ガラスのハートの意味とは？特徴や診断方法も紹介！

セクハラ、パワハラ、モラハラ、マタハラ、ドクハラ・・・今や世の中のどこにいても色んなストレスにさらされる可能性は極めて大きいと言えます。そしてそんなストレスに毅然と立ち向かうメンタルの強い人もいれば、まるでガラス細工の様に繊細な心の持ち主も。

世に言う「ガラスのハート」とは具体的にどのような意味があるのか、そしてその反対を意味する言葉とは？
まず基本的なことからお伝えして行きましょう。

「ガラスのハート」とは、精神的にもろい性質を持ち合わせ、ナイーブで傷つきやすく、折れやすくて一度壊れてしまうとなかなか立ち直れない危うさを心に持っている様を表します。

また、ちょっとした刺激を受けることで機嫌が悪くなってしまう性格的に難があるという意味合いで使われることもあります。さらにまれではありますが、ガラスが透明であることから連想して濁りのない綺麗な心の持ち主、純粋なハートの持ち主を意味する場合もあります。

「ガラスのハート」という場合、最も用いられやすい意味は先ほど最初に書きました「精神的にもろく、ナイーブで傷つきやすい」ということです。その反対語は「強靭な精神」です。くだけた言い方では「メンタルが強い」とも。

また、まれに「アイアンハート」という言葉が使われますが、これは鉄のように固くて強いことを意味するように思いきや「冷めていて冷酷である」と言う元々の英語の意味もあるので、その意味で言うとガラスのハートが「綺麗で美しい」の意味、すなわち優しさにも通じるニュアンスの逆の意味で使われても良いと言えます。

さらに「ちょっとしたことで機嫌を損ねる」の逆の意味で言えば、「寛容な心」「気長」「おおらかな心」などがあります。少し難しくなりますが「鷹揚（おうよう）」という言葉を当てることも出来ます。

「ガラスのハート」を持つ人はその態度や言動、経験に特徴があります。しかも一見強そうにも見えるのですが現実は違っていたりもする様です。具体的にどの様なものなのか、まず男性から見て行くことにしましょう。

職場の上司や学校でも何かと目立っていて、自分が正しいと信じ切っているがゆえに偉そうに物を言ったり、何かというと人を攻撃するようなきつい物言いをする人がいます。

このタイプは一見強そうに見えて実はその内側にとても弱い本質を抱えているのでそれを隠そうとしてあるいは防御しようとして表向きの見せかけの強さを主張しようする特徴があります。それも強化ガラスならいいのですが、すりガラスのように弱かったりします。

何かの衝撃でその本質が露呈すると様子は一変、シュンとなって何も言えなくなったり逃げてしまったりします。

特に男性全体に言えることでもあるのですが、ガラスのハートを持つ人は「プライドの塊」です。そして「完璧主義」。物事を黒か白という二面でしか見られない性質があり、グレーが存在しないのです。

世の中の物事は、黒か白で決着することの方が少なく、ほとんどはグレーゾーンの中にあるものです。そのグレーの中で適当に自分の落しどころが決まれば問題ないのですが、ガラスのハートの持ち主はそうは行きません。

少しでも自分の理想が傷つけられてそこに想定外の色がにじむと許せない特徴があります。その想定外の状況に耐えられなくてポキっと心が折れてしまうことがあるのです。

幼い時や思春期の多感な時期に強烈なイジメにあったり、自分だけが仲間外れにされた経験があり、その時のトラウマが心のどこかに恐怖心として根付き焼き付いてぬぐい去れないでいる。すると今生きている現実の世界でも特に人間関係で強いストレスがかかった時に当時の記憶が鮮明にフラッシュバックすることがあります。

ガラスのハートの持ち主の中には、この様な決して人に言えない苦しく悲しい過去を抱えているという特徴を持つ人もいます。

こうなると家から一歩も出られなくなったり、人とのコミュニケーションを拒絶する行動に出ることもあるのです。

ガラスのハートを持つ人は、生まれつき持った性格でどうしても人目を気にしてしまうという特徴を持っている場合があります。先ほどのように過去のトラウマがあって後天的に人の様子が気になるというケースももちろんあります。

「どう思われるだろう」とか「こう言われたらどうしよう」などまだ起こっても無いことでも勝手に想像しては不安になってしまう。もともとこの様な要素を秘めているのでいざ予測が現実のものとなると繊細なハートは傷ついてしまうのです。

さて、次はガラスのハートを持つ女性の特徴です。一般的にメンタルは男性よりも女性の方が強いとも言われますが、女性の中にもガラスのハートを持ち合わせている人はたくさんいます。そして少なからずその事で悩み苦しんでいるというのもまた事実なのです。

世の中には根拠のない自信を持っているという人がいますが、おおよそそれとは対極に位置するところにいるのがガラスのハートを持っている人です。「自分は何をやってもダメだ」「自分に価値なんかない」「どうせ自分が一番劣っている」など自分に対する評価が異様に低いという特徴を持っています。

