2019年02月12日公開
2019年02月12日更新
ほうじ茶のカフェインの含有量は?ほうじ茶はノンカフェインなの?
香ばしいほうじ茶は、夏でも冬でもゴクゴク飲めるお茶として人気です。そんなほうじ茶はカフェインが少ないというイメージを抱いている人が多いでしょう。そこで、今回はほうじ茶のカフェイン含有量について、ほかのお茶のカフェイン含有量と比べながら見ていきたいと思います。
目次
ほうじ茶はカフェインが少ないって本当?
癖が無い味と香ばしさで老若男女に愛されているほうじ茶には、カフェインの含有量が他のお茶と比べると少ないと言われています。しかし、ほうじ茶は妊娠している女性にとっては大量に飲むべきでないお茶ともされているのです。
ほうじ茶は本当にカフェインが少ない健康的なお茶なのでしょうか?そこで、以下ではほうじ茶に含まれるカフェインの含有量だけでなく、他のお茶のカフェイン含有量も確認していきたいと思います。
他にも、ほうじ茶の効果やほうじ茶を飲む際の注意点なども紹介するので、特にほうじ茶好きな人は注目してみてください。
ほうじ茶にはどんな効果があるの?
香ばしさが特徴的なほうじ茶には、あまり知られていない健康効果がたくさんあります。そこで、以下ではその健康効果を3つ取り上げていきましょう。ほうじ茶のことを詳しく知りたい人は、ぜひしっかり確認してみてください。
リラックスしやすくなる
ほうじ茶を飲むとリラックスするという人は多いでしょう。ほうじ茶にはテアニンと呼ばれる成分が含まれており、その成分には人をリラックスさせる効果があるのです。そのため、ほうじ茶はリラックスしたい休憩時や就寝前に飲むお茶にぴったりとされています。
むくみを取る
ほうじ茶にはカリウムという成分も含まれています。そのカリウムには人体の水分量を調整する効果があるので、ほうじ茶を飲むことでむくみを解消できるのです。そのため、むくみがちで困っている人は、ぜひ積極的にほうじ茶を飲んでみてください。
生活習慣病を予防する
ポリフェノールの1つであるタンニンも、ほうじ茶に含まれている健康に役立つ成分です。タンニンには主に生活習慣病予防の効果があるとされています。
タンニンは紅茶にも含まれていますが、ほうじ茶のほうがタンニン独特の渋みがあまり出ません。そのため、生活が不規則な人には、飲みやすいほうじ茶でタンニンを積極的に摂取することをおすすめします。
ほうじ茶にカフェインは入ってるか?
ほうじ茶は他のお茶と比べるとカフェイン含有量が少ないとされています。しかし、ほうじ茶にも紅茶やウーロン茶と同じ程度の量のカフェインは含まれているので、大量に飲むと興奮状態になりやすくなるのです。
絶対にカフェインを摂取したくない人には、カフェインが全く含まれていない麦茶やルイボスティーなどのお茶をおすすめします。
ほうじ茶と他の飲み物のカフェイン含有量の比較
お茶の種類 | 100ml当たりのカフェイン含有量 |
ほうじ茶 | 約20mg |
コーヒー | インスタント約40mg エスプレッソ約212mg |
緑茶 | 約30mg |
麦茶 | 0mg |
玉露 | 約110mg |
煎茶 | 約20mg |
番茶 | 約20mg |
烏龍茶 | 約20mg |
抹茶 | 約30mg |
ほうじ茶はカフェイン含有量が少ないお茶と言われていますが、ほかのお茶と比べて見ないと安心して飲めないという人もいるでしょう。そこで、以下ではほうじ茶と他の飲み物のカフェイン含有量を比較した一覧を、解説していきたいと思います。
ほうじ茶は抹茶や緑茶に使われる茶葉よりも、成長した茶葉を使って製造するため、緑茶や抹茶などよりカフェイン含有量が少ないのです。ちなみに、ほうじ茶は番茶と同じ茶葉を原料にしているため、番茶とほうじ茶はほぼ同じカフェイン含有量になっています。
また、濃く抽出するエスプレッソコーヒーは、突出してカフェイン含有量が高いのです。インスタントコーヒーでもカフェイン含有量は高めなので、コーヒーの飲み過ぎには特に注意しましょう。
また、玉露もカフェイン含有量が特に多いお茶です。玉露は日光を遮りながら栽培した若い茶葉を使うため、まろやかさが特徴的な高級茶として知られています。
しかし、若い茶葉にはカフェインが多く含まれているだけでなく、玉露は他のお茶よりも少ない量のお湯で抽出するのです。そのため、玉露のカフェイン含有量は他のお茶よりもかなり多いとされています。
