犬食いとは?犬食いになる原因と食事のマナー・作法を紹介

犬食いになる原因と食事のマナーについて解説します。皆さんは犬食いという言葉を聞いた事がありますか?犬食いとは一体どんな食べ方なのでしょうか。なぜ犬食いという名前が付いたのでしょうか。犬食いとは?犬食いになる原因と食事のマナーと作法を解説します。

犬食いとは?犬食いになる原因と食事のマナー・作法を紹介のイメージ

目次

  1. 1食事の時の犬食いはみっともない!
  2. 2そもそも「犬食い」とはどんな食べ方?
  3. 3犬食いをしてしまう原因
  4. 4犬食いをしている人に対する周りの印象
  5. 5犬食いを治す方法
  6. 6犬食い以外でも注意したい食事のマナー・作法
  7. 7韓国では犬食いするのが普通?
  8. 8海外の食事のマナーにはどんなものがあるの?
  9. 9綺麗な食べ方は育ちの良さの表れ

食事の時の犬食いはみっともない!

食事の時に犬食いをしている人を見ると「みっともない!」と思う方は多いです。日本では犬食いはマナー違反になるからです。でも、家族全員が犬食いをしている人は、犬食いが当たり前なので何も感じないかもしれません。

食事のマナーは国によって違いがあります。犬食いが必ずしもマナー違反とは言えないようです。犬食いとは一体どんな食べ方なのでしょうか。なぜ犬食いという名前が付いたのでしょうか。犬食いとは?犬食いになる原因と食事のマナーと作法を解説します。

そもそも「犬食い」とはどんな食べ方?

そもそも「犬食い」とはどんな食べ方なのでしょう。犬食いとは犬が餌を食べる時のように、置いてある皿に自分の顔を近づけ、料理に顔を突っ込むような食べ方を言います。では、なぜ犬食いは日本ではマナー違反とされるのでしょうか。

犬食いがマナー違反とされる理由

かつての日本では、畳の上に正座し低いお膳を使って食事をしていました。そのためお椀を手に取って食べる習慣が出来ました。

お椀を持たずに顔を近づける犬食いは背中が極端に丸まり、周りからは見苦しく見えてしまいます。そのため日本では犬食いはマナー違反とされるのです。

犬食いをしてしまう原因

では、犬食いをしてしまう背景には何があるのでしょう。マナーを知らないだけと言うこともありますが、他にもいろいろな原因があるようです。

家族が犬食い

食事のマナーは家族の躾に左右されます。両親が犬食いをしていたら、それを見て育った子供は犬食いになるでしょう。家族が犬食いをしていたら子供も犬食いになるのは当たり前なのです。両親の躾の方針は個々の考え方によって違いがあります。

例えば、食事中はスマホは見ない、皆で揃って食べる、基本は残さずに食べる、食器は自分で下膳するなど、食育的な方針もあれば、見た目の作法にもこだわり食事する際の美しさも重視する家庭もあります。

厳しすぎるマナーを強要したくない、食事は美味しく食べればいいと思う家庭は作法にはこだわらないでしょうし、社会に出て恥ずかしい思いをしてほしくないと考えればきちんと作法は教えるのかもしれません。いずれにしても家庭環境の影響は大きいようです。

食べにくい料理と持ちづらい皿

食べにくい料理を食べる時は、犬食いになってしまう事があります。例えば、箸でつかみにくい料理なのにスプーンが付いていない時や麺料理などは姿勢を正して優雅に食べる事はできません。

西洋料理などお箸を使わないテーブルマナーに慣れていない時も、料理をうまく口に運べずについ犬食いになってしまうことがあるかもしれませんし、具がたっぷり詰まったサンドイッチも取りこぼさないよう皿に顔を近づけることもあるでしょう。

食べにくい料理でも、お皿を持てれば問題ないのですが、そもそもお皿が大きかったり、熱くて持てないのに箸で食べる料理もあります。代表的なのが麺類です。ラーメン、うどん、蕎麦はお椀に顔を近づける食べ方になるでしょう。

スマホを見ながら食べる

最近増えてきたのが、スマホを見ながらの食事です。スマホをテーブルに置いてそれを見ながら食べると、食事を口にうまく運びにくく犬食いになりやすいのです。

中にはスマホを手に持ったまま食事をする人もいます。スマホは友達との連絡や仕事でも使う大切なツールです。それゆえ、肌身離せない事情もあるとは思いますが、食事の時は食事に集中した方がいいかもしれません。

箸が上手に使えない

お箸が上手に使えない人も犬食いになりやすいでしょう。お箸を正しく使える人の割合は年々減ってきており、2012年に目白大学が行った調査では30代女性で箸が正しく使える人の割合は約3割という結果だったそうです。

