スペクター暴走族「加々美恵三」の現在や歴代の総長を紹介!

スペクター暴走族をご存知ですか?1970年代の伝説的な暴走族です。当時は宇梶剛士のブラックエンペラー、極悪など様々な暴走族がしのぎを削っていました。ブラックエンペラーの歴代総長は関東連合などアウトローの世界で活躍中。スペクター暴走族の伝説を調査しました。

スペクター暴走族「加々美恵三」の現在や歴代の総長を紹介!のイメージ

目次

  1. 1スペクター暴走族とは?町田発祥の暴走族!
  2. 2暴走族出身の芸能人一覧
  3. 3暴走族ってなに?【暴走族の歴史】
  4. 4関東連合について 大物一覧
  5. 5芸能人の元総長も?ブラックエンペラーの宇梶剛士
  6. 6スペクターのルーツは?
  7. 7スペクター暴走族の本拠地は?
  8. 8スペクター暴走族の歴代総長!加々美恵三など
  9. 9総長の加々美恵三が起こした事件
  10. 10加々美恵三らスペクター暴走族の歴代総長の現在は?
  11. 11半グレとヤクザの違いって?
  12. 1270〜80年代は暴走族の活動が活発な時期でした

スペクター暴走族とは?町田発祥の暴走族!

スペクターとは1970年代〜現在にかけて町田エリアを本拠とし、関東全域で活動していた暴走族です。町田から始まり、新宿、千葉、八王子、山梨など、歴代の総長が活動エリアを拡大していきました。

スペクターの全盛期には、宇梶剛士が総長をしていたことで有名なブラックエンペラー、今の暴走族の服装などのスタイルを作ったと言われる「極悪」など、多くの伝説的な暴走族が活動し、社会問題になりました。

ヒロミや宇梶剛士など有名な芸能人が所属していた

今の50代以上の芸能人には暴走族出身が多いことで有名です。今回紹介するスペクターにはヒロミが所属していましたし、宇梶剛志はブラックエンペラー総長だったことで有名です。

なぜ芸能人に暴走族などのアウトロー出身が多いかというと、単純に彼らの見た目が良くカリスマ性がある以外にも、日本の芸能界の成り立ちが関係していると考えられます。

日本の芸能界は戦後、実質暴力団が背後にいる興行師によって運営されてきました。芸能事務所も暴力団の助けなしには運営できませんでした。現代でも芸能界は関東連合の力が大きく働いています。芸能事務所がアウトローな後輩を引き立てるのは当然のことです。

日本の芸能界は完全な縦社会です。先輩の言うことは絶対です。これはアウトローの世界も同じで「体育会系」と言う表現以上に厳しいものです。先輩が「白」と言ったら黒いものも白くなります。

最近はネットの影響で情報がオープンになり、封建的な雰囲気は薄れつつありますが、今の40代以上の芸能人はそう言う業界の空気の中で育っています。あまりヤクザと変わらないと言っていいかもしれません。

暴走族に在籍経験がある芸能人を一覧にしてまとめましたので、後ほどご覧ください。

スペクター暴走族の伝説と呼ばれる加々美恵三

スペクターの3代目総長の加々美恵三は伝説の総長と言われ今でも語り継がれています。当時の暴走族関係者が集まるイベントや、アウトロー系の雑誌の取材、旧交を深める飲み会などでは、歴代の有名人たちの必ず中心に陣取り、いまだに影響力を感じさせます。

加々美恵三は湘南七里ケ浜事件の主犯格として逮捕されます。この湘南七里ケ浜事件は暴走族同士の抗争事件としては最大規模で、今でも暴走族関係者の間では伝説として語り継がれています。

歴代の暴走族総長などOBが集まるイベントでも加々美恵三は別格扱いのようです。

暴走族出身の芸能人一覧

下記が元暴走族、レディースが判明している芸能人一覧です。

宇梶剛士(ブラックエンペラー7代目総長)、ヒロミ(八王子スペクター)、舘ひろし(クールス リーダー)、岩城滉一(クールス サブリーダー)、中居正広(藤沢の暴走族構成員)、ウド鈴木(暴走族特攻隊長)、パンクブーブー黒瀬(悪死魔副総長)

