責任感とは?責任感が強い人の長所と短所を紹介
職場で重宝される責任感が強い人ですが、自分が責任感が強いのかどうか自覚がない人も多いです。責任感とはどのようなことをいうのでしょうか?また、責任感が強い人とは、どのような人でしょうか?責任感が強い性格との付き合い方や向いている職業などを紹介しています。
目次
責任感が強いことは長所ばかりではない!
「責任感が強い人」というと、社会人として、とても良いイメージがあります。その一方で、自分が責任感が強い場合、良いことばかりではない現実があります。責任感が強くて悩んでいる人はとても多いのです。他人から見ると、責任感が強いのは長所と思われますが、自分の場合は、長所ばかりではないと感じるものです。
なぜ、そのような矛盾が生じるのでしょうか?責任感が強い人の特徴と、長所や短所を紐解いていきます。
そもそも「責任感」とは?
「私は責任感が強いです!」と自分で思っている人は多いです。逆に「自分には責任感が足りていない」と感じている人も多いのです。自分では責任感があるつもりでも、他人から同じようにみられているかは分かりません。
そもそも、「責任感」とは、どのようなことを言うのでしょうか?ここでは、「責任感」の意味を理解して、責任感が強い人とはどのような人のことを言うのか、考えてみましょう。
「責任感」の類語や言い換え表現
「責任感」を捉えるために、類語にはどのような言葉があるかをみていきます。責任感と同じような意味で使われる言葉には、次のような言葉があります。日頃、仕事や家庭生活の中でよく耳にする言葉ですが、ひとつずつみていきましょう。
・使命感 ・正義感 ・ケジメ |
使命感が強い人とは
「使命感」とは、自分に与えられた任務をしっかり最後までやり遂げようとする気持ちのことです。使命感が強い人は、仕事や役割に対して自分がやりとげる意義を見出し、まっとうするように行動します。
例文:彼女は、グループリーダーというポジションに使命感を燃やしている。
使命感が強い人は、組織や家庭の中で、自分がその役割を果たすことで誰かの役に立てる時に、大きなパワーを発揮できる人です。「責任感が強い」というときと比較して、よりポジティブな感情を表現しています。
正義感が強い人とは
「正義感」とは、不正を嫌い、正しい行いを尊ぶ気持ちです。正義感が強い人は、常に物事の良し悪しを判断し、自分の正しいと信じることをおこないます。「これは譲れない」という軸を持っていることも特徴です。
例文:彼は、正義感が強く、いじめを決して許さない。
正義感が強い人は、弱い者が理不尽な待遇に困っている時に、手を差し伸べる人です。そして、一度決めたことは、自分にとって不都合なことがあったとしても、曲げずにやり遂げる強さがあります。
ケジメをつける人とは
「ケジメ」とは、区別をはっきりさせ、責任をとることです。ケジメをしっかりつけられる人は、仕事の時間にプライベートな事情を持ち込んだりしません。上司と部下といった関係や、取引先との関係、親戚付き合いなど相手との関係性にはっきりと線引きをして、自分のおこなうべき態度を決められます。
例文:彼女は公私のケジメをつける人だ。
ケジメをつける人は、感情的にならず、置かれた状況にあわせて自分の役割をまっとうします。仕事中に私用の電話やスマートフォンを使用したりなどせず、きっちりと仕事をこなします。
責任感が強い人の特徴
責任感が強い人には、どのような特徴があるでしょうか?一般的に「責任感が強い」と言われる人に共通する大きな特徴をご紹介します。これに当てはまったなら、あなたは責任感が強い人といえるでしょう。他人から見て、「責任感が強い」と思われる人はどのような人のことなのか、みていきましょう。
最後までやり遂げる
責任感が強い人は、一度はじめたことは最後までやり遂げる人です。途中で気が変わって止めたり、やっぱり出来ないと放り出したりしません。他人に尻ぬぐいをしてもらうなど、もってのほかです。他人から信頼されています。
そのため、仕事では重要なポジションを任されることが多くなります。長期的なプロジェクトに抜擢される機会も多いでしょう。思うように物事が進まないときでも、感情的にならず、試行錯誤しながらやり遂げます。
いい加減なことを言わない
責任感が強い人は、自分が口にした言葉にも責任をもてる人です。気分で発言を変えたりしません。有言実行タイプといえるでしょう。出来ないことを調子よくできると言って、「やっぱり出来ませんでした!」ということはありません。できると言ったら、できるまでやり抜きます。
根拠がないことを、あたかも正しいことのように吹聴することもありません。また、自分の発言が誤っていた場合、素直に認め謝罪することができます。自分の言葉に責任をもつため、間違えた発言をそのままうやむやにせず、きちんとケジメをつけます。
規律を守る
責任感が強い人は、規律を守ります。定められたルールから外れることを自分がおこなわないことはもちろん、規律を守らない人を指導することができます。会社の中では、責任感が強い人は、役職を与えられることが多いです。
