2019年02月16日公開
2019年02月16日更新
ご担当者様の使い方!採用担当へのメールの例文を用いて解説
今回は「ご担当者様」の使い方について紹介させていただきます。あなたはご担当者様を上手に使うことができているでしょうか。今回は色々なシチュエーションでの使い方や、注意をしておきたいポイントなどをまとめさせていただきます。
目次
「ご担当者様」の使い方をマスターしよう!
ビジネスシーンでよく使う「ご担当者様」ですが、あなたは正しく使うことができているでしょうか。今回はビジネスシーンでは覚えておきたい「ご担当者様」の使い方について紹介させていただきます。
「ご担当者様」の使い方をマスターして、ビジネスシーンでも使いこなせるようにしていきましょう。いつも何気なく「ご担当者様」を使っているという人は、あらためて「ご担当者様」の使い方をチェックしてみてください。
「ご担当者様」の意味とは?
何気なく使っているご担当者様という言葉ですが、そもそもご担当者様というのはどういう意味があるのでしょうか。言葉の意味だけを考えると、担当者を丁寧に言った言葉になります。
ご担当者様という言葉を使うのは、主にビジネスのシーンでメールや手紙を書くときの宛名として使われることが多い言葉です。通常であればお互いの名前が分かっていて連絡を取り合うものです。
しかしビジネスのシーンでは、取り組んでいる仕事で相手の会社名はわかるけれど、担当者の名前はわからないということがあります。そんな風に相手の名前がわからないという時に「ご担当者様」と書くことがあるのです。
「ご担当者様」の使い方【メール編】
それではご担当者様の使い方をみていきましょう。ご担当者様を使うことが多いのはメールや手紙です。特に就職活動の時には、必ず1度は使うことになるでしょう。正しい文章でメールや手紙を送ることができるように、ご担当者様の使い方をみてみましょう。
「ご担当者様」を使った例文
ご担当者様を使う時というのは、相手の担当者が誰だかわからないという場合に使うことになります。本当なら「鈴木様」とか「田中様」というように名前を入れるところに「ご担当者様」という言葉を使うというイメージになります。
例文①△△株式会社人事部採用課 ご担当者様
就職活動で多い使い方が「△△株式会社人事部採用課 ご担当者様」という使い方です。採用の方法などで「人事部採用課まで履歴書を郵送してください」という記載があったときにも「ご担当者様」をつけるといいでしょう。
もしも「△△株式会社人事部採用課」だけで送る時には「△△株式会社人事部採用課 御中」とするのが正しくなります。「様」をつけるのは特定の誰かに対してだからです。例えば「田中様」とは言うけれど「田中御中」「田中様御中」とは言わないでしょう。
そのため「ご担当者様」を「ご担当者様御中」や「ご担当御中」というような書き方はしないのです。
例文②△△株式会社 ○○ご担当者様
ビジネスのシーンで手紙やメールを送るという時には、できれば部署名まで記載することがベストです。しかし就職活動の場合や、営業などで新しいお客様に連絡を取りたいという時には、相手の会社の部署名がわからないということがあります。
人事部も会社によっては総務人事課だったり、総務部だけだったり、人材企画室だったりと呼び方は様々です。はっきりと部署名がわからないという時には会社名だけを記載して手紙やメールを送るということもできます。
もしも会社名だけで送るという時には、どんな内容で連絡をしたのかがわかるように「採用後担当者様」とか「経理ご担当者様」というような表記の仕方にするといいでしょう。
「ご担当者様」の使い方【電話編】
手紙やメールほどではありませんが、電話でもご担当者様を使うことがあります。電話でのご担当者様はどうやって使うといいのでしょうか。電話でのご担当者様の使い方をみていきましょう。
「ご担当者様」を使った例文
電話でご担当者様を使う場合も、相手の名前がわからないという場合になります。または担当してくれている人がたくさんいるのを知っていて、誰でもいいから電話をつないでほしいという時でもご担当者様が使われることがあります。
例文①ご担当者様とお話させて頂きたい
まだ名刺交換をする前で、名前はわからないけれど担当者と話がしたいという時には、まず電話に出てくれた人に言うのが「ご担当者様とお話させて頂きたい」という言葉です。
電話に出た人が、あなたが話したいことの内容を理解してくれるかどうかわからないので、相手にできるだけ簡潔に電話をした内容を伝えて、ご担当者様と話をしたいという旨を伝えていきましょう。
例えば「求人の件で話をしたいのですが、ご担当者様はいらっしゃいますか?」とか「ビジネスの提案をさせていただきたいのですが、ご担当者様とお話させていただけますか?」というようなかんじです。
例文②ご担当者様はお手すきでしょうか?
