グラスリッツェンの道具とは?初心者でもできる削るやり方を紹介
グラスリッツェンをご存じでしょうか。グラスリッツェンとは、ガラスを削って作る作品のことです。今回はグラスリッツェンのやり方を紹介していきます。グラスリッツェンとは初心者でも簡単にできるものなのでしょうか。グラスリッツェンに必要な道具や注意点をまとめます。
目次
そもそも「グラスリッツェン」とは?
今回はグラスリッツェンについて紹介させていただきます。そもそもグラスリッツェンとはどういうものかご存じでしょうか。やったことがある人は少ないかもしれませんが、見たことがあるという人は多いと思います。
グラスリッツェンとは、ガラスを削って作る、手彫りガラス工芸のことです。ヨーロッパの伝統工芸の1つで、リッツェンというのが傷をつけるとか削るという意味になります。
ガラスの表面に細かい彫刻をしていくというものですが、100均の道具でも楽しむことができると、初心者から上級者にまで人気の趣味になっているのです。
グラスリッツェンで揃えたい道具
それでは初心者でも始めることができる、グラスリッツェンのやり方をみていきましょう。まずはグラスリッツェンを始めるために道具を揃えておく必要があります。
グラスリッツェンを始めるのに必要な道具とはどんなものがあるのでしょうか。ガラスの彫刻だからといって、それほど難しく考えなくてもいいようです。
①ルーター
グラスリッツェンを始めるための道具として、必ず揃えておきたいのがルーターです。ルーターとはパソコン関係のルーターではなく、彫刻で使うルーターです。ガラスを削るための道具になります。
ガラスを削るための道具なんていうと、初心者はとても高価なものを想像するかもしれませんが、100均でも購入できるものがあります。グラスリッツェン初心者の人なら、100均のルーターで十分です。
ちなみに100均のダイソーで購入できるルーターには乾電池式と、バッテリー式の2種類があるようです。使いやすい道具を揃えていきましょう。
②手彫り用の道具
グラスリッツェンで必要な道具とはルーターだけではなく、手彫り用の道具も必要です。ルーターでガラスを彫ることはできますが、細かい部分を削るための道具も揃えておく必要があります。
イメージとしては彫刻刀のようなものです。ガラスと削る彫刻刀も準備をしておくといいでしょう。
細かい部分にぴったりなのが、手彫り用のペンタイプのものです。初心者でも揃えやすいアイテムなので、ぜひ見つけてみてください。
③グラス
グラスリッツェンをするためには、ガラス製品を用意する必要もあります。グラスが1番揃えやすいアイテムになるかもしれません。初心者の間は失敗してしまうことも多いので、失敗してもいい道具を選んでおくことも大切です。
100均にガラスのお皿があったら、お皿の方がガラスは削りやすいかもしれません。平らな面が多いほうがデザインも映しやすくなります。凹凸のないガラス製品を選ぶようにするといいでしょう。
慣れてきたらペアのものをデザインしてみるのもいいかもしれません。100均のガラスのコップを世界に1つだけのコップに変えることができるかもしれません。
④その他
グラスリッツェンとはガラスを削って彫刻をしていくというものですが、ガラスを削る道具以外にも、はさみや油性ペン、セロハンテープを準備しておきましょう。
またガラスに下絵を映すときに油性ペンを使うので、除光液やエタノールなど、油性ペンを落とす薬剤も準備しておきます。
除光液であれば100均にも販売しています。ガラス製品を購入する時に、一緒に買っておくのもいいかもしれません。
初心者でもできるグラスリッツェンのやり方
それでは初心者でもできるグラスリッツェンのやり方をみていきましょう。ガラスに綺麗に彫刻をしていくためには、やり方をしっかりとマスターして、適当に削らないということが大切です。
初心者のうちは、時間をかけてゆっくりと削るイメージでガラスに彫刻をしていくようにしましょう。それではグラスリッツェンのやり方をみていきましょう。
①デザインを決める
グラスリッツェンでまず大切になるのは、どんなデザインの彫刻にするのかです。初心者のうちはあまり凝ったデザインにしないほうがいいでしょう。しかしずっと簡単なデザインでも飽きてしまいます。
