不躾(ぶしつけ)の意味や類語とは?不躾なお願い・不躾ながらの使い方

不躾という言葉は知っていますか?聞いたことがあっても、言葉の意味を知っている方は少ないでしょう。不躾な言葉は様々なビジネスシーンでも使われるため、知っておいて損はありません。では不躾の意味や類語、不躾なお願いの使い方をご紹介していきます。

不躾(ぶしつけ)の意味や類語とは?不躾なお願い・不躾ながらの使い方のイメージ

目次

  1. 1「不躾」を正しく使おう
  2. 2「不躾」の読み方と意味
  3. 3「不躾」の使い方
  4. 4「不躾」の類語表現
  5. 5「不躾」の対義語
  6. 6「不躾」の英語表現
  7. 7不躾な人ってどんな人?
  8. 8日常で不躾を使ってみよう

「不躾」を正しく使おう

不躾という言葉を聞いたことはある人も多いのではないでしょうか。しかし、実際の言葉の意味や、どういう場面で使っていいのかわからないという人もいるでしょう。不躾という言葉の意味を曖昧に理解していたりすると、実際の使う瞬間には口から出てこないものです。

不躾という言葉を使う場面でも、不安で口から出せなくならないように、言葉の読み方や意味自体を把握しておくことで役に立つときがあるでしょう。ビジネスシーンでもよく使われる言葉なので、知っておいて損はないです。では不躾の意味などについてご紹介していきます。

「不躾」の読み方と意味

不躾という言葉は仕事でもよく聞く言葉ですが、意味を理解していないで使っている人もいるでしょう。なんとなくイメージは掴めている人は多いですが、言葉そのものの意味を分かっていたほうが、実際の場面で生きてきます。では不躾の読み方や由来、意味についてご紹介していきます。

「不躾」の読み方

不躾は「ぶしつけ」と読みます。躾という漢字に否定形の不という漢字がくっついた言葉になります。躾とは、その漢字の通り、身を美しくするという意味合いの言葉です。日本の漢字の多くが中国から来ましたが、躾は国字で日本で生まれた漢字になります。

身を美しくするという意味は、外見だけではなく、心や行動、仕草も美しくするという意味があり、それに不という感じがつくことで、不躾という感じになります。では不躾という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。

「不躾」とはどういう意味

不躾とは先ほど説明した通り、躾の否定形になります。したがって、無礼や無作法、失礼という意味合いがあります。礼儀をわきまえていない様や、相手に対して失礼な発言、態度を表す様子のことを言います。自分から不躾という言葉を発する場合は、一見謙虚な姿勢も見られがちです。

自分をへりくだり、躾に自信がないときに使う言葉でもありますが、相手によっては悪い捉え方もするでしょう。そして、不躾には、唐突や露骨などの意味合いもあります。急な行いで、相手に失礼を与えた場合などにも、不躾という言葉は使われます。

「不躾」の使い方

不躾という言葉の意味などをご紹介してきましたが、実際に日常で使うには難しい場面もあるでしょう。不躾は、類語に失礼や無礼なという意味があるので、相手のことを指している状況になります。しかし、不躾という言葉のほとんどが、自分の行動や発言に対して使います。

直接相手に対して、「あなたの発言は不躾です。」などの使い方はあまりしません。ビジネスシーンにおいても、相手に直接使う場面は少ないでしょう。自分の行動に「不躾で恐縮ですが」と言葉が続くことが多いです。

「不躾」を使った例文

不躾という言葉は、自分の行動や発言を、相手に伝えるときに使うことが多いと、ご紹介しましたが、実際に使うとなると不安な気持ちもあります。ですので、例文を使って、不躾という言葉を理解することで、ニュアンスを掴みやすいでしょう。では不躾の使い方を述べた例文をご紹介してきます。

例文①不躾ですが

「不躾ですが、お名前を教えて頂けますか。」こういった不躾の使い方は、なんの前触れもなく唐突に使う状況が挙げられます。意味としては、前触れもなく失礼な質問をして、申し訳ありません。というニュアンスになります。

例文②不躾ながら

「不躾ながら、お伺いしてよろしいでしょうか。」こういった不躾の使い方は、不躾ですが、と同じように、前触れもなくという意味があります。そして、「遠慮せずに申し上げますと」などに意味もあり、相手にへりくだって伝えるときの使い方になります。

例文③不躾なお願い

「不躾なお願いですが、資料を作成して頂いてもよろしいですか。」こういった不躾の使い方は、目上の人に対して恐縮ながら伝える場合に使う例文になります。そのほかに、不躾なお願いは、立場が同等の間柄でも、状況によって変わります。身近での使い方は、お金を借りる際などに用いられることが多いです。

