないという気持ちが強いので、周囲の人のちょっとした言動も、何か裏があるのではという疑いの目で見てしまうのです。

疑り深い性格には、だまされにくくなるというメリットがありますが、度が過ぎると常に疑心暗鬼の状態になり、精神的に疲弊してしまいます。そのため、偏屈な人は自身の疑り深さのために、精神的に疲れていることもよくあるのです。

偏屈な人の性格には、とにかく頑固という特徴もあります。そのため、偏屈な人は自分の意見や考え方が絶対に正しいと思い込み、他人からのアドバイスや意見には耳を貸さないことが多いのです。

誰かと意見を出し合う時でも、自分の意見が採用されないと納得せず、自分の意見を強くアピールします。偏屈な人は場の雰囲気に合わせて、自分の意見を引っ込めるということができないので、周囲の人から協調性が無い厄介な人と思われてしまいがちです。

偏屈な人には、保守的という性格的特徴があります。保守的で新しい考え方や物をなかなか受け入れないため、変化していく物事に柔軟に対応するということが苦手です。

そのため、偏屈な人は決まったやり方のある仕事は得意ですが、決まったやり方の無い仕事や後輩の指導などは苦手な傾向が強いとされています。

素直でないということも、偏屈な人の性格の特徴に含まれます。偏屈な人は正直に自分の気持ちを相手に伝えることができないので、恋愛でも仕事でもストレスを抱えがちです。

ストレスを抱えることで余計に精神的な余裕が無くなり、周囲の人から避けられ、さらに素直でなくなるという悪循環に陥っていることも多いでしょう。

また、頑固で素直でない偏屈の人には、なかなか他人からの注意に従わないという特徴もあります。そのため、周囲の人から困った人だと思われてしまいがちなのです。

偏屈な人の態度にも、いくつかの特徴があります。身近に偏屈者そうな人がいる場合は、その人の態度の特徴に注目して、以下で取り上げる偏屈な人の態度の特徴を照らし合わせてみましょう。

偏屈な人の多くは、プライドがとても高いのです。そのため、他人に対して偉そうな態度をとることがよくあります。特に自分より下の立場の人には、偉そうな態度を取りがちです。

また、プライドが高い偏屈な人は、プライドが傷つけられることに敏感な傾向にあります。そのため、他人にプライドを傷つけられたと感じると、その相手を深く恨み、相手に陰湿な嫌がらせをすることも多々あるのです。

偏屈な人は保守的なので、何事にも慎重な態度を示すという特徴があります。仕事ではその慎重な態度が生かされることが多いので、仕事で偏屈な人が高評価されることもよくあるのです。

しかし、恋愛ではその慎重な態度が仇となり、片思いの相手に告白できなかったり、恋愛に発展しそうな関係が自然消滅してしまったりすることが多いでしょう。

偏屈な人は意固地なので、なかなか自分の非を素直に認めることができません。そのため、謝るべき場面でもふてぶてしい態度をとり、相手の怒りに油を注いでしまうことがよくあります。

偏屈な人の中には、謝るタイミングを見失って困っている時に、ふてぶてしい態度をついとってしまう人も多いそうです。

ほとんどの人は他人から褒められると、嬉しいという感情が態度に出るでしょう。しかし、疑り深い偏屈な人は、他人から褒め言葉をかけられても素直に嬉しがっている態度は見せません。

必ず何か深い意図があるはずと捉えてしまうため、他人から褒められても無感情な態度であることが多いのです。

表面的には褒め言葉に嬉しそうな態度を見せていても、心ではその褒め言葉を疑っている偏屈な人もいるので、偏屈な人に好意を伝えることは難しいでしょう。

偏屈な人の言動の特徴とは、どのようなものなのでしょうか?以下では偏屈な人の言動の特徴も、確認していきましょう。偏屈な人の言動に悩まされている人は、その言動の特徴をよく思い出して、以下の特徴と比べてみてください。

屁理屈をこねがちということも、偏屈な人の特徴の1つです。偏屈な人は失敗をすると、すぐに理屈っぽい言い訳をして責任を逃れようとします。

また、偏屈な人は周囲の人に対しても、正論を一方的に語って対応することが多いので、冷たい人や頭でっかちな人と思われやすいのです。

上から目線で話すということも、偏屈な人の言動の特徴です。プライドが高い偏屈な人は、自分より劣ると判断した相手を見下しがちなので、無意識に上から目線で話していることがよくあります。

自信過剰で周囲の人のほとんどを見下している偏屈な人は、特にその傾向が強く、周囲の人から避けられてしまいがちなのです。

偏屈な人の多くは、他人からの相談にあまり親身に対応しませんが、自分が相談事をする時は相手に親身になることを要求します。しかし、相談相手が意見やアドバイスを伝えると、上から目線な態度だと文句を言ったり、意見やアドバイスを無視したりするのです。

