ドアノックの回数は?ノックのビジネスマナーを解説!

面接やビジネスシーンにおいて、ドアをノックする機会は多いものです。その時に堂々と振る舞い、相手にも失礼のないように、正しいドアノックの回数を知っておきましょう。日本におけるノックの回数、国際的なシーンにおけるノックの回数のマナーを解説します。

ドアノックの回数は?ノックのビジネスマナーを解説!のイメージ

目次

  1. 1ドアノックのマナーを知ろう!
  2. 2ドアノックの回数の意味
  3. 3面接の場合のドアノックの回数は?
  4. 4その他場所別のノックの回数
  5. 5ビジネスシーンでの入室時のマナー
  6. 6【番外編】ベートーヴェンの「運命」はノックの音
  7. 7シーンに見合ったノックマナーを身に着けよう

ドアノックのマナーを知ろう!

就職活動中の面接や、いざ就職してからも役員室やお客さまが待たれている応接室に入室したり、いくつになってもビジネスシーンでは「ノックをする」という場面は多いものです。

しかし、「正しいドアノック」のマナーは意外と覚えていない…という方も意外と多いかもしれません。ここでは正しいドアノックのマナーを紹介します。

正しいマナーを覚えておくことは、自信につながります。正しいマナーを身につけて、どんなシーンでも堂々と自信をもってふるまえるように準備しておきましょう。自信をもってふるまうことは、信頼感の獲得につながります。

ドアノックの回数の意味

そもそも、ドアノックの回数にはどのような意味があるのでしょうか。ここからは、世界標準のマナーにおける、「2回」、「3回」、「4回」のドアノックの回数の意味を、それぞれ見ていきます。

ノック2回の意味

ノック2回の意味は「空室確認」です。2回のノックは、世界的にもトイレのドアをノックするときに使われます。ですので、これは面接やビジネスのシーンでは不適切と言えます。

ノック3回の意味

ノック3回の意味は「入室確認」です。親しい友人や知人を訪ねるときに使用されるのが正しいマナーとされています。

よって、こちらも、お互いに敬意をもって接するべきビジネスシーンでは不適切と言えます。

ノック4回の意味

ノック4回の意味は、国際的に正式なマナーでは、礼儀を重んじる相手に対する回数とされています。つまり、初めて訪れる場所や目上の人を相手にする場合はノックの回数は4回ということです。

よって、ビジネスシーンにおけるノックの回数は、4回が適当だと言えます。

面接の場合のドアノックの回数は?

面接は、まず「ノックして入室」から始まります。ただでさえ緊張してしまう面接ですので、最初のアクションは自信を持って臨みたいものです。

ここからは、面接の場合における正しいドアノックの回数を見ていきます。

プロトコールマナーでは4回

「プロトコールマナー」とは、世界共通の国際標準マナーのことです。

プロトコールマナーでは、上述の通り「初めて訪れる場所や目上の人を相手にする場合はノックの回数は4回」ということなので、プロトコールマナーに則って考えると、面接のシーンではノックの回数は4回が適当だといえます。

4回ノックするときは、連続でなく「コンコン、コンコン」と2回ずつに分けてノックをするのが良いとされます。

日本の面接マナーでは3回

一方、日本における面接シーンでは、3回が適当とされています。ゆっくりはっきりと、「コンコンコン」とノックするのが良いとされます。

緊張した面接時に一番やってしまいがちなミスが、「ドアを2回ノックしてしまった」というものです。

ビジネスシーンに進出するまでは、ドアをノックする機会はトイレ以外にほとんどないという方も多いのではないでしょうか。ですので、「ノックは2回」が癖づいてしまっているのです。

実際、ノックの回数が面接の点数にどれだけ影響するかは不透明ですが、面接の最初に「やってしまった!」と焦ってしまわないように気を付けましょう。

4回が推奨されない理由は?

国際標準マナーで、「初めて訪れる場所や目上の人を相手にする場合はノックの回数は4回」とされているにも関わらず、日本において日本人相手に行う面接シーンでは、4回のノックは推奨されません。4回のノックは少し多いと感じられてしまうのです。

これは、多くの日本人は、入室するときのノックの回数は3回、という共通認識を持っているからです。

4回のノックが多すぎるということは、ほとんどの日本人が感じることです。面接のシーンにおいてもビジネスシーンにおいても、4回のノックは「くどい」、「かしこまりすぎ」と感じられてしまいます。

よって、日本で日本人相手に面接を行う場合は、ノックの回数は「3回」が妥当であると言えます。

その他場所別のノックの回数

ここまで、主に日本の面接時のノックの回数は「3回」が妥当である、ということについてみてきました。ここからは、ビジネスシーンやその他の状況における適当なノックの回数を考えていきます。