電話で名前も知らない誰かと話しをしたいという時には、相手の都合を考慮して電話をすることも大切になります。
電話をして「すぐにつないでくれ」というのではなく、こちらの用件を簡潔に伝えた上で「ご担当者様はお手すきでしょうか」というように尋ねるという使い方もあります。
「ご担当者様はお手すきでいらっしゃいますでしょうか」というような言葉になると、少し回りくどいイメージになります。乱暴な言葉を使うよりは丁寧な言葉を使うことは大切ですが、あまり丁寧な言葉になりすぎないようにも気をつけましょう。
「ご担当者様」の使い方【会話編】
あまり使うことは少ないですが、会話の中でもご担当者様を使うということがあります。ご担当者様を会話で使う時にはどういうような使い方をするものなのでしょうか。会話でのご担当者様をみていきましょう。
「ご担当者様」を使った例文
それでは会話で使うご担当者様の例文をみていきましょう。会話でご担当者様を使うという時も、基本的には相手の名前がわからないという場合になります。こちらの用件を聞いてくれる相手を紹介してほしいという時に使うことになります。
例文①ご担当者様はいらっしゃいますか
シンプルな使い方ですが会話の中で一番使う使い方になるのが「ご担当者様はいらっしゃいますか」になります。ビジネスのシーンでは営業の人がよく使う言葉になるかもしれません。
何かの紹介をしたい時に例えば「会社の備品を担当されているご担当者様はいらっしゃいますか?」とか「車の件でわかるご担当者様はいらっしゃいますか?」というような使い方になります。
こういうことを担当している人と会いたいけれど、その人の名前はわからないという時に、ご担当者様という言葉を使うことになります。
例文②○○に関してのご担当者様はどなたですか?
ビジネスのシーンでは1つの仕事をしている時に、窓口となっている人の名前は知っているけれど各工程の担当者様の名前まではわからないということがあります。
あらためて会うということはないかもしれませんが、メールや手紙を後で送付する時のために名前を知っておきたいという時には「○○に関してのご担当者様はどなたですか?」と言って窓口の人から担当者の名前を聞いておくということも大切です。
この使い方は電話でも使うことができます。その時は担当者がいないと言われた時には、あらためて連絡をする時のために名前を聞いておきたいという時に使います。
「ご担当者様」を使う際の注意点
名前を知らない相手にも手紙を送ったりメールを送ったり、訪問する時にも便利なご担当者様ですが、ご担当者様を使いたい時にはどんなことに注意をするといいのでしょうか。ご担当者様を使うときの注意点をみていきましょう。
用件は簡潔にする
ご担当者様を使う時、メールや手紙の場合は内容をみて担当者に渡してもらうことができるので、どういう用件でメールや手紙を送ったのかを詳しく書き添えてもいいでしょう。
しかし電話をかけた時や相手の会社を訪問した時にご担当者様を呼び出してもらうという場合であれば、用件は簡潔にすることが大切です。
電話に出た人や受付の人に難しい話をしても、理解できなくて困惑されてしまうだけではなく、難しい話をすることで相手に時間をとらせてしまうことにもなります。相手が担当者ではないという時には、用件は簡潔に伝えましょう。
部署には様はつけない
ご担当者様には「様」がついていますが、ご担当者様という言葉を使わない時も含めて部署名には様をつけないようにしましょう。
時々ある間違いですが「△△株式会社人事部採用課様 ご担当者様」とか「△△株式会社人事部採用課様」と表記する人がいます。そもそも○○課に「様」をつけるのは間違いになります。
「△△株式会社人事部採用課 ご担当者様」と表記をするか、「△△株式会社人事部採用課御中」が正しい表記の仕方になります。
担当者が複数名いる際は「各位」
ご担当者様というのは、相手の会社の担当者が誰かわからないという時に使う言葉ですが、場合によっては名前がわかっていても担当者という言葉を使うことがあります。
仕事などに関わっている人が10人も20人もいて、その人達全員に一斉メールを送るという場合に担当者をいう言葉を使うことがあります。
しかし大勢の人に同じ内容を送る時には「ご担当者様」ではなく「ご担当者各位」という言葉を使うことになります。各位をつける時には様は必要なくなります。
「ご担当者様御中」や「ご担当者様各位」は正しいの?