あなたが作りたいと思ったデザインの写真やイラストなどを集めて、下絵に描きやすそうなものを探してみましょう。
色々なものを詰め込みすぎるよりは、1つのものをデザインに決めた方がいいようです。
②下絵を描く
デザインが決まったら、次はガラス製品に彫刻するデザインの下絵を描いていきます。グラスリッツェンのやり方では、直接ガラス製品にイラストを描くのではなく、1度紙などの下書きをしたほうがいいでしょう。
できるだけシンプルな下絵になるように心掛けましょう。何本も線が重なっていると、ガラスに写しにくくなります。
下書きした紙をガラスの内側にセロハンテープで貼り付けて、油性ペンで下書きをなぞっていきます。下書きを写すことができるのは、透明なガラス製品のメリットでもあります。細かい線までしっかりと移していくようにします。
③ガラスを削る
下書きをガラス製品に写すことができたら、いよいよガラスを削って彫刻していきます。ここからがグラスリッツェンのやり方の難しいところになります。
線の太いところはルーターで削って、細かいところはペンタイプのもので削るというように、削り方をわけながら彫刻をしていくというやり方がおすすめです。
初心者の間は、ルーターだけで彫刻できるようなデザインにしておくのもいいかもしれません。あまり削りすぎるとガラスが割れてしまうことがあるので注意が必要です。
④仕上げる
グラスリッツェンのやり方の最後の段階は、仕上げになります。ガラスの削りかすが残っていないか確認して、最後に下書きに使った油性ペンを落としていきます。
せっかく綺麗に削ったグラスリッツェンが割れてしまわないように、最後まで気を抜かないで仕上げていきましょう。
初心者のグラスリッツェンのコツ
グラスリッツェンのやり方をみてきましたが、グラスリッツェン初心者がグラスリッツェンをやる時のコツとはどんなものがあるのかをみていきましょう。まだグラスリッツェンを始めたばかりだという人は参考にしてみてください。
削り方
まずはグラスリッツェンの削り方にはどんなコツがあるのでしょうか。削り方のコツは、ルーターをそっと当てるということです。そっと当てると、薄く傷がつきます。「もう少し深い方がいいな」と思ったら、少しずつ当ててゆっくりと深く削るようにしましょう。
削ったところは、少し白っぽくなります。深く削った方がより白く見えて、浅いと透明度が強くなります。
時間がかかる作業なので、初心者がガッとルーターを当ててしまうことが多いようです。ガラスに急に力が加わることで、割れやすくもなるので注意をしましょう。ゆっくりと削るということが、ガラスを削るコツになります。
図案
グラスリッツェンのやり方や作品をみてみると、とても素敵な作品が多くて自分もあんな作品を作ってみたいと思います。
しかし最初から難しい図案に挑戦しても失敗してしまいます。初心者のうちは、簡単な図案からチャレンジをしていくようにしましょう。
簡単な図案とは、例えば文字や数字をいれてみるというものです。円を描くというのがとても難しい事がわかるはずです。
グラスの選び方
グラスリッツェンではガラス製品に彫刻をしていきますが、その時のグラスなどの選び方とは、できるだけ厚いものを選ぶということです。
ガラスのコップの場合、飲み物を飲みやすいように薄く作ってあるものもあります。花瓶くらい厚いガラスの方が、グラスリッツェンをするには向いていることがあります。
削りすぎて割れてしまってもいいように、高価なものを選ばないようにすることも大切です。大切なガラス製品は、グラスリッツェンが上達してからチャレンジするようにしましょう。
作業のしやすさ
グラスリッツェンをする時には、作業がしやすいことも大切です。初心者でも簡単に楽しむことができる趣味ですが、ルーターなどを使ってガラスを削るということは、気をつけなければ怪我をする恐れもあるということです。
削ったガラスが飛んでいって、皮膚に小さな傷ができるということがないわけではありません。強く削りすぎて、割れたガラスで怪我をするということもないとは言い切れません。
周りに誰かいて、ごちゃごちゃとしているところではなく、少し広めの空間で、周りにガラスが飛び散っても安全であるというような場所で作業をすることがおすすめです。
初心者のグラスリッツェンの注意点
作業のしやすさということもありましたが、初心者がグラスリッツェンをする時にはどんなことに注意をするといいのでしょうか。注意点もまとめていきましょう。