ハイヒールモモコ(レディース)、高島礼子(レディース)、バッドボーイズ佐田正樹(幻影2代目総長)、的場浩司(関東連合?)、つまみ枝豆(暴走族→防共挺身隊)、木下優樹菜(レディース)、佐々木希(レディース)、小泉今日子(レディース総長)

上記一覧の中のクールスの2名に関しては、単なるバイクチームではないかとの声もあるかもしれませんが、極悪が乗り込みに行ったりしていますので、暴走族として記載しました。

暴走族一覧にない芸能人でも、ヤンキーや元ヤクザの芸能人は多数存在します。知った上でクリーンなイメージのCMなどに出ているのを見ると複雑な気分です。
 

暴走族ってなに?【暴走族の歴史】

ところで暴走族ってどんな人々のことを言うのでしょう。バイク?特攻服?時代や団体によっても雰囲気や方向性が実は違います。

始まりはカミナリ族

日本の高度経済成長期の1960年代に、マフラーを外したバイクでけたたましい音を出して集団で走る若者たちが現れました。

当時は社会の変革期であったため、「エネルギーを持て余した若者の奔放さ」を表す社会現象として、ある意味マスコミなども寛容な扱いをしていました。バイクによる暴走もちょっと迷惑だなくらいにしか思われていなかったようです。

当初のカミナリ族は今の暴走族とは違い、ナンパをメインの活動にしている集団が多かったようです。バイクがまだ効果で金持ちの子弟しか購入できなかったことが理由の一つです。

凶暴化する暴走族 関東連合設立へ

さて、その後1970年代に入り、バイクが低価格化し、暴走族は凶暴化します。新宿を中心に活動する「極悪」は右翼の傘下団体でもありバイクでの暴走活動はあまり力を入れていなかったと言うことです。この「極悪」が暴走族を過激化させたとも言われています。

それまで暴走族同士の抗争は、ステゴロといって素手での殴り合いが一般的でしたが、「極悪」の登場あたりから角材、鉄パイプ、金属バットを使用した殺しも厭わない雰囲気に変わりました。不意打ちも上等となり、襲撃事件も頻発するようになりました。

当時最強と言われた総長たちは、喧嘩が強いのはもちろん、拷問の残酷さ、キレたら何するかわからない凶暴さなどで恐れられ伝説となりました。

そして、湘南七里ケ浜事件後に抗争事件のこれ以上の広がりを恐れた警察と、渡辺正次郎と言う代議士秘書の協力で「関東連合」が設立されます。趣旨としては全国の暴走族が一つの大きな団体に入ることで抗争を終わらせようと言うものでした。

この渡辺正次郎は関東連合の初代最高顧問を務めていますが、現代になって箱を開けてみれば何のことはない、半グレの地下集金システムになっただけでした。この反社会組織が代議士秘書と警察の肝いりで設立されたと言うのが驚きです。

今でいう暴走族のイメージである特攻服や派手な改造を施したバイクは、この1970年代にスタイルが確立されたものです。

ちなみに特攻服は日本軍の特攻隊員が来ていたというわけではなく、ヤクザの組事務所で若い衆が来ていたものが元になっており最初は「戦闘服」と言われていました。この戦闘服を用い始めたのは「極悪」が始まりと言われています。

関東連合について 大物一覧

関東連合は湘南七里ケ浜事件後に設立されますが、以下加盟団体一覧です。

CRS・ブラックエンペラー・赤蜻蛉・鼠小僧・ほうじろ・ファニーダック・寿限無・鬼面党・ホワイトローズ・MEDUSA・零拠・小次郎・鯨・エンジェル・狂乱恋命・バラモン・幻・烏山・狛江

上記一覧のような暴走族が加盟し、駒澤公園で開催された設立式には暴走族3,000人、車輌1500台が参加しました。

この時期が関東連合の構成人数が最大でした。その後90年代には数百人規模、現在では数十人程度まで減少しています。一覧にある暴走族も今ではほとんど残っていません。

しかし、現在でも関東連合が裏で操っている犯罪は非常に多いと言われており、残っている数十人というのは大きな力を持っていると言われています。下記、関東連合の大物プロフィール一覧です。

