言質を取るの意味とは?言質を取ったなどの使い方や例文を紹介

皆さんは「言質を取る」の正しい意味や読み方をしっかり把握していますか?「言質を取る」はその意味だけでなく読み方も間違われやすい言葉です。そこで、今回は「言質を取る」の意味や読み方だけでなく、その使い方も例文と共に確認していきたいと思います。

言質を取るの意味とは?言質を取ったなどの使い方や例文を紹介のイメージ

目次

  1. 1政治やビジネスでよく聞く「言質を取る」
  2. 2「言質を取る」の読み方と意味
  3. 3「言質を取る」の使い方
  4. 4言質を取るの表現方法
  5. 5「言質を取る」の使い方における注意点
  6. 6「言質を取る」の類語表現
  7. 7言質を取る人の特徴とは?
  8. 8言質をよく取る人との付き合い方
  9. 9「言質を取る」の英語表現
  10. 10様々な場面で「言質を取る」を使ってみよう

政治やビジネスでよく聞く「言質を取る」

政治やビシネスシーンでよく使われる「言質を取る」とは、どのような意味なのか皆さんは答えることが出来ますか?実は正しい意味を知らないまま、「言質を取る」を使ってしまっている人もいるでしょう。

そこで、今回は「言質を取る」の正しい意味や使い方を確認していきたいと思います。実際に使える例文や類語なども交えながら確認していくので、「言質を取る」をスマートに使いこなしたい人はぜひしっかり例文を確認してみてください。

「言質を取る」の読み方と意味

まずは「言質を取る」の正しい意味と読み方を見ていきたいと思います。「言質を取る」の読み方を間違えていると、公の場で恥をかいてしまうかもしれません。そのため、以下でしっかり「言質を取る」の読み方も確認しておきましょう。

「言質を取る」の読み方

「言質を取る」は正式には「げんちをとる」と読みます。

「言質」は「げんしつ」や「げんしち」と読まれることもあるでしょう。「げんしつ」や「げんしち」といった読み方は、世間に浸透した読み方である慣用読みとされているので、間違った読み方という訳ではありません。

しかし、正式には「げんち」と読むので、公の場ではなるべく「げんち」と読むほうがよいでしょう。

「言質を取る」とはどういう意味?

「言質を取る」の正しい意味もしっかり確認しましょう。「言質を取る」とは契約や決め事の保証や証拠となる言葉を、相手に言わせることを意味する言葉です。

「言質」の「質」とは、約束や契約の保証として相手に預けておくものを意味する漢字なので、「言質」は保証となる言葉という意味になります。

そんな「言質を取る」はビジネス交渉をする時に仲間同士で使ったり、日常生活で誰かと約束したりする時に使うことが多いでしょう。

「言質を取る」の由来

紙が貴重だった大昔には、大事な契約も口約束で決めることが多かったのです。そのため、約束の保証となる言葉がよく交わされるようになり、その言葉が「言質」と表現されるようになりました。

また、昔では大事な契約を交わす際に、契約内容が書かれた木片や紙の真ん中に証印を押して半分にしたものを、契約の証拠としていました。「言質」の「質」とは、そのような証拠を意味する言葉として生まれた漢字と考えられています。

「言質を取る」の使い方

「言質を取る」の意味や由来を把握したら、正しい使い方も確認していきましょう。「言質を取る」は交渉事を有利に進めていきたい時や、交渉事の主導権を相手に握られそうな時などによく使われる言葉です。

以下では、実際に使える例文と共に、「言質を取る」の使い方を詳しく見ていきたいと思います。「言質を取る」を自信を持って使いたい人は、ぜひしっかり以下の使い方をマスターしてみてください。

「言質を取る」を使った例文

「言質を取る」は主に相手から交渉事で有利になる言葉を引き出したい時や、逆に自分が交渉事で不利になる言葉を相手に言わされてしまった時などに使われます。また、一般的に交渉相手には使わず、仲間内で使われることが多いのです。

以下では、「言質を取る」の使い方と共に例文も3つ紹介していきましょう。

例文①

「言質を取る」をビジネスシーンで使う時は、交渉相手から自分達にとって有利になる言葉を引き出したい時に使くことが特に多いのです。そのため、以下では交渉が有利になる言葉を相手に言わせたい時に使う「言質を取る」の例文を見ていきましょう。

