鼻で笑うの意味とは？鼻で笑う癖のある人の心理や性格

「フン」と鼻で笑う態度、はたから見ていても感じが悪いですが、鼻で笑われた当人は、かなり不愉快に感じるでしょう。鼻で笑われて気分がいい人はいません。あなたも鼻で笑われてむかついた経験がありませんか？

上司や同僚に鼻で笑われたら、やる気も何もなくなってしまうでしょうし、後輩に鼻で笑われたら怒りさえ覚えるかもしれません。人を不快にする「鼻で笑う」という行為、どういうときに使われるのでしょうか。

鼻で笑われると、誰もが嫌な気持ちになるのですから、やっているほうも、相手に不快感を与えている自覚はあるはずです。それでも鼻で笑うのはなぜでしょう。鼻で笑うということについて考えてみましょう。

実際には、顔のパーツの中で鼻だけは動きませんから、「鼻」で笑うことは不可能です。鼻で笑うとは、目元、口元、態度全体から醸し出される雰囲気です。

顔の中心にあって突出している鼻は、嗅覚をつかさどる器官という意味のほかに、先端、中心、意識などいろいろな意味を持っています。そのため、鼻が利く、鼻が高い、鼻に掛ける、鼻を明かすなど、鼻を使った慣用句やことわざはたくさんあります。

では、「鼻で笑う」とは、どういう意味なのでしょうか。「鼻で笑う」のは、先に述べた通り、物理的には不可能です。鼻からフンと息を吐くことは、心理学的には、相手に対する自信や嘲りの気持ちのあらわれですが、鼻自体が笑うことはありません。

「鼻で笑う」とは、相手を馬鹿にして軽くあしらう態度を意味しています。この場合の鼻は、先端、先っぽを意味し、胸の内に入れて、じっくり吟味する価値がないということをあらわしています。

同じく「鼻」という言葉を使って、「鼻で笑う」と同じような意味をあらわす言葉に、「鼻先で笑う」「鼻であしらう」「鼻先であしらう」というのがあります。

「鼻の先で笑う」「鼻の先であしらう」ともいいます。いずれも、相手を馬鹿にして、いい加減な態度で接する。問題にしないという意味です。

まったく相手にしないことを「鼻にも掛けない」ともいいます。「歯牙にも掛けない」も、同じ意味です。

鼻で笑うのはよくない態度ですが、鼻で笑うしかない場面もあります。「鼻で笑う」の使い方や、例文をご紹介します。

自信満々で上司に提出した企画を、一瞥しただけで却下されたら、相当ショックです。しかも、「鼻で笑う」ということは、ただ没だというだけでなく、間違いや改善点を指摘する価値もない、読む価値もない、全然なってないという意味です。

単に性格が悪い場合や、本当に箸にも棒にもかからないクズ企画である場合もありますが、冷たくあしらって奮起させようとしているのかもしれません。

友達が新しいヘアスタイルを自慢するから、つい鼻で笑っちゃった。もし、あなたがこんなことをしたら、性格が悪いと思われても仕方がありません。

「鼻で笑う」とは、相手に対する嘲りの気持ちのあらわれです。心理的に、自分のほうが優位に立っていると思っているので、相手を馬鹿にした態度をとってしまいます。

「鼻で笑う」行為自体も、感じがいいものではありませんが、それ以上に「鼻で笑う」ときの表情は、とても下品で嫌らしいです。自分では見えていないので気がつかないかもしれませんが、どんな美人でも醜く見えるので気をつけましょう。

鼻で笑う行為は魅力的ではありません。誰もがわかっているはずなのに、鼻で笑うのはなぜでしょう。鼻で笑う人の心理を考えてみましょう。

鼻で笑う人は、自分に自信があります。相手を自分より下に見ているので、高圧的な態度を取りがちです。相手に対して、自分との格差を実感させたいという心理も働いています。

それほど悪い意見や提案でなくても、わざと鼻で笑うことで、相手のプライドを傷つけ、力の差を見せつけようとします。

自意識が過剰で、いつも自分が一番でないと気が済まない、傲慢なタイプです。

何をいっても、何をしても鼻で笑う人は、相手を貶めることで心理的に優位に立とうとしています。自分が上がるのではなく、他人を蹴落とすことで優越感に浸るタイプです。ターゲットにした相手のやることなすこと、何くれかまわず鼻で笑うのが特徴です。

