2019年02月12日公開
2019年02月12日更新
ないものねだりの意味とは?使い方を例文を用いて解説!
ないものねだりの意味とは何なのか?例文を用いて使い方を説明します。ないものねだりの意味とは簡単にいうと「もっとイケメンだったら女性にモテたのに」など、今の自分にないものを欲しがることです。ないものねだりをする人の特徴や心理についても解説します。
目次
「ないものねだり」の意味や使い方を知りたい!
「自分がイケメンだったら、女性にモテたのに」「旦那が高給取りだったら、良い家に住めるのに」「この掃除機はもっと静かな音ならよかったのに」皆さんは、日頃このような「ないものねだり」をする事はありませんか?
ないものねだりは、すればするほど欲求不満になるような気がします。それは一体何故なのでしょうか?今回は「ないものねだり」の意味とは何なのか?改めて確認すると共に、例文を用いて「ないものねだり」の使い方を解説します。
また、つい「ないものねだり」をしてしまう人の心理や特徴、ないものねだりをする性格を直す方法についてもご紹介します。
「ないものねだり」の意味とは?
「ないものねだり」の意味とは、現時点で「ない」物を欲しがることです。冒頭で書いた例のように、「ない」と感じる対象は様々です。「自分の容姿」「夫の年収」「物の機能」「人の性格」など人は「ない」物に目が向いてしまう傾向があります。
ないものねだりの類語には「高望み」「隣の芝は青い」「強欲」などがあります。この言葉から分かるようにすぐに手に入るものではなく、どう考えても無理なのでは?という事を望んでしまうのが「ないものねだり」の本当の意味となるようです。
「ないものねだり」をしすぎると心が疲れる理由とは?
「ないものねだり」をするのは、悪い事のように思われがちですが、実はそうとも言い切れません。現在ないものを求めるのは、人間の本能だからです。人は現状に満足していると、行動を起こそうとはしないものです。ないものねだりは行動の原動力になるのです。
また、人の脳は、欠けている物を埋めようとする働きをします。すでに手に入った物は自分の物なので安心です。だから、今ここにある物にはあまり目がいかないのです。ない物の方が気になってしまうのは、脳の働きから見ても当然の事なのです。
「でも、ないものねだりをすると、欲求不満になって辛いのよ」と感じている人もいるでしょう。確かに「ないものねだり」は度を超すと心が疲れます。なぜ心が疲れてしまうのか、理由を3つ挙げて解説します。
ないものにエネルギーを注いでしまうから
ないものねだりをするときは、大抵の場合「すぐに手に入りそうもない」物を求めています。自分の容姿や他人の性格、手に入れるのは難しく、変えようと思っても変えられるものではありません。分不相応の物も手に入れるのには無理があるでしょう。
考えても解決しないもの、得られない物に対して、「もっとこうすればいいのに」「もっとこうなればいいのに」と心を砕いてばかりいると、本当にやるべきことにエネルギーを使えません。そうした理由からないものねだりが度を超すと、心が疲れるのです。
欲求がエスカレートするから
人の欲求は、留まる事を知りません。一つ手に入ると、次はこれ、というように現状で満足できないのが人間です。
小さな幸せを見つけて満足できる人は、分不相応の欲求は感じません。しかし、ないものねだりの習慣がついている人は、基本欲張りな人が多いです。そして、常にないものばかりに捉われて、ある物で満足できないので欲求がエスカレートしてしまいます。
欲求がエスカレートすると、満たされない欲求がたくさん心の中に溜まっていきます。その結果、余計に欲求不満になり辛くなるのです。
「ないものねだり」の使い方
ないものねだりとは、人間の煩悩でもあります。煩悩は人を苦しい気持ちにさせるので、煩悩からの解放は永遠のテーマだったりするのです。従って、昔から「ないものねだり」は作詞や小説などにも、よく使われていました。
ここからは「ないものねだり」の言葉の使い方について説明します。「ないものねだり」の類語には「高望み」や「強欲」がありますが、基本的にはすぐに手に入る物に対して「ないものねだり」をする事はありません。
何度も言いますが、すぐに手に入らない物、今の自分にとっては高望みだと感じる物を「ないものねだり」するのです。文章を組み立てる時も、そうした視点から考えるとすんなり書くことが出来るでしょう。
「ないものねだり」を使った例文
「ないものねだり」を使った例文を3つご紹介します。ないものねだりをする対象は「自分自身について」「他人について」「物やサービスについて」が多いです。例文でも、その三つについて解説していきます。
例文①「もっと若ければ」とないものねだりをする
まず初めは、自分自身についてのないものねだりです。例文としては「もっと若ければ、いろいろな事にチャレンジしたのに、とないものねだりをする」などのような使い方をします。
いつまでも若々しい人はいますが、実際の年齢を下げる事は不可能です。もっと若ければ、、と願うのはないものねだり以外の何物でもありません。
実は若くなくても、チャレンジできることは結構あるのですが、私はもう年だから,と出来ない事を一つの言い訳にしている事もあるようです。これは一見「ないものねだり」のようですが、本当は諦めているのでねだってはいないのかもしれません。
例文②親にないものねだりされる子供は可哀想
次は他人に対しての「ないものねだり」です。例文としては「親にないものねだりされる子供は可哀想」という使い方をします。
躾と称して子供を虐待する親がいます。痛ましい事件は後を絶ちませんが、厳しく躾けをするのは、子供に対して「ないものねだり」をしているからに他なりません。虐待をする親は、子供の悪いところばかりフォーカスし、子供の良いところを認めません。
それどころか、「もっと優秀な子だったら良かったのに」と高望みをするのです。親にないものねだりをされる子供は、本当に可哀想です。また虐待する親自身も虐待を受けてきた可能性があります。どこかで根を断ち切らないといけないと思います。
例文③それ以上のサービスを求めるのはないものねだりだ
最後は商品やサービスに対するないものねだりです。例文としては「それ以上のサービスを求めるのはないものねだりだ」のように使います。
商品やサービスに対して、無理難題を言う客は意外に多いです。例えば時間外の郵便窓口サービスで「保険料の支払いをしたいんだけど?」と要求をする客。局員が「できません」と答えると「応対するのが当たり前だろう?」と怒り出すのです。
客だからどんなリクエストにも応えてもらうのが当然と思う人は、ないものねだりをする人の典型でしょう。
ないものねだりする心理とは?
「ないものねだり」の意味とは何なのか?例文と共に使い方を紹介しました。「ないものねだり」は子供だけでなく大人もします。前述したとおり人の本能ともいえるものです。
では実際に、どんな時に「ないものねだり」をするのでしょうか?ないものねだりをする心理とは何があるのか?考えていきましょう。
楽をしたい安心安定を得たい
人は不安感を感じたり不安定な状態になるのを嫌います。例えば「今働いている中小企業でもいいんだけど、大企業の方が倒産の心配はないし安泰だよな」と思ったり「もっとお金があれば、病気の時でも安心なんだけど」と思います。
楽な暮らしがしたいと望む時も、ないものねだりをしがちです。お金があれば節約しないで好きな物を買えますし、お掃除サービスを依頼すれば楽して綺麗な部屋が手に入ります。
今の生活レベルではちょっと不満、将来を思うと安心できない、と思った時、「もっとお金があれば」と「ないものねだり」をするのです。
ストレスを感じている
例えば、会社の上司が苦手で毎日が憂鬱だ、という状況ではストレスを感じるでしょう。その時に「上司さえいなくなってくれれば」「どこかに移動してくれないかな」などと「ないものねだり」をします。
「結婚したのはいいけれど、姑が家事のやり方に口を出すのでストレス」と言う時も「もっと放任してくれる姑だったら良かったのに」と思います。
このように、現状に不満があってすぐに解決しないようなストレスを感じている時に、人はないものねだりをします。
理想の会社や相手がほしい
自分の理想にピッタリ合う人がほしい、でも見つからない、といった気持ちになる事はありませんか?このような時も、ないものねだりをしている時です。
例えば、「転職したいと思っている、けれども条件の揃ったところがない」「年収が高くてイケメンで同居しなくていい結婚相手がほしい」など、妥協したくない気持ちになっている時は、ないものねだりをしやすい心理状態になります。
人と比較してしまう
人と比較している時も、ないものねだりをしてしまうでしょう。今の暮らしでも十分幸せなのに、他の人の方がもっと幸せに見えてしまう事はありませんか?
隣の芝生は青いという言葉がありますが、人の物は良く見えてしまう事があります。本当は人と比較せず自分流でいいと思えば、「ないものねだり」はしなくて済むのです。
ないものねだりする人の特徴
ないものねだりをする心理を見てきました。ないものねだりは、置かれた状況によって誰でもするものです。しかし、中には、「ないものねだりばかりをする人」もいます。そのような人はどのような特徴を持っているのでしょうか。
勝ち負けにこだわる
ないものねだりをする人は「勝ち負けにこだわる」という特徴があります。私にはないけれど、あの人にはある、そういった事ばかりに目が行ってしまうのです。
勝ち負けにこだわる人は、人と対等な関係を築くことが出来ません。常に相手は自分より優秀か劣っているかで判断します。自分の方が勝っている思えれば満足しますが、上には上がいるので今度はその人と自分を比べはじめます。
勝ち負けにこだわる人は、相手との優劣を見ながら、いつも自分にないものばかり見る事になります。
他力本願である
他力本願の人も、ないものねだりをする人の特徴です。そもそも「自分に足りない物はこれだ」と分かったら、それを得るために行動すればいいだけです。しかし、ないものねだりばかりをする人は、自分から行動しようとはしません。
常に他力本願で自分から行動をせずに「いいな~あの人は」と羨ましがってばかりいる傾向があるのです。
完璧主義である
完璧主義の人も、ないものねだりをする人の特徴でしょう。完璧主義の人は、何かを得ても満足する事は少ないです。常に欠けている物を見て、そこを埋めることを考えるのが完璧主義な人です。
生活の中では何かを完璧に、自分の理想どおりに行える事は非常に少ないです。人との関係性の中でどこかで妥協したり一歩引いたりしなければいけない事が多いからです。完璧を目指し何事も満足できない人は「ないものねだり」が多くなるでしょう。
ないものねだりする性格を直す方法
ないものねだりは、誰でもしてしまう物です。しかし、ないものねだりが多すぎると欲求不満になって、辛く感じるでしょう。ないものねだりばかりするのは、あまり良い事とは言えないのです。
ないものねだりする性格を直す方法を二つ紹介します。どれも当たり前の方法ですが、習慣づけるとないものねだりな性格が改善される効果が大きいので、試してみてください。
「今あるもの」に目を向ける
「ないものねだり」は、「ないもの」ばかりに目を向けてしまう心の癖です。でも、自分の内面や周りにある物を良く見れば「ちゃんとある」物は沢山あるはずです。欠けている物を埋めるための行動は大切ですが、今あるものにも目を向けるようにしてみましょう。
また、ないものねだりをする人は、身内や自分の子供の欠点が目に付くと言う人が多いようです。こういった傾向のある人は、お子さんの良い面を見てあげるようにしてください。自分に対しても同じです。欠点ばかり見ないで自分の良い面も見てあげてください。
とりあえず行動してみる
ないものねだりをする人は、往々にして行動をしようとはしません。自分では動かずに、天から自分の望む者が降ってこないかな~と、思っているような人が多いのです。
これからは、ないものを手に入れたいと思ったら、積極的に動くようにしてみましょう。例えば「もっと給料が良かったら、海外旅行に行けるのに」と思うのなら投資や副業を始めて少しでもお金を貯めるようにします。
行動したとしても、自分の望む結果が得られない場合もあるでしょう。でも、何もやらずに「ないものねだり」をしているよりは、やるだけやったという満足感は残ります。そうすると不思議なことに、諦めようと思えるのです。
ないものねだりはほどほどにしておこう
「ないものねだり」の意味とは何なのか?を考え「ないものねだり」の使い方を解説しました。また、「ないものねだり」をしてしまう人の心理や特徴、ないものねだりをする性格を直す方法についてもご紹介しました。
「ないものより、あるものに目を向けた方が良い」実は、ないものねだりをしている人も、そんなことは分かっているのです。でも、つい「〇〇があればいいのにな~」と思ってしまうのです。人間の欲求は消える事はありません。
自身の欲望をコントロールして、悟りを開けるようになったら、仏様になる日も近いでしょう。欲を持つのは人間の本能です。でも、ないものねだりばかりするのは疲れるので、ほどほどにしておきましょう。