例文④不躾な質問

「不躾な質問で恐縮ですが、こちらを教えて頂けますでしょうか。」こういった不躾の使い方は、唐突な質問を自分がするうえで、相手の気持ちを害さないようにという意味を持った使い方になります。「急にこんな質問をして申し訳ありません。」などの意味合いもあります。

例文⑤不躾な物言い

「〇〇さんが、不躾な物言いで伝えてきた。」こういった不躾の使い方は、相手の話し方や言葉で自分の気分を害されたときに使います。物言いとは、言葉遣いや伝え方、言い争いなどの意味があり、不躾な物言いは、失礼な言葉遣いや、無礼な伝え方を意味します。

例文⑥不躾な対応

「店員の不躾な対応に腹が立った。」こういった不躾の使い方は、相手の対応が自分に対して、失礼や無礼だった場合に使われる例文です。また、類語として、失礼な対応や、無礼な対応なども挙げられます。

例文⑦不躾に

「不躾に失礼しますが、」こういった不躾の使い方は、相手に恐縮の意味を込めて、言葉を伝える際の使い方になります。「不快な気持ちになってしまった申し訳ありません。」という意味もあり、使い方によって、立場も変化してくるでしょう。

「不躾」の類語表現

失礼ですが、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか。
返事が遅くなった無礼を、お許しください。
唐突にこんなことするなんて無作法だ。
先日は非礼な振る舞いをしてしまい、大変申し訳ありませんでした
大失態を犯しても気にしていない〇〇は、恥知らずだ

失礼

不躾の類語には、失礼という言葉があります。失礼とは、相手に対して礼儀を欠いてしまった時や、それを心得ていなかった場合に使う言葉になります。ビジネスシーンでは、一番と言ってもいいほど使われる言葉です。相手との別れの際や、何か尋ねるときなどにも使われる言葉で、軽い謝罪の意味合いがあります。

「失礼ですが、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか。」には、以前相手と会ったことがある場合などに使われる言い方で、基本的には目上の人に対して使う場面が多いでしょう。そして、よく使われる「失礼しました。」という言葉だけでは、お詫びの気持ちの意味しかないため、お詫びの言葉としては使われません。

Thumb肘をつく心理!立て肘をつくのはマナー違反?治し方も紹介
周りに一人くらいは肘をつく人がいるでしょう。どうしても肘をつく人は、悪いイメージになってしま...

無礼

無礼とは不躾の類語で、礼儀にはずれること、その様子を表した言葉になります。失礼よりも礼儀に欠いた言葉で、自分や相手がの感情が揺さぶられて、怒りや悲しみを生むほどの非常識な様を意味しています。仕事でも「無礼だ」などの発言はよく耳にするでしょう。

「返事が遅くなった無礼を、お許しください。」という例文は、相手をとても不快にさせてしまい、申し訳なく思っている様子を伝えるときに使います。自分が相手に対して無礼という言葉を使う際は、それほど強くない意味合いを持ちます。しかし、相手に伝える場合の「君は無礼だ」などは、非常に不快に感じた際に用いられます。

無作法

無作法も不躾の類語になります。読み方は「ぶさほう」で、礼儀を欠いた作法という意味合いがあります。無礼という言葉とも類語で、同じく怒りや悲しみなど感情が揺さぶられるほどの無礼な様になります。「唐突にこんなことするなんて無作法だ。」という例文は、相手の行動について指す言い方であり、相手を注意する際にも用いる言葉です。

非礼

不躾の類語で、非礼という言葉があります。しかし、非礼とは失礼や無礼よりも礼儀を欠いた様子を表しています。印象も一番悪い言葉で、主に大きな失態や取り返しのつかないことをしてしまった場合に使われます。ビジネスシーンでは、会社内の失態ではなく、お客様や取引先をも巻き込んだ状況に使われるでしょう。

「先日は非礼な振る舞いをしてしまい、大変申し訳ありませんでした。」という例文は、この上ない大失態や失敗を、心から謝罪する際に用いられます。ビジネスシーンで、非礼を使うほどの失態は、取り返しがつかない状況になっている可能性もありますので、注意したいです。
 

恥知らず

恥知らずという言葉は、不躾という言葉と類語でもあります。恥知らずは、周囲が恥ずべき事と感じているのを、平然と行うさまになります。「恥知らずな人間は無礼に値する」のように、恥知らずと無礼を組み合わせて使う場面もあります。意味は、周囲が恥ずかしいと感じていることを、平然を行い、相手に迷惑をかけている様子です。