先ほど「ご担当者各位」には様はつけないということを書きました。「ご担当者様御中」や「ご担当者様各位」と書かれることがありますが、この表記は正しい表記なのでしょうか。
結論から言うと間違いになります。「ご担当者様御中」という言葉には担当者に対して「様」と「御中」の2つの敬語が使われていることになります。
また「ご担当者様各位」も同じように、担当者という言葉に対して「様」と「各位」の2つの敬称が使われていることになります。
二重敬語とは?
日本語の敬語は難しいと言われますが、敬語が難しいと思われるのはルールがあるからです。丁寧な言葉を使っていれば、正しい敬語になるとはならないところが、日本語の敬語の難しさです。
敬語で間違っていると言われることが多いのは、二重敬語になってしまうことが多いことです。二重敬語というのはそのままの意味で、2つの敬語が使われていてしつこく感じるというものです。
先ほどの「ご担当者様御中」は二重敬語です。二重敬語になるのは「お得意様各位」や「ご担当者様各位」も同様です。あまりにも丁寧になりすぎるのは返って失礼になってしまうこともあるようです。
「ご担当者様」の言い換え表現
ご担当者様について紹介さえていただいていますが、ご担当者様には違う言い換え表現があります。ご担当者様とばかり言い過ぎていると感じた時にはちょっと違う言葉を使ってみるのもいいかもしれません。それではご担当者様の言い換え表現をみていきましょう。
ご責任者様
ご担当者様の言い換え表現になるのが「ご責任者様」です。担当者よりも責任者のほうが、より強くその仕事に詳しい人、何かあったら責任をとってくれる人というようなイメージがあります。
そのためビジネスのシーンで使われることもありますが、保険やお金に関することで連絡をする時に使われることも多い言葉になっているようです。
ご責任者様も責任者を丁寧に言った言葉になるので、ご責任者様御中というような使い方はされません。
ご関係者様
ご担当者様の言い換え表現にはご関係者様という言葉もあります。仕事に関係をしている人、自分に関係している人という意味でも使うことができる言葉になります。
ご担当者様に比べると、少し広い意味での担当者というような捉え方をすることもできます。深く知っておいてもらう必要はないけれど、こんなことがあるので覚えておいてくださいねというような内容のメールを送る時にも使われrます。
ご関係者様というとあまり聞き慣れないかもしれませんが、ご関係者各位というような使い方はよくされているでしょう。
あるある?ご担当者様失敗エピソード
ご担当者様と使うのは難しいと言われていますが、ご担当者様を使う時にやってしまった失敗エピソードとはどんなものなのでしょうか。ご担当者様に関する失敗のエピソードをみていきましょう。
気にしすぎて
「ご担当者様」と書かなくてはいけない、御中は書いてはいけないと強く思い過ぎてしまって封筒に住所と「ご担当者様」だけで送ってしまった。会社名を書き忘れるなんて。相手の会社の担当者に言われてびっくり。笑って許してくれたからよかったけれど、冷や汗がでました。(26歳/営業)
「ご担当者」・・・
年賀状への宛名書きを自筆でするようにと言われて、せっせと製作をしていました。あらかた書き終わった時に見直していたら、先輩から「お前、ご担当者になってる」と指摘が。
訳がわからずに聞いてみたら「ご担当者様、様が抜けてる」と言われてしまい。本当だと慌てて全てに様を書き込んでいきました。(25歳/事務職)
「ご担当者様」を正しく使おう!
今回は「ご担当者様」の使い方について紹介させていただきました。ビジネスのシーンでよく使うご担当者様だからこそ、正しく使いたい言葉の1つです。
気をつけたいのは二重敬語にならないようにすることです。最初にも書きましたが、乱暴な言葉を使ってしまうよりは、丁寧な言葉を使った方が相手に対して失礼にはなりません。
しかし正しい敬語が使えるというのは、社会人にとっては大切なことでもあります。今よりも正しい日本語が使えるようになるように、敬語についても学んでいきましょう。