感傷に浸るの意味とは?感傷に浸る人の心理や特徴!
毎日忙しい中でふと感傷に浸ることはありますか?失恋で辛かった記憶、友達と喧嘩別れした苦い思い出。あなたが感傷に浸りたい気持ちになる時はどんな時でしょう。感傷とは?感傷に浸るという言葉の意味や感傷に浸る人の特徴について解説します。
目次
感傷に浸りたい気持ちになる時もある!
忙しい毎日を送っていると昔の事を思い出している余裕はありません。でも、ふとした瞬間に感傷(かんしょう)に浸りたい気持ちになる時はあります。
過去に失恋して辛かったこと、親友と喧嘩別れしてしまった苦い思い出。古傷が痛むとでもいいますか・・つい感傷に浸ってしまう事は誰でもあるようです。
あなたが感傷に浸りたい気持ちになる時はどんな時でしょう。感傷(かんしょう)とは?感傷に浸るという言葉の意味や感傷に浸る人の特徴について解説します。
「感傷に浸る」の意味とは?
まずはじめは「感傷に浸る」の言葉の意味についてお話します。「感傷に浸る」の「感傷(かんしょう)」とは「心を傷めること」を意味します。
従って「感傷に浸る」とは、心を痛めるような感情的な気分を味わうことを表した言葉です。今現在の心の痛みを味わう事もあれば過去を思い出して感傷に浸る事もありますが、どちらかというと後者で使う時が多いです。
次の章で「感傷に浸る」という言葉を使った特徴的な例文を3つ挙げますので参考にしてください。
「感傷に浸る」の使い方
前述したとおり「感傷に浸る」の使い方の基本は「過去の事」を思い出すときに使います。将来の事を心配して感傷に浸ると言う使い方はしません。ちなみに将来を心配する時は「将来を憂える(うれえる)」といった言い方をします。
感傷に浸るという言葉は、自らその状態になる時に使われます。なぜ自ら進んでそのような状態になるのかといえば、感傷に浸ることで、過去に受けた心の傷を癒そうとする気持ちが働くからです。
忙しすぎる毎日だと感傷に浸る時間もありません。感傷に浸る気持ちになれないという場合もあるでしょう。このように感傷に浸る時は時間と心に余裕がある時が多いです。感傷に浸って自分の心を癒す、そんなイメージで使うといいでしょう。
「感傷に浸る」を使った例文
では早速、感傷に浸る、を使った例文を紹介します。他にも「感傷に浸る」を使った例文はありますので、ご自分の過去を思い出しながら文を作ってみてください。ここでは代表的な例文を3つ挙げてみます。
例文①夫に先立たれてから感傷に浸る間もなく必死で働いた
夫が病気で先に亡くなってしまった。残された妻はまだ幼い二人の子供を育てるために必死で働いた。その間、感傷に浸る心の余裕や時間はなかった。といった使い方をします。
親しい人との別れは何よりも辛いです。日常生活に没頭して感傷に浸る時間がない方が痛みを感じずにいいのかもしれません。
例文②昔の彼氏の写真が見つかりしばらくの間感傷に浸る
大掃除をしていたら、思いがけず昔の彼氏の写真が見つかった。それを見た途端、彼氏との楽しい思い出がよみがえり、感傷に浸ってしまった。という状況で使います。
皆さんにも、きっとこんな瞬間はあるのではないですか?今は写真というより、保存したまま消去しなかった画像といった方が分かりやすいかもしれません。
例文③今日は病みソングを聴いて感傷に浸る事にした
病みソングとは心の闇に焦点を合わせた泣ける歌の事です。「失恋した当初はショックで涙も出なかった。でも、今日は一日中病みソングを聞いて感傷に浸る事にした。私、頑張れ。私ならきっと乗り越えていける・・!」と自分で自分を慰める状況の時に使います。
泣ける歌というのは人ぞれぞれです。ネットで紹介していた泣ける歌を聴いても自分の心には響いてこなかった、と言うこともあります。
感傷に浸る時に聴きたいお勧めの曲
