2019年03月29日公開
2019年03月29日更新
アヒル座りの効果!女の子座りが与える影響とは?
女性が床に座る際にやってしまいがちなアヒル座りについて、様々な影響が問題視されています。ここでは、小さいころから多くの女性が習慣化してしまっている女の子座りについて、アヒル座りが身体に与える影響やその改善方法について見ていきます。
目次
アヒル座りは楽だけど危険!?
女性がよくしている「アヒル座り」は、その時は楽で安心できる座り方なのですが、実は身体に悪影響があると言われています。
ここでは、「アヒル座り」とはどのような座り方なのか、アヒル座りは身体にどのような影響が与えるのかを見ていきます。また、最後にはゆがんでしまった身体に効果のあるストレッチも紹介します。
心当たりがある女性は、すぐに「アヒル座り」をやめたくなるかもしれません。
そもそも「アヒル座り」とは?
ここではまず、「アヒル座り」とはどのような座り方なのか説明します。
「アヒル座り」とは、正座を崩したような座り方です。正座をすると、お尻が足の裏やかかとに乗る形になります。「アヒル座り」とは、正座の状態から足を外側に開き、お尻を足の間におろしたような座り方です。
これは女性特有の座り方であり、男性には痛くて座っていられない方が多いと言います。女性と男性では、骨盤の形や大きさに違いがあるためです。アヒル座りは骨盤を大きく開いて座る座り方なので、男性の骨格では無理のある座り方になります。
また、直接床に座る文化のない欧米の方も、骨盤を大きく開くことがないため、アヒル座りは難しいと言われています。人間の股関節はどちらかと言うと外側に開きやすいようにできているため、アヒル座りをするよりあぐらをかくほうが自然ということになります。
一方、床に座る習慣のある日本人女性でも、股関節が痛くてアヒル座りができないという女性もいます。その場合は股関節が固まってしまっている可能性がありますので、適度に股関節を柔らかくするストレッチを行ったほうがいいかもしれません。
アヒル座りのその他の名称
「アヒル座り」は、ほかの名前で呼ばれることもあります。「女の子座り」、「ペタン座り」、「おばあちゃん座り」などと呼ばれます。
よく女性がしている座り方であることや、ペタンと床に足やお尻をつける座り方であること、さらに床に座る機会の多いおばあちゃんのことを考えると、これらの名称にも納得できます。
いろいろな呼ばれ方がありますが、すべて同じ座り方のことを指します。
なぜ女性はアヒル座りをしてしまうのか
女性が床に座るときにアヒル座りをしてしまうことには、理由があります。床に座る場合、スカートをはいているときは女性は本当に困るものです。
ヒラヒラしたロングスカートでない限り、下着が見えてしまうことがあるからです。あぐらや体育座りはもちろん、正座でも長座でも不安です。そのようなとき、一番安心して座れるのがアヒル座りなのです。
初めから「今日は床に座るシチュエーションがある」と分かっていたら、パンツで出かけたり、膝にかけるスカーフを準備したりできますが、急にそのようなシチュエーションに遭遇してしまったら、アヒル座りをせざるを得ないのです。
学生の頃は、制服でスカートをはかざるを得ないのにも関わらず、集会などで体育館などの床に座る機会が多かったという人も多いのではないでしょうか。
このようなシチュエーションにおいて、多くの女性はアヒル座りをしているのではないのでしょうか。男女共学の環境では特に、「下着が見えてしまうかも!」という不安すら抱きたくないものです。
アヒル座りが危険と言われる理由
床に座る際、多くの女性がしている「アヒル座り」は、実はあまり身体によくないとされています。それはなぜでしょうか。
ここからは、アヒル座りが身体に与える悪い影響を6個、それらの理由についても併せて見ていきます。
1.猫背になる
まず初めに、アヒル座りを続けていると、猫背になると言われています。これは、アヒル座りをすることで骨盤が後傾してしまうことに由来します。骨盤が後傾すると、上半身でバランスを取るために、頭を前に出す必要があり、そのために背骨を丸くして猫背になってしまうのです。
これはアヒル座りをしているときに限らず、アヒル座りを習慣化している場合、立っている状態でも骨盤が後傾しがちになり、猫背の状態が続いてしまいます。
猫背になってしまうと、だらしなく見えたり無気力に見えたり、どんな素敵なファッションをしていても決まりません。美しい姿勢を保ちたいものです。
