2018年12月26日公開
2018年12月26日更新
不手際の意味や類語とは?例文の使い方や謝罪の方法を紹介
皆さんは「不手際」を使って、謝罪したことはあるでしょうか?謝罪の場面で聞くことが多い「不手際」ですが、意味をしっかり把握しているという人は少ないでしょう。そこで、今回は「不手際」の意味や「不手際」を使った謝罪方法などについて、詳しく確認していきたいと思います。
目次
不手際を起こしたらその後の謝罪が大事!
自分側のミスで相手に嫌な思いをさせてしまった場合に、「不手際」という言葉を使って謝罪することはよくあります。「不手際」という言葉を使い、こちら側のミスをしっかり認めて誠実に謝罪することで、相手の怒りが鎮まりやすくなるでしょう。
しかし、「不手際」という言葉の正確な意味は、よく知らないという人がほとんどなのではないでしょうか?そこで、今回は「不手際」の意味や使い方、類語などを詳しく紹介していきたいと思います。
さらに、「不手際」を使った謝罪メールの書き方も確認するので、スマートな謝罪メールを書けるようにしたい人はぜひ参考にしてみてください。
「不手際」の意味とは?
「ふてぎわ」と読む「不手際」は物事の段取りが下手だったり、出来が悪かったりすることを意味する言葉です。「不手際」の「手際」は人間の力量や物事の処理過程などを意味する言葉とされています。
その「手際」に否定を意味する「不」を付けることで、物事の処理のつたなさや出来の悪さを示す言葉となったのです。
「不手際」を使う上での注意点
「不手際」は、自分のミスを全体的に認める言葉とされています。そのため、「不手際」を使って謝罪するときには、不手際の内容や原因などの説明は控えるようにしましょう。
不手際の説明と謝罪を同時に行ってしまうと、相手に言い訳をしていると受け取られやすくなってしまうのです。そのため、「不手際」を使って謝罪するときは謝罪することに集中し、不手際に関する説明は後日行うようにしましょう。
「不手際」をお詫びする際の使い方
「不手際」は一般的に自らのミスを認めて謝罪するときに使われます。また、「不手際」は「ミス」よりも格式ばった言葉なので、多大な迷惑をかけてしまった相手に正式に謝罪するときに使われやすいでしょう。
以下では、「不手際」を使って謝罪するときの例文を確認していきたいと思います。誰かに謝罪する予定がある人は、ぜひしっかり把握しておきましょう。
「不手際」を使った例文
「不手際」は謝罪の意思だけでなく、反省の意思を込めることもできる言葉です。そのため、謝罪のシーンで使うと相手に誠意が伝わりやすくなるでしょう。
以下では、そんな「不手際」を使った例文を紹介していきます。
例文①度重なる不手際により
「度重なる不手際により」は、連続して起きてしまった自分側のミスで、相手に迷惑をかけてしまったときに使われる文章です。何回もミスを犯し相手に迷惑をかけてしまったときは、相手に正式な謝罪をすることが多いでしょう。
この「度重なる不手際により」は、正式な謝罪のシーンや謝罪文で問題なく使うことができます。
例文②こちらの不手際で
「こちらの不手際で」は、自分側のミスをしっかり認めて反省する意思を、謝罪の意思と共に相手に伝えることができる文章です。
怒っている相手から許してもらうには、謝罪の意思と共にきちんと自分の非を認めていることを相手に伝えることが有効でしょう。そのため、「こちらの不手際で」という文章は、正式な謝罪の場面でも使われることが多いのです。
例文③不手際がありましたら
「不手際がありましたら」は、もし自分側にミスを発見したときは、遠慮なく指摘して欲しいという意思を相手に伝えるとき使う文章です。
この文章は謝罪の場面よりも、何かを提供した相手に対する説明の最後の場面で使われることが多いでしょう。きちんと相手に自分側のミスを指摘して欲しいと伝えることで、相手に誠意を伝えることができます。
例文④今後は不手際がないよう
「今後は不手際がないよう」は、正式な謝罪の最後の場面で使われることが多い文章です。同じミスを繰り返さないという強い意思を、相手に伝えることができます。
謝罪の場面では今後のことについても触れることで、相手に真剣にミスを反省していることが、より伝わりやすくなるでしょう。
例文⑤不手際をお詫び申し上げます
「不手際をお詫び申し上げます」は、自分側のミスで大きな損害を与えてしまった相手に対する謝罪の場面でよく使われます。とても丁寧な表現なので、あらゆる謝罪の場面で使えるでしょう。