お箸が上手に使えれば料理をしっかり箸で掴めるので、お皿に顔を近づけなくても取りこぼす事はありません。しかし、箸をちゃんと使えなければ、お味噌汁のような汁物ではないにもかかわらず、食事を口にかきこむような食べ方になってしまいます。

椅子とテーブルの高さが合っていない

椅子とテーブルの高さが合っていない時も、犬食いになりやすいです。例えば、椅子が微妙に高くてテーブルの下に足が入らないようなときは、体とテーブルの距離が離れてしまいます。そうすると顔を皿に近づけるような食べ方になってしまいます。

また、食事をするような設定になっていない場所ではソファーと低いテーブルしか置いてなく、そこで食べる時もかがみこむような食べ方になります。たまの外食時では止む終えませんが家庭の中では食事しやすいような環境にした方がいいかもしれません。

犬食いをしている人に対する周りの印象

はたから見るとみっともない犬食いですが、ではなぜ犬食いのような食べ方をみっともないと思ってしまうのでしょうか。犬食いをしている人に対する周りの印象について多い物を3つ挙げてみました。

ガツガツしているように見える

犬食いをしている人は周りから見ると「ガツガツしている」「意地汚い」という印象を与えるようです。料理に顔を突っ込むような形からそのように思われるのです。

本人はきっと食事をこぼさないようにと思って、そのような食べ方をするのだと思いますし、先ほども説明したとおり料理によっては犬食いのようにならざる終えない事もあります。

しかし、どんな料理でも犬食いしていると、よほどお腹が空いているのかな、とか一心不乱な様子に見えてしまうのかもしれません。

マナー知らずでみっともない

家族が犬食いの人は同じような犬食いの人を見ても何とも思わないでしょう。でも、和食をいただくときのマナーでは犬食いはみっともないとされています。

食事の食べ方は、その人の普段の家庭環境が如実に出てしまうものです。他の事はしっかりできていたとしても、食事のマナーだけで「躾が出来ていなかった人」「普段からだらしのない人」「作法を知らない人」と判断されてしまう場合もあります。

生理的に受け入れられない

一人で食べる食事とは違い、他の人と共に食事をするときは、周囲への気遣いが必要です。マナーにうるさい人もいれば気にしない人もいると思いますが、食事の仕方に関しては「生理的に受け入れられない」と思ってしまう人もいるようです。

これは理屈では説明できない感情なので、仕方のないことですが特に女性は食べ方や清潔観念に対しては敏感な人が多いようです。

犬食いを治す方法

犬食いをしてしまう原因や周囲に与える印象を見てきました。では、自分が犬食いだったと気づいた時、治す方法はあるのでしょうか。これは毎回食事のたびに意識すればすぐに治せます。具体的な方法を4つ挙げます。

自分の食べ方を客観的に見る

まず初めにする事は、録画か写真で、普段の自分の食べ方を客観的に見ることです。これは犬食いだけでなく食べている時の姿勢やその他の様子が分かるので有効な方法です。

人は自分の行動を客観的に見る機会が中々ありません。人の振り見て我が振り直すという言葉があるとおり、他の人の様子を見て「あれはちょっとな~」と思っても実は自分も同じことをしているというのは良くある事です。まずは自分を観察してみましょう。

椅子とテーブルの高さを調整する

自宅の食卓の椅子とテーブルの高さが合っていない場合は、調整する事をお勧めします。時々テーブルの下に物を沢山詰め込んで足が入れられない状態になっている人がいますが、その場合はきちんと片づけをしておきます。

畳の上に直に座ってちゃぶ台などで食べる場合は、食事の時だけはなるべく正座をして食べるようにしましょう。

使いやすい箸にして練習する

お箸を使いやすい物に変えるのもお勧めです。先端に滑り止めの加工をしたお箸や、五角形や四角形のお箸は麺なども掴みやすいと評判のようです。

あとは、お箸の持ち方を覚えて練習あるのみです。食事の時だけでなくお箸でビー玉など小さくて掴みにくい物を掴む練習をするのもお勧めです。

背筋を伸ばして食べるようにする

お箸の使い方を練習し机の高さと椅子の調整をしたら、なるべく背中を丸めず背筋を伸ばして食事をするように心がけましょう。

食事中はスマホをするのは止めておきます。テレビを見ながら食べるのも食事に集中できずこぼしやすいので最初の内はテレビも止めておくといいでしょう。

犬食い以外でも注意したい食事のマナー・作法

では、食事をするときのマナーには他にどんなものがあるのでしょう。犬食い以外でも注意したい食事のマナー・作法について説明します。

1.音を立てて食べる

年配の方や男性に多くみられますが、口を閉じずに物を食べる人はクチャクチャと音を立てている事が多いです。食事以外でもやたらに口を鳴らす人もいますが、あの音を聞くのは大変不快であると感じている人はかなりの数に上ります。