抽出方法や原料となる茶葉の違いで、おなじお茶でもカフェイン含有量にこれだけの差が出るとは驚きでしょう。
カフェインの取り過ぎによって引き起こされる症状
ほうじ茶以外のお茶やコーヒーも好きという人の中には、知らずにカフェインを取り過ぎてしまっている人もいるでしょう。そこで、以下ではカフェインを取り過ぎによって引き起こされる症状も、確認していきたいと思います。
カフェインを取り過ぎている自覚がある人は、ぜひ以下の症状が出ていないか、しっかり確認してみてください。
精神的に不安定になる
カフェインは適量摂取することで、頭をすっきりさせたり疲労を感じにくくしたりする効果を得ることができます。
しかし、カフェインには神経を昂らせる効果があるので、過剰に摂取すると焦燥感や不安憾が強くなって、精神的に不安定になりやすくなってしまうのです。
カフェインを短時間かつ大量に摂取すると急性カフェイン中毒になり、幻聴や幻覚、パニック発作などが起きることもあります。精神的に不安定になりがちな人は、カフェインがたくさん含まれる飲食物は避けるようにしましょう。
吐き気や嘔吐といった症状
適量のカフェインは体をリラックスさせ、持久力を高めます。しかし、カフェインには胃腸の働きを鈍くさせるというデメリットもあるのです。そのため、カフェインを取り過ぎると、胃腸の働きが弱まり、吐き気や嘔吐といった症状が出やすくなります。
そのため、特に胃腸の調子が悪い時は、カフェイン入りの飲食物を摂取しないようにしましょう。
頭痛やめまいなどの症状
カフェインは短時間に大量に摂取すると、頭痛やめまい、不整脈といった症状を引き起こすこともあります。これらの症状も急性カフェイン中毒の症状とされており、カフェインによって過覚醒状態になっていることから、引き起こされるのです。
原因不明の頭痛やめまい、不整脈に悩んでいる人は、一度カフェインの取り過ぎを疑ってみてください。
尿が近くなる症状
カフェインには体の余分な水分を体外に排出させるという効果もあります。そのため、カフェインを大量の取ると、頻尿が引き起こされやすくもなるのです。
カフェインは適度の取ることでむくみ解消に役立ちますが、取り過ぎるとそのよい効果が裏目に出てしまいます。
寝つきが悪くなる症状やカフェインの禁断症状
カフェインは短期間に大量に摂取することで、中毒になりやすくなります。しかし、長期間多めのカフェインを取り続けることでも、慢性カフェイン中毒になりやすくなるので注意しましょう。
慢性カフェイン中毒に陥ると、カフェインを定期的に摂取しないとイライラしたり、不安になりやすくなったりします。他にも胃が荒れやすくなったり、寝つきが悪くなったりしてしまうのです。
そのため、自分のカフェイン許容量を把握して、1日のカフェイン摂取量が許容量を超えてしまっていないか、一度しっかり確認するようにしましょう。
カフェインの許容量
カフェインの許容量は人によって異なるので、カフェイン中毒に陥らないためには自分のカフェイン許容量を把握しておくことが重要になるのです。
そこで、以下では大人と子供、妊婦や授乳している女性それぞれのカフェイン許容量の目安を確認していきたいと思います。自分や周囲の人のカフェイン許容量をしっかり確認しておけば、安心してティータイムを楽しむことができるでしょう。
健康な成人のカフェイン許容量の目安
欧州食品安全機関(EFSA)が2015年に公表したデータによると、体重40kgの健康的な成人の1日のカフェイン許容量の目安は、228mgとされています。また、体重60kgの成人は342mg、体重80kgの成人は456mgとされているのです。
カフェイン許容量の主な基準は体重になっているので、自分や周囲の人の体重から1日当たりのカフェイン許容量を確認してみてください。
子供のカフェイン許容量の目安
子供は大人よりもカフェインの影響を受けやすいので、よりカフェインの取り過ぎには注意する必要があります。
欧州食品安全機関の2015年のデータによると、小児期から青年期までの体重40キログラムの子供の1日のカフェイン許容量は、約120mgとされているのです。また、体重60kgの子供は180mg、体重80kgの子供は240mgとされています。
子供のカフェイン許容量は大人よりも少ないので、大人と同じ量のカフェインは摂取させないようにしましょう。
授乳中や妊娠中の女性の1日のカフェイン許容量の目安