「大失態を犯しても気にしていない〇〇は、恥知らずだ」という例文は、失態を犯している〇〇が、その失態を失態と感じていない様子や、申し訳ないと思っていない様子を表しています。

「不躾」の対義語

あの人は礼儀正しい人だ
彼女はとても折り目正しい
店員さんの慇懃な接客で、気分が良い

礼儀正しい

不躾の対義語に、礼儀正しいという言葉があります。礼儀正しいとは常識を守れて正しい作法を出来ているさまを表します。この礼儀正しいという言葉は、小さいときから親に言われて育った人も多いのではないでしょうか。そして、礼儀正しいという言葉には、態度や行動に対しての意味合いもあります。

「あの人は礼儀正しい人だ」という例文は、相手の行動や、言動、人間性に対しても高い評価を付ける際の言葉になります。一般的にマナーや礼儀を守れている人の様子になりますので、言われて嬉しい言葉でもあるでしょう。

折り目正しい

折り目正しいという言葉は、日常ではあまり使われることは少ないですが、不躾の対義語になります。折り目正しいとは、行儀作法をよくわきまえているという意味になります。「彼女はとても折り目正しい」という例文は、彼女が行儀作法をよく知っている様子で、相手への敬意も忘れていない様になります。

Thumb会社の上司との飲み会マナー・作法!お酒の席では超重要!
会社の上司との飲み会、お酒の席のマナー、作法を知っていますか?新人であれば飲み会やお酒の席が...

慇懃

慇懃とは、真心がこもっていて礼儀正しい様子を表します。読み方は「いんぎん」で、相手への接し方が腰が低く、丁寧な様子を「慇懃な挨拶」などと言います。「店員さんの慇懃な接客で、気分が良い」という例文は、店員の接客に真心を感じて、感謝を表している様子になります。

しかし、慇懃という言葉でよく耳にするのは、「慇懃無礼」ではないでしょうか。「慇懃無礼」にはうわべだけ丁寧で礼儀正しくしており、逆に無礼であるという意味を持った言葉になります。慇懃という言葉自体に無礼という意味はないため、勘違いしないようにしましょう。

「不躾」の英語表現

You're rude
impolite remarks

rude

rudeには不躾なという意味のほかにも、失礼な、無礼なという意味があります。rudeには無意識や意識ある両方の意味を持つ失礼という言葉に当たります。軽い意味合いの失礼という言葉を使う際にはrudeという英語表現のが合うでしょう。「You're rude」は「あなたは失礼だ」という訳で、英語になると、相手に直接失礼と言う場面も多いようです。

日本と違って、相手にストレートに物事を伝える文化がありますので、「You're rude」には、あなたは失礼だという意味になります。

impolite

impoliteは、失礼や無礼など意味がありrudeと類語になります。しかし、rudeと類語でも少し重みを持った言葉です。「impolite remarks」は「無礼な言葉」という訳で、rudeよりも礼儀を欠いているさまや、非常識な行いや、発言のことを表します。

不躾な人ってどんな人?

不躾とは礼儀作法を欠いているさまとご紹介しました。では、ストレートに不躾な人とはどのような人を言うのでしょうか。周囲から不躾な人と思われないようにも行動や発言に注意していきましょう。

相手の心に土足で入る人

不躾な人として、表されるのが相手の心に土足で入る人でしょう。例えば初対面で、収入を聞いてくる人や、プライベートなことを根掘り葉掘り聞いてくる人は、周囲から不躾な人と思われるでしょう。実際に自分が思われていないか注意しましょう。

自分の非常識を理解していない人

自分は不躾な人ではないと思っていても、意外と気付いていないのが、非常識を理解していない人でしょう。例えば、なにも気にせずにゴミをポイ捨てする人や、列に並ばない人などが挙げられます。それに加えて、少しでもマナーを守れない非常識な人は、不躾な人と思われてしまうでしょう。

自分の非常識さを他人に言われるまで気づかない人も世の中にはいます。そう言った人が不躾な人という印象を受けますので、日常で非常識なことを無意識にしていないか注意しましょう。

日常で不躾を使ってみよう

いかがだったでしょうか。不躾という言葉は、よく耳にしても実際の日常で使うことは珍しいでしょう。しかし、意味はどちらにせよ難しい言葉を使用することで、知的に見えるのも確かです。不躾という言葉は、その時の状況や場面によって、使い方が変化してきます。

しかし、理解すればそこまで難しい言葉ではありません。例文を意識しながら、不躾という言葉を使ってみましょう。

関連するまとめ

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