そのため、偏屈な人の周りでは、相談に乗ってくれる友人や知人が少なくなってしまいがちです。

偏屈な人は自分の考え方や意見が正しいと思い込みがちなので、周囲の人に影響が出る重要なことでも、勝手に判断して進めてしまうという特徴があります。

そのため、チームワークが重視される仕事では、トラブルメーカーになりやすいのです。組織のリーダーである場合は、部下の意見を完全に無視してプロジェクトを進めてしまうため、部下からの評判が悪くなりやすいでしょう。

偏屈な人の具体的なエピソードも紹介していきましょう。実際に偏屈な人に出会ったことが無く、偏屈な人の言動がイメージできないという人には、以下で紹介するエピソードからイメージしてみることをおすすめします。

とある女性の父親は、定年退職後に洗濯を自分でするようになったそうです。しかし、たった1、2枚の洗濯物でも洗濯機を回してしまうので、光熱費が増えてしまいました。

家族から注意されると、怒ってますます頑なに洗濯物をするようになってしまい、女性は頭を抱えているそうです。

洗濯をしてくれることはよいですが、過剰に洗濯物に執着してしまうと家族は困ってしまいます。注意すると怒ってますます頑なになる所は、まさに偏屈と言えるでしょう。

偏屈な夫が近所の人に全く挨拶をしないということで、悩んでいる女性もいます。外でも常にスマホを見ている夫は、近所の人から挨拶をされても全く反応しません。

せめて挨拶を返すくらいはしてほしいと女性が訴えても、その夫は全く耳を貸さず、自分を否定したと怒りだしてしまうそうです。夫の周囲の人を拒絶する行動をしてしまう所には、偏屈さがよく表れています。

偏屈な人の言動に困惑している人は、偏屈な人の心理が気になるでしょう。そこで、以下では偏屈な人の心理についても、詳しく取り上げたいと思います。偏屈な人の心理をしっかり理解して、ぜひ偏屈な人との付き合いに生かしてみてください。

偏屈な人の猜疑心が強いことの背景には、他人を信用して後悔したくないという心理があります。偏屈な人は、過去に他人に騙されたり裏切られたりした経験から、他人への信頼感が薄くなっているのです。

複雑な家庭環境で幼少期を過ごしたことで、人間全般に対する信頼感が薄れ、常に疑心暗鬼に陥っている偏屈な人もいます。

偏屈な人は他人に弱みを見せることを避けようとするので、自ら孤立しがちです。その行動の背景には、自分の弱点を周囲の人に知られることを、極度に恥ずかしいと思う心理が隠れています。

誰でも自分の弱点を他人に知られることに、よい気持ちはしません。しかし、お互いの弱点を理解し合えなければ、人間関係は深まらないでしょう。

偏屈な人は弱点を知られることを恥ずかしいと思って、徹底的に避けようとしてしまうため、なかなか周囲の人との距離を縮めることができないのです。

偏屈者の心理には、他人に対する恐怖心が強いという特徴もあります。偏屈な人は他人に対してふてぶてしい態度や偉そうな態度をよくとるので、他人に対する恐怖心は薄そうに見えるでしょう。

しかし、実は偏屈者になってしまう理由は、他人への強烈な恐怖心であることが多いのです。偏屈な人の中には、幼少期に他人から理不尽な目に遭わされたことで、他人に対して強い恐怖心を持ってしまった人もたくさんいます。

そんな恐怖心から他人に傷つけられないように、予防線を張ろうという心理が働き、過度に他人を疑ったりひねくれた態度をとったりしてしまうのです。

偏屈な人が自分の意見を頑なに押し通そうとしたり、独断で物事を勧めようとしたりしてしまう背景には、自分が周囲の人よりも優秀だと思う心理があります。

偏屈な人は自分の能力を過大評価する傾向が強いので、周囲の人よりも優秀な自分が、周囲の人を引っ張っていくべきだと考えて暴走してしまうのです。

偏屈な人と付き合う必要があるけれど、上手く付き合えるか不安という人もいるでしょう。そこで、以下では偏屈な人への適切な対処法を、具体的に見ていきたいと思います。

偏屈な人の心理や特徴を把握しても、偏屈は人への対処法が思い浮かばないという人は、ぜひ参考にしてみてください。

偏屈な人はプライドが高いため、自分の意見や考え方を否定されると、より頑固に自分の意見や考え方の正当性を主張します。

そのため、偏屈な人と話す時は、相手の話を否定する言葉は使わないようにしましょう。否定さえしなければ、偏屈な人は意固地になってくることはないので、冷静に話し合うことができます。

偏屈な人はあまり人を信用しないので、いくら友好的に接していても、関係性が深まらないこともあります。その状況に自分がストレスを感じている時は、無理に相手に踏み込まず、自分も相手もストレスを感じない距離で関わるようにしましょう。