見立真一

見立真一は関東連合卍永福町ブラックエンペラー第22代目総長です。歴代の総長の中でも、極悪なキャラクターで、「残虐王子」というニックネームがあります。

六本木クラブ襲撃事件で、全く関係ない一般人を復讐相手と間違えて集団で撲殺した容疑で指名手配中です。


復讐を終えるまでは絶対に捕まらない趣旨の発言をしており、現在タイやフィリピンで潜伏中とみられています。最近日本に帰国したという噂もあります。
 

石元太一

石元太一は関東連合卍千歳台ブラックエンペラー第16代目総長です。トーヨーボール事件という抗争事件で、無関係な少年を暴行し死亡させた容疑で逮捕。

出所後は本を出版したり、芸能活動を始めるなどしていましたが、市川海老蔵の暴行事件で事件に関与した関東連合OBの大物として有名になります。

歴代のブラックエンペラーOBの中ではメディアに積極的に顔を出した人物で、他関係者からは反感も買っていたようです。六本木クラブ襲撃事件では首謀者として逮捕され懲役15年の実刑を受けました。現在拘留中です。

川奈毅

川奈毅は関東連合上町小次郎総長でした。現在歴代の関東連合OBでシャバにいる大物というと川奈毅だけになります。六本木の帝王として有名で、イベントを仕切るハコ屋、クラブのオーナーとして強大な権力を振るっているという噂です。


川奈毅は芸能人麻薬パーティーによく名前が出てくる人物で、広末涼子や酒井法子などを薬漬けにしていると言われています。広末涼子が川奈毅に命令されて灰皿にウンコしたという伝説めいた話があります。

また、朝青龍が、川奈毅が経営するクラブに遊びに来た際に酔っ払って暴れた事件がありました。川奈毅は朝青龍に「もう来ないでくれ」といったが、逆ギレした朝青龍に車に連れ込まれ暴行を受けたということです。

この事件は関東連合の大物が暴行を受けたんじゃ箔が落ちると思ったのか、あまり大きくなりませんでした。

川奈毅は2015年にタクシー運転手に暴行を働き3万5,000円を強奪しようとした罪で逮捕されています。泥酔しての犯行のようです。現在はおそらく出所していると思われます。

瓜田 純士

瓜田純士は暴走族への在籍経歴もなければ関東連合OBでもありません。しかし、「アウトローのカリスマ」として関東連合関係者や暴走族関係者と深い関係があり、自身でも関東連合の一連の事件を振り返った著作を出版しています。

父親はブラックエンペラーの2代目総長瓜田吉寿で暴力団員です。歴代の総長の中でも凶暴と評判でした。母親はレディースで特攻服を常に着ている花屋をとして、歌舞伎町の有名人でした。

瓜田純士も父親と同じく16才で暴力団に入り、18才で若頭になるなど頭角を現しています。現在は顔にまでタトゥーを彫った風貌で有名で、格闘家、作家、ミュージシャン、俳優などとして活動しています。

他にも関東連合関係者は世間に多数

上記一覧以外にも関東連合の関係者と言われる人物は多数おり、一般社会で暮らしています。出会い系サイトの運営者や飲食店の経営、風俗店経営や風俗系広告代理店の経営など、我々とそう遠くないところで一般人として暮らしている可能性が高いのです。

芸能人の元総長も?ブラックエンペラーの宇梶剛士

さて、元暴走族の芸能人一覧の中で最も有名なのは宇梶剛士でしょう。

宇梶剛士はブラックエンペラー元総長としてよくネタにされていますが、どのような経緯でブラックエンペラーの総長になったのでしょうか。関東連合関連の大物はブラックエンペラー歴代総長が多く、宇梶剛士は本当にアウトロー集団と関わりがないのでしょうか。

宇梶剛士はもともと野球少年で拓大一高の野球部に所属していた時は、プロ野球のスカウトが見に来るほどの実力がありました。しかし、高校2年の時暴力事件を起こし少年鑑別所に収監されます。