自分のミスで迷惑をかけた相手にしっかり謝罪したい場合は、ぜひ「不手際をお詫び申し上げます」を使って謝罪してみてください。
「不手際」を使って謝罪することが多い場面
特にビジネスシーンの中には、「不手際」を使って謝罪するべき場面がたくさんあります。そこで、以下では「不手際」を使って謝罪することが多い場面を、いくつか紹介していきましょう。
仕事上謝罪することが多い人は、ぜひ自分の経験と照らし合わせてみてください。
納期の勘違いや発送上のミスで相手に迷惑をかけたとき
納期の勘違いや発送上のミスなどで、お客様や仕事関係者に迷惑をかけてしまった場合は、特に「不手際」を使って謝罪することが多いでしょう。
悪気があったわけでなくても、このようなミスは相手のスケジュールに大きく影響するので、きちんとした謝罪をしなくてはいけません。そのため、「不手際」という言葉が使われやすいのです。
提供したサービスや商品に問題があったとき
提供したサービスや商品に問題があった場合も、「不手際」を使って謝罪することが多いでしょう。商品やサービスを提供する側は、提供される側が安心して利用できるサービスや商品を提供する大きな責任があります。
そのため、提供したサービスや商品に問題が発覚した場合は、「不手際」という言葉を使って正式な謝罪をすることが多いのです。
監督している従業員がお客様に失礼な言動をとったとき
自分が監督している従業員が、お客様に失礼な言動をしてしまったときにも、「不手際」を使って謝罪することはよくあるでしょう。
自分が直接お客様に失礼な言動した訳でなくても、自分が問題行動をした従業員の監督者であるならば、監督不行き届きという責任があります。そのため、「不手際」という言葉でお客様に謝罪することが多いのです。
「不手際」をお詫びするメールの書き方
自分の不手際で迷惑をかけた相手に、メールで謝罪することもあるでしょう。そのようなときは、どのようなメールを送ったらよいのでしょうか?以下では、自分の不手際を謝罪するメールの書き方のポイントを見ていきたいと思います。
メールでの謝罪に慣れていない人は、ぜひ以下のポイントを覚えておきましょう。また、メールでの謝罪に慣れているという人にも、注意点を再確認しておくことをおすすめします。
謝罪を最初に書く
自分の非を認める謝罪メールでは、まず最初に謝罪の言葉を記しておくことが重要になります。謝罪メールの最初に自分のミスの説明などを記してしまうと、相手に言い訳をしていると思われやすくなってしまうのです。
そのため、自分の非を認める謝罪メールの最初には、謝罪の言葉をしっかり記すようにしましょう。
長文にしない
自らの不手際を謝罪するメールでは、必要以上に長くしないということも大切なポイントと言えるでしょう。長すぎるメールは、相手の時間を奪うことになってしまうのでマナーとして控えなくてはいけません。
さらに、自分側の不手際に怒りを感じている相手は、長すぎる謝罪メールを呼んでいる間に、相手のミスを思い出して怒りが増幅しやすいのです。そのため、不手際を謝罪するメールは長くなりすぎないように注意しましょう。
今後の対応を書く
不手際を謝罪する相手に自分の誠意を伝えるには、謝罪メールに今後の対応策も書くことをおすすめします。ただ反省の言葉を重ねても、相手にはあまり自分の誠意は伝わりにくいでしょう。
しかし、不手際への今後の対応策を具体的に伝えることで、自分の反省の言葉の説得力が増すのです。その結果、相手に自分の誠意が伝わりやすくなります。
「不手際」の類語
・ミス |
・不始末 |
・失態 |
・落ち度 |
謝罪の場面での使い方のバリエーション豊富な「不手際」には、類語もたくさんあります。以下では「不手際」の類語を4つ紹介しましょう。
これらの「不手際」の類語には、聞き馴染みがあるという人が多いと思います。以下では、これらの類語の意味や使い方を詳しく取り上げていきましょう。
相手への影響が少ない失敗を謝罪するときに使う「ミス」
自らの過ちを「ミス」と表現して謝罪することは、よくあることでしょう。「不手際」と「ミス」はほぼ同じ意味ですが、一般的に「ミス」は相手に深刻なダメージのない小さな自分の失敗を表現するときに使われます。
そのため、自らの過ちで相手に大きな損害が発生した場合の謝罪では、「ミス」よりも「不手際」が適しているのです。「ミス」は同僚や友達、気心の知れた上司などに謝罪したいときに、「自分のミスだ」というような使い方で使うことをおすすめします。
失敗の処理や対応が悪いことを意味する「不始末」
