2019年01月28日公開
2019年01月28日更新
幸せ恐怖症とは?幸せになるのが怖い人って?
恋愛や仕事で幸せになるチャンスがやってきても、なぜかそのチャンスから遠ざかってしまう人は、幸せ恐怖症かもしれません。幸せ恐怖症とはどのようなものか、知っている人は少ないでしょう。そこで、今回は幸せ恐怖症について詳しく取り上げていきたいと思います。
目次
あなたは幸せになるのが怖いって思ったことある?
皆さんは幸せになることに恐怖を感じたことはあるでしょうか?ほとんどの人は幸せになりたいと願い、幸せになれるチャンスが目の前に来ると、そのチャンスを掴もうとすると思います。
しかし、幸せ恐怖症の人は、自分が幸せになることに不安や罪悪感を抱き、幸せになれるチャンスが来ても、あえてそのチャンスから遠ざかってしまうのです。多くの人は、そんな幸せ恐怖所の人の行動を不思議に感じると思います。
そこで、今回は幸せ恐怖症について詳しく解説していきましょう。今回は幸せ恐怖症の診断チェックも紹介するので、自分が幸せ恐怖症ではないかと思う人は、ぜひしっかり確認してみてください。
「幸せ恐怖症」とは?
「幸せ恐怖症」とは、幸せになることに不安や恐怖、罪悪感を抱き、幸せになることから遠ざかってしまう状態を意味します。
幸せ恐怖症の人の多くは、幸せを感じた後に幸せが台無しになるような目に遭った過去の経験から、幸せにネガティブなイメージを抱くようになるとされているのです。
また、元々完璧主義で自分に厳しい性格の人も、幸せを感じることは怠惰なことと思い込み、幸せ恐怖症に陥りがちとされています。
幸せ恐怖症の人の特徴
幸せ恐怖症の人が身近にいないと、幸せ恐怖症の人をイメージすることは難しいでしょう。そこで、以下では幸せ恐怖症の人の特徴を見ていきたいと思います。幸せ恐怖症の人の特徴から、その人をイメージしてみてください。
幸せが終わるときを想像してネガティブになる
幸せ恐怖症の人の特徴には、幸せを感じてもすぐに幸せが終わるときを想像してしまうということが挙げられます。幸せ恐怖症の人は幸せには期限があるものと考えるので、幸福を感じているときにも、ついその幸福が終わるときのことを考えてしまうのです。
幸せであれば幸せであるほど、その幸せが終わってしまう想像は辛いものになりますから、暗い気持ちになってしまいます。幸せなはずのときもネガティブな気持ちに支配されていることが多いので、周囲の人を困惑させてしまうこともあるでしょう。
自分を幸せとは縁遠い人間だと思い込む
自分自身を幸せとは縁遠い人間と思い込んでいるということも、幸せ恐怖症の人の特徴といえるでしょう。特に過酷な環境で我慢することが多い幼少期を過ごした人は、自分を幸せとは縁遠い人間と思い込み、幸せになるチャンスを自ら逃してしまいがちです。
自己評価が低く現実的に物事を捉えるので、幸せになったとしても自分はその幸せを壊してしまうと思い込んでしまうこともあるでしょう。
幸せになろうとすることに罪悪感を抱く
幸せ恐怖症の人の特徴には、幸せになろうとすることに罪悪感を抱くということも挙げられます。幸せ恐怖症の人の多くは自分の気持ちよりも、周囲の人の気持ちや状況を優先した行動をとることが多いでしょう。
そのため、自分の幸せになりたいという気持ちを優先させて行動することに、大きな罪悪感を覚えてしまうのです。また、過去に自尊心が大きく傷つくような目に遭ったことで、自分は幸せになってはいけない人間だと強く思ってしまうこともあります。
その結果、幸せになろうとすることに、大きな罪悪感だけでなく恥の気持ちも覚えてしまうのです。
わざと幸せを壊す行動をする
幸せ恐怖症の人には、幸せをわざと台無しにするような行動をするという特徴もあります。幸せ恐怖症の人は幸せな状況が長く続くと、次第にスリルを求めるようになり、自ら幸せを壊してしまうような行動をとってしまうこともあるのです。
このような行動の背景には、自分を愛してくれている人や自分自身を試したいという気持ちがあるとされています。今の幸せを壊しても自分は耐えられるのか、自分を愛してくれている人はどこまで自分を愛してくれるのかということを、試そうとしてしまいます。
幸せが本当に壊れてしまい、激しく後悔してしまうことが多いでしょう。
結婚への不安が強い
結婚に対する不安が大きいということも、幸せ恐怖症の人の特徴といえるでしょう。幸せ恐怖症の人の多くは、結婚間近になると、自分は結婚生活を維持していけるのかという不安を強く感じます。
男性でも女性でも、結婚間近にはこの所謂マリッジブルーと呼ばれる状態になりやすく、不安の程度が軽ければ特に問題はありません。しかし、幸せ恐怖所の人はその不安が強いので、体調を崩してしまったり結婚を取りやめてしまったりすることもあるのです。
