2019年01月10日公開
2019年01月10日更新
嗚咽の意味とは?嗚咽を漏らすなどの使い方を例文も使って紹介
日本語には同じ意味を持つ言葉が複数ある面白い言語です。泣いている状態を表現する言葉も複数あり、嗚咽もそのうちのひとつです。今回は嗚咽とはどのように使う言葉なのかについて注目し、例文を交えながら嗚咽という言葉や意味について紹介していきます。
目次
「嗚咽」とは嘔吐が出るという意味ではない!
日本語を正しく使うのは非常に難しく、その言葉の持つ意味をしっかりと理解する必要があります。「嗚咽」という言葉も使い方が難しい言葉の一つであり、間違った使い方をしている人をよく見ます。
2chなどのインターネットでは本来とは全く違った意味で使われ、日常会話などで使う場合も吐き気をもよした時のことを指す言葉だと勘違いして使われることもあります。
今回はそんあ間違った使い方をされやすい嗚咽という言葉に注目し、嗚咽の正しい意味や使い方、似た意味を持つ言葉などを中心に紹介していきます。
「嗚咽」という言葉の読み方や意味とは?
まず初めに読み方と意味ですが、「嗚咽」は通常「おえつ」と読みます。嗚咽とは声を詰まらせながら泣いている状態や泣いていることを我慢している状態を意味する言葉で、泣いている状態を表す言葉であり嘔吐が出そうになる状態ではありません。
小説などでは感情が高ぶりながらも声を我慢しながら泣いている状況の時に使われ、日常会話ではなかなか使う機会は少ない言葉です。そのため、正しい意味をしっかりと理解しないまま使っている人も多くいます。
嗚咽とは気分が高揚し声を詰まらせながら泣いている様子を表現する言葉であり、それ以外の使い方は基本的に間違った使い方だと言えます。
2chスラング用語「嗚咽」の意味
正しい意味ではありませんが、2チャンネルなどのインターネット上では別の使われ方がされています。2ちゃんねるなどのインターネット上掲示板で嗚咽を使う場合、既婚男性が妻以外の女性を好きになってしまった相手のことを指す言葉として使われることがあります。
そのため、2chなどのネット掲示板で「嗚咽」という言葉が使われている場合は、泣いている状態を表す本来の意味ではない使われ方をしていることをしっかりと理解しておくことが重要です。
嗚咽とは本来は感情を高ぶらせて声を詰まらせながら泣いている状態を意味する言葉であり、掲示板以外の場所ではしっかりと正しい意味で使うようにしましょう。
「嗚咽」の使い方
ここまで2chで使われている嗚咽の意味や、本来持つ嗚咽の意味を紹介してきました。嗚咽とは気分が高揚しながら声を我慢しながら泣いている様子を表現する言葉ですが、正しい意味を知っていても使い方を理解していなければ意味がありません。
続いては例文を交えながら嗚咽という単語を使うにあたって正しい使い方をいくつか紹介していきます。
「嗚咽」を使った例文
嗚咽という言葉を使う場合、嗚咽を漏らすや嗚咽する、嗚咽をこらえるといった使い方をします。それぞれ違った意味合いを持っており、しっかりと意味を理解して使っていく必要があります。
嗚咽を漏らす
「嗚咽を漏らす」は「嗚咽」という単語の一般的な使い方の一つです。嗚咽には声を詰まらせながら泣くという意味がありますが、嗚咽を漏らすという使い方をされる場合は泣き声にならないような声を漏らしながら泣いてる状態を表すときに使われます。
「嗚咽する」とは微妙に異なる意味合いを持っており、微妙な意味合いの違いをしっかりと理解しておくようにしましょう。
例文②嗚咽する
嗚咽するとは「嗚咽」という言葉のもつ本来の意味合いを持つ言葉で、感情が高ぶり声を高ぶらせて泣いているときに使う言葉です。「嗚咽を漏らす」とは意味合いが少し異なり、意味合いの違いをしっかりと理解して使い分ける必要があります。
例文③嗚咽をこらえる
「嗚咽をこらえる」とは、「嗚咽を漏らす」とまた違った意味合いを持つ使い方で、感情を高まらせ声を抑えながら泣くことを我慢しているような場面に使われます。この使い方も小説などによく使われる表現方法で、日常生活の中で使われることは非常に少ないです。
「嗚咽」の類語表現
日本語は非常に面白い言語で同じ意味や似た意味を持つ言葉が複数存在します。気分を高揚した状態で声を詰まらせながら泣いている状況を表す嗚咽にも類語表現が複数あります。続いては、嗚咽の類語表現を紹介していきます。嗚咽の代表的な類語表現に以下の3つが挙げられます。
・むせび泣く ・すすり泣く ・しゃくり泣き |
以上の3つが嗚咽と似た意味合いを持った類語表現ですが、細かな意味合いが異なってきます。細かな意味合いを含めて類語表現の使い方などを紹介していきます。
むせび泣く
嗚咽と同じような意味を持つ言葉一つ目が、むせび泣くという言葉です。むせび泣くとは息が詰まるほど激しく泣いている様子や、声をのみこむように泣いている様子を表す言葉です。そのため嗚咽を使う場面であればむせび泣くという言葉を使っても問題はありません。
すすり泣く
すすり泣くも嗚咽と似たような意味合いを持つ言葉です。すすり泣くとは肩を震わせながら小刻みに息を吸い、すするように泣いている様子を表現するときに使います。すすり泣くは嗚咽の類語表現ではありますが、細かい意味合いは嗚咽とは微妙に異なります。
しゃくり泣き
しゃくり泣きも嗚咽の類語表現で、嗚咽とは意味合いがわずかに異なってきます。しゃくり泣きとはしゃくりあげながら泣いている様子を表現する言葉で、声を詰まらせながら泣いている様子を表現する嗚咽と似た場面で使いますが、細かい意味合いは異なります。
「嗚咽」と「えずく」の違いとは?