宇梶剛士は出所後ブラックエンペラーに入りますが、もともと野球で培った体力や腕っ節の強さ、統率力から総長に上り詰めました。歴代総長の中でも特に強かったようで、7代目の襲名にあたっては、6代目から奪い取った形のようです。

宇梶剛士は基本的には争いを自分から仕掛けることはなく、穏やかな人物だったようです。しかし、喧嘩をふっかけられたり、抗争時の宇梶剛士は死ぬほど恐ろしかったと言います。

宇梶剛士の伝説になっているエピソードはいくつかあります。有名なのは1000人の暴走族の群れに一人で突撃し、20人くらいをボコボコにしたら相手の集団が逃げ出したというもの。

普通自動車免許を取るために教習所に通っている際に絡まれ、バイクに唾をかけられたため、その人間をボコボコにし、リーダーのところに案内させ、リーダーもボコボコにした。その暴走族のバイクを全部没収し、自分が教習所に行く際は送迎をさせたというものもあります。

宇梶剛士本人の自叙伝や周りの人間の話では、その後少年院に入っている間に改心し、役者の道に入ることになったそうです。少し綺麗にまとまりすぎている気もしますが、その後の宇梶剛士に、アウトロー社会との接点は出て来ません。

とはいえ、縦社会の元暴走族OB。関東連合の人物一覧にあるような人間との関わりが本当にないのかは正直疑わしいところです。

スペクターのルーツは?

スペクターは1970年初頭、当時国士舘高校のヘッドだった島野友一によって作られたと言われています。

この時代の暴走族は国士舘高校、國學院高校、関東第一高校など、いわゆる偏差値が低く不良の男子が集まる高校や、それをコントロールする大学生が仕切っていました。

のちに登場する加賀美恵三も会社員をやりながら30才までスペクターの総長を続けていました。

さて、スペクターを立ち上げたと言われる島野友一は、現在歌舞伎町に本拠を構える島野組組長です。2009年に川越市で発砲立てこもり事件が起こっていますが、犯人が持っていた拳銃は島野組が手配したもので、島野友一は逮捕されています。

島野組は日本でも屈指の指定暴力団「住吉会」の二次団体である「住吉一家向後睦会」に所属しています。住吉一家向後睦会は高円寺に本拠地があり、構成員300人の団体であることがわかっています。

スペクター暴走族の本拠地は?

スペクターの本拠地は町田発祥であるというのが一般的なイメージで、最盛期には新宿を中心に活動し、別エリアにも支部を多数立ち上げました。

設立当初の情報は「島野友一が住んでいた町田市が本拠だった」「浅草が本拠だったこともある」「渋谷センター街が発足の地」など錯綜しています。

スペクター暴走族の本拠地【新宿】

中井、東長崎、梅里、中野、練馬あたりが新宿スペクターとしての活動範囲だったようです。加々美恵三が現役の早朝だった頃はこのエリアが最も盛り上がった場所でした。

現在西武新宿線の中井には「中井スペクター」というバーがあり、ここはスペクターのOBや当時の暴走族関係者が集うお店になっているようです。うっかり普通のバーと間違えて入らないように気をつけましょう。

スペクター暴走族の支部【八王子・習志野など】

スペクターは勢力を各所に広げていきましたが、その中で現在も残っているのが八王子・習志野のスペクターです。

八王子のスペクターはタレントのヒロミが所属していたことで有名です。八王子スペクターはその後、打越スペクターと万吉スペクターに分裂しますが、打越スペクターは半グレの犯罪者を多数輩出しています。

直近だと2018年今年、木村孔次朗容疑者(37)が大麻所持容疑で逮捕されています。

2016年に西村聡造(36)が恐喝容疑で逮捕。飲食店からみかじめ料を脅し取ろうとした容疑です。この人物は歌舞伎町で山口組山口組傘下の暴力団組員に、路上でリンチされている動画がネットで出回ったことで知られています。

