2019年02月12日公開
2019年02月12日更新
まずはお礼までの意味とは?まずはお礼申し上げますなどの使い方を例文で
誰かに急いでお礼のメールや手紙を送る時に、必ず「まずはお礼まで」を使っている人は多いでしょう。しかし、「まずはお礼まで」の意味をよく知らないという人もいると思います。そこで、今回は「まずはお礼まで」の意味や使い方を例文と共に解説していきましょう。
目次
「まずはお礼まで」を使う時のビジネスマナーとは?
「まずはお礼まで」という言葉は、ビジネスだけでなく日常生活の中でもよく使われる言葉です。気軽に「まずはお礼まで」を手紙やメールに使っている人もいると思います。
しかし、「まずはお礼まで」の意味や「まずはお礼まで」を使う時のビジネスマナーをきちんと把握しておかないと、使った相手に失礼になってしまうこともあるでしょう。
そこで、今回は「まずはお礼まで」の意味やビジネスマナーをしっかり確認していきたいと思います。さらに、今回は「まずはお礼まで」の言い換え表現や例文も具体的に紹介するので、「まずはお礼まで」をマスターしたい人はぜひ注目してみてください。
「まずはお礼まで」の意味とは?
「まずはお礼まで」という文言には、感謝を伝えたい相手に、手早く感謝を伝えるという意味があります。感謝の言葉は早めに伝えないと失礼になることがあるのです。
そのため、誰かに有難いことをされたときに早めに感謝の意を示すために、「まずはお礼まで」を使うのです。また、「まずはお礼まで」には感謝を伝えるという内容を明確にしつつ、全体を締めくくる意味も含まれるので、通常メールや手紙の最後に入れます。
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「まずはお礼まで」を使うのはこんな時
「まずはお礼まで」をいざ使おうとすると、どのような時に使うべきなのか分からず戸惑ってしまう人もいるでしょう。そこで、以下では「まずはお礼まで」を使うべきタイミングやシチュエーションも取り上げてきたいと思います。
目下か同等の相手に手早くお礼を伝えたい時
「まずはお礼まで」は言葉を省略して感謝の意を伝える言葉なので、目上の人に使うと失礼だと受け取られてしまう危険性があります。そのため、年下の人や同僚、友達などに有難いことをしてもらった時に、返す言葉として使うようにしましょう。
例えば遠方に住む友達からお見舞いの品が送られてきた時は、すぐに直接お礼を伝えたくても伝えられないことが多いと思います。
そんな時こそ、最後に「まずはお礼まで」と添えた感謝の手紙やメールを送れば、相手に感謝の気持ちを手早く伝えることができるのです。
状況が読めない相手にお礼を伝えたい時
状況が読めない相手に感謝を伝えたいという場合も、「まずはお礼まで」を使うべきシチュエーションといえます。お礼の品を相手に贈りたくても、相手が大変な状況だと迷惑になってしまわないか不安になるときもあるでしょう。
そのような場合は、とりあえず「まずはお礼まで」を添えたメールや手紙で感謝を伝えつつ、相手のアクションから状況を察知することをおすすめします。
相手がすぐに返信してこない場合は、相手が忙しい状況にある可能性が大きいので、しばらく様子を見てからお礼の品を贈るようにしましょう。
相手からすぐに返信がくるならば、相手が余裕のある状況であると判断できるので、お礼の品を贈っても問題無いと思われます。
しばらく相手に正式なお礼ができない時
自分が忙しく、しばらく感謝すべき相手にしっかりしたお礼ができない場合も、「まずはお礼まで」を使って感謝を伝えるべきでしょう。
感謝の気持ちは早めに伝えないと、相手に非常識な人と誤解されてしまいやすくなります。しかし、自分がお礼をしっかり伝えられる状況にない場合もあるでしょう。
そのような場合は、「まずはお礼まで」の文言を入れたメールや手紙を相手に出すことで、感謝の気持ちを素早く伝えておくことができます。さらに、「まずはお礼まで」を入れた手紙やメールを送っておくことで、後からしっかりしたお礼をしやすくなるのです。
「まずはお礼まで」の使い方
「まずはお礼まで」は通常目下や同等の立場の人に対して、手紙やメールでお礼を伝えるという場面で使う言葉です。
省略した形で感謝の意を伝える「まずはお礼まで」は、相手に重苦しい印象を与えずに感謝の気持ちを素早く伝えることができます。また、相手に感謝を伝えたいという内容のメールであることを、明確に伝えるという意味でも使われるのです。
