プリンが固まらない原因は?再加熱では?失敗した時のリメイク術
みんなが大好きなプリン。プリンは比較的失敗しにくいお菓子なので、手作りする人も多いです。でも、「プリンが固まらない」と焦ったことがある人もいるのでは?プリンが固まらない原因と、失敗した時のリメイク法をご紹介します。原因がわかれば、もう失敗する心配はありません。
目次
プリンが上手に固まらないのはなぜ?
お菓子作りは、美味しいく出来上がるのをワクワクしながら待っている時間も楽しいですね。オーブンを開ける瞬間は、期待と希望ではちきれそうです。
ところが、その膨らんだ胸を一気にしぼませるのが、無残に失敗したお菓子未満の物体。黒こげのクッキーも、ぺしゃんこのシューも、カチカチのスポンジも相当ショックですが、失敗するはずのないプリンで失敗した時の驚きといったら、言葉では言い表せません。
プリンの失敗の場合は、ショックというよりむしろ、「何で?」という疑問が頭の中を駆け巡ります。何十分も加熱したはずなのに、実際オーブンは熱くなっているのに、肝心のプリンはオーブンに入れたときのままユルユルの液体。
何が起こったのか、理解に苦しみますが、プリンとしては明らかな失敗作です。失敗には必ず原因があります。その原因を突き止めなければ、いつまでたっても固まらないプリンにがっかりさせられるばかりです。
プリンが固まらない、その原因を探ってみましょう。解決策はそこから見えてきます。
プリンが固まらない原因は?
まず、プリンが固まらない原因を探る前に、なぜプリンが固まるのかを考えてみましょう。プリンの基本的な材料は、牛乳と卵と砂糖です。
プリンは、加熱すると固まる、卵の凝固作用を利用して作るお菓子です。卵は、白味がおおよそ65℃、黄味が70℃で固まり始めます。つまり、卵だけなら、70℃以上を保っていれば必ず固まります。それなのにプリンが固まらないのは本当に不思議です。
なぜ、プリンが固まらないのか。原因はいくつか考えられます。プリンが固まらないときは、次のうちのどれか、もしくはいくつかの失敗を犯しています。よく思い出してみてください。心当たりがあるのではないでしょうか。
牛乳を温めていない
卵は、温度が上がれば嫌でも固まりますが、低い温度では当然固まらないままです。冷たい牛乳を混ぜた卵液の温度を、卵が固まり始める70℃近くまで上げるのは相当時間がかかります。
そのため、ほとんどのレシピでは、あらかじめ牛乳か卵液を加熱し、温めておいてから、オーブンに入れるようになっています。この工程を忘れて冷たいままの卵液をオーブンに入れても、レシピ通りの時間で固まるはずもなく、固まらないプリンと対面することになります。
卵液を温めずにレシピ通りの時間オーブンで加熱した結果、プリンが固まらないのなら、加熱時間を長くすれば、プリンは固まります。
そもそも分量を間違えている
牛乳を加えることで、卵は薄まり凝固力も弱まります。卵が固められるのは、4倍の液体がギリギリです。お菓子作りは、何にも増してレシピが命です。ほんの数グラムの分量の違いで、まったく違うものになってしまいます。
レシピの分量が間違っていたら、絶対に美味しいお菓子は作れません。プリンの場合、材料がシンプルなのでなおさらです。卵に対して牛乳が多すぎる場合は、何をどうしたってプリンは固まらないままです。
再加熱しようが、加熱時間を長く使用が、卵に対して牛乳が多すぎるプリンは、絶対に固まらないのです。
加熱しすぎ
冷たいままの卵液が、短い時間の加熱で固まらないのは当然です。その場合は、分量が合っているなら、時間をかければ、いずれプリンは固まります。
プリンには、固まらないことの他に、モソモソになるという失敗も起こりえます。滑らかな口当たりがプリンの最大の魅力ですが、加熱し過ぎるとガチガチでモソモソした口当たりになってしまい、プリンとしては失格です。
卵液を温める段階で温度を上げすぎたり、オーブンの温度が高すぎたり、長時間加熱し過ぎたりすると、固まってはいても、モロモロボソボソの残念プリンになってしまいます。
卵を泡立てすぎている
液体と期待では熱の伝導率が違います。空気は液体より熱を伝えにくいので、卵液に空気が多く含まれていると、それだけ温度が上がりにくくなります。
洋菓子作りでは卵をしっかりと泡立てることが多いので、つい卵を泡立て器で勢いよく撹拌してしまいがちですが、ことプリンにかんしては、卵の泡立ては必要ありません。むしろ、できるだけ空気を含ませないように、白味のこしを切るように溶くのが正解です。
卵を泡立てすぎると、卵がたっぷりと空気を含み、牛乳と合わせて卵液を作ったときに、熱の伝わりが悪くなります。レシピ通りの加熱時間では、卵液の温度が上がりきらず、プリンは上手く固まらないのです。
これで完璧!固まるプリンの作り方
原因がわかれば、対策は立てられます。もうこれで固まらないプリンにがっかりすることはないはずです。さらに、多少のミスがあってもプリンが固まる裏技もご紹介します。
でも、本当に参考にしてほしいのは、失敗しない、固まるプリンのレシピと作り方のコツです。このレシピと作り方なら、誰でも美味しいプリンが失敗なく作れるはずです。
ゼラチンを使うと固まりやすい
本来、プリンは、牛乳と卵と砂糖で作るものですから、ゼラチンを使うのは邪道かもしれません。でも、牛乳と卵の割合を間違えてしまったり、再加熱している時間がないときなどは、ゼラチンを加えて固めてしまうのが簡単です。