2014年には打越スペクターのメンバー6名が、新宿区在住の土屋彰勲さんを殺害した容疑で逮捕されています。土屋彰勲さんは打越スペクターのメンバーと一緒に振り込み詐欺を繰り返していたとみられています。

上記のように打越スペクターは単なる暴走族というよりは、半グレ集団として犯罪行為に積極的に関わっているようです。

さて、もう一つ習志野スペクターは、21代総長の羽月カズヒロが有名です。かなりイケイケな活動が伝説的だったようで、抗争時には死者も出しています。

スペクター暴走族の歴代総長!加々美恵三など

それではスペクターの中でも伝説となっている歴代総長を紹介していきます。以下一覧をご覧ください。

島田英治(初代総長)

島田英治は初代スペクター総長です。前述の島野友一から引き継いだ暴走族集団を、スペクターという形に完成させたと言われています。周辺のバイク集団やサーキット族をまとめ上げたと言われています。いわば島田英治は伝説上の存在に近いです。

島野友一から島田英治へ、どのような引き継ぎがあったのかは定かではありません。

島田英治も国士舘高校関係者と言われています。総長就任後抗争事件で逮捕され、少年院に収監されます。総長を2代目に譲ります。

加々美恵三(3代目総長)

加々美恵三はスペクターの3代目総長です。エリアとしては新宿スペクターとしての活動していました。


加々美恵三の時代にスペクターは3,000人規模の構成員を抱える日本最大の暴走族となりました。抗争に明け暮れ、加々美恵三は関東中の暴走族から狙われる存在だったようです。カリスマ性もあり喧嘩も強く、伝説と言われています。

加々美恵三の時代にはAlley Cats,、Root20、Spectarという暴走族が連合体となり、頭文字をとってCSR連合という組織になりました。このCSR連合は各地で抗争を繰り広げ勝利することで勢力を広げていきます。以下一覧です。

【静岡県の大室山での黒潮連合との抗争】

【極悪との抗争】
この抗争では加々美恵三は拉致され暴行を受けたが、決して根をあげなかったため初代極悪総長から認められ、解放された。

【青山単車潰し事件】
初代極悪以降はスペクターとは抗争はなかったが、青山通りに停めてあるスペクターの単車数台を極悪のメンバーが潰したことからトラブルに。

当時の浅草のスペクター総本部にて話し合いが行われ、手打ちとなったがこれ以降極悪とスペクターの関係は悪化していく。

【大井埠頭事件】
極悪が3台目に代替わりする頃、大井埠頭で行われていたCSR連合1300人の集会を、極悪の100人が襲撃した。機動隊4個中隊も出動するほどの騒ぎとなった。

【七里ヶ浜事件】
後述します。

上記一覧のような抗争を経て、加々美恵三は逮捕。総長を引退することとなります。

羽月カズヒロ(21代目総長)

羽月カズヒロは習志野スペクターの21代目総長です。千葉走命という連合に加盟し、習志野スペクターの勢力を拡大していきました。その後本職ヤクザになるなど、危険度はかなり高い人物だったようです。

総長の加々美恵三が起こした事件

さて、次にスペクターの3代目総長、加々美恵三が逮捕された「七里ヶ浜事件」について解説していきます。今でも暴走族史上最大の抗争事件として伝説化されています。

敵対組織ピエロとの抗争

神奈川レーシング連盟という団体に属していたピエロやホワイトナックルといった暴走族は、東京の主だった暴走族との間に対重なる乱闘事件を起こしていました。

東京グループはブラックエンペラー、CRS連合、全狂走連などに負傷者を出しており、全面戦争に流れ込みます。

東京グループは交友関係にある暴走族を集めるなど支援を受け、1975年の6月7日深夜、駒沢オリンピック公園にて一台軍団を組織し、バイク190台に分乗し神奈川に向かいます。

神奈川グループは城ヶ島、三浦海岸に、木刀・角材・ヌンチャク・模造拳銃などの凶器を用意し、バイク180台にて東京グループを迎え撃ちに出発します。

1975年6月8日午前3時ごろ、東京グループと神奈川グループが遭遇し、激突します。乱闘の参加者は600人にのぼり、抗争の中で警官が5名負傷、暴走族の負傷者は22名。バイク4台が炎上、28台が損壊しました。