「交渉が有利に運ぶように相手から言質を引き出したい」
「口が堅い先方の担当者からついに言質を取った」

例文②

交渉事が多いビジネスシーンでは、逆に相手から言質を取られないように警戒する場面もあるでしょう。そのような場面での使い方も、具体的に例文で紹介したいと思います。

交渉事が多い仕事をしている人は、ぜひ以下の例文を参考にして「言質を取る」を使ってみてください。

「言質を取られないように余計な話は極力しないようにしよう」
「次回の会議では言質を残さないようにしないといけない」

例文③

「言質を取る」はビジネスシーン以外でも使える言葉です。日常生活では、誰かと約束をする時に「言質を取る」を使うことが多いでしょう。以下では、そのような場面で使える「言質を取る」の例文を確認していきたいと思います。

「彼が約束を破らないように言質をとっておこう」
「言質は取ってあるのだから、約束を守ってね」

言質を取るの表現方法

「言質を取る」はさまざまな形で表現することができます。例えば「言質を引き出す」や「言質を取り付ける」 、「言質を得る」といった言い方でも「言質を取る」を表現できるのです。

また、「言質を残さない」や「言質を与える」という表現は、言質を取られそうになったり取られたりする時に使います。

他にもいろいろな表現方法があるので、「言質を取る」の表現方法が気になる人は、さらに詳しく調べてみてください。

「言質を取る」の使い方における注意点

「言質を取る」は特にビジネスでは様々な場面で使くことができる便利な言葉です。しかし、「言質を取る」の使い方には、いくつかの注意点があります。

ビジネスシーンで恥をかいたり話し相手に失礼になったりしてしまわないように、ぜひ注意点もしっかり確認しておきましょう。

目上の人にも「言質を取る」はそのまま使う

「言質を取る」を目上の人に対して使う時は、つい敬語らしくしようとして余計な言葉を付け加えてしまいがちです。

しかし、慣用句に属する「言質を取る」には、元々敬語表現がありません。慣用句はそのまま敬語として使えるので、目上の人に対しても「言質を取る」はそのまま使いましょう。

丁寧に「言質を取る」を表現したい時は、「言質を取らせて頂く」というようにシンプルな謙譲語をつけたり、ですます調にして丁寧語にすることをおすすめします。

交渉相手に対して頻繁に使わない

「言質を取る」は交渉時に使うことが多い言葉ですが、交渉相手に直接使うということはあまりありません。「言質を取る」は少し攻撃的なニュアンスがある言葉なので、交渉相手に直接使う言葉には適していないのです。

そのため、交渉相手に「言質を取る」を頻繁に使うことは避けた方がよいでしょう。

「言質を取る」の類語表現

「言質を取る」には様々な類語表現があります。「言質を取る」を様々な言葉で言い換えることができると、交渉事を侑李に進めやすくなるでしょう。以下は「言質を取る」の類語を表現の一部です。
 

・陳述させる
・確言させる
・誓約させる

以下では上記の表の類語を、さらに詳しく紹介していきましょう。例文も紹介していくので、「言質を取る」の言い換え方を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

公の場で意見をはっきり発言することを促す「陳述させる」

「陳述」とは、自分の意見や考え方を明言することを意味します。相手の考えを明言させることと、言質を取ることはほぼ同じなので、「陳述させる」は「言質を取る」の類語と考えられているのです。

「陳述」は大勢の人がいる場で意見や考えを発言するという意味合いが強いので、一般的に大勢の人が集まる場面で使われます。

「来月の会合で先方の責任者に陳述させる」
「会議では担当者に本件のことについて陳述させた」

相手に信用できる言葉を言わせる「確言させる」

「確言」とは信用できる言葉を意味する言葉であり、「確言させる」とは相手に信用に値する言葉を発言させることを指します。相手に何かの根拠となる言葉を言わせるという意味合いが強いので、「言質を取る」の類語と言えるでしょう。

「今回の契約内容はこの書類の内容の通りだと確言して頂きたい」

相手に約束や契約を強く誓わせる「誓約させる」

「誓約させる」とは、約束や契約を確かなものと誓わせる言葉です。「誓う」という言葉と「約束」という言葉が合わさったこの言葉は、強く相手に言質をとるというニュアンスで使われます。

「取引の内容に間違いが無いと交渉相手に誓約させる」

言質を取る人の特徴とは?