このタイプの人が身近にいると、濡れ衣を着せられたり、騙されたり、いいように利用されたりすることがあるので注意が必要です。

自分に自信がないことが原因で、鼻で笑う人もいます。自分の劣等感を押し隠すために、虚勢を張り、鼻で笑うことで何とか自分の地位を守っています。

根拠のない言いがかりや、屁理屈で相手を言い負かすタイプです。本当は実力も能力もないと看破されるのを恐れる心理から、相手を馬鹿にするような態度をとってしまいます。

人気絶頂のアイドルと結婚できると信じているとか、キャリアも能力もないのにプロジェクトに名乗りを上げるとか、世の中には、もう鼻で笑うしかないような場面もあります。

よくない態度だとわかっていても、荒唐無稽すぎて、あきれるしかない心理状況のときには、つい鼻で笑ってしまいます。

鼻で笑われて平気な人はいません。鼻で笑われたときの心理は、大きく分けて3つです。まずは、軽くあしらわれたショック、次に、ふざけるなという怒り、馬鹿にされたという口惜しさです。

誰だってむやみに人を傷つけていいはずはありません。鼻で笑うということは、言葉さえ惜しんで相手を傷つける最低の行為です。

鼻で笑われた人は、一方的に蔑まれ、プライドをズタズタにされます。鼻で笑う人は、鼻で笑われた人がどれほど傷つくのか、よく考えるべきです。

なくて七癖と言いますが、癖は自分ではわかりづらいものです。自覚がなくても、鼻で笑うことが癖になってしまっている人はけっこういます。

鼻で笑う癖は、癖とわかっていても人に不快感を与えるのでとても損です。あなたは大丈夫ですか？鼻で笑う癖がある人の、性格や特徴を見てみましょう。

鼻で笑うことが癖になっている人の中には、ひねくれ者も多いです。相手のことを素直に認めることができず、何か言わずにいられない、いわゆる一言多いタイプです。

付き合いが長くなれば、周りの人も天邪鬼なだけだと理解し、寛容な態度で接してくれるかもしれませんが、初対面の相手や、たまにしか会わない相手には誤解を受けやすいので、とても損な性格です。

癖で鼻で笑う人は、総じてプライドが高いです。しかも、相手のことは馬鹿にするくせに馬鹿にされると我慢できないという、身勝手な性格です。

相手の話が面白かったり、ためになったりしたとしても、自分のプライドを守るために、絶対に相手を認めようとしません。鼻で笑うことで相手より自分のほうが上だと思い込み、自己満足するタイプです。

何でもマウンティングしてくる攻撃的な性格を持った人も、鼻で笑う癖があります。どんなときでも、とりあえず鼻で笑ってからしか、話しが始まりません。出足で優位に立たないと負けだとでも思っているかのようです。

四六時中鼻で笑う人は、何にでも順位をつけ、上位にいなければ安心できません。上から目線がスタンダードになっているので、癖というよりもう条件反射です。

攻撃的な性格の人は、明らかに相手のほうが優勢であっても、負けを認めません。そのための手段が、鼻で笑うということでもあります。鼻で笑ってしまえば、そこで相手を見下したことになり、優越感は保たれます。

俺って凄い、私って素敵と、自分に寄っているナルシストは、人に対して鼻で笑うことが多いです。自分が一番なので、当然自分以外の人間は自分より低く見ています。

俺は、私はこんなにイケてるのに、あなたは残念ねという、人を見下した心理が、鼻で笑うという行動になってあらわれています。自分に対して自信満々、鼻持ちならない性格の持ち主です。

わざとにせよ癖にせよ、鼻で笑われて平気な人はいません。鼻で笑う人にはどのような態度で接するべきなのでしょうか。無駄に傷つけられないように、対処法を知っておきましょう。

鼻で笑う人は、たいした根拠もなく相手のことを馬鹿にしている場合もあります。自分のほうが上だと見せつけるためだけに、鼻で笑う人も少なくありません。

鼻で笑われるような覚えがなければ、堂々と馬鹿にした根拠の説明を求めましょう。とくにビジネスシーンでは、鼻で笑われたからといって、尻尾を巻いて逃げていたのではいいようにあしらわれるだけです。