以下では、「まずはお礼まで」の例文と使い方も詳しく解説していきましょう。
「まずはお礼まで」を使った例文
以下では「まずはお礼まで」を使った例文を3つ取り上げていきたいと思います。素早く感謝の意を伝えるという大きな意味がある「まずはお礼まで」には、実に様々な例文があるのです。
「まずはお礼まで」をマスターしたい人は、ぜひ以下の例文をしっかり確認してみてください。
例文①ひとまずお礼まで
「ひとまずお礼まで」とは、とにかくすぐにお礼の気持ちだけは伝えたいという意思を相手に伝えることができる例文です。
感謝の気持ち以外に報告したいことや、お礼の品を贈りたいという気持ちがあるけれど、とりあえず相手に一番に感謝の意を伝えたい時に使います。「ひとまず」という言葉をつけることで、これから正式なお礼をする意思も相手に伝えることができるのです。
例文②簡単ですがお礼まで
「簡単ですがお礼まで」とは、きちんとした形式のお礼の手紙やメールでないことを相手に詫びつつ、早く感謝を伝えたかったという気持ちを伝えることができる文言です。
カジュアルな文章で相手に感謝の言葉を伝えたときは、最後に「簡単ですがお礼まで」を入れると丁寧な印象になり、相手によりよい印象を与えられるでしょう。
しかし、「簡単」にお礼を伝えることは、目上の人に対しては失礼になります。そのため、目上の人には使わないように注意しましょう。
例文③取り急ぎお礼までメール
「取り急ぎお礼までメール」とは、ゆっくりお礼する余裕が無い時に、とりあえず相手にメールで感謝を伝えたいときに使われる文言です。
メールを「取り急ぎお礼まで」と締めくくることで、相手に後々正式なお礼をするという意思を伝えることもできます。
また、「取り急ぎ」は細かいことを省略して急いで用件を伝えるという意味の言葉です。さらに、「お礼まで」も「お礼申し上げます」を省略した形の言葉とされています。そのため、「取り急ぎお礼まで」は目上の人に使うと失礼に当たるので、注意しましょう。
「取り急ぎお礼まで」を使う時の注意点
「まずはお礼まで」のいい替え表現の1つである「取り急ぎお礼まで」を使う際には、いくつかの注意点があります。「取り急ぎお礼まで」は、正式なお礼をする前にとりあえずお礼を伝えるというニュアンスが強い言葉です。
そのため、「取り急ぎお礼まで」という文言を使ったメールや手紙を送った後には、かならずその相手に正式なお礼をするようにしましょう。直接会ってお礼を伝えることが理想ですが、どうしても相手と直接会えないこともあります。
そのような場合は、時間がある時に相手にお礼の品を贈ったり電話をしたりして、相手にお礼の気持ちを再度伝えましょう。
また、「取り急ぎ」は漢字の通り、急いで何かをするという意味合いもある言葉です。そのため、「取り急ぎお礼まで」を入れた手紙やメールは、感謝を伝える内容だけにしましょう。
どうしてもお礼とは別のことを盛り込みたい場合は、最後に「追伸」や「別件ではござますが」という言葉を入れて盛り込みたい内容を簡潔に足すようにしてください。
「まずはお礼まで」は目上の人に使えるの?
手早く感謝の意を伝えるという意味の「まずはお礼まで」は、ビジネスでのメールや手紙に使われることが多いので、目上の人にも使えるのではと思う人が多いでしょう。
しかし、「まずはお礼まで」とは「まず最初にお礼を申し上げます」を省略した言葉です。目上の人に省略した言葉で感謝を伝えることは、失礼に当たります。
そのため、ビジネスでのメールや手紙で使うことが多くても、「まずはお礼まで」は上司やお客様には使わないようにしましょう。
目上の人に感謝の言葉をメールや手紙で素早く伝えたいときには、メールや手紙の最後に「まずはお礼申し上げます」を入れることをおすすめします。
「まずはお礼まで」の敬語・言い換え表現
ビジネスメールで使うことが多い「まずはお礼まで」は、敬語にすることで目上の人に対しても使えます。さらに、別の言葉に言い換えることで、さらに広い場面で違和感なく使えるようになるのです。
そこで、以下では「まずはお礼まで」の敬語や言い換え表現も3つ見ていきましょう。
丁寧な印象の「略儀ながらお礼申し上げます」
「まずはお礼まで」は目上の人に対して使うと、カジュアル過ぎる印象になります。しかし「略儀ながら」という言葉を先に入れて省略せずにお礼の言葉を示すことで、目上の人に対して使っても違和感が無いほど丁寧な印象になるのです。
「略儀ながら」とは、正式な形式を省略していることを謝罪する意味合いが強い言葉とされています。
