所作の意味とは?所作が美しい人ってどんな人?

所作が美しい人とは、どのような振る舞いをする人でしょうか。美しい所作を気に掛ける心は、時に人を魅了します。内面から滲み出る品格に人としての余裕を感じるからかもしれません。所作とはどのような意味でしょうか。所作の意味と使い方をご紹介いたします。

所作の意味とは?所作が美しい人ってどんな人?のイメージ

目次

  1. 1日本の伝統と深く関係している「所作」
  2. 2「所作」の使い方
  3. 3所作が美しい人の特徴
  4. 4こんな振る舞いは所作が美しくない
  5. 5所作を重んじる分野とは?
  6. 6美しい所作を学ぶことができる習い事
  7. 7「所作」と「仕草」の違い
  8. 8美しい心に美しい所作が宿る

日本の伝統と深く関係している「所作」

人生は毎日の積み重ねです。日常がその人自身を作りだします。あなたが今、日本にいるのなら自然と日本の文化が染みついた日常を送っていることでしょう。

日常には、その国の文化が溶け込んでいるものです。文化は伝統を作り出します。日本には、さまざまな伝統がありますが、その伝統に共通する点は、品格です。

伝統品という物に留まらず、伝統品を作る職人の手さばきや、振る舞いは息を飲むほど凛としています。また、能や歌舞伎、茶道や華道などの伝統もその美しい振る舞いから見る人を魅了します。

茶道や華道は、花を愛でたり、茶を頂くことをメインに捉えているわけでなく、その前後の振る舞いまでも全て重要とされています。

そのひとつひとつの日本人としての誇りや思いを一挙にまとった伝統は、あなたが気付かないうちに日本の文化に浸透し、あなたのふとした日常に溶け込んでいるのです。

「所作」の読み方と意味とは?

所作は、「しょさ」と読みます。所作の意味は、振る舞い、身のこなし、動作のことを指します。日常ではあまり頻繁に使う言葉ではないかもしれませんが、小説などで見かけることもある言葉です。文豪、夏目漱石の小説には「所作」が含まれた文章がいくつか存在します。

また、演芸でも所作は身のこなしという意味で使われます。他には、声を出しお経を読むことを指す読経や、神や仏など信仰対象を拝むことを指す礼拝、など神や仏に対する日課を意味する言葉としても使われます。

「所作」の使い方

あなたの発する言葉は、あなた自身を表現するようなものでもあります。何気ない言葉でも、その人の知性や品格を感じさせることもあるのではないでしょうか。

ボキャブラリーに乏しい人よりも、ボキャブラリーに富んだ人の方がより自分を表現することもできますし、会話も弾みやすくなります。会話以外でも、学校であれば作文、仕事であればメールや書類などボキャブラリーが増えることでメリットも多くなると思います。

人は常に何かしら動いているものです。ですので、振る舞いを意味する所作はどんな日常にも溶け込んでいます。「所作」をあなたのボキャブラリーに加えてみてはいかがでしょうか。

「所作」を使った例文

所作はおもに身のこなしや、立ち振る舞いのことを意味します。人の立ち振る舞いに対しての感想や、思いを表現する場面で所作という言葉が使われることが多いです。

それでは、シュチュエーション別に所作を使った例文を具体的に3つご紹介いたします。ぜひ、参考にしてみてください。

例文①伝統芸能を観覧しての言葉

Aさん:「とても素敵でしたね。見ていて引き込まれました。」
Bさん:「そうですね。彼らの所作は息を飲むほど美しいものです。」

例文②お転婆な女の子が祖母に注意される際の言葉

女の子:「あ!お饅頭だ!!」

テーブルのお皿の上に置いてあったお饅頭をサッと掴み、歩きながら食べる女の子

祖 母:「こら!そんな所作をしていてはお嫁にいけませんよ。お行儀が悪いですよ。」
女の子:「は~い。気をつけるよ、おばあちゃん。」
祖 母:「あなたには、所作の美しい人になってほしいわ。」