「不始末」も「不手際」の類語の1つです。「不手際」は自らの失敗を全体的に意味する言葉ですが、「不始末」は失敗の後の処理や対応の悪さを意味する言葉です。
「不始末」は謝罪の意思を込めて使う言葉なので、「とんだ不始末なことを致しまして申し訳ありません」という使い方をします。
恥ずかしい失敗をしてしまう様子を意味する「失態」
「不手際」の類語である「失態」は、人から失笑されるような失敗を犯してしまう様子を意味する言葉です。「これ以上の失態は演じられない」というように、自らを戒めるときに使われることが多いでしょう。
また、「失態」は自らの過ちを反省する意思を込めて使えるので、謝罪のシーンで使うこともよくあるのです。
不注意や怠慢による失敗を意味する「落ち度」
「不手際」の類語の1つである「落ち度」は、自らの不注意や怠慢な態度によって犯してしまった失敗を意味する言葉です。そのため、「私の落ち度でございます」というように、反省の意味を込めて使われることが多いでしょう。
また、「あなたの落ち度ではないよ」というように、他人の失敗に責任を感じて落ち込んでいる人を励ますときにも「落ち度」は使います。
不手際を起こしてしまった際の注意点
不手際を起して相手を怒らせてしまったときの対処には、いくつか注意するべきポイントがあります。そこで、以下では不手際への対処における注意点を、いくつか紹介していきましょう。
不手際を起してしまったときの対処方法が気になる人は、ぜひ以下の注意点をしっかり把握してみてください。
謝罪を最優先する
不手際を起こして誰かを怒らせてしまった場合は、何よりもまず謝罪をしましょう。不手際の原因究明や対策は、相手に謝罪をして誠意を伝えてからすべきことです。
謝罪までの時間が長引けば長引くほど、相手の怒りのボルテージは上がっていってしまいます。そのため、不手際が発覚したときには、まず相手への謝罪を考えるようにしましょう。
不手際の根本原因を探る
不手際で迷惑をかけた相手への謝罪が終わったら、必ず不手際の根本原因を探るようにしましょう。
謝罪が終わると安心してしまいがちですが、不手際が起こった原因が不明なままでは、今後再び同じ間違いを犯してしまいます。そのため、必ず不手際の根本原因を徹底的に探すようにしましょう。
不手際の対策を練って関係者にしっかり伝える
不手際の根本原因が判明した後は、同じ間違いを犯さないための対策を練って、その対策方法を関係者に伝えるようにしましょう。不手際に直接関係のない人でも、同じ間違いを犯す可能性があるのであれば、その対策をするように伝えておかなくてはいけません。
対策を練った時点で安心してしまいがちですが、きちんとその対策が伝わるべき人に伝わっているかということまで、しっかり確認するようにしましょう。
「不手際」の英語表現
「不手際」という言葉は英語ではどのように表現するのか、気になる人もいるでしょう。また、「不手際」と同じ意味の英語は、どのような使い方をするのか興味がある人もいると思います。以下では「不手際」の英語表現も使い方と共に紹介していきましょう。
「不手際」の一般的な英語表現
「不手際」は英語では「mistake」や「error」、「failure」や「wrong doing」と表現されます。また、これらの英語は「不手際」と同じように、自分の非を謝罪する場面で使われることが多いでしょう。
例えば「I apologize for the mistake.」(不手際をお詫びします)というような使い方をします。これらの英語は、謝罪する場面で広く使われているのです。
「不手際」の格式ばった英語表現
「不手際」は英語では「bungled job」や「poor service」、「messy service」と表現することもあります。この英語表現は少々堅苦しい表現になるので、正式な謝罪の場面で使われることが多いでしょう。
例えば「I am terribly sorry about bungled job」(不手際をお詫び申し上げます)というような使い方をします。
ビジネスで自らのミスを謝罪するときは「不手際」を使ってみよう
今回は謝罪の場面でよく使われる「不手際」の意味や類語、使い方などについて詳しく紹介しました。「不手際」は正式な謝罪の場面で使うことができる言葉なので、ビジネスでミスを犯して謝罪するときには、ぜひ使ってみてください。
また、今回紹介した「不手際」の類語や英語表現は覚えておくと、色々な謝罪の場面で役立つでしょう。