感傷に浸りたい時は心の傷を癒す曲を聴くのがお勧めです。音楽の力は絶大です。音楽を聴くときは同調作用のある曲を聴く方が癒しの効果があります。例えば、彼氏に振られて辛い時に友達が「彼氏にプロポーズされて~私ってすごく幸せ」と言ったとしたら・・・
あなたは「人の気持ちが分からない奴だ」と感じると思います。でも「気持ちわかるよ、辛かったね」と言われると癒されるでしょう?感傷に浸る時は元気づける曲よりも自分の気持ちを代弁してくれているような詩やメロディーを選んだ方が癒されます。
この時、必ずしも失恋ソングである必要はなく、メロディーが自分の気持ちにしっくりくればいいのです。また、個々の思い出の曲というのは感傷に浸りやすいです。ここでは誰でも聞いたことのある感傷に浸る時に聴きたいお勧めの曲を3つ紹介します。
ひまわりの約束(秦基博)
コマーシャルソングにもなっているので聴いたことのある人は多いと思います。アニメ映画ドラえもん「STAND BY ME ドラえもん」の主題歌として作られた歌です。
「悲しむだけでなく、別れてもその先で会えると信じ未来に向かって歩む」という力強さと優しさが感じられる歌です。メロディーが美しくこれを聴くと昔の事を思い出すと言う方も多いのではないでしょうか。
奏(スキマスイッチ)
これも知らない人はいないのではないでしょうか。恋人の別れとは明言されておらず、親子とも、先生と生徒とも、にかようにも取れる歌です。
いずれにしても「君が大人になっていくその季節が悲しい歌で溢れないように・・・」こんな歌詞が書けるなんて、どれだけすばらしい感性の持ち主なのかと思う人は多いはずです。
桜(コブクロ)
2005年に発売されたシングルで、リリースされてから13年もたっているにも関わらず色あせる事のない名曲です。力強い歌声が心に響く、という人も多いのではないでしょうか。卒業シーズンで別れを迎える人が感傷に浸る時には欠かせない曲です。
「感傷に浸る」と「感傷にふける」の違い
ところで、「感傷に浸る」と「感傷にふける」という二つの言葉の違いを知っていますか?何だか同じような意味に思えますが、実際のところはどうなのでしょう。やはり微妙なニュアンスの違いはあるようです。
感傷に浸るの「浸る」とは文字通り「水に浸るように、そこにいるさま」を表しています。感傷という名の温泉に浸かっている状態をイメージすると分かりやすいでしょう。一方、感傷にふけるの「ふける」とは「物事に没頭するさま」を表しています。
「浸る」がその状態に身体ごとはまっているのに対し「ふける」は外から中に思いを馳せているイメージです。ただ、どちらも過去の記憶に思いを馳せている状態ではあるので、実際の使い方には大差はないでしょう。
「感傷に浸る」の類語表現
では、「感傷に浸る」と同じ意味を表す言葉にはどんなものがあるでしょうか。似た意味、同じ意味を表す「類語表現」は例えば下記の3つがあります。
・心が痛む ・感情がもろくなる ・センチメンタルになる |
それぞれについて詳しく説明します。
心が痛む
心が痛む、という言葉は、今体験した出来事に対して「心が痛む」といった使い方をしますが、感傷に浸るの類語としても使えます。
例えば、「母の悲しそうな顔を思い出すたび、心が痛む」というように、昔の事を思い出して心が痛むのだ、と使用すれば感傷に浸るという言葉の意味と同じになります。
感情がもろくなる
感情がもろくなる、という言葉も「感傷に浸る」の類語表現となっています。例えば、「この曲を耳にすると、感情がもろくなり、泣いてしまう。」などのように使います。
センチメンタルになる
センチメンタルになるという言葉は聞いたことがありますか?センチメンタルジャーニーは傷心旅行という意味がありますが、そこから想像できるようにセンチメンタルになるという言葉も感傷に浸るという意味とほぼ同じです。
例文としては「毎年、秋になると彼氏との別れを思い出しセンチメンタルになる。」といった使い方をします。
感傷に浸る人の心理とは?