ゼラチンを水でふやかしてレンジで溶かし、固まらない失敗プリンに加えて加熱しながらよく混ぜ、粗熱をとってから冷蔵庫で冷やし固めます。ゼラチン5gで250ml~350mlの水分を固めることができます。
5gのゼラチンは、大さじ1の水に振り入れてふやかし、レンジに10~20秒かけてふやかします。ふやかす必要のないゼラチンなら、熱い卵液に直接振り入れてよくかき混ぜ、型に入れて冷蔵庫で冷やし固めます。
材料と分量
プリンの必要最低減の材料は、牛乳、卵、砂糖です。バニラビーンズもしくはバニラエッセンスは、あったほうがいいですし、あったほうが断然美味しいです。牛乳の一部を生クリームにして濃厚なプリンにすることもできますが、基本的には、この4つで十分です。
プリンの基本的な分量は、卵L1個に対して牛乳150ml、砂糖大さじ1、バニラビーンズ少々です。これでプリン2つ分です。カラメルの分量は、砂糖大さじ3と水大さじ1です。
卵と牛乳の配合を間違えるのが、固まらないプリンの最大の原因ですが、この配合なら固まらないなんてことはありません。
プリンの作り方
プリンは、ちゃんと手順さえ踏めば、失敗しにくいお菓子です。卵は常温に戻しておきます。牛乳も冷蔵庫から出しておきます。まず初めにカラメルを作ります。耐熱容器にグラニュー糖と水を加え、ラップなしでレンジにかけます。
薄茶色に色づいたら取り出し、型に流し入れておきます。ボウルに卵を割り、カラザを取ってよく溶きほぐします。泡立てないように気をつけましょう。
牛乳と砂糖を加えてよく混ぜ、火にかけて温めます。熱くなりすぎるとモロモロになり、上手く固まらないので気をつけましょう。60℃になったらざるでこしながら型に流し入れます。
気泡があれば、串で潰すか、ライターかマッチの火であぶって潰してきます。このあたりの作り方は茶碗蒸しと同じです。
天板に新聞を一束置き、熱湯をたっぷり注ぎます。新聞の上に卵液を入れた型を置き、160℃に予熱したオーブンで20分ほど蒸し焼きにします。串を刺して何も付いてこなければ出来上がりです。もし、まだ固まらないようなら、5分ずつ時間を延長して様子を見ます。
失敗知らずのフライパンて作るプリン
フライパンと、サイズの合った蓋があれば、オーブンがなくても美味しいプリンが作れます。まず、砂糖大さじ5と水大さじ1を合わせてレンジに4分ほどかけてカラメルを作り、容器に流し込みます。
卵1個と牛乳200ml、砂糖大さじ3をていねいによく混ぜ、バニラエッセンス数敵を加え混ぜます。茶こしでこしながら耐熱容器に注ぎます。
フライパンにに1cmくらい水を入れ、容器を並べます。蓋をして強火にかけ、沸騰したら弱火にして3分待ちます。火を止めて、さわれるくらいまで冷めたら容器を取り出して冷蔵庫で冷やします。余熱で火を通すので、固まらない心配はありません。
プリン作りに失敗した時のリメイク術
どうしても固まらない失敗プリンは、捨ててしまうしかないのでしょうか?そんなもったいないことはできません。上手く固まらないプリンも、リメイクして美味しくいただくことができます。プリンは諦めても、素敵なお菓子にリメイクしましょう。
ミキサーでミルクセーキにする
プリンの材料は、そのままミルクセーキの材料と同じです。ミキサーに固まらないプリンと氷を入れて、ガーッと撹拌しましょう。もしあれば、バナナやアイスクリームも一緒に撹拌すると、濃厚で、美味しいミルクセーキにリメイクできます。
フレンチトーストにする
お腹が減っているなら、フレンチトーストにするのもいいリメイク方法です。フレンチローストのことを、プリンパンと呼ぶこともあるくらいですから、失敗したプリンのリメイクには最適です。固まらないプリンにパンを浸してバターで焼くだけなので簡単です。
固まらないプリンの牛乳が多すぎてシャバシャバする用なら、卵を追加しましょう。
みんなが作ってる手作りプリンを紹介
手作りおやつとしても人気があるプリン。おしゃれにアレンジしたり、かわいくデコレーションしたりするのもいいですし、自分なりの配合でオリジナルプリンを作るのもいいですね。みんなが作っている、おすすめのプリンをご紹介します。
プリンにお絵描き
プリンにデコペンでお絵描き。どんな模様でもご自由に。メッセージを書いてもいいですね。プリンの底にはカラメルが敷いてあります。シンプルなプリンも、デコレーション次第で素敵なアレンジが可能です。
キュートなストロベリープリン
ガラスの容器でプリンを作ると、中が透けておしゃれです。有名な市販のプリンでも、よくあります。側面にイチゴのスライスを張り付けると、春らしくてキュートですが、イチゴがずれたり浮いたりで結構ハードルが高め。
そこへいくと、プリンの上にイチゴやら薔薇のストロベリーチョコやらを飾るだけなら、簡単に華やかにアレンジできます。
どーんとビックプリン
型に小分けせず、大きな容器で焼いて豪快に切り分けるのもお手軽でおすすめです。オーブンにかける時間は長くなりますが、見栄えもよくておもてなしにもおすすめです。
プリン作りに挑戦
プリンは難しくありません。いくつかのポイントさえ押さえておけば、準備には10分もかかりません。上手に作るコツさえわかれば、きっと失敗なく作れます。
材料はどこの家庭にも普通にあるものばかりです。オーブンがなくても、ゼラチンを使えば、失敗なく固めることができます。プリンは、思い立ったらいつでも作れます。美味しいプリンを手作りしましょう。