幸せになるのが怖いと思ってしまう原因
なぜ幸せになることに恐怖を感じてしまうのか、気になる人は多いでしょう。そこで、以下では幸せになることに恐怖を感じてしまう原因を4つ取り上げていきましょう。
幸せ恐怖症の原因が分からず苦しんでいる人は、ぜひ以下の原因が自分に当てはまるか確認してみてください。
子供の頃母親から褒められることが少なかった
幸せ恐怖症の原因には、子供の頃に母親から褒められなかったということが挙げられます。子供の頃に母親から褒められることで、自己評価が高くなり、褒められることは嬉しいこと認識するようになるのです。
しかし、子供の頃に母親から褒められることが少ないと、大人になっても自己評価が低く、褒められることを嬉しいと認識しにくくなります。
その結果、自分は幸せになってはいけない人間と思い込んだり、幸せに意味を見い出せなくなったりして、幸せ恐怖症になってしまうのです。
強烈なコンプレックスを抱いている
強烈なコップレックスも幸せ恐怖症の原因といえます。自分の外見や内面に強烈なコンプレックスを持っていると、自分に自信を持ちにくくなるのです。その結果、自分は幸せになるべきでないと思い込むようになり、幸せから遠ざかろうとしてしまいます。
コンプレックスによって大きく傷つくようなことが起きると、そのことがトラウマとなりより強くコンプレックスを意識するようになってしまいがちです。
大きな変化に不安と緊張を強く感じやすい
大きな変化に緊張と不安を感じやすいということも、幸せ恐怖症の原因になり得るものです。例えば引っ越しや転職などの大きな変化に不安や緊張を強く覚えると、それらの変化を避けがちになります。
幸せになるチャンスは大きな変化であることが多いので、緊張と不安でその変化を避けてしまうようになるのです。
子供が将来幸せ恐怖症になりやすい家庭環境とは
幸せ恐怖症の主な原因は、幼少期に自尊心を傷つけられるような家庭環境で育ったこととされています。特に、親が過干渉で抑圧的な家庭環境で育った子供は、大人になってから自己評価が低いことで幸せ恐怖症になってしまう可能性が高いでしょう。
小さなことにも親が口を出し、一切子供の考えや意見を尊重しない家庭環境では、子供は自ら自分を抑圧するようになってしまうのです。その結果、幸せになることにネガティブな感情を抱くようになってしまいます。
幸せ恐怖症の人が恋愛や結婚をするとどうなる?
幸せ恐怖症の人の中には、勇気を出して幸せにつながりやすい恋愛や結婚をする人もいます。しかし、幸せ恐怖症の人の恋愛や結婚を簡単にイメージできる人は少ないでしょう。そこで、以下では幸せ恐怖症の人の恋愛や結婚についても見ていきたいと思います。
恋人に主導権を完全に渡してしまう
幸せ恐怖症の人の多くは、自己評価が低く人に合わせることが得意なので、恋人ができると恋人に恋愛の主導権を完全に渡してしまいがちです。
何でも恋人の意見を優先したり、恋人に尽くしすぎたりしてしまうため、恋人との関係がすぐにマンネリ化してしまいやすいでしょう。、また、恋人に依存しすぎてしまい、恋人に重いと思われて別れを切り出されてしまうこともよくあります。
結婚後に幸せを失う不安に追い詰められる
幸せ恐怖症の人は、結婚して幸せを感じていても、すぐにこの幸せは長くは続かないと思い込んで気分が沈みがちです。配偶者が優しくしてくれても、この人もいつか自分の前からいなくなると思ってしまうので、心から安らぐことができなくなります。
不安がどんどん大きくなると、次第に目の前の小さな幸せに気付けなくなり、配偶者との仲が険悪になってしまうこともあるのです。
激しい焦燥感と恐怖感に襲われる
幸せ恐怖症に人の中には、不幸でいることに精神的に依存してしまっている人もいます。そのため、恋愛や結婚で幸せを感じそうになると、激しい焦燥感や恐怖感に襲われて、自分から恋人や配偶者から遠ざかってしまうこともよくあるのです。
不幸でいることに安心感を覚えているので、幸せになりかけると、唯一の安全地帯を失ってしまうような恐怖に襲われて不幸になろうとしてしまいます。そのため、恋愛や結婚が長続きしにくいのです。
幸せ恐怖症は克服できる?幸せ恐怖症の治し方
幸せ恐怖症を克服する方法が分からず、苦しんでいる人は意外と多いと思います。そこで、以下では幸せ恐怖症の克服方法を5つ、具体的に紹介していきましょう。幸せ恐怖症を治したい人は、ぜひ以下の方法を実践してみてください。
自分の内面だけに集中する時間を設ける