カフェインヲ妊婦が100mg以上摂取すると、流産しやすくなるとされています。そのため、妊娠している女性は1日に100mg以上のカフェインを取らないようにしましょう。
また、母乳に含まれるカフェインの量は、お母さんが摂取したカフェインの0.5~1.5%とされています。そのため、授乳中の女性もカフェインの取り過ぎには十分注意する必要があるのです。
授乳中の女性は1日に200mgまでのカフェインであれば、摂取しても母子ともに問題ないとされています。
ほうじ茶にカフェインが少ない理由
ほうじ茶はなぜ他のお茶と比べるとカフェイン含有量が少ないのか、気になるという人もいると思います。そこで、以下ではほうじ茶のカフェイン含有量が少ない理由を、2つ取り上げていきましょう。
ある程度成長した茶葉を使うこと
ほうじ茶のカフェイン含有量が少ない理由には、大きく成長した茶葉を原料にしているということが挙げられます。カフェインが含まれている茶葉は、成長するとカフェインが少なくなるのです。
煎茶や抹茶などとほうじ茶のカフェイン含有量を比べると、原料から差があるとは驚きでしょう。
茶葉を炒る製造方法
ほうじ茶のカフェイン含有量が少ない理由には、ほうじ茶独特の製造工程も挙げられます。ほうじ茶は高温で茶葉を炒って作られるお茶です。
実はカフェインには高温になると昇華し、量が少なくなるという特徴があります。そのため、ほうじ茶は製造過程でカフェイン含有量がかなり減少しているのです。
妊娠中や授乳中にほうじ茶を飲む際の注意点
ほうじ茶はカフェインが少ない健康的なお茶とされていますが、妊娠中や授乳中の女性が飲む場合は、いくつか注意すべき点があります。以下では、その注意点を詳しく取り上げていくので、妊娠中や授乳中の女性はぜひしっかり確認してみてください。
流産率が上昇する
妊娠中の女性が1日に100mg以上のカフェインを摂取してしまうと、自然流産率が高くなるとされています。
ほうじ茶にも100ml当たり20mgのカフェインが含まれているのです。そのため、妊娠中の女性は1日に約500ml(2~3杯程度)以上ほうじ茶を飲まないようにしましょう。
しかし、ほうじ茶には妊娠中の女性が摂取すべき成分もたくさん含まれています。そのため、妊娠中の女性は飲みすぎないように注意して、ほうじ茶をぜひ楽しんでみてください。
冷えに注意
ほうじ茶はアイスで飲むと、体を冷やす効果が強くなるとされています。妊娠中の体の冷えは、胎児にも悪影響を与える危険性があるのです。そのため、妊娠中は必ず温かいほうじ茶を飲むようにしましょう。
授乳中も体を冷やすと母乳が出にくくなってしまうことがあるので、温かいほうじ茶を飲むようにしてください。
鉄欠乏性貧血になりやすい
ほうじ茶に含まれているタンニンという成分は、むくみをとる効果のある成分ですが、鉄分と結びついて鉄の吸収率を悪くさせてしまいます。さらに、カフェインには胎児や母体に必要な鉄分を体外に排出させてしまう働きがあるのです。
授乳中の女性は特に貧血になりやすいので、ほうじ茶の飲み過ぎには注意しましょう。
また、妊娠中に鉄分が不足すると、胎児の低体重や自然流産といった問題が起きやすくなります。そのため、妊娠中の女性も、ほうじ茶を飲み過ぎないようにしっかり注意してください。
赤ちゃんにほうじ茶を飲ませてもいいの?
リラックス効果や血行促進といった嬉しい効果がたくさんあるほうじ茶ですが、赤ちゃんに飲ませても問題ないのでしょうか?
赤ちゃんは大人よりもカフェインの影響を受けやすいとされています。ほうじ茶には微量ながらカフェインが含まれているので、赤ちゃんが飲むと寝つきが悪くなったり胃腸の働きが鈍くなったりしてしまうのです。
量を調整すれば問題ありませんが、ほうじ茶は茶葉を煮出した状況によって、カフェイン含有量が変わってしまいます。つまり、カフェインの量を意図的に調整することは難しいのです。
そのため、赤ちゃんにはノンカフェインの麦茶やルイボスティーなどを与えるようにしましょう。
注意点を守ってほうじ茶を日常的に楽しもう
今回は香ばしさが特徴的なほうじ茶のカフェイン含有量や効果について、詳しく取り上げました。カフェイン含有量が比較的少ない上に、リラックスやむくみ解消といった効果が期待できるほうじ茶は、現代人がぜひ飲みたいお茶でしょう。
しかし、微量ながらカフェインが含まれているので、特に授乳中や妊娠中の女性は飲み過ぎに注意する必要があります。今回紹介した注意点を守って、ほうじ茶を日常的に楽しんでみてください。