2.体全体が歪む
次に、アヒル座りをすると、身体全体がゆがんでしまうともいわれています。アヒル座りの状態では、骨盤が下に強く引っ張られます。このことが身体のゆがみの大きな原因になると言われています。
身体がゆがんでしまうと、血流の低下や肩こり、頭痛の原因にもなります。身体のゆがみはあらゆる健康トラブルの原因になります。その多くは女性に多くみられるもので、アヒル座りが「女の子座り」と言われるのも、さもありなんです。
3.下半身が太りやすくなる
次に、アヒル座りが下半身太りの原因になるということです。
アヒル座りを続けていると、徐々に骨盤が開いていきます。骨盤が開くだけでもお尻が大きく見えてしまうのに、骨盤が開くことで下半身に脂肪がたまりやすくなってしまいます。
モデルのようなハリのある筋肉ならかっこいいスタイルになりますが、脂肪でタルタルのお尻や太ももはあまりかっこいいものではなく、そのスタイルに憧れる女性は少ないでしょう。美しいスタイルを保つためにも、アヒル座りの習慣は立ちたいものです。
4.排便に影響
さらに、アヒル座りの影響は排便にも及ぶと言われています。
アヒル座りによって骨盤が緩むと、骨盤のゆがみにつながります。骨盤がゆがんでしまうことで血流が悪くなり、冷え性の原因となります。その結果、便秘になってしまいます。
便秘になってしまうと、肌あれなどその他のトラブルも起こしてしまい、百害あって一利なし。女性は特に便秘になりやすいので、気をつけたい問題です。
5.血行が悪くなる
次に、血流が悪くなること自体もアヒル座りのもたらすトラブルと言えます。
上述のように、骨盤がゆがむことで全身の血流が悪くなってしまいます。女性は男性に比べて全身の筋肉量が少ないので、ただでさえ血流が悪くなってしまいがち。
血流が悪くなると、冷え性など女性には大敵のトラブルを招いてしまいます。大いに気をつけたいポイントです。
6.O脚になりやすい
最後に、アヒル座りはO脚の原因であるともいわれていることを紹介します。
O脚の原因も、骨盤が開いてしまうことにあると言われています。そもそもO脚とは、まっすぐ立った時に両ひざがぴったりくっつかないような、曲がってしまった脚のことを言います。
O脚だと、似合うパンツやスカートのデザインが限定されてしまうので、女性には大きな悩みの種となります。また、O脚がひどくなると、膝を悪くして歩くことも難しくなってしまいます。
アヒル座りには何か効果あるの?
ここまで、女の子座りによる悪影響を見てきました。女の子座りは身体全体のゆがみの原因になり、そのことがあらゆるトラブルを引き起こします。
一方で、女の子座りには何かいい影響や効果はないのでしょうか。
ストレッチの効果
女の子座りには、股関節を柔らかくするストレッチの効果があります。ヨガにも、「割座」というポーズがあり、これがいわゆるアヒル座り、女の子座りです。
この「割座」というポーズは、血行を良くする効果があると言われています。やりすぎてしまうと上述のような悪影響が出てしまいますが、適度なストレッチは体に良いので、うまく生活に取り入れていきましょう。
アヒル座りをやめて正しく座る方法
現代では、仕事でも家庭でも、座って何かをするという時間が長くなっています。一日の大半を座って過ごすという人も多いのではないでしょうか。
一日の大半を座って過ごすのですから、少しでも正しい姿勢でありたいものです。ここからは、正しい座り方を見ていきます。
床に座る場合
床に座る場合、もっとも腰への負担が小さいと言われているのは「正座」です。正座をしていると骨盤が自然と正しい位置に戻り、また、背筋を伸ばすと腹筋にも力が入ります。
ただし、膝への負担はありますので、膝が悪い場合は気を付けてください。
椅子に座る場合
椅子に座る場合は、骨盤に負荷がかからないように気を付けて座るようにしましょう。
まず、椅子に深く腰掛ける習慣をつけましょう。そして、座骨に左右均等に体重がかかるポジションを見つけます。そのとき、肩や腰の左右の高さがそろうように心がけましょう。
足を組んだりしたら、少なくとも「座骨に左右平等に体重をかける」、「肩、腰の左右の高さをそろえる」の2点が達成されず、正しい座り方とは言えないということが分かります。
「椅子に深く腰掛ける」、「座骨に左右平等に体重をかける」、「肩、腰の左右の高さをそろえる」この3点に気を付けることで、骨盤に負荷の少ない正しい座り方ができます。