幸せの定義は人それぞれです。幸せ恐怖症の人の多くは、自分が幸せをどう捉えているか分からず、混乱していることがよくあります。そのため、幸せ恐怖症を治すには、まず自分の内面とじっくり向き合い、自分が幸せをどう捉えているか理解することが有効です。
寝る前や休日には、少しの時間でも自分の内面だけに集中する時間を作ってみましょう。
時間がかかるかもしれませんが、根気強く続けることで、自分の幸せの定義が掴めるようになります。自分なりの幸せの形が具体的に分かることで、幸せへの抵抗感が薄れるでしょう。
目の前の幸せに集中するようにする
今現在目の前にある幸せに集中するように意識するということも、幸せ恐怖症の克服方法の1つです。
幸せ恐怖症の人は、幸せになりかけると幸せが消えてしまう想像をしてネガティブになり、結果的に本当に幸せを逃してしまいがちでしょう。
そのため、今現在目の前にある幸せに集中し、未来のことはあまり考え込まないようにすることで、幸せを掴みやすくなるのです。
自分のコンプレックスを克服する
自分のコンプレックスを克服するということは、幸せ恐怖症を治す方法といえるでしょう。強烈なコンプレックスで自信を失い、自分を幸せになる資格がない人間と思い込んでしまうことは、幸せ恐怖症の主な原因です。
そのため、あえて苦手だと思うことに挑戦したり、周囲の人に相談したりして、自分のコンプレックスを克服することは、根本的に幸せ恐怖症を治すことにつながります。
しかし、強いコンプレックスは過去のトラウマと深く関係していることが多いので、1人では克服できないと思う場合は、カウンセラーや精神科医に相談してみてください。
自分で自分を褒める習慣をつける
自分で自分を意識的に褒めてみるということも、幸せ恐怖症の克服方法の1つといえます。
幸せ恐怖症の人の多くは、子供の頃に母親に褒められた経験が少ないことで、自己評価が過度に低くなりがちです。自己評価の低さは幸せになってはいけないという、強い思い込みの原因になりやすいでしょう。
そのため、自分で自分をしっかり褒めて自信をつけ、自己評価を上げることが幸せ恐怖症の克服につながるのです。
朝早く起床できたということや、毎日の仕事を無事に終えられたという小さなことでもよいので、必ず毎日1回は言葉に出して自分を褒めてみましょう。鏡の前でやると、より効果が出やすくなります。
ポジティブな人との交流を増やす
ポジティブ思考な人が身近にいる場合は、その人との交流を増やすことも、幸せ恐怖症の克服方法といえるでしょう。ネガティブ思考に陥りやすい幸せ恐怖症の人は、ポジティブ思考の人のそばにいることで、思考がポジティブに変化しやすくなります。
ポジティブに幸せを捉えることができるようになれば、自分から幸せを遠ざけてしまうことはなくなるでしょう。
あなたは大丈夫?幸せ恐怖症チェック診断
恋愛や結婚で追い詰められてしまいやすい幸せ恐怖症の人は、自覚していないこともよくあります。そこで、以下では幸せ恐怖症のチェック診断も取り上げていきましょう。
自分は幸せ恐怖症なのではないかと不安に思っている人は、ぜひ以下のチェック診断で確認してみてください。
幸せ恐怖症診断
□子供の頃から自信が持てない
□恋愛が長く続かない
□普段からネガティブな発現が多い
□自分は幸せになってはいけない人間だと思う
□幸せの定義が曖昧だ
□不幸であることに安心を覚えている
□恋愛や結婚などに対する不安が強い
□人から褒められる場面で居心地が悪く感じる
□幸せは意味が無いものだと思う
□他人を優先して自分のことを後回しにしてしまいがちだ
診断結果
【0~3チェックの人 幸せ恐怖症ではありません】
幸せ恐怖症である可能性は低いでしょう。幸せになることを前向きに捉えています。
【4~6チェックの人 幸せ恐怖症になりかけています】
幸せ恐怖症になりかけているようです。小さな挑戦を繰り返して自己評価を上げていきましょう。
【7~9チェックの人 幸せ恐怖症になっています】
幸せ恐怖症に陥っているといえるでしょう。まず自分の内面を顧みて、原因を探ってみてください。
【10チェックの人 重度の幸せ恐怖症です】
幸せ恐怖症によって、実生活に支障が出ているかもしれません。まずしっかり休息を取り、自分と向き合うための精神的な余裕を持つようにしましょう。
実生活を充実させるために幸せ恐怖症を克服しよう
今回は幸せ恐怖症について詳しく取り上げました。幸せ恐怖症の人は自分から幸せになるチャンスを遠ざけてしまうので、恋愛や仕事で損をしてしまいやすいでしょう。
実生活を充実させるために、幸せ恐怖症を克服することは重要なことです。そのため、幸せ恐怖症という自覚がある人は、ぜひ今回紹介した克服方法を積極的に試してみてください。