なしての意味とは?地域別の方言の意味を紹介

「なして」の意味とは?地域の方言で「なして」という言葉がありますが、この「なして」の意味とはどのようなものなのでしょうか。また、「なして」が使われる地域は多いですが、それぞれの地域について「なして」という方言の意味や使い方をご紹介します。

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目次

  1. 1方言「なして」を使う地域は多い?
  2. 2方言「なして」の意味と由来
  3. 3方言「なして」の北海道での意味と使い方
  4. 4方言「なして」の東北での意味と使い方
  5. 5方言「なして」の新潟での意味と使い方
  6. 6方言「なして」の長野での意味と使い方
  7. 7方言「なして」の茨城での意味と使い方
  8. 8方言「なして」の広島での意味と使い方
  9. 9方言「なして」の福岡での意味と使い方
  10. 10関西でも実は少し使われている
  11. 11全国的に使われる方言の「なして」

方言「なして」を使う地域は多い?

地方の方言に「なして」という言葉がありますが、「なして」とはどのような意味なのでしょうか。また、この「なして」という方言を使う地域は多いですが、それぞれの地域での「なして」の意味もご紹介します。

さらに、「なして」の使い方だけではなく、それぞれどのような使い方をするのか『例文』を用いて使い方のご紹介もするので、それを確認してより深く意味を理解していきましょう。

方言「なして」の意味と由来

方言の「なして」の意味とは、どのような意味で使われる言葉になっているのでしょうか。また、方言「なして」という言葉の由来もご紹介します。

さきにお伝えしたように方言の「なして」という言葉は、幅広い地域で使われる方言なのですが、まずは基本的な意味とその由来を見ていきましょう。

「なして」の意味とは?

方言の「なして」という言葉の意味とは、基本的には「どうして?」という意味や、「なぜ?」という言葉と同じ意味で使われます。「どうしてそうなるの?」という言葉を使うときに、「なしてそうなる?」という形で使われます。

また、「方言のなしての意味とは?」という言い方ではなく、「なしての意味とは?」の場合には、「成して」という言葉とも取ることができるので、なにか物事を成す、つまり「成功させる」や「達成する」というような意味になります。

今回、こちらでお伝えしているのは、「方言のなして」ですので、「成す」という意味の言葉ではありませんが、「なして」だけを指すとこのような意味もあるので、使い方や捉え方の違いには注意しましょう。

「なして」の由来

方言の「なして」という言葉はどのような由来があるのでしょうか。この言葉がどこでどのように作られたのか、どういう経緯で生まれたのかということは明確な答えはありません。

答えがないどころか「有力な説」というものも見当たらないことから、「ある言葉が変形した」というよりは、他の言葉とどうように自然発生的に生まれた言葉と考えるほうが有力です。

また、「幅広い地域で使われる方言」ということもあり、そういった言葉には詳細で有力な由来や語源のようなものはきっちり表せられないことも多いのです。

方言「なして」の北海道での意味と使い方

方言の「なして」は幅広い地域で使われる方言で、「北海道」でも使われる方言となっています。北海道といえば非常に広い土地があり、全域でいえばいくつかの県が合わさっても足りないくらいの面積があります。

そして、「なして」という方言はこの広い北海道の全域で使われいると言われており、北海道が発祥の地と言われたら疑わないレベルの使われる頻度と言われています。

ですが、さきにもお伝えしたとおり、「なして」の正確な由来などの情報がは有力なものがないため、北海道が発祥の地とは言い切れるものではありません。

北海道での「なして」の意味

方言)なして 意味:どうして?、なぜ?

北海道で使われる方言の「なして」は先にお伝えした意味と同じように「どうして」とか「なぜ」という意味で使われる言葉となります。

また北海道では「なして」だけではなく「なした」という使い方もされ、「どうした?」「どうしたの?」というような意味でも使われます。さらに「なしても」という言い方で「どうしても」という使い方もするという幅広い使われ方があります。

北海道での「なして」の使い方《例文紹介》

例文)なしてそったらごとするんだば 意味:なんでそんなことするの
例文)なしてもってことないべさ 意味:どうしてもってことないでしょ

北海道では方言の「なして」をこのように使うことがあります。他にも「なぜ」、「どうして」という言葉が標準語で使われるような場面ではどこでも使うことができます。

また、2つ目の例文のように「なしても」という使い方で「どうしても」という使い方ができるのは、さきのもお伝えしたとおりです。北海道の「なして」は幅広く万能に使える言葉となります。

方言「なして」の東北での意味と使い方

方言の「なして」は北海道だけではなく、幅広い地域で使われているということはお伝えしていますが、「東北地方」でも使われる言葉・方言となっています。

この「東北」という言い方でもわかるように、東北地方の1つの県で使われるというようなことはなく、東北地方に含まれるほぼ全ての地域で方言の「なして」は使われます。

北海道全域で使われるのと同じくらいの規模感の広さで使われているので、これも発祥の地がどこかのかを不明にさせる要因とも言えるでしょう。

東北での「なして」の意味

方言)なして 意味:どうして?、なぜ?