責任感が強い人の長所と短所
何事も、いい面と悪い面があるものです。責任感が強い人にも、長所と短所があります。責任感の強さは、もろ刃の剣とも言えます。
では、責任感が強い人には、どのような長所と短所があるのかをみていきましょう。もし、あなたが、責任感が強いなら、きっと当てはまる部分があります。両方の見方を知って、他人から自分がどのように見えているか知っておきましょう。
責任感が強い人の長所
それでは、まず、責任感が強い人の長所とは、どのようなものかご紹介していきます。
仕事の成果が上がる
責任感が強い人は、どんな仕事でもやり遂げるため、大きな成果に結びつきやすいです。人が嫌がるような細かい仕事も必要ならきっちりこなしますから、仕上がりの状態が良いのも長所です。
任せてしまえば、必ずやり遂げるため、大きな仕事を任せてもらえるようになります。「任せておけば安心」と思われるので、自由に仕事をさせてもらえ、より大きな成果に結びつく好循環に恵まれやすいです。
信頼を得られる
決めたことはやり遂げ、ルールを守りますから、他人からとても信頼されます。人との約束を破ることもありません。言った事を着実にこなす態度に、信用が集まり何かと頼られるようになるでしょう。職場では、リーダーのポジションを用意されることが多くなります。
根気が良い
責任感が強い人は、最後までやり遂げるためなら、どんなに細かなことでも嫌な顔をせずコツコツとこなすことができます。諦めない粘り強さ、根気の良さは、大きな長所といえます。
責任感が強い人の短所
では、次に、責任感が強い人の短所をみていきます。責任感が強い人は、実は、悩んでいる人が多いものです。その短所とは、どのようなものがあるのでしょうか?
すべて自分一人でやってしまう
責任感が強い人は、他人に任せることができず、すべて自分で抱え込んでしまうという傾向があります。「頼まれたことは、自分がやらなくてはいけない。」と考えてしまします。そのため、同僚や部下に仕事を頼むことができません。日常生活でも、人を頼ることが苦手な人が多いです。
他人から見ると、協調性がないようにみられることがあります。責任感が強い人は、他人がとてもいい加減に見えて信頼できないのです。一人で仕事を抱え込んでしまうと、自分だけたくさん仕事をして負担が増えてきつい状況になります。
また、、指導することが苦手なため、中間管理職になると、部下の指導が思うようにできず、結局自分が動いてしまいます。上司と部下に挟まれることになり、つらくなります。人に仕事を割り振ることも仕事と考えましょう。自分で抱え込まず、チームで仕事を進めることも、社会人としての責任と考えると、責任感を上手く味方にできます。
頑固に見られる
責任感が強い人は、正義感の強さを含んでいます。他人からは、融通がきかない頑固な人にみられていることがあります。自分の正しさを押し通してしまうと、他人を疲れさせます。そして、自分のやり方にしばられて自分自身も疲れてしまいます。
俯瞰的に状況を見ると、少しくらい横道にそれても問題ないことは多いです。余裕をもつよう心がけると、柔軟に対応できるようになります。
自分を責める
責任感が強い人は、上手くいかないことがあったとき、責任はすべて自分にあると考えます。小さなミスをとても大きなことと考えて落ち込んでしまいます。そして、ミスをしてもヘラヘラしている人を見ると、いら立ってしまいます。
責任感が強い人は、完璧主義な人が多く、ミスをすることがそもそも少ないのです。そのため、ミスに慣れていません。ミスをすることでより良い仕事ができた体験が少ないため、「ミスはいけないこと」とインプットされてしまっています。
ミスに限らず、物事が悪い状況になると、自分のせいだと考えてしまいます。起こった出来事をすべて自分の責任だととらえずに、おおらかに受け取る様にするとよいでしょう。失敗は成功の母といいます。ミスや悪い状況から挽回した成功体験をすると、自分を責めることから解放されます。また、落ち込んだときに気持ちを上げられるお気に入りの音楽・趣味・アイテムなどをもつことも有効です。
履歴書の自己PRで責任感をアピールする方法
会社は、仕事を最後までやり遂げる力をもった責任感が強い人を採用したいものです。自分が責任感が強い人にあてはまるのであれば、履歴書でアピールすると良いでしょう。履歴書で責任感をアピールする方法をご紹介します。
責任感が身についた出来事を盛り込む
責任感が身についたきっかけが分かるエピソードを伝えましょう。たとえば、「部活で部長をした」「ボランティア活動をした」などの活動を通して責任感の大切さを学んだという伝え方があります。
最後までやり遂げたエピソードを盛り込む
最後までやり遂げたことをアピールするのもおすすめです。この場合、数字で表現できると、より伝わりやすくなります。学生時代のアルバイト体験なども使いやすいエピソードです。
責任感を持つには?持つ方法がこれだ!
