自己承認欲求とは？自己承認欲求が強い人の心理や特徴！

自分自身を高め、自分で自分を受け入れられるようになりたいという欲求は、自己承認欲求と呼ばれます。自己承認欲求が強すぎると、自分自身に不満を抱き、自信喪失状態になってしまいやすいのです。

自信喪失状態に陥らないためには、強い自己承認欲求を満たさなければなりません。しかし、自己承認欲求は他者からの承認を求める他者承認欲求と異なり、満たし方がイメージしにくい欲求でしょう。

そこで、今回は自己承認欲求の満たし方について、詳しく見ていきたいと思います。また、自己承認欲求が強い人の特徴や心理も見ていくので、特に自己承認欲求が気になる人はぜひ注目してみてください。

自己承認欲求とは、自分自身を自分で承認したい、受け入れたいと思う欲求のことを指します。自己承認欲求と他者承認欲求は特に混同されやすいですが、他者からの承認を求める他者承認欲求とは根本的に異なります。

アメリカの有名心理学者マズロー氏が提唱している欲求五段階説によると、自己承認欲求は他者承認欲求よりも高い次元の欲求とされているのです。

自分自身を肯定することで自己承認欲求を満たしていくと、健全な自己肯定感が育まれ、自立心や挑戦意欲を高めることができます。

しかし、自己承認欲求が強すぎると高すぎる目標を掲げがちで、その目標を達成できず自信をどんどん失ってしまいがちです。その結果、物事への興味や意欲が低下し、鬱状態になってしまうこともあります。

自己承認欲求が強い人が陥りがちな心理とは、どのような心理なのか気になるでしょう。そこで、以下では自己承認欲求が強い人が陥りがちな心理について、詳しく解説していきたいと思います。

自己承認欲求が強い人の多くは、自分に自信がなく常に不安な心理に陥りがちです。自己承認欲求が強いと、自分自身に課した目標が達成できないことが多くなり、自信を喪失してしまいやすいでしょう。

その結果、劣等感を強く感じるようになり、常に自分自身に価値がないのではという不安に襲われてしまうのです。

自己承認欲求が強い人は、周囲の人にも認められたいという心理に陥りやすいでしょう。自己承認欲求が思うように満たされないと、他者から受け入れられることに依存するようになります。

その結果、周囲の人の反応を過剰に気にするようになり、だんだんと自分らしさが分からなくなっていってしまうのです。他人からの注目を集めるために、奇抜な言動をして、周囲の人を困惑させることもあるでしょう。

自己承認欲求が強い人は、自分に課している目標が高すぎるために、他者に対しても厳しくなるという心理状態に陥ることもあります。

自分に課しているハードルが、自分自身の能力に対して高すぎることで、自己承認欲求が強い人は常にプレッシャーを感じてしまうのです。

その際に周囲にあまりプレシャーを感じていなさそうな人がいると、自分の状態と比較して苛立ちや嫉妬を感じやすくなります。そのため、その人に厳しい言動をして、自分の精神を落ち着かせようとしてしまうのです。

最終的に自縄自縛のような状態になってしまい、深刻なうつ状態になってしまう危険性もあります。

自己承認欲求が強い人は、自分に見合わないものを所有したがるという心理にも陥りがちです。自己承認欲求が強い人は、プライドが高くステータスを過剰に気にします。

そのため、自分で掲げた目標をなかなか達成できず不満を溜め込むと、自信を保ったり自分に箔をつけたりするために、見合わないものを欲しがるのです。

自己承認欲求が強い人の特徴とは、どのようなものなのでしょうか？以下では、自己承認欲求が強い人の特徴も4つ取り上げていきます。特徴をよく知っておくことで、自己承認欲求が強い人を見極めやすくなるでしょう。

自己承認欲求が強い人の特徴には、自信が無く判断が他人基準になりがちということが挙げられます。自己承認欲求が強いと、満たすことが難しくなるのです。その結果、自己肯定感が低くなり、自信を喪失してしまいます。