力を入れすぎない
初心者がよくやってしまうのが、作品を途中で割ってしまうということです。ガラス製品なので割れることもあります。十分に注意をしましょう。
グラスリッツェンをする時には、力を入れすぎないようにしましょう。ルーターなどで削る時に、ルーターに力をかけるのもよくありませんが、ガラス製品を握っている方の手にも力を入れすぎないように注意をしましょう。
ぎゅーっと握りしめすぎてしまって、割れてしまうということもあります。グラスリッツェンをしている時は、支える程度の力でガラス製品を扱うようにします。
ルーターの使用時間
ルーターには乾電池で動くタイプと充電タイプがありますが、どちらの場合でも5分おき程度に休憩が必要になることがあります。
ルーターは稼働させているとだんだん熱くなってきます。モーターが熱をもってしまうのです。あまりにも熱くなりすぎると、ルーターが壊れる原因にもなります。
5分削って、デザインを見直す。5分削って、デザインを見直すというイメージで休憩をとるようにしてください。
最初から大作を考えない
初心者のうちは、図案は簡単なものにして、サイズも小さいものからスタートしましょう。グラスリッツェンの作品を見てみると、大皿に大きな絵が描かれているものもあって、憧れているという人もいるでしょう。
グラスリッツェンにはすごい大作がありますが、あそこまですごい大作を作るためには技術も必要です。削り方に濃淡を勉強したりする必要もあります。
少しずつ腕を磨いて、いつか大作が作れるように練習を繰り返しましょう。
素敵なグラスリッツェンの作品集
グラスリッツェンのやり方を確認してきましたが、グラスリッツェンのやり方を使うとどんな作品を作ることができるのでしょうか。グラスリッツェンの素敵な作品をみてみましょう。
1.ペアカップ
グラスリッツェンの素敵な作品には、ペアのカップがあります。友達への結婚祝いのプレゼントにもぴったりの作品です。
デザインとしてはシンプルなので、初心者がチャレンジするのにもおすすめの図案になりそうです。手作りのグラスリッツェンなら、彼氏と彼女の名前もプラスするといいかもしれません。
2.可愛い絵皿
スイーツやサラダを盛り付けてもいいですし、このまま飾っておいても素敵なグラスリッツェンです。濃淡のある削り方をしていて、柔らかいタッチに見えるのも特徴です。
プレゼントに贈るアイテムとしてもぴったりの、とても素敵なグラスリッツェン作品です。
3.アンティーク調のライト
ガラス製品であればグラスリッツェンを楽しむことができます。ガラス窓のライトであれば、おしゃれな文字を刻んでアンティークなイメージの照明にすることもできます。お部屋のインテリアにもぴったりのアイテムになりそうです。
素敵なグラスリッツェンのアイデア集
ガラス製品を削って作るグラスリッツェンは、グラスやお皿が多いのですが、その他のアイテムにも取り入れることができます。グラスリッツェンを使った素敵なアイデアをみていきましょう。
ウェディングボード
素敵なグラスリッツェンのウェディングボードです。文字だけグラスリッツェンにして、写真や花を貼り付けていくのも華やかで綺麗なウェディングボードになりそうです。
手作りのウェディングボードというだけでも素敵ですが、オリジナルのデザインのものであればもっと素敵なプレゼントになるでしょう。
アクセサリー
アクセサリーにグラスリッツェンを取り入れるのもおすすめです。ガラスの玉にデザインを彫刻して、アクセサリーにしています。
手作りのグラスリッツェンにすれば、世界に1つだけのアクセサリーを作ることができます。ネックレスやペンダント、キーホルダーにもおすすめです。ピアスなどの細かいものに彫刻をする場合は怪我に注意をしましょう。
グラスリッツェンはハマる!
今回はグラスリッツェンについて紹介させていただきました。100均で道具を揃えることができるグラスリッツェンは、初心者でも始めやすいと人気の趣味の1つです。技術を磨くほど、難しい図案を挑戦することができます。
大作を作ることができるようになれば、誰かへのプレゼントを作るということもできるかもしれません。1度始めるとハマる人も多いグラスリッツェンを、あなたも初めてみませんか?まずは100均に出かけてみましょう。