仕事をする社会人として、最低限の責任感は必要不可欠です。もし、今の自分には、責任感が足りていないと感じた場合、どうすればよいのでしょうか?
最もおすすめの方法は、なにかひとつ、やり遂げることです。
やり遂げた成功体験をひとつずつ積み重ねることで、責任感が増えていきます。また、「人との約束は絶対に守る」「言った事は絶対に守る」など、マイルールを決めることも有効です。あれもこれも欲張ると挫折しがちです。ひとつずつ、クリアしていくよう心がけてみましょう。
責任感が強すぎる性格との付き合い方
責任感が強い人は、社会人として、とても大切な性格を持ち合わせています。その性格は、自慢してよいものです。一方で、責任感が強すぎる性格に悩んでしまっている人も多いです。本当は、責任感はほどほどでいいと思っているのに、責任感が強すぎる性格が変えられないのです。
責任感が強いことは良いことなので、まずは自分を褒めてあげてください。次に、自分と同じ責任感を他人に期待しないようにしましょう。責任感が強すぎて悩んでいる時の多くは、他人に自分と同じだけの責任感を期待して、期待通りのことが返ってこないときです。他人は他人。一歩引いた目線で見てみると楽になります。
そして、自分も少し、いい加減なことをしてみましょう。責任感が強すぎる人は、多少いい加減になっても、自分が思っているほど無茶苦茶にはなりません。むしろ、いい加減なくらいでちょうど良い場合も多いです。
周りにいい加減だけど素敵な人を見つけるのも良い方法です。おおらかで人気があり、自分にとっても好感が持てる人を見つけてみましょう。力が抜けて楽になります。
責任感が強い人に向いている仕事
では、責任感が強い人に向いている仕事には、どのような仕事があるでしょうか。責任感が強い人は、どの仕事でもきっちりやり遂げ、重宝されます。一方で、短所が強く出たときに悩んでしまうことがあります。責任感が強い人の短所と捉えられがちな性格が、逆に長所になる仕事をご紹介します。
警察官
警察官は、責任感と正義感がなくては務まりません。特に、責任感が強い人の曲がったことが嫌いな性格は、警察官には必要な資質です。一般の会社では煙たがられることがあり短所と捉えられがちな性格ですが、警察官ならこの性格は大きな長所になります。
自衛官
自衛官も警察官と同様、責任感が強い人が向いている仕事です。責任感が強い人のもつ、使命感の強さが活きる仕事といえるでしょう。人の命にかかわることも多い仕事ですから、責任感・使命感が満たされる仕事です。
教師
教師も責任感が強い人が向いている仕事です。子供の教育に携わるため、大きな責任が生じます。また、様々な問題が起こりますから、規律を守り対処していかなければいけません。責任をもって子供を導きたい人に向いている仕事です。
責任感が強い性格と上手に付き合おう
責任感が強い人は、他人から見ると、信頼できて、仕事を任せられて、約束を守ってくれる素敵な人です。ですが、自分が責任感を義務的に感じてしまうと、途端に苦しくなります。真面目な人ほど、自分の責任感に悩んでいるものです。
自分は責任感が強いと感じているなら、少し気を抜きおおらかで柔軟な対応を心掛けると、信頼される人気者になれます。責任感とは、上手に付き合っていきましょう。