自分の判断を信用することができなくなるため、だんだんと判断基準が他人になっていってしまうのです。そうなると、自分らしさも分からなくなってしまい、余計に自信を失っていくという悪循環に陥ってしまうのです。

イライラしやすいということも、自己承認欲求が強い人の特徴です。自己承認欲求が強い人は掲げている目標や理想像が現実とかけ離れて過ぎていることで、常に不満や焦り、不安などといったネガティブな感情に襲われがちでしょう。

常に精神的に追い詰められているため、少しのことでも強く苛立ちを感じやすくなってしまうのです。

1人でいることを避けたがるということも、自己承認欲求が強い人の特徴と言えるでしょう。自己承認欲求が強い人は、自分で自分に課したハードルが越えられず、自信を失うと他者から受け入れられたいという欲求が高まります。

そして、他人に見放されたり、注目されなくなったりすると強い焦燥と恐怖を覚えるようになってしまうのです。そのため、常に他人の存在が確認できないと安心できなくなり、1人でいる状況を避けようとします。

プライドが高いということも、自己承認欲求が強い人の特徴の1つです。自己承認欲求が強い人は、高い自分の理想像に自分が努力しても近づけないことに、強いストレスと焦りを感じます。

そのストレスと焦りから自らの精神を守りつつ、弱い部分を隠すために、周囲の人に意図的にプライドが高い態度をとってしまうのです。しかし、そうすることで余計に理想像と現実の自分の差を感じるようになり、落ち込んでいってしまいやすいでしょう。

自己承認欲求が強くなりすぎてしまう主な原因は、厳しく育てられ、褒められることが少なかった幼少期を過ごしたこと考えられています。

厳しく子供を褒めない両親の元で育った子供は、褒められたいという欲求が強まり、その欲を自分で満たすことを学習するのです。

大人になっても承認欲求が高いままなので、自分で自分を認めるために、無理して理想像に自分を近づけようとしてしまいます。挫折の経験も多くなると、より頑なになり自己承認欲求が強くなってしまうのです。

自己承認欲求が強い人は、他者から承認されたいと強く思うようになりやすいので、付き合い方を間違ってしまうと過剰にしがみつかれて困ってしまいがちです。そこで、以下では自己承認欲求が強い人と、お互いに心地よく付き合う方法も紹介していきましょう。

自己承認欲求が強い人との付き合い方に悩んでいる人は、ぜひ試してみてください。

自己承認欲求が強い人との付き合い方には、さり気なく褒め言葉を言うという方法が挙げられます。

自己承認欲求が強い人は自信を失いやすく、自信喪失状態だと過剰にネガティブになりがちです。相手がネガティブな状態で付き合うことが増えると、お互いにストレスを溜めてしまうでしょう。

自己承認欲求が強い人は他者からの褒め言葉に強く反応するため、普段からさり気なく褒め言葉を会話に混ぜていると、相手は落ち込みにくくなるのです。自己承認欲求が強い人は褒めてくれた相手に良い印象を抱きやすいので、関係性も深まっていくでしょう。

落ち込んでいる様子の自己承認欲求が強い人とは、距離を取って付き合うということも、自己承認欲求が強い人との賢い付き合い方でしょう。自己承認欲求が強い人は、理想像と現実のギャップに対する苛立ちや焦りで落ち込んでいることが多いのです。

その時に周囲の人に構われると、その苛立ちや焦りをその人に対して爆発させてしまいやすいでしょう。その後自己嫌悪に陥り、深く落ち込んでしまいやすくもなるのです。

そのため、自己承認欲求が強い人が落ち込んでいる時には、適度に距離を取って見守るようにしましょう。

自己承認欲求が強い人とは、依存し合わない付き合い方をするようにしましょう。自己承認欲求が強い人は自信を失っていくと、他者に依存しがちです。

その依存に付き合ってしまうと、自分も依存されることが当たり前に感じるようになってしまい、お互いに苦しい共依存の関係になってしまいやすいでしょう。

そのため、相手が依存してきても付き合わず、お互いに自立した関係を築くことを意識することをおすすめします。

自己承認欲求が強い自覚がある人の中には、自分の自己承認欲求をどう満たせばよいのか分からず、困っている人も多いでしょう。そこで、以下では自分の自己承認欲求を、自分で満たす方法を取り上げていきたいと思います。