参加人数、被害人数共に伝説として語り継がれる規模の抗争事件でした。

総長である加々美恵三1人が逮捕

この抗争後、加々美恵三は逮捕されます。当初はこれだけの規模の乱闘にも関わらず、加々美恵三1人しか逮捕者が出なかったようです。

理由としては神奈川グループであるピエロがほぼ一方的にやられ、CRS側による破壊が圧倒的すぎたことが理由と言われています。

その後412名の逮捕者を出すことになり、暴走族抗争の逮捕者数としても伝説的な数となりました。

加々美恵三らスペクター暴走族の歴代総長の現在は?

さて、暴走族界のレジェンドとなった歴代総長たちは現在どのように生活しているのでしょうか。下記一覧をご覧ください。

島田英治の現在

島田英治については現在の詳しい情報はわかっていません。暴力団の組長をしているという噂があります。前述の島野友一も暴力団組長なのであり得る話です。しかし、この島田英治はどうも情報が少ないため、もしかしたら島野友一と同一人物の可能性もあります。

加々美恵三の現在

加々美恵三は、現在前述したバーである中井スペクターに行けば会えるということなので、店長もしくはオーナーなのかもしれません。加々美解体土木や加々美重機といった名前の土建屋を経営しており、カタギとしての生活をしているようです。

スペクターを引退してから一度もヤクザの世界に入ったことはないようです。

暴走族関係のOBイベントやアウトロー系の冊子が主催するトークイベント、取材などを受けた際も「暴走族とヤクザは違う。一緒にしないでほしい」といった趣旨の発言をしており、線引きをしていたようです。

羽月カズヒロの現在

羽月カズヒロは、習志野スペクター引退後、本職のヤクザとして稲川会系の暴力団に入ります。その後組を抜け、キックボクサー「ジェット=リー」として格闘家に転身します。

その後引退し、一時期はケニアでボランティア活動を行なっていました。アフリカには支援物資を持って何度か渡航したようです。その後の仕事は定かではありませんが、千葉県内で飛びの会社を経営しているという噂があります。

この羽月カズヒロも、暴走族OBのパーティーやアウトロー系媒体のイベント、取材などにはよく出演しています。

半グレとヤクザの違いって?

暴走族を引退した後は、カタギになるか、ヤクザになるか、半グレになるか…。カタギはわかるけど、ヤクザと半グレってどう違うのかわからない方も多いことでしょう。

ヤクザは暴力団として認定されている組の、組員となることです。これは国からマークされている団体の構成員となるわけなので、生きていく中で様々な制限が発生します。

例えば銀行口座を作れない、ローンの審査が通らない、携帯電話の分割での契約ができないなどです。

これに対して半グレは特に組織に属するわけではありません。アウトローの社会の人対人のネットワークを利用し、犯罪行為やグレーの商売をして生きて生きます。

多いシノギとしては振り込め詐欺、闇金、産廃業者、芸能プロやクラブの経営、出会い系サイトなどが多いようです。

実際に犯罪集団に明確に属しているわけではない場合がほとんどで、ぱっと見は一般社会で会社員として働いているように見えます。また、社長などの経営者の場合も多いのが特徴です。

半グレで有名なのは「関東連合」や「極悪」、在日中国人の不良グループ「怒羅権」などです。最近ではクラブ経営など、夜の世界や芸能界に強い力を持っていると言われており、日本の芸能界にクリーンなイメージがない一因となっています。

70〜80年代は暴走族の活動が活発な時期でした

いかがでしたか?今回は暴走族スペクターに焦点を当ててご紹介しました。現在都内ではあまりバイクに乗った暴走族の姿を見ることはなくなりましたが、東京でも八王子や他地方に行くと、バイクにまたがり特攻服をきた姿をまれに見ることがあります。

バイクに憧れるのは結構ですが、くれぐれも犯罪行為に積極的に加担することは無いようにしたいものです。それでも歴代総長のような伝説を作って、宇梶剛士のように名を刻みたい方は自己責任でどうぞ。

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