これは強烈な劣等感とも言えるでしょう。もともとの性格から来るものもあれば、小さなときから親に叱られ罵倒されて育てられた人にはどうしても自分を肯定する気持ちになれないまま大人になる人も多いのです。

たとえ周囲の人が褒めてくれてもそれを素直には受け入れられずとても損をしている場合も少なくありません。

ガラスのハートを持つ人の中には細やかな気遣いができる人が多いのも特徴です。良く気付ける分、かえって気を遣いすぎて心が疲れてしまうのです。

良いことをしたにも関わらず、あんなことして迷惑じゃなかったかな、とか余計なお世話だったかもと自分の行動を否定したくなるのです。また自分がしなくていいことまで自分の責任として重荷を背負ってしまったり。

人が冗談で言ったこともその言葉の裏にある心理を考えすぎたり深読みしすぎてそこからコミュニケーションがとり辛くなることがあります。

普通なら笑って聞き流すことを悩みにしてしまったり、自分の行動も否定することで自分の存在を上手く認めることが出来ず、ある時にパリーン！とガラスのハートにヒビが入ってしまいます。

ガラスのハートを持ち合わせている女性には、真面目で大人しい人も多いという特徴があります。明るく笑い飛ばしてストレスをためないで過ごせると楽なのですが、あまりそのような発想にはなれません。

何でも四角四面に考えてしまい、臨機応変に対処できず時にはルールから外れている他人も許せなくなって心が辛くなります。でも本人は極めて大人しいため周囲はそこまでストレスをためて苦しんでいるとは夢にも思わず・・・。

ある日突然ブチ切れたり、周囲が気付いたころには心が壊れてしまっているということすらあるのです。

ガラスのハートを持っている女性には妄想が好きという特徴もあります。自分だけの世界、現実とはかけ離れた自分や登場人物が出てきて色んなストーリーが展開されて行きます。

いわゆる夢見る夢子ちゃん的な面を持ち合わせているのです。何かのきっかけでその現実離れした自分の特徴が周囲の人にばれたり、勝手な思い込みと現実に大きなギャップが出て来た時に非常に困惑しパニックに陥ることがあります。

こうなると誰の手にも負えないほどそのハートは複雑化してしまい、本人にもどうすればスッキリするのか分からなくなるケースもあるのです。

ガラスのハートの持ち主かどうかは、手相を見ても判断できます。自分だけではなく身近な人の手相も確認して大切な相手の心を傷つけないように気を付けるのもとても良いことと言えます。ではその手相とは、いったいどんなものか見て行きましょう。

感情線が全て鎖の様な輪っかでつながっている人はとても心が純粋でナイーブです。また手のシワが全体的に薄い人も色んなことに気を遣うとても繊細な心の持ち主と言えます。

また知能（頭脳）線の途中や最後の辺りに「島」と言われる丸い輪がある人も精神的に病んでしまう傾向が強いのであまり深刻に考えて自分を追い込まないように気を付けなければなりません。

「この人のハートはガラスだな」と感じたとき、適切な接し方とはどの様なものなのでしょうか。そういう自分もある意味ガラスのハートの持ち主かもしれません。

常にすべてにおいてハートがガラスというわけでなくてもある分野やある局面においてはとっても心がナイーブで神経質になってしまったり、傷つきやすくなることはあるものです。

ガラスのハートの人への接し方を心得ることは何かの時にそれが帰ってきて自分を助けることにもつながるかもしれないのです。

ガラスのハートの人は決して悪人でも罪びとでもありません。むしろ優しくて、慈しみの心を持っている素敵な人である場合も多いのです。

そんな純粋な心の持ち主には微笑んで接するのが何より一番です。時に赤ちゃんや子犬の様に無垢ですから屈託のない笑顔で対することで底知れぬ安心感を抱き、あなたにも心を開いてくれるでしょう。そして互いに協力して行ける関係になれば、大きな力になってくれることもあるのです。

遠慮してなかなか自分の意見が言えないというガラスのハートの人の人も多いので、いざ何かを言おうとしたときには絶対に話を遮らないことです。とにかく耳を傾けて聞いてあげること。これはコミュニケーションの重要なポイントでもあります。

ガラスのハートですから良からぬ働きかけがあると心を閉ざしてしまうこともあります。自分の言うことに耳を傾けてくれると感じれば人には離せないこともあなたには話して聞かせてくれるかもしれません。

これは前に書きました「話に耳を傾ける」とセットになることですが、相手の話を聞く時に分かりやすくうなずいてあげることです。これはとても大事なことでうなずくことで共感していることが伝わると大きな安心感が生まれますし、自己肯定感も芽生えます。