アヒル座りにより骨盤が歪んでいるかのチェック診断
ここまで女の子座りによる影響を見てきました。これからは気をつけようと思っても、今まで女の子座りをよくやってしまっていた人は、すでに「骨盤がゆがんでしまっているのでは?」と不安になってしまうかもしれません。
ここからは、骨盤がゆがんでしまっていないかどうかセルフチェックする方法を紹介します。
①15秒間片足で立つ
まずは、片足で15秒間立ちます。左右どちらも行います。左右どちらかでも、静止していられなかったり、あるいは静止しやすさが異なった場合は、左右の骨盤にゆがみが生じてしまっている場合があります。
テストするときは、ふらついたときに周りに危ないものがないが確認してから行いましょう。
②目を閉じて足踏みする
次は、目を瞑ったまま、50回その場で足踏みします。50回足踏みした後、スタート位置からどれだけずれてしまったかによって、骨盤がどちらにゆがんでいるかが分かります。
右にずれた場合は右の骨盤が、左にずれた場合は左の骨盤がゆがんでしまっています。前に進んでしまったら前傾、後ろに下がってしまったら後傾していると判断することができます。
このテストをする場合も、周りに危ないものがないか注意してから行ってください。目をつぶってのテストですので、より慎重に行う必要があります。
③仰向けで寝てつま先の方向を確認
次は、寝転んで行うテストです。仰向けで寝転んで、足を延ばします。自然に力を抜いたときに、つま先がどちらを向くかを確認してみましょう。
左右対称に広がっているか、あるいはまっすぐなら、骨盤も正常な位置にあると言えます。
④左右の踵を合わせてつま先の開きを確認
床に座り、まっすぐ足をのばす「長座」の姿勢をとります。かかとをつけて足をまっすぐに伸ばし、自然に力を抜くと、かかとを中心につま先がV字に広がるものですが、それが左右対称に広がっていれば問題ありません。
極端にどちらかが大きく開いていると、骨盤がゆがんでしまっていると言えます。
⑤左右の肩の高さの違いを見る
最後は立ち姿をチェックするテストです。鏡などで自分の立ち姿を確認しましょう。肩の高さが左右対称でない場合は、骨盤が左右でゆがんでしまっていると言えます。
以上のテストで、簡易的ですが、自分の骨盤が正常な位置に正常な姿勢であるのか、あるいはいずれかの方向にゆがんでしまっているのかを予測することができます。
骨盤矯正とO脚の改善方法
ここまで、骨盤のゆがみのセルフチェックについて説明しました。ここで自分の骨盤がゆがんでいるとわかったら、直し方を知りたくなりますよね。
また、O脚の女性も、スタイルをより良くするためにもまっすぐな脚を手に入れたいと思っている方も多いと思います。
ここからは、自分でできる骨盤矯正の方法と、O脚の改善方法をご紹介します。
骨盤の歪みをとるストレッチ
最初に、骨盤矯正の方法から説明します。
まずはストレッチから行います。足を肩幅に開いて立ち、両手を腰に当てます。その状態で、腰を前後、左右に10回ずつ動かします。そして、腰を右回り、左回りに10回ずつ回します。かかとが浮かないよう、頭が動かないよう注意しましょう。
ストレッチが終わったら、いよいよ骨盤矯正です。横になり、両膝を立てます。足の裏と両肩を床につけたまま、息を吐きながら、両膝を右に倒します。次に息を吸いながら膝を中央に戻します。これを左右繰り返し、全部で1~2分繰り返します。
次は、仰向けに寝転んだ状態で、両膝を腕で抱えます。その状態で前後にゴロンゴロンと体全体を揺らします。じっくりと時間をかけて行いましょう。
タオルを使うトレーニング
続いて、O脚を改善するトレーニングを紹介します。こちらはタオルを用いて行います。
仰向けに寝転び、両膝を立てます。膝でタオルを挟み、その状態で膝をできるだけ曲げていきます。精一杯曲げた状態を10秒キープし、また元の状態に戻します。これを3回繰り返します。
どちらのトレーニングも、すぐに効果が出るわけではないので、毎日繰り返して行うことが大切です。
正しい姿勢で美しい身体を手に入れよう!
ここまで、女の子座りがもたらす悪影響と、その改善ストレッチについて紹介しました。
女の子座りを習慣化していると、知らず知らずのうちに身体がゆがんでしまい、そのゆがみが原因となる様々なトラブルが起こってしまいます。そうなる前に、その習慣をなくし、逆に改善するストレッチを行うことを習慣づけましょう。