そのため、「まずはお礼まで」は「略儀ながらメールにてお礼申し上げます」や「略儀ながら書面にてお礼申し上げます」に言い換えることで、目上の人にも使えるのです。
感謝以外のことも伝えることができる「お礼かたがた」
ビジネスだけでなく日常でも、お礼と挨拶を兼ねたメールや手紙を人に送るときがあるでしょう。そのような場合には、「まずはお礼まで」の言い替え表現である「お礼かたがたご挨拶申し上げます」という言葉が適しています。
「かたがた」とは「兼ねる」という意味の言葉です。そのため、「かたがた」はお礼と共に何かを相手に伝えたいときに「お礼かたがた」という形で使えます。
また、「お礼かたがたお詫びまで」というように後半部分を変えることで、挨拶以外のことをお礼と共に伝えたい際にも使えるのです。ちなみに、「お詫びかたがたお礼まで」というように、順番を入れ替えても問題無く使えます。
お詫びと尊敬の念を伝えられる「メール(書面)にて恐縮ですが」
「まずはお礼まで」の言い替え表現には、「メール(書面)にて恐縮ですが、まずはお礼申し上げます」という文言も含まれます。
「恐縮」とは人に申し訳ないという気持ちと尊敬の気持ちがある様子を意味する言葉です。「メール(書面)にて恐縮ですが」という文言で、相手に尊敬とお詫びの気持ちを伝えることができます。
後ろに丁寧なお礼の言葉をつけることで、目上の人にも使える感謝の言葉になるのです。しかし、堅苦しい印象の言葉になってしまうため、特に親しい人に対して使う言葉には向かないでしょう。
「まずはお礼まで」をメールや手紙で使う際のポイント
「まずはお礼まで」をメールや手紙で使う際には、いくつか注意するべきポイントがあります。以下では、そのポイントを2つ紹介していきましょう。
「まずはお礼まで」をしっかり使いこなせるようになりたい人は、ぜひ以下のポイントを強く意識しながら「まずはお礼まで」を使ってみてください。
お礼以外の内容を盛り込まない
「まずはお礼まで」には、メールや手紙の内容の範囲を限定するという意味があります。そのため、「まずはお礼まで」が最後に入っているメールや手紙に、感謝を伝えるという内容以外のことを盛り込んでしまうと、相手を不快にさせてしまう危険性があるのです。
「まずはお礼まで」を最後に入れるビジネスメールや手紙には、お礼以外の内容を盛り込まないようにしましょう。
メールや手紙を送った後に正式なお礼をする
「まずはお礼まで」は、正式なお礼をする前に簡易に感謝の意を伝えるというニュアンスが強い言葉です。そのため、「まずはお礼まで」を使った手紙やメールを相手に送った後には、できるだけ相手に直接会ってお礼を伝えるようにしましょう。
特にビジネスシーンでは人脈作りのためにも、「まずはお礼まで」を使った手紙やメールを送った相手には、後日直接お礼を伝えることをおすすめします。
「まずはお礼まで」への返信の仕方
ビジネスや日常生活では、「まずはお礼まで」と書かれた手紙やメールを受け取ることもあるでしょう。
そのような手紙やメールには、どのような内容の返信をするべきなのか分からず、戸惑ってしまう人もいると思います。そこで、以下では「まずはお礼まで」と書かれた手紙やメールへの返信方法も確認しておきましょう。
「まずはお礼まで」と書かれた手紙やメールは、カジュアルに感謝の気持ちを伝えるものなので、堅苦しくない軽やかな印象の返信内容が望ましいとされています。
また、「まずはお礼まで」は現在相手に余裕が無いことも示す言葉なので、短い返信内容の方が相手にとっても親切なのです。返信メールや手紙には、例えばシンプルに「ありがとう」や「了解です」を使ってみましょう。
ビシネスメールである場合は、相手のことがよく分からないことが多いので、特に「了解です」が適しているとされています。また、相手が何らかの目標を達成している場合は、「おめでとう」というシンプルなお祝いの言葉だけを返してみてもよいでしょう。
注意点を意識して「まずはお礼まで」を使いこなしていこう
今回はビジネスだけでなく日常生活でも使われる「まずはお礼まで」という文言について解説しました。
「まずはお礼まで」は、素早く人に感謝の気持ちを伝えることができる便利な言葉です。しかし、簡易に感謝の意を伝える言葉であるために、使う相手の選び方や使った後の行動に注意する必要があります。
今回は例文や使う際の注意点なども紹介したので、ぜひそれらの内容を意識して、上手く「まずはお礼まで」を使ってみてください。