ビジネスの場面でも日常生活でもよく言質を取る人には、どのような特徴があるのでしょうか?以下では、言質を良く取る人の特徴についても、詳しく取り上げていきましょう。

周囲に言質をよく取りたがる人がいる場合は、その人の特徴と照らし合わせてみてください。

警戒心が高いため慎重に行動する

よく言質を取る人の主な特徴には、警戒心がかなり高いということが挙げられます。まさに石橋を叩いて渡るタイプで、事前調査や準備は念入りに行うため、大きな失敗は絶対にしないでしょう。

しかし、慎重すぎるが故に初動が遅かったり行動力に欠けていたりして、チャンスを逃してしまうことも多いとされています。

他人よりも優位に立ちたいという気持ちが強い

人よりも優位な立場でいたい気持ちが強いということも、言質を取る人の特徴に含まれます。言質を取るということは、言い換えれば相手が不利になることを掴むことになります。

そのため、言質を取ることそのものよりも、言質を取ることで味わうことができる優越感を目当てに、言質を取りたがる人も多いのです。

コミュニケーション能力や記憶力が高く頭の回転が速い

言質を取る人の特徴には、頭の回転が速いことも挙げられます。特にビジネスシーンでは、交渉事を有利に進めていくために素早く相手の言質を取ったり、前回の相手の言葉を言質としたりすることが重要になるでしょう。

素早く言質を取るには、コミュニケーション能力だけでなく記憶力や応用力なども必要であるため、よく言質を取る人の多くは頭の回転が速いのです。

言質をよく取る人との付き合い方

言質をよく取る人と上手く付き合うことができず、困っている人もいるでしょう。そこで、以下では言質をよく取る人との付き合い方のコツも、紹介していきたいと思います。

言質をよく取る人とのコミュニケーションに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

ゆっくり距離を縮めていく

言質をよく取る人は警戒心が強いので、急に接近してくる人には警戒心を抱きやすいのです。そのため、言質を取る人とはゆっくり信頼関係を築くようにしましょう。

また、相手のプライベートな情報が知りたくても、まだ信頼関係が築かれていない場合は、相手が話し出すまで待つようにすることをおすすめします。

相手の話をよく聞いて共感を示す

言質を取る人と上手く付き合うには、相手の話をよく聞いて共感を示すことも重要です。言質を取る人の警戒心の強さや慎重さには、傷つきやすさが隠れていることもあります。

そのため、共感を示してくれたり自分の話をしっかり聞いてくれたりする人には、安心感を抱きやすいのです。言質を取る人との距離を縮めたい時は、ぜひ話す時には聞き役に徹して、相手に共感をしっかり示してみてください。

小さな約束でも絶対に守る

言質を取る人は約束を守ることに敏感です。そのため、言質を取る人と上手く付き合うには、小さな約束でも必ず守ることがとても大切になります。

言質を取る人からの信頼を取り戻すことは、かなり困難なことです。そのため、言質を取る人と付き合う時は、必ず小さな約束でもしっかり守るように心がけましょう。

「言質を取る」の英語表現

何でも契約書にサインをすることで契約や約束を取り付ける文化が根付いている欧米では、「言質」という言葉は存在しません。

しかし、確約や約束を意味する「promise」や「commitment」などの英語を使うことで、「言質を取る」は英語でも表現することが可能です。

以下では「言質を取る」の英語表現も紹介していきたいと思います。最近ではビジネスシーンだけでなく日常生活においても、外国人と関わる機会は増えているので、しっかり「言質を取る」の英語表現も把握しておきましょう。

「promise」を使った英語表現「make someone promise」

「言質を取る」は英語では「make someone promise」と表現できます。ビジネスシーンでも通用しますが、英語圏の国では契約書のサインが契約の保証とされているので、言質を取っても契約書のサインは必ず確認するようにしましょう。

ちなみにこの英語表現を使うと、「その場で彼に言質を取った」は「I made him promise on the spot」となります。この英語表現は日常生活でも使えるので、外国人との日常会話の中でもぜひ使ってみてください。

確約を意味する「commitment」を使った英語表現

「言質を取る」は確約を意味する「commitment」でも表現することができます。「commitment」は特にビジネスでよく使われるので、ビジネス中に外国人の担当者から言質を取りたい時は、ぜひ「commitment」を使ってみてください。

ちなみに「commitment」を使うと、「その契約の言質を得た」は「 I got a commitment to the contract」となります。

様々な場面で「言質を取る」を使ってみよう

今回は読み方や意味を間違えがちな「言質を取る」について、詳しく取り上げました。正しい意味や使い方を確認したら、ぜひ今回取り上げた例文や英語表現を参考にして、「言質を取る」を様々な場面で使ってみてください。

「言質を取る」の類語は、今回紹介した言葉以外にもたくさんあります。語彙力を伸ばしたい人は、ぜひ自分でも「言質を取る」の類語を調べてみてください。

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