東北地方での方言「なして」の意味は、「どうして」や「なぜ」という意味になるので、北海道での意味や基本的な意味と特に変わりはありません。

また、東北地方といえば複数の県がありますが、地域によって使い方や表現方法に違った部分もなく、同じ「なして」で意味が通じることになります。

東北での「なして」の使い方《例文紹介》

例文)なしてほだことになったの? 意味:なんでそんなことになったの?
例文)なして?右さ曲がるえんたや 意味:なんで?右に曲がるみたいだよ

東北地方で使われる「なして」も「どうして?」や「なぜ?」という意味になるので、標準語でそのような言葉を使う場面であれば同じ場面でいくらでも使うことができる言葉となります。

ただ、「東北地方」というと非常に広いですし、それぞれの県や地域によって「なして」以外の部分の方言の違いがあるので、その組み合わせによっては、「なして」が言葉の中に紛れてしまって聞き取れないケースもあります。

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方言「なして」の新潟での意味と使い方

方言の「なして」というのは、新潟県でも使われています。北海道と東北地方だけであれば、「北の方で使われている方言」ということもできましたが、新潟県となると「北の方」というほど北に位置する地域ではありません。

新潟はその表現する機関によって「○○地方」が分かれるので、はっきりと言うことができない位置ではありますが、中部地方や関東甲信越地方という言われ方が多いです。

北海道に入らないのはもちろんですが、東北地方にも入らないので、やはり「北」だけではないところで使われる「なして」という言葉は発祥の地が不明な言葉となります。

新潟での「なして」の意味

方言)なして 意味:どうして?、なぜ?

上記を見てもわかるとおり、新潟での方言「なして」の使われ方も「どうして?」や「なぜ?という意味になります。北海道や東北地方と同じ基本的な「なして」と同じ意味です。

「北」から外れた新潟でも使われて、なおかつ「どうして?」や「なぜ?」という意味まで同じということになるので、本当に幅広い地域で使われる「共通の方言」と言える言葉となるでしょう。

新潟での「なして」の使い方《例文紹介》

例文)なーしてそんなことなったん? 意味:どうしてそんなことになったの?
例文)そんな恐い顔してなーした? 意味:そんな恐い顔してどうしたの?

例文でもわかるように実は新潟で使われる「なした」はこれまでに挙げた北海道や東北地方とは少しだけ「イントネーション」や「強調の仕方」に違いが見られます。

「な」の部分が強く言われ、そこが伸ばされる使い方が多いので、文章で表すと「なーして」というような表現になります。意味自体は変わりませんが、使われ方、言われ方に若干の違いが見られる例です。

方言「なして」の長野での意味と使い方

方言の「なして」は北海道や東北だけではなく、「北」から離れた新潟でも使われているということでしたが、これがさらに「北」から離れた長野県でも使われているのです。

新潟と長野は隣り合わせの県になりますが、より関西側に寄った隣の県なので、この長野県で使われるということは、「なして」がさらに「北の方だけで使われる」ということは言えなくなりました。

そんな長野県での方言「なして」はどのような意味があるのでしょうか。例文を交えた使い方もご紹介しますので、チェックしてみてください。

長野での「なして」の意味

方言)なして 意味:~なさって

長野県での方言「なして」の意味は、北海道や東北地方、新潟県と同じではなく、「~なさって」という「~してください」という言葉の丁寧語のような使い方になります。

ここまで、北海道や東北地方、隣の県の新潟までは同じ「どうして?」や「なぜ?」という意味でしたが、ここにきて別の意味の「なして」が登場しました。

長野での「なして」の使い方《例文紹介》

例文)おいでなして 意味:いらしてください
例文)召し上がってなして 意味:食べてください

長野県での「なして」の意味は多くの場合、「おいでなして」という言葉に集約されていると言っても良いくらいに「おいでなして」という言葉を打ち出しているところがあります。