例文③婚活パーティーに来なくなった友人に対して

Aさん:「最近婚活パーティーに来なくなったけど、いい人でもできたの?」
Bさん:「ううん。茶道を習い始めたんだ。」
Aさん:「え~!凄い!茶道とか素敵ね。」
Bさん:「最近惨敗続きだったからさ。自分を見つめ直そうと思って。」
Aさん:「わかるわ~。婚活上手くいかないと、自信なくすよね。」
Bさん:「茶道してるとね、綺麗な所作を意識するようになったの。」
Aさん:「所作が綺麗だと、品よく見えて男性ウケが良くなるかも!」
Bさん:「自分を高めることで、素敵な出逢いがあるといいな。」
Aさん:「私も茶道習おうかな。」

所作が美しい人の特徴

所作が美しいと、その人の持つ美しさがさらに際立ちます。美しい所作を会得するには、ある程度の努力も必要です。その努力ができる向上心と精神力も、所作の美しさを際立たせているのだと思います。所作の美しい人には、どのような特徴があるのでしょうか。ご紹介いたします。

姿勢が良い

姿勢は、その人の意識が自然とでるものです。特に日常でとる姿勢は、無意識の連続です。いくらばっちりメイクに素敵な服を着たとしても、姿勢が悪いと台無しです。

所作が美しい人は、姿勢が良いという特徴があります。美しい所作は、美しく振る舞うことでもあるので、姿勢が悪いと成立しません。

姿勢を正すことで、その人本来が持つ美しさが伝わります。また、姿勢を正している本人にもメリットがたくさんあります。姿勢を正すということは、必然と目線が上向きになります。目線を高くもつことで、ポジティブな精神が司りやすくなるそうです。

たしかに、自信のない人や気分が落ち込んでいる人はどことなく目線が下を向いていることが多いかと思います。姿勢を正すことで、気分も上がり、気持ちが元気になることで表情も和らぎ、ますます所作が美しくなるのではないでしょうか。

食べ方が綺麗

食事は所作の美しい人にとって、本領を発揮できる機会でもあります。お箸やフォーク、ナイフ、スプーンなど料理により使うものは違いますが、所作の美しい人はどの使い方も綺麗です。

また、食事をするにはお箸を持つ、お椀に手を添える、お箸で食べ物を掴む、掴んだ食べ物を口に入れるといった動作を席に座ったまま行うことになります。

テーブルという小さなスペースで行われる振る舞いは、日常のどの所作の中でも群を抜いてその人の育ちや品がさらされる機会になるのではないでしょうか。

所作が美しい人は、食べ方や食器の使い方がとても綺麗です。自分自身も心地良く食事を楽しむことができるうえに、周囲も気持ちが良いのでいいこと尽くしです。

余裕を感じる

所作が美しい人は、たとえ忙しいシーンになったとしてもどこか余裕を感じる立ち振る舞いができるものです。その余裕には周囲を安心させる力と、慌ただしい雰囲気さえ凛とした空気に包み込む不思議な力があります。

それはきっと、所作が美しい人のメンタルが落ち着いているからかもしれません。美しい所作は、ひとつひとつの事をないがしろにせず、丁寧に扱うといった心掛けから芽生えるものです。

そういった心掛けを継続することで、美しい所作は自然と身についていくのではないでしょうか。所作が美しい人の特徴として、心のどこかでは必ず冷静でいろうとする気構えがあるのだと思います。

評判がいい

所作が美しい人は、周囲から見ても心地良いものです。美しい立ち振る舞いや食事の仕方など、洗練された身のこなしは周囲を不快に感じさせず他者との共存力も高いといえます。

所作が美しい人は、周囲からの評判も良いという特徴があります。所作を気に掛けることで、自然と周囲にも気を配り、相手を思いやる配慮という力を備えているからかもしれません。