本来は気分が高揚した状態で声を詰まらせながら泣いている様子や泣くのを我慢している様子を表現する言葉である嗚咽ですが、えずくという言葉と混同されて使われることもあります。しかし、嗚咽とえずくは全く違った意味を持つ言葉です。
声を詰まらせながら泣いている様子を表現する言葉である嗚咽に対し、えずくとは吐き気をもよおしておえっとなることを指す言葉です。声を詰まらせて泣いている様子と吐き気をもよおして抑えているときの様子が似ていることから勘違いされています。
そのため、吐き気をもよおしておえっとなることはえずくであり、気分が高揚した状態で声を詰まらせながら泣いている様子を表す言葉が嗚咽であることをしっかりと理解して使っていきましょう。
嗚咽以外の泣き方に関する表現方法
人が泣いている状態を表す言葉である嗚咽ですが、嗚咽以外にも泣き方を表現する言葉がたくさんあります。似たような意味合いや同じことを表現する言葉が複数あるのが日本語の奥深いところであり、面白いところでもあります。
続いては嗚咽以外でよく使われる泣き方を表現する言葉を紹介していきますが、嗚咽以外の泣き方を表現する代表的な言葉として号泣と忍び泣きが挙げられます。そのほかにも慟哭(どうこく)や落涙(らくるい)、啼泣(ていきゅう)といった言葉も泣き方を表現する言葉です。
このように数ある泣き方を表現する言葉の中から号泣と忍び泣きに注目し、意味や使い方を紹介していきます。
号泣
嗚咽という言葉と同じく、号泣という言葉も泣いている様子を表現する言葉です。泣いている様子を表現する言葉としては一番ポピュラーな言葉であり、よく使う言葉でもあります。号泣とは嗚咽とは反対の意味を持つ言葉で、声をあげながら泣くことを表します。
そのため、悲しいことが起きて大きな声をあげながら泣いているときは号泣という言葉を使うのが正しいです。
忍び泣き
嗚咽や号泣以外にも泣き方を表現する言葉として忍び泣きという言葉があります。忍び泣きとは人目を気にしながら声を出さずに泣く様子を表す言葉で、興奮して声を抑えながら泣く嗚咽とは異なり悲しみを我慢しきれずに人のいないところなどで泣いている様子を表現するときに使います。
そのことから、忍び泣きと号泣は全く正反対の意味を持つ言葉であることが言え、この違いをしっかりと理解して言葉を使う必要があります。
嗚咽という言葉を正しく使っていこう
今回は嗚咽という言葉の意味や正しい使い方を紹介してきました。嗚咽とは声をつまらせながら泣くことを意味する言葉で、すすり泣くやむせび泣くと言うこともあります。しかし、泣いている様子を表現する言葉ですが、違った意味で使われていることも多々あります。
2chなどのネット掲示板等では既婚男性が妻以外で好きになってしまった相手のことを指す言葉として使われますが、一般的な使い方ではないため注意が必要です。また、嗚咽以外にも泣いている状態を表す言葉はさまざまあり、これが日本語の面白いところでもあります。
吐き気をもよおした時のこと勘違いされやすい嗚咽という言葉ですが、しっかりと正しい意味を理解したうえで日常会話の中で使っていきましょう。