部屋のドア

プロトコールマナーでは、親しい友人や知人を訪ねる際は「3回」、目上の人を訪ねる場合は「4回」が適当です。

日本においては、ノックの回数が4回というのは多いと感じてしまうので、どちらにしても「3回」が適当と言えます。

会社の来客が待つ応接室

こちらも面接時と同様、ノックは「ゆっくりはっきりと3回」が適当であると言えます。

ただし、お客さまが外資系企業の方であったり、海外の方であるなど、国際的なシーンでは「4回」としても良いでしょう。場合によって使い分けられるようになると、一目置かれるかもしれません。

4回のノックに慣れている日本人は多くありません。4回ノックする際は、「コンコン、コンコン」と2回に分けて、ゆっくりと落ち着いてノックしましょう。

会社の役員室

会社の役員室でも、日本の場合は「3回」が適当です。会社員として長く勤めていても、役員室への入室は緊張するものです。

就職活動時に覚えたはずのマナーがあいまいな記憶になってしまっても、「ノックはゆっくりはっきり3回」とだけ覚えていれば、目上の方相手でも落ち着いて堂々と話を始めることができます。

もちろんこの場合も、役員の文化的背景に配慮して「3回」、「4回」を使い分けられるようにしましょう。

病院の診察室

病院の診察室に入室する場合でも、上記と同様に考え、ノックは3回が適当です。病院の先生も、目上の方と考えることができるからです。

まれにノックもせず唐突に入室する患者の方も見かけますが、どんな場合でも相手に敬意をもって接することが大切であり、マナーの基本です。

ビジネスシーンでの入室時のマナー

ここまで、ノックのマナーを回数を中心に見てきました。そもそもマナーとは、「礼儀作法。社会生活上で気持ち良く生活するための知恵、気遣い。」と定義づけられています。

つまり、大切なことは相手を不快にさせないよう気づかいをすることなのです。ここからは、ビジネスシーンでの入室マナーについて見ていきます。

①ドアが開いていてもノック

ここまでは、基本的にドアが閉まっている場合のノックのマナーについてみてきました。ここでは、「ドアが開いている場合」について考えていきます。

そもそもノックとは、中にいる相手に入室を許可してもらうことが目的ですので、ドアが開いているときも、基本的にノックを「3回」行うべきであると考えられます。この場合も、外資系企業や役員が海外の方である場合はノックの回数は「4回」が適当かもしれません。

②強くノックせず優しくノックする

続いては、ノックの強さについて考えていきます。緊張して力が入りすぎて、「ドンドン!」と叩きつけるようなノックでは攻撃的な印象を与えてしまいます。逆に、弱すぎて室内の相手に聴こえないようなノックでは意味がありません。

人差し指か中指の第二関節を使って、優しく「コンコン」とノックするよう心がけましょう。

③中の人の許可の声が聞こえたら入室

ノックをしたからと言って、そのまま入室して良いということではありません。ノックとは、中にいる相手に入室を許可してもらうことが目的です。ノックをしたら、中から「どうぞ、お入りください」などの返事が聞こえてから入室します。

緊張した場面でやりがちなのミスは、ノックをしてすぐにドアを開けてしまうことです。ノックの目的を考えて、落ち着いてひとつひとつ行動しましょう。

④声が聞こえない場合は少々強めに再ノック

ノックをしても中から返事がない場合は、こちらのノックが聞こえなかったのかもれしません。その場合は、1回目よりもう少し強めに、再度ノックをします。

それでも返事がない場合は、「失礼します」とドアの前で声をかけてから、ゆっくりとドアを開けます。

【番外編】ベートーヴェンの「運命」はノックの音

有名なベートーヴェン、交響曲第五番「運命」。印象的な出だしの「ジャジャジャジャーン」という音は、「運命がドアを叩く音だ」とベートーヴェン本人が説明したと言われています。

交響曲第五番は1804年から制作を開始したが、この「運命がドアを叩く音」の部分だけは1798年に着想を得たと言われています。

1798年と言えば、ベートーヴェンが難聴を自覚し始めたころで、ベートーヴェンはこの40分の一大交響曲を通して、運命に抗う意思を示していたのではないでしょうか。

シーンに見合ったノックマナーを身に着けよう

ここまで、面接やビジネスシーンを中心に、様々な場合におけるノックの回数についてみてきました。日本では、トイレの空室確認では「2回」、それ以外は「3回」と覚えておけばまず問題ありません。

ただし、国際化した社会において、プロトコールマナーを身につけておくことも肝要です。外資系企業の方や海外の方を相手にするシーンでは、場合に応じて「4回」のノックも使い分けられるようになっておくと良いでしょう。

どのような場合でも、マナーの定義は「礼儀作法。社会生活上で気持ち良く生活するための知恵、気遣い。」であることを念頭に置いておくべきです。相手の方に気持ちよく過ごしていただきながら、こちらも自信を持って堂々とふるまい、信頼を得ることが大切です。

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