誰でも感傷に浸る時はありますが、それはどんな心理の時ですか?感傷に浸る人の心理について説明します。
思い出を美化したい
感傷に浸る人の心理の一つ目は「思い出を美化したい」ということです。辛すぎる思い出は希望さえ失わせてしまいます。少しでも思い出を美化すれば「辛い事だけではなかった」と考えられることになり心が楽になるのです。
悲しみを癒したい
感傷に浸る人の心理の二つ目は「悲しみを癒したい」ということです。せっかく立ち直ったのに感傷に浸ったら余計に悲しくなってしまうのでは?と思いますが、感傷に浸るのは悲しみを癒す効果があるのです。
行動するのが億劫である
感傷に浸るときは、過去に生きているときです。過去に生きている時は仕事や家事に専念は出来ません。感傷に浸っていた方が行動する事がないので楽なのです。従って、行動するのが億劫になっている時も感傷に浸りたい人の心理と言えるでしょう。
感傷に浸る人の特徴
感傷に浸る人の心理について説明しました。次は「感傷に浸る人の特徴です」誰でも感傷に浸りたい時はありますが、常に感傷に浸る人もいます。感傷に浸る人はどんな特徴があるのでしょうか。
今より過去や未来に生きている
感傷に浸る人の心理と同じになりますが、感傷に浸る人は「今ではなく過去や未来に生きている」傾向があります。今現在の仕事、趣味、家事、友達との会話に集中していれば感傷に浸っている暇はありません。
しかし、いつも感傷に浸る人は、今この時に集中するよりも過去や未来を考えている方が楽でそういった思考の習慣がついてしまっています。
平凡な人生よりドラマのような人生を望む
感傷に浸る人の特徴のその2は、平凡な人生を望んでいないことです。ささやかな幸や平凡な毎日よりも、大恋愛の末の結婚や大失恋などの波乱万丈を心のどこかで望んでいるのです。そういった経験もしてこその人生、と思っている節があるようです。
悲しみに浸る方が安らげる
人は楽しくて元気な曲よりも悲しい曲を好む傾向があるのだそうです。それはやたらに元気の良い曲より悲しい曲の方が心の安らぎを得る事が出来るからなのだそうです。
感傷に浸ることも悲しい音楽を聴くことと一緒で、実は心の安らぎを得ている場合もあるのです。
感傷に浸る瞬間あるある
感傷に浸る人の特徴や心理を解説しました。あなたに当てはまる物はありましたか?普段は感傷に浸る事のない人でも、日常生活の中でふとした瞬間に感傷に浸る瞬間はあると思います。
どんな時に感傷に浸るのでしょうか?みんなが良く体験する「感傷に浸る瞬間あるある」をご紹介します。
お店に入ったら思い出の曲が流れていた
お店に入った時、思い出の曲が流れていると楽しかったあの頃のこと、辛かった思い出を思い出ししてしまうことありませんか?思い出の曲は泣ける曲や失恋ソングではなくても、つい感傷に浸ってしまうものです。
昔の彼と雰囲気が似ている人を見かけた
街でたまたま通りがかった人が、どことなく昔の彼と雰囲気が似ていた、ということはありませんか?彼のしていた服装、声が彼氏と似ていてドキッとする、など彼氏との別れが寂しい時などは似ている人を追い求めることはよくあることです。
卒業式の日に思い出が走馬灯のように駆け巡る
普段は感傷に浸る暇がない人でも、卒業式の時は流石に過去の記憶に思いを馳せるはずです。学校の卒業式では卒業する本人もですが、学校の先生も子供たちを見て一抹の寂しさを覚えます。
走馬灯とは周り灯篭のことです。影絵が施されており内枠の絵が灯篭に映し出され、それがくるくると回る仕掛けになっています。日本ではお盆の時に使われる灯篭です。
「走馬灯のように・・」という言葉は、死を目前にした人が生きた記憶の総決算を駆け足で巡らせる様子から出来た言葉とも言われています。
感傷に浸るのは良いこと?悪いこと?
今まで感傷に浸る人の心理や特徴を見て参りました。では感傷に浸るのは良いことなのでしょうか?それともあまりよくない事なのでしょうか?メリットデメリットを見てみます。
感傷に浸るメリット
感傷に浸るメリットの一番に挙げられるのは「心の傷を癒す作用」です。感傷に浸るときは昔の思い出を美化出来ていることが多いので辛い記憶を塗り替えて前に進もうという気持ちの切り替えができます。
気持ちの整理がついていないのに無理に感傷に浸る必要はありませんが、頑張りすぎる特徴のある人は時には感傷に浸るものいいかもしれません。
感傷に浸るデメリット
感傷に浸りすぎる特徴のある人はデメリットもあるので注意しましょう。こういった特徴のある人は、気持ちの整理をするのが苦手でいつまでも悲しい思い出から抜けられない人が多いようです。
過去の事に浸って悲しい気持ちに捉われる事が多い人は、今この時にするべき行動をしないことがあります。辛い気持ちがあるのは分かりますが、感傷に浸るよりも家を掃除する、買い物に行くなど何かをした方が気持ちが安らぐ時もあります。
感傷に浸りすぎる特徴のある人は、何でも考え込んでしまう気持ちの癖があるので外に出て体を動かす方に気持ちを切り替える事をお勧めします。
時には感傷に浸って前に進んでいこう!
人生にはいいことばかりではなく辛いこともあります。特に辛いのは別れではないでしょうか。仲良しの友達との別れ、お気に入りのお店が閉店してしまった寂しさ、自分を導いてくれた恩師との別れ、結婚まで考えていた彼氏との破局。
今まで生活していた実家を後に飛び立つ時、生み育ててくれた親との死別などもあります。特に辛い別れや辛い体験をした時は、悲しみを乗り越えるのに時間がかかります。でも心の余裕が出来た時、感傷に浸るのもいいかもしれません。
傷とは?感傷に浸るという言葉の意味や感傷に浸る人の特徴について解説しましたが、しばし感傷に浸ったら、元気が出てくるはずです。時には感傷に浸って、次も前を向いて歩いていきましょう!