麺を食べる時は音を立ててすするのが、普通ですがそれ以外のお料理は音を立てないように食べましょう。

2.食べ物が入ったまま喋る

口の中に食べ物が入っている状態で喋る人もたまに見かけます。口の中の物は外に飛びますので、かなり汚らしくなり、このような食べ方をする人に対して嫌悪感を抱く女性は多いです。

食事はお話をしながら楽しく食べるといいのですが、話をするときは口の中に何もない状態になってからにしましょう。

3.箸のマナーを守らない

お箸には昔から伝わるマナー・作法があります。目上の人と懐石料理を食べに行くときに恥ずかしい思いをしなくて済むよう覚えておきましょう。良く言われる箸のタブーと駄目な理由をご紹介します。
 

移し箸 一つの料理を二人の箸で持つこと。火葬場での箸の使い方になる。
返し箸 箸をひっくり返して持つこと。手に握った部分が料理に触れてしまう。
刺し箸 箸を料理に突き刺すこと。刺し箸は仏様の料理とされ忌み嫌われる。
寄せ箸 箸を使い器を引き寄せること。意地汚くズボラに見えてしまう。
迷い箸 料理の上で箸を迷わせること。箸の雫が垂れる、みっともないから。

4.テレビやスマホに夢中

家族で食事をするときは、テレビを見ながらというところも多いでしょう。しかし、お友達や職場の仲間とお食事をする際は、テレビがあってもそれに夢中になるあまり目の前の人を疎かにするのは考えものです。スマホも同様です。

食事は単に食べ物を食べるだけでなく相手と楽しく食べるといった意味合いもあります。相手の気持ちに立って会話をしながら食べるようにしましょう。

5.食べきれない程取ってしまう

大皿料理やバイキング形式のレストランでお腹が空いているからとお皿にてんこ盛りにする人、結局全部食べられなくて残す人がいますが、これは完全にマナー違反です。

最初から個々に盛り付けをしてあるお料理なら仕方のない場合もありますが、基本は食事を残すと嫌がられます。大皿から自分の小皿に移す時は食べきれる量だけ盛るようにしましょう。

韓国では犬食いするのが普通?

犬食いはマナー違反であるというお話をしてきましたが、韓国では犬食いするのが普通?と思われているようです。実際はどうなのでしょうか。韓国は日本と違い器を持って食べる事はありません。これは器がステンレス製で熱いからでは?と言われています。

更に、食べる際は正座ではなく片膝を立てて食べます。これらの事から、必然的に顔をお皿に近づける食べ方になるようです。ちなみに日本人のように器を持って食べるのは中国や韓国の方々からすると「乞食の食べ方では?」と思うようです。

海外の食事のマナーにはどんなものがあるの?

食事のマナーは各国によって違いがあります。初めて訪れる国では食事のマナーを知らずに白い目で見られてしまうこともあるようです。では、海外の食事のマナーにはどんなものがあるのでしょうか?一部を紹介します。

食べきるとマナー違反?

インドでは食べ残しは厳禁です。日本も基本的に食べ残しはNGです。しかし、中国では綺麗に食べきるとマナー違反とされます。中国では食べきれないほどの料理を出すのがおもてなしとされ、食べきってしまうと「もっと下さい」と要求する事になるからです。

バゲットを先に食べてはいけない

フランスでは食事の最初にバゲットを出されますが、お料理が来る前に手を付けるのはNGです。理由はこれから美味しい料理が来るのに、先にパンでお腹を満たすのはシェフに失礼とされるからなのだそうです。

粉チーズばかりかけてはいけない

日本人は粉チーズがあると、どんな料理にも振りかける人がいますがイタリアではNGとされます。理由は粉チーズで味が分からなくなってしまう料理もあるからで、かけていい物とダメな物が決まっているからなのだそうです。

綺麗な食べ方は育ちの良さの表れ

犬食いになる原因と食事のマナー、犬食いとはどんな食べ方なのか、日本ではなぜマナー違反となるのかについてご紹介しました。食事のマナーは和食と西洋料理では違いがあります。

また世界各国ではそれぞれの食文化に合わせたマナーがあり、それに従って、お食事をしています。ところ変わればマナーも変わってきますが、周りの人を不快にさせない綺麗なお食事の仕方は育ちの良さの表れとみなされます。

一人で食べる時は気楽にしても構いませんが、外に出て恥ずかしい思いをしないように、時々自分の食べ方をチェックするといいようです。

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