こんな振る舞いは所作が美しくない

美しい所作を会得する為には、美しくない所作がどういうものかを知る必要があります。そうすることで、もし日常で美しくない振る舞いをしてしまいそうになった時に、自分でブレーキをかけることができます。

どのような振る舞いが、所作を美しくないものにしてしまうのでしょうか。ご紹介いたします。

物をないがしろに扱う

物を大切に扱うことができる人は、美しい所作を身につけているものです。テーブルの上にコップやお皿をゴトッと雑に音を立てながら置いたりしません。エレガントな振る舞いが非常に上手です。

また、人から何かを受け取る場合も、片手でサッと受け取るのではなく、両手で丁寧に受け取ります。受け取る物を大切に扱おうとする心遣いと、相手への思いやりがあってこそできる立ち振る舞いです。

丁寧な立ち振る舞いは、手先にも表れます。美しい所作には、手の扱い方、物に対する気持ちも重要となります。

TPOをわきまえていない

静かな美術館や図書館で大声で話したり、バスや電車の公共の乗り物の中で平気で携帯を使い通話するといったTPOをわきまえない行動は、所作を残念なものにしてしまいます。

その人のもつモラルがさらけ出される為、周囲に配慮した品のある振る舞いは、所作の美しさに必須なのです。

美しい所作ができる人は、その場に合った声のトーンの使い方を心得ています。個性は大切ですが、周囲に溶け込む協調性も大切だということを知っているのです。

時間に追われ過ぎている

美しい所作には、余裕が必要です。しかし、常に時間に追われ過ぎているようでは、美しい振る舞いをすることまで気が回らなくなってしまうのではないでしょうか。

余裕を持つには、時間配分を上手く調整する力が必要です。時間の管理をすることで、焦らず物事に取り組む余裕が生まれるのではないでしょうか。

余裕は、美しさを生み出します。美しい振る舞いは、時間に余裕があってこそできるのです。

所作を重んじる分野とは?

日常での立ち振る舞いとは一味違った魅力を発揮する、所作もあります。所作自体を見せ場とする分野も多く存在し、見る人を魅了し続けています。所作を重んじる分野にはどういったものがあるのでしょうか。ご紹介いたします。

相撲

相撲は、最初から最後まですべてが所作と言っても過言ではありません。土俵に上がり、足を開きしゃがんで膝の上に手を乗せる蹲踞(そんきょ)は、戦う意志と、これから戦う相手への尊敬の意を示す所作でもあります。所作のひとつひとつに、意味があるのです。

また、四股を踏む様子は観客を魅了する所作のひとつではないでしょうか。体全体で表す所作もありますが、手の使い方にも注目してください。

懸賞金が付いた相撲で勝利した力士が、懸賞金を手に取る際、手刀(しゅとう)を切ります。このように、手で行う所作も相撲には存在します。

剣道

どのスポーツも礼儀を大切にすると思います。その中でも剣道は、礼儀を体現づける所作を非常に重視します。例えば、試合中に審判が反則をとるかなど相談する時間も、所作が必要です。

その時間は合議と呼ばれます。審判が合議をかけると、試合中の剣士はその場で木刀をおさめ、帯刀をしてコートの境界線まで下がっていきます。

そして、その場で正座または、蹲踞(そんきょ)といって片膝を床に付け上体の姿勢を正した状態で待つことを求められます。試合中だけでなく、試合が中断された際にも、所作が非常に重要となるのです。

茶道

茶道は和敬静寂(わけいせいじゃく)を大切にします。和敬静寂とは、お互いの心を開いて尊敬し合い、心の中も清らかにし、動じない心を持つという意味です。

この、和敬静寂は茶道のひとつひとつの手の使い方、歩き方、座り方などすべての所作に必要な意識です。正座やお辞儀も大切な所作です。また、上座や下座といった位置関係で動作が決まる作法は、所作が重んじられた「武家作法」が元となっているそうです。