強い自己承認欲求を満たす方法には、低い目標を自分に課す癖をつけるという方法が挙げられます。特別なことをせずとも乗り越えられる目標を自分に課し、その目標を越えるということを頻繁に繰り返すことで、自信が付きやすくなるのです。

自信が付くと自己肯定感が生まれて、自己承認欲求も満たされるでしょう。例えば、普段より早めに起床できたことや、掃除をしっかりできたことなど、普段当り前として自分を褒めないことを目標にしてみてください。

周囲の人からの愛情や親切心を冷静に見つめてみるということも、強い自己承認欲求を満たす方法と言えるでしょう。冷静になってみると周囲の人からの愛情や親切心に、救われていることを実感できます。

周囲の人からの愛情に包まれているという安心感を抱くことで、自信を取り戻し、自己承認欲求を満たすことができるでしょう。同時に、周囲の人に感謝する気持ちも生まれるので、人間関係が上手くいきやすくもなります。

SNSをしばらく止めてリラックスするということも、手軽にできる自己承認欲求の満たし方です。自己承認欲求が強すぎて不満や焦りが溜まると、他者からの反応が気になるようになり、自信を失ってしまいやすいでしょう。

不特定多数の人と手軽に繋がることができるSNSは、他者からの正直な反応を知ることができる便利なツールです。しかし、それ故に自己承認欲求が強い人は、他者の反応を見るためにSNSにのめり込み、深刻な自信喪失状態に陥りがちでしょう。

そのため、しばらくSNSを完全に止めてしっかり休むことで、自己承認欲求が満たされやすくなります。休んでいる間に、身近な人と楽しく交流することで、より自己承認欲求が満たされるでしょう。

自己承認欲求が強い人の特徴や心理と、自分の心理や特徴を照らし合わせても、自分は自己承認欲求が強い人なのかいまいち分からないという人が多いでしょう。

そこで、以下では自己承認欲求が高いかどうかしっかり確かめることができる診断チェックも、取り上げていきたいと思います。自己承認欲求の強さが気になる人は、ぜひ以下の診断チェックにチャレンジしてみてください。

□自分で決めた目標で挫折したことが何回もある

□自分に何となく自信が無い

□ステータスを重要視して、無理して高価なものを買ったことがある

□周囲の人からの評価がかなり気になる

□ちょっとしたことで苛立ちを強く感じる

□いつも焦燥感や不安憾がある

□気楽そうな人を見るとイライラする

□SNS中毒になりかけている

□1人でいることに大きな不安を感じる

□自分と他者を比べて劣等感を抱く癖がある

【0~3チェック　自己承認欲求度は低いでしょう】
自己承認欲求度は低いようです。このまま健全な自己肯定感を育んでいきましょう。

【4~6チェック　自己承認欲求度が少し高いでしょう】
少々自己承認欲度が高めなようです。積極的に小さな目標を達成する経験を重ねていきましょう。

【7~9チェック　自己承認欲求度が高いです】
自己承認欲求が強くなっています。周囲の人からの愛情を見つめ直して、自分の精神のコンディションを整えましょう。

【10チェック　自己承認欲求度がかなり高いです】
自己承認欲求がかなり強いようです。知らずに精神が追い詰められている可能性が高いので、しっかり休んで自分を顧みてみましょう。

今回は、自己承認欲求が強い人の心理や特徴とはどのようなものか、解説しました。自己承認欲求とは、自らを成長させ、自分自身の価値を自分で認めたいという欲求のことを意味します。健全な自己承認欲求は、向上心や自立心の高まりに繋がるでしょう。

しかし、自己承認欲求が強すぎると、不満やストレスから精神のバランスを崩しがちです。自己承認欲求が強く苦しい思いをしている人は、ぜひ今回紹介した自己承認欲求の満たし方を実践してみてください。