自分が否定されていないと感じることが、ガラスのハートの持ち主にはとても大きなステップを踏めるチャンスにもなりうるのです。

ガラスのハートの持ち主はプレッシャーがかかることもとても苦手とします。一方的にこちらの考えを押し付けたり、何かを強要しようとすると強い拒否反応や反発心が生まれます。

何かを頼むときでも出来るだけ「こっちとこっちならどちらがいい？」という様に相手の都合を優先する態度を示すことは有効です。またはタイミングも「今日か明日か来週の何時ならいいですか？」など複数の中から選んでもらうのも良いでしょう。

ガラスのハートを持つ人は、おそらく誰もがこんな弱い心を一日でも早く手放してしまいたいと思っていることでしょう。こんな自分を変えたい、心が強いあの人の様になりたい、など心の中で大きな叫び声をあげているかもしれません。

大丈夫です。そのガラスの様な繊細なハートを強く鍛える方法がここにあるのでご紹介しましょう。今この瞬間からでも始められるものばかりですよ。

「にちにちこれこうじつ」と読む禅の言葉です。どんな日も決して悪い日はなく必ず良い一日であるという意味です。人生の中で一日とて同じ日はなく、その人生を作り上げる一日はどれも奇跡の連続で出来ています。

人生は誰かと比較するためにあるのではなく、あなたの人生は人類で唯一あなただけが送ることの出来る特権を持っています。生きているだけで価値がある「好（よ）き人生」なのです。

失敗したと思う一日も見方を変えればそうでもなかったりします。自分でいちいち点数をつけようとせず、まず今日も明日もずっとずっと「好き日」が続くから大丈夫と考えましょう。

そして「好き日」だった理由を一日の終わりに考えて眠ります。たとえ悲しいことや悔しいことがあって消え入りそうになっても、それでも・・・好き日、それでも・・・好き人生なのです！

完璧主義を捨て、黒か白かで物を見ることも一旦辞めてみましょう。世の中に完璧な人はいませんし、絶対正しいという人もいません。ただあなたが完璧でないといけないと思い込んでいるだけです。

あなたもどんな人も失敗しながら大きくなり、そしてこれからも色んなミスをしながらも人に許されて生きて行けるのです。ならば人も許しましょう。黒か白でなくグレーもアリなのです。

たとえ自分が思った様な結果を出せなくても評価を得られなくても、今回はこれで良いと自分をグレーゾーンに誘導して許すのです。楽ですよ。そして許す者は必ず許されますから。

自分の長所や得意なことを一つでもいいので掘り下げてみませんか。「好きこそものの上手なれ」と言います。楽しみながら磨き上げて行ったものはそれだけ大きな喜びや感動を与えてくれるものです。

自分の中に喜びや感動を持って生きている人のハートは知らず知らずのうちに強くなって行きます。自分はガラスだなんて思っていてもそう簡単には割れなくなりますよ。

自分で抱えきれなくなった思いは無理せずドンドン手放しましょう。そのための発散の場を確保することです。カラオケでも、スポーツでも、読書でも、誰かにとことんぶちまけるでも構いません。大笑いするのも良いでしょう。

気持ちの入れ替えが済んだハートは、ガラスではなくまるで何でも吸収できるゴムのように粘り強くたくましくなっているものです。そしてそんな時のあなたの顔もイイ表情になっているものですよ。

それでは実際にあなたがガラスのハートの持ち主なのかそうでないのかチェックしてみましょう。以下に掲げる項目に「イエス」と思えばチェックを入れてください。その個数で診断できます。

□否定されることが苦手

□人の言うことや目線が気になる

□一人でいることが好きだ

□嫌いな人がいる

□自分のミスをなかなか水に流せない

□一度決めたことは達成しないと気が済まない

□人の話を聞くより自分の話がしたい

□眠りにつくまで時間がかかる方だ

□負けたくない気持ちが強い

□人生は楽しむものだと思えない

さて診断結果を確かめて行きましょう。
0〜3個なら　　「ガラスのハートではない」
4〜5個なら　　「ややガラスのハートの可能性あり」
6〜7個なら　　「ガラスのハートの傾向アリ」
8〜10個なら　「ガラスのハート確定」

もし、自分がガラスのハートだとしても落ち込まないでください。（それがもうガラスのハートの証拠です！）これは繊細で優しい心がある証拠でもありますから全てを否定する必要は全くないのです。

それより自分のハートがガラスであることを自覚して、前述の克服法を実践してみることの方が大きな意味を持つことを知ってください。

ガラスのハートを持っているということは、もろい面があり一度壊れると大変厄介であることは間違いありません。でも人間だからこそ持ち合わせるきめ細やかな感情や純粋で美しい心があることもまた事実なのです。

どんなものにも必ず明と暗の両面がありますから、すべてが悪いということは絶対にありません。良い面は残しつつ、これ以上この心を持つと生き辛いなと感じたら、それを上手に手放したり薄めたりする習慣が身につけばきっと人生はもっと素敵なものへと変わって行くことでしょう。