能には様々な所作がありますが、「カマエ」と「ハコビ」という所作が基本とされています。カマエとは、立った状態で顎を引き、腰に力を入れた姿勢です。ハコビとは、重心はそのままで高さを変えず、床に足を付けかかとを上げることなく移動する歩き方です。

日常の手足の使い方とは全く違った動きがある、難しい所作です。その難しい所作を会得することで、美しく舞うことができるのです。

将棋

将棋は、礼に始まり礼に終わるともいわれます。対局が始まる時から、終わる時まで礼節を重視した競技でもあります。他の競技と大きく違う点は、負けたことを自ら声に出して「負けました」と発言することです。これは将棋独特の所作ではないでしょうか。

また、他の競技では試合の合間に監督や先輩などからアドバイスや指示をもらうこともあるかと思います。しかし、将棋は対局が終わるまで助言も厳禁なのです。

駒をきちんとマス目に入れ、一度指した手はやり直してはいけません。そんな緊張感ある個々の戦いの中での所作は、ひときわ凛とした姿に見えるのではないでしょうか。

美しい所作を学ぶことができる習い事

美しい所作を身につけるには、自分自身の振る舞いを意識する必要があります。どのような立ち振る舞いをすると美しく見えるのか、習い事をして身に着けることもできます。所作を美しくする、おすすめの習い事をご紹介いたします。

茶道

茶道には、おもてなしをする亭主と、招かれる客が存在します。茶道の作法や所作は、相手への気配りや心配りが元となっています。茶道を学ぶことで、日常での立ち振る舞いも、相手を思いやることができる美しいものとなるのではないでしょうか。

華道

華道は、生けた花を愛でるだけでなく、生けた人の感性や思いを感じ取ることを楽しむものでもあります。

また、生花を扱う為、四季折々の植物と触れ合い四季の変化を味わうこともできます。そうすることで、豊かな感性が育ち、美しい所作へとつながっていくのではないでしょうか。

日本舞踊

日本舞踊は、先生の所作をまねて学ぶことを基本とする為、美しい所作を学びたい方にはぴったりの習い事だと思います。一度ついた師匠は変えられないそうです。

人と人との繋がりをとおして学ぶ日本舞踊は、その人に合った美しい所作を身につけることができます。

和服の着付け

和服を着る機会は、結婚式やお宮参りなど、なかなか日常的に少ないと感じる人が多いのではないでしょうか。着物を着ていると、普段の洋服を着ている時とは違いスッと背筋が伸びるような気持ちになるかと思います。

和服の着付けを学ぶと、日常で着物を着たいという気持ちが強くなると思います。着物を着ると歩く歩幅、座り方、立ち方、食事の仕方など普段無意識にする振る舞いも、着物を着ることでひとつひとつ特別な作業のように感じるかもしれません。

そうすることで、自然と着物姿に似つかわしい美しい所作を会得することができるようになると思います。

マナー講座

美しい所作を会得する為には、マナーを心得ていることも必要です。マナーは、周囲との温かみのある調和をとる為の礼儀作法でもあります。

礼儀作法は相手への思いやりが前提となります。思いやりを持つことができる心の美しさが、美しい所作へと繋がるのではないでしょうか。

「所作」と「仕草」の違い

仕草は、自然と無意識におこなう比較的小さな動作を指します。それに比べ、所作とは立ち振る舞いや、目線、間の取り方など、その場と相手を意識しておこなうものです。

美しい心に美しい所作が宿る

人は、外見が大切かもしれません。しかし、いくら恵まれた外見を持ち、美しい服を着て、綺麗なメイクをしていたとしてもその人の所作が美しくなければ、せっかくの美しい見た目は空虚なものに感じてしまうはずです。

所作は、日々の努力で培われます。美しい振る舞いを心掛ける向上心を持つことは、人間的にもとても魅力的です。美しい所作は、美しい心に宿るのではないでしょうか。あなたの心掛け次第で、あなたの所作はもっと美しく魅力的になるはずです。

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