嘲笑を甘んじて受け入れる必要はありません。身に覚えがないなら、怯むことはありません。

鼻で笑われるのは、精神的にダメージが大きいです。誰だって、人から蔑まれたり、軽く扱われたりしたくはありません。鼻で笑う人は、自分が他人をどれほど傷つけているか、自覚がない場合も多いです。

そんな人とはかかわり合いになるだけ時間の無駄です。鼻で笑うような心の卑しい人とは、一切付き合わないのが、精神衛生上最も有効な方法です。

もしどうしてもかかわり合いにならざるを得ないときは、コミュニケーションは必要最低限にとどめ、プライベートでは付き合わないようにしましょう。

鼻で笑う人と同じレベルに落ちてしまうことなので、あまりお勧めはできませんが、どうにも我慢ができなくなったら、鼻で笑い返すのも、一つの方法です。

人の振り見て我が振り直せではないですが、鼻で笑う人は、鼻で笑われることが大嫌いな場合が多いです。やられたらやり返す、人の痛みを思い知らせることもときには必要かもしれません。

癖で鼻で笑う人は、他意なく鼻で笑っていることもあります。そういう人が鼻で笑うのは、挨拶と同じです。いちいち気にしていては身が持ちません。

「鼻で笑われた」と思わず、鼻息が荒いんだな、鼻がムズムズするのかな、くらいに考えて受け流しましょう。もしそうできたら、あなたを馬鹿にして鼻で笑う人より、あなたのほうが人として上等という証です。

鼻で笑うのは、褒められた行為ではありません。あまりにも頻繁に鼻で笑うことを繰り返していたら、性格ブスの烙印を押されてしまいます。

鼻で笑うことが、癖になってしまっている場合、治すことはできるのでしょうか？

鼻で笑ってしまうのは、相手の話を聞こうとしないからです。相手のことを馬鹿にして、話を聞く価値がないと思っている心理が、鼻で笑うという行為になってあらわれてしまいます。

鼻で笑う癖を直したければ、まずは聞き手に徹することです。そのとき、「そうなんだ」「すごいね」「それで」と、相槌を打てれば完璧です。誰でも自分の話を聞いてもらうのは嬉しいものです。

聞き上手はまず間違いなく人に好かれます。相手を見下して優越感に浸るより、聞き上手になって人気者になるほうがよっぽど健全です。最初はつまらないなと思っても、聞き手に徹しているうちに人の話に耳を傾ける面白さがわかってくるはずです。

鼻で笑う人のよくないところは、はなから相手の話を価値がないと決めつけている点です。​​​​​​鼻で笑うのは、相手とのコミュニケーションの機会を放棄することです。鼻で笑う癖を治すためには、相手がどんな話題を出してきても、まずは会話を始めることです。

「面白そうだね」「もっと聞かせて」と話の先を促すようにしましょう。本当につまらなかったり、興味が持てなかったりしたら、話題を変えればいいだけです。鼻で笑って門前払いを食わせるより、よっぽど友好的で好感が持てます。

自分が鼻で笑うときの顔を、見たことがありますか？目を細め、口をひん曲げていませんか？鼻で笑う癖を治すためには、表情から変えましょう。

感じのいい笑顔からは、鼻で笑うときの厭味ったらしく下品な表情は生まれません。鏡を見ながら、口角を引き上げ、目を見開き、魅力的な笑顔を作る練習をしてください。きっと効果があらわれ、鼻で笑う癖はよくなります。

発破をかけるために、わざと鼻で笑って見せることもあるかもしれませんが、信頼関係がなければ、効果は期待できません。ほとんどの場合、鼻で笑っても、メリットは何もありません。そればかりか、感じが悪い人と思われて、評価は下がるばかりです。

一度鏡に向かって、鼻で笑ってみてください。いかにみっともない顔になっているかがわかるはずです。

相手を馬鹿にした態度は、いずれ自分に跳ね返ってきます。鼻で笑う前に、相手を認め、尊重するように心がけてください。そうすれば、世の中はもっとよくなります。