強引に相手に踏み込んでいくと、自分も相手も傷つくことになる可能性が高いのです。そのため、常に適度な距離感を保つということが、偏屈な人と上手く付き合う上で重要と言えます。

上手く付き合おうと気構えてしまうと、偏屈な人から警戒されてしまい、逆に上手くいかないこともあります。

そのため、偏屈な人と付き合う時は、大らかな気持ちで接することを心がけましょう。思い通りに関係性が深まらなくても、過剰に反応しないことで、偏屈な人は安心感を抱きやすくなります。

長い時間がかかるかもしれませんが、大らかに接し続けることで、着実に偏屈な人との距離は縮まるでしょう。

ダメだと分かっていても、つい偏屈な言動をしてしまうということで悩んでいる人も多いでしょう。そこで、以下では偏屈を治す方法も、詳しく紹介していきたいと思います。

偏屈な性格の人は、常に周囲に気を張っているので気が休まる時間が少なく、ストレスを溜めがちです。そのため、偏屈になってしまっているという自覚がある人は、ぜひ以下の方法を実践して、偏屈さから生まれるストレスを減らしてください。

偏屈を直す方法としては、まず自分とは違う考え方をしている人と、じっくり話してみるという方法が挙げられます。偏屈さは自分の意見や考え方が絶対に正しいという、強い思い込みによってエスカレートしていくのです。

そのため、偏屈を治すには、自分とはタイプが違うと感じる人と話して視野を広げることで、自分の意見や考え方だけが正しいという思い込みを克服することが重要でしょう。

ただ、偏屈な人は違うタイプの人と話す時に喧嘩腰になりがちなので、冷静に話すように注意してください。

自分と違うタイプの人と話すことが難しい場合は、読書に集中してみるということも偏屈を治すには有効な方法です。さまざまなジャンルの本を読むことで、知識も付きますし、自分以外の人の考え方に触れることができます。

また、なるべく本の中に登場する人間の気持ちに注目しながら読むことで、自然に他人の気持ちを想像する力が付き、より効率的に偏屈を治すことができるでしょう。

偏屈な人の中には、自分の気持ちや感情の伝え方がよく分からず、つい偏屈な言動をとってしまう人もいるでしょう。そのような人には、自分の感情を詳しく書き出すという方法が、偏屈を治す方法としておすすめです。

他人に対して冷静に伝えられない感情や気持ちも、紙に書いて向き合うことで、冷静に分析することができます。冷静に自分の感情や気持ちを理解することができれば、だんだんと他人にも言葉で伝えることができるようになり、偏屈を治すことができるでしょう。

共感することを意識して他人の話を聞くということも、偏屈を治す方法の1つです。偏屈な人は他人の話をよく聞かずに、自分の意見や考え方を周囲の人に押しつけがちです。

そのため、自分の意見や考え方をアピールする前に、必ず相手の話にきちんと耳を傾ける癖を付けることで、効率的に偏屈を治すことができます。さらに、相手の話に共感することを心がけることで、より効果的に偏屈を治すことができるでしょう。

自分が偏屈な性格をしているかもしれないと、心配になってきた人には、偏屈者診断で本当に自分が偏屈者かどうか確認してみることをおすすめします。

以下では、簡単に偏屈者かどうか診断できるセルフチェックテストを紹介しましょう。該当するチェック数が多いほど、偏屈者である可能性が高くなります。

偏屈者である可能性が高いという診断結果が出た人は、ぜひ今回取り上げた偏屈を治す方法を実践してみてください。

□自信がある

□褒められても裏があるのではと疑ってしまう

□新しものや流行しているものには一切興味が無い

□自分の考え方や意見を否定されると、どうにかして相手を言い負かしたくなる

□空気を読むことが苦手

□本音を他人には一切悟らせない

□失敗するとつい屁理屈をこねて言い訳をしてしまう

□あまり人のことは気にしない

□人の話をよく聞かない

□勝手に物事を進めてトラブルになることがよくある

【0~2チェック　偏屈者ではありません】
偏屈者ではないので、心配する必要はありません。

【3~5チェック　偏屈者になりかけています】
偏屈者になりかけているので、自分の普段の言動に注意を払うようにしましょう

【6~8チェック　偏屈者です】
偏屈者になってしまっています。すぐに今回紹介した偏屈を治す方法を試していきましょう。

【9~10チェック　かなり偏屈者です】
重度の偏屈者になってしまっています。自分の内面や過去を振り返り、根本原因を探ってみましょう。

今回は偏屈の意味と偏屈な人の特徴や心理、偏屈を治す方法などを詳しく取り上げました。常に他人を疑い自分の意見を押し通してしまう偏屈な性格は、周囲の人だけでなく、本人にとってもストレスがかかるものです。

そのため、偏屈だという自覚が生まれた人には、すぐに偏屈を治す方法を実践していくことをおすすめします。自分も周囲の人も心地よい人間関係を築くために、ぜひ偏屈を積極的に治していきましょう。