特に旅館や観光などで他県からやってくる人たちに対してお出迎えやおもてなしのような意味で使う言葉になるので、他県の人からは「おいでなして」という言葉は耳に残る言葉となるでしょう。

方言「なして」の茨城での意味と使い方

方言の「なして」という言葉は北海道や東北地方、新潟や長野でも使われますが、茨城でも使われています。これもその地方を表す機関によって変わってくる場合もありますが、茨城県は関東地方に属する地域です。

北海道や東北地方、中部地方だけではなく、関東地方でも「なして」という方言が使われることになるので、「方言」というのは「地域によって使われる言葉」という意味ですが、なしては「全国的な方言」という少し不思議なものとなります。

茨城での「なして」の意味

方言)なして 意味:どうして?、なぜ?

茨城県での方言「なして」の意味については、長野県のように他の地域とは別の意味ということはなく、北海道や東北地方、新潟県での意味と同じで、「どうして?」や「なぜ?」という意味で使われます。

茨城での「なして」の使い方《例文紹介》

例文)なして、あおなじみになっちった? どうして青じみになったの?
例文)そんな暗い顔してなちたー? 意味:そんな暗い顔してどうした?

茨城でも方言「なした」の意味は同じように「どうした?」などの意味なのですが、使い方というか表現に少しの違いが見られます。例文でもご紹介したように「なちた」という使われ方があるのです。

「なちた」のほかにも、「なじょして」、「なじして」、「なじょった」など意味としては「なして」と同じなのですが、このように発音や表現が少し違ったものがあります。

方言「なして」の広島での意味と使い方

方言の「なして」は北海道や東北地方、新潟や長野の中部地方、さらに茨城の関東地方から「いっきに飛んで」広島でも使われる方言となります。

広島は中国地方となるので、関西よりもさらに西に位置する地域となります。ここまで来ると本当に「全国区の方言」と言えるものとなります。

広島での「なして」の意味

方言)なして 意味:どうして?、なぜ?

広島での方言「なして」の意味としては、長野県以外の意味と同じく「どうして?」や「なぜ?」という意味になり、かなりの「日本の広域で」なしてと言えば「なぜ?」とか「どうして?」という意味で使えるということが言えます。

広島での「なして」の使い方《例文紹介》

例文)なしてそがぁなことをしたん? 意味:どうしてそんなことしたの?
例文)なんしてええかわからん 意味:なにをしていいのかわからない

例文にてお伝えしたように、「なして」は他の地域と同じ使い方なのですが、広島には「なんして」という似た方言があり、これは「何をして」という意味になります。「なして」と混同されるケースが多いのでこちらでもご紹介しました。

方言「なして」の福岡での意味と使い方

方言の「なして」は福岡県でも使われる方言となります。福岡は九州地方になるので、ほとんど日本の全域を網羅した方言と言えるほどに広い地域で使われていることが分かります。

福岡での「なして」の意味

方言)なして 意味:どうして?、なぜ?

福岡県での方言「なして」の意味も、北海道や東北地方と同じように「どうして?」や「なぜ」という意味になっています。かなり幅広い地域で使われていますが、意味としては「長野以外は同じ」ということになります。

福岡での「なして」の使い方《例文紹介》

例文)なしてそけんなことすっと 意味:どうしてそんなことをするの?
例文)なして俺がせんといかんと? 意味:なんで俺がしないといけないの?

福岡でも他の地域と同じ意味になるので使い方は同じですが、福岡の場合は語尾に「~と」とつける話し方が多いので、「なして」という疑問文を使う場合にも、「~と?」で終わるケースが多くなっています。

関西でも実は少し使われている

ここまで「なして」の意味や使い方を地域別にお伝えしてきましたが、唯一といっていい地方で「関西」だけが抜けています。ですが実は、関西でも他の地方よりは頻度が低いですが使われているのです。

意味は「どうして?」や「なぜ?となるので、長野以外の他地域と同じですが、この「どうして」などは「なんでや?」などの言葉のほうが頻度が高いので、「なして」はそれほど使われてないケースが多いです。

全国的に使われる方言の「なして」

さきにもお伝えしましたが、方言というのは「一部の地域で使われる特殊な言葉」というような意味ですが、「なして」というのは不思議なことに「全国的に使われる方言」ということになります。

広い地域の意味や使い方を見てきたところ長野県以外は「どうして?」や「なぜ?」という意味になりますので、「広く使える方言」ということが言えるので、覚えておくと良いでしょう。

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