2019年02月16日公開
2019年02月16日更新
厚かましいの意味や類語とは?図々しいとの違いや使い方を紹介
普段からよく使う厚かましいという言葉。なんとなくの意味はわかるけれども説明できないという人も多いのではないでしょうか?そこで今回はそんな厚かましい人について調べてみました。図々しいとの違いや、それぞれの言葉の使い方についてもチェックしてみてください。
目次
「厚かましい」の意味や使い方をマスターしよう!
普段からよく使う「厚かましい」という言葉。なんとなくの意味はわかるけれどもしっかりと説明できない、使い方がわからないという人も多いのでないでしょうか?
そこで今回はそんな「厚かましい」という言葉について調べてみました。厚かましいとは一体どういう意味なのか、どんな使い方が正しいのかまとめましたので、ぜひチェックしてマスターしてください。
「厚かましい」の意味とは?
ではまずは厚かましいという言葉の意味から確認してみましょう。厚かましいとは恥を知らず、遠慮がない様子を表した言葉。厚かましい以外にも「顔の面が厚い」などと表現されることもあります。
思いやりを持ち、謙虚で控えめな性格な人が多い日本人なので厚かましい人がいると目立つもの。周りからも避けられるようになってきます。遠慮のない態度を不快に思う人も多く、コミュニティの中で浮いてしまう事も少なくないでしょう。
「厚かましい」と「図々しい」の違いとは?
厚かましいと似た言葉に「図々しい」ということばがありますが、厚かましいと図々しいにはどういった違いがあるのでしょうか?
図々しいとは「人の迷惑を顧みず、自分勝手な様子」を表す言葉です。厚かましいにも同じような意味がありますが、比較すると「人の迷惑を考えない」というところが大きな違いだと言えるでしょう。
「厚かましい」の使い方
厚かましいと図々しいの違いを理解したところで、次は「厚かましい」という言葉がどのように使われているのか見ていきましょう。
実際にどのような場面で使用できるのかを例文と共にご紹介したいと思います。上司に対してやビジネスシーンで使う事も多いので、誤った使い方をしないようしっかりと確認しておきましょう。
「厚かましい」を使った例文
ではさっそく例文を確認していきましょう。
例文①厚かましいお願いですが、お時間をいただけないでしょうか?
この例文の場合の「厚かましい」は敬語として使用されているパターン。目上の人や相手に対して何かお願いや頼みごとをする際、自分自身を下げて相手に不快感を与えないようにする言い回しです。
お願い事をする前にいとこと付け加えるだけで、相手が受ける印象は大きく変わります。また気遣いができる・社会人としてのマナーが身についていると思っておらえる事もあるので、使えるようになっておいて損はないでしょう。
例文②厚かましいお願いで申し訳ないのですが、確認でき次第ご連絡いただけないでしょうか?
こちらも例文①と同じように、敬語として使われている「厚かましい」になります。自分の都合を押し付けて申し訳ないという気落ちを伝える際や、相手に不快な想いをさせないためのクッション言葉として使用されているパターンです。
また厚かましいお願いに対して「申し訳ない」と謝罪の言葉を付け加える事で、さらに丁寧な印象を与えることができます。上司や取引先など、自分よりも立場が上の人に対しては積極的に使うようにしましょう。
例文③あんなに厚かましい人はなかなかいない
こちらは先ほどの2つと違って相手に対して「厚かましい」という言葉を使った例文です。相手の行動が厚かましい・遠慮がないと感じた時に使っている例で、いい意味で使われている言葉ではありません。
また他の人に対してこの言葉を使用する際は、悪口だと受け取られる言葉になりますので安易に使用しないように注意しましょう。
「厚かましい」の類語
では続いては厚かましいという言葉の類語について見てみましょう。類語とは同じような意味を持った言葉のこと。厚かましいと同じような意味で使われている言葉について確認していきます。
・おこがましい |
・不躾 |
・僭越 |
・差し出がましい |
おこがましい
厚かましいの類語の1つ目は「おこがましい」です。
おこがましいとは「身の程をわきまえない」「生意気だ」という意味を持つ言葉。厚かましいと同じようなシチュエーションで使うことができますが、おこがましいの方がキツイ印象を持っていると言えるでしょう。
おこがましいは先ほどの例文でいうと①と②のように自分に対して使う言葉。他人に対して使用することはあまりありませんので、覚えておきましょう。
不躾
「厚かましい」の類語の2つ目は「不躾」です。
不躾とは文字通りしつけができていないことを意味する言葉です。言い換えると「失礼である」「常識がない」といった言葉であるともいうことができるでしょう。
不躾という言葉の場合は「不躾なお願いですが…」と自分自身に使う場合もありますし、他人の行動に対して「不躾な態度だ」などと使用することもできます。
僭越
「厚かましい」の類語の3つ目は「僭越」です。
僭越とは「せんえつ」と読み、自分自身の立場や地位を超えてで過ぎた行動をすることを意味します。「僭越ながら〜」と前置きやクッション言葉として使用することが多く、ビジネスシーンでよく見かけられます。
僭越という言葉は普段の生活で使用することはほとんどなく、目上の人や仕事の際に使用することが大半。覚えておっ区と便利な言葉なので、使い方を理解しておきましょう。
差し出がましい
「厚かましい」の類語の4つ目は「差し出がましい」です。
差し出がましいとは「余計なことをする」「出しゃばる」といった様子を意味する言葉です。自分がしなくてもいいような事をする時や、おせっかいであることを自負している時などによく使われます。
差し出がましいという言葉も、クッション言葉としてよく使われる言葉。「差し出がましいようですが〜」と自分の行動に対して前置きで使用することが多いでしょう。
厚かましい人の特徴【性格編】
厚かましいという言葉の意味や使い方を理解したあとは、厚かましい人の性格について見ていきましょう。あなたの周りにも1人はいる厚かましい人。相手の気持ちを考えない図々しい態度にイラっとしたこともあるのではないでしょうか?
厚かましい人はどんな性格なのか、どんな特徴があるのかについてまとめました。自分自身や知人に当てはまる所がないかチェックしてみてください。
ケチ
厚かましい人の特徴の1つ目は「ケチ」です。
多くの人が厚かましいと感じる「ケチ」という性格。お金を持っているにも関わらず誰かに奢ってもらおうとしたり、自分で購入せずに欲しいものを譲ってもらおうとしたり。とにかく自分が損をすることが嫌いという性格になります。
誰でも奢ってもらいたい・損したくないという気持ちを持っていますが、周りからの目や他の人の気持ちを考えて遠慮するもの。自分本位な考え方や振る舞いを続けていると厚かましい人と思われてしまうので注意するようにしましょう。
自分さえ良ければいい
厚かましい人の特徴の2つ目は「自分さえ良ければいい」です。
厚かましい人には自分勝手な人が多いのが特徴。物事の善悪よりも自分が得をするか損をするかが物事を決める基準になっている人がほとんどです。
自分が得をするためには他人の気持ちはおかまいなし。不快感を与えていることに気づかず、自分の意見ばかりを主張しているとどんどん周りから相手にされなくなってしまいます。しっかりと周囲の反応を見て自分の行動を振り返る必要があります。
無神経
厚かましい人の特徴の3つ目は「無神経」です。
厚かましい人は無神経な性格でガサツなことが多いです。そのため相手が嫌がる行動や発言を平気でしたり、自分が周囲からどう思われているか考える事もしません。
本人が自分の責任で嫌われるのは仕方ない事ですが、周囲の人に不快感を与える言動はよくありません。遠回しに注意しても気付かない可能性があるので、あまりにひどい場合ははっきりと注意した方が良いでしょう。
悪気がない
厚かましい人の特徴の4つ目は「悪気がない」です。
厚かましい人はその厚かましい行動に対して悪気があるわけではありません。周囲から見ると「よくそんなことができるな」という行為でも、本人にとってはごく当たり前で自然なことなのです。
自分の行いによって、相手が嫌な思いをしている・嫌がっているとは全く思っていません。こういったタイプは指摘してあげないと気付かないことがほとんどなので、目に余る場合には注意しましょう。気付かせてあげるだけで、すぐに解決する場合もあります。
厚かましい人の特徴【行動編】
厚かましい人の特徴【性格編】の次は、厚かましい人の特徴【行動編】について見ていきましょう。厚かましい人はどんな行動をとっているのかを知ることで、自分自身を振り返ることができます。
自分の意見を主張する
厚かましい人の特徴の1つ目は「自分の意見を主張する」です。
厚かましい人は自分の意見をはっきり主張します。自分が思っていることや考えていることを通し、常に自分に有利になるように行動したいからです。
意見を主張すること自体は全く悪いことではありません。しかし主張が強すぎることで他の人を不快にしたり、周りの人を困らせてしまうこともあります。自分の意見は述べつつも、しっかりと周囲に配慮しないと厚かましい人だと思われてしまうでしょう。
人の物を欲しがる
厚かましい人の特徴の2つ目は「人のものを欲しがる」です。
厚かましい人はケチな性格なので自分でものを購入することを嫌がります。また他の人が魅力的なものを持っていると見境なく欲しがり、無償で手に入れようとすることも。
自分の持ち物に魅力を感じてもらえるのは嬉しいことですが、譲って欲しいとねだられるのは別問題。自分が欲しいものは自分自身の力で手に入れるようにするのが当たり前です。
借りたものを返さない
厚かましい人の特徴の3つ目は「借りたものを返さない」です。
厚かましい性格の人は自分の持ち物と人の持ち物の境界線があまりありません。自分が必要になった時には、当たり前のように「他人から借りればいいや」と軽い気持ちで考えています。
またものを借りた際に、そのものを気に入ったり使いごごちが良ければ自分のものにしてしまう事も。借りたものは返すという当たり前の考え方が通用しない相手なので、軽い気持ちで物の貸し借りはしないほうが無難だと言えるでしょう。
思い通りにならないと拗ねる
厚かましい人の特徴の4つ目は「思い通りにならないと拗ねる」です。
厚かましい人は基本的に自分中心に世界が回っているという考え方です。そのため自分が何か相手にお願いしたのに拒否されたり、厚かましい振る舞いをして嫌われたりすると不機嫌になることも。
自分の思い通りにならないことがあると、すぐに人を嫌ったり拗ねたりしてしまいます。子供なら理解できますが、大人になってもそんな態度をとっていることは大問題。自分の気持ちをコントロールできるようになり、他人に迷惑をかけないようにしましょう。
なぜ厚かましい性格になったのか
ここまでは厚かましい人の性格や行動についてご紹介してきました。羞恥心や遠慮がなくなればなくなるほど、他の人に対して厚かましい態度を取るようになるもの。しっかりと特徴を理解し、自分が他の人に迷惑をかけていないか。不快感を与えていないか気をつけましょう。
では特徴について理解した後はなぜ厚かましい人になってしまったのか、その原因について見てみましょう。厚かましくなった理由について知ることで、相手に対しての理解を深めることができます。
甘やかされて育った
厚かましい性格になった理由の1つ目は「甘やかされて育った」です。
昔から甘やかされて育ってきた人は我慢をするということが苦手です。欲しいものはなんでも手に入り、自分がしたいと思ったことは両親が叶えてくれる。そんな我慢を知らない生活を続けることで、それが当たり前だと思うようになってしまうからです。
社会の中で生きていくには我慢しないといけないこともたくさんあります。自分の気持ちを優先するのではなく、思いやりを持って他の人と共存できるよう行動する必要があります。
コミュニケーションを取るのが下手
厚かましい性格になった理由の2つ目は「コミュニケーションを取るのが下手」です。
厚かましい人は他人の気持ちを理解することができなかったり、自分の気持ちばかりが先走ったりとコミュニケーションを取ることが苦手です。また周りの反応を感じ取る能力も低いので、自分が厚かましいと思われていることに気付いていない事も。
会社や学校などでの生活をする上でコミュニケーションを取ることは基本です。自分の発言や行動によって他の人がどう思うのかを想像し、お互いに気持ちよく過ごせる環境を作っていくことが大切です。
厚かましい人にならないように注意しよう
今回は厚かましいという言葉の意味や類語についてご紹介してきました。図々しいという言葉と混同していた人もいたかと思いますが、違いについても理解していただけたと思います。
自分がいる環境に慣れてきたり、周りの人と親しくなればなるほど気が緩んで厚かましくなるもの。気心が知れている相手でも適度な距離感を思いやりを持って過ごすことが大切です。
知らずしらずのうちに「厚かましい人」にならないよう定期的に自分自身を見つめ直し、気持ちよく